田岡典夫とは? わかりやすく解説

たおか‐のりお〔たをかのりを〕【田岡典夫】

読み方:たおかのりお

[1908〜1982小説家高知生まれフランスから帰国し俳優学校学んだ後に作家活動に入る。郷里土佐舞台とした時代小説知られる。「強情いちご」およびその他の作品直木賞受賞。他に「しばてん(えのき)文書」「小説野中兼山」「権九郎旅日記」など。


田岡典夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/29 00:14 UTC 版)

田岡 典夫
雑誌『富士』より(1952年)
誕生 (1908-09-01) 1908年9月1日
高知県
死没 (1982-04-07) 1982年4月7日(73歳没)
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本
ジャンル 歴史小説
主な受賞歴 直木三十五賞(1943年)
毎日出版文化賞(1979年)
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

田岡 典夫(たおか のりお、1908年9月1日 - 1982年4月7日[1])は高知県出身の小説家

来歴・人物

中国文学者・田岡嶺雲の甥。父親の田岡典章は東亞セメント専務、田岡式セメント石合資代表[2]。母の田岡寿子は日本キリスト教婦人矯風会高知支部長[3]

土佐中学、高知一中(現高知県立高知追手前高等学校)、東京府立一中(現東京都立日比谷高等学校)中退を経て、1926年早稲田第一高等学院に入学するも中退。のちパリに遊学し、帰国後は6代目尾上菊五郎の俳優学校に学ぶ。

菊池寛田中貢太郎に師事し、1943年に短篇『強情いちご』で直木賞受賞。戦時中は熱海市桃山に住み、近所の志賀直哉広津和郎たちと交際。土師清二の紹介で長谷川伸に師事し、戦後は新鷹会に参加。山本周五郎からライバル視され、「ディレッタンティズムみたいなものから抜けきれない。そこが彼の長所であると同時に、短所になっている」と批評された。1979年『小説野中兼山』で毎日出版文化賞受賞。

著書

  • しばてん 私家版 1938
  • 武辺土佐物語 大日本雄弁会講談社 1942
  • 九反帆口論 非凡閣 1943
  • 土佐勤皇党外史 第1・2部 淡海堂 1943-1944
  • 権九郎旅日記 土佐から江戸まで 大日本雄弁会講談社 1952
  • 権九郎江戸日記 大日本雄弁会講談社 1952
  • 南海水滸伝 世界社 1952
  • 権九郎遍歴日記 大日本雄弁会講談社 1953
  • シャムの嵐 偕成社 1954
  • 黄金の暦 豊文社 1954
  • 権九郎帰国日記 大日本雄弁会講談社 1954
  • 鍋墨長屋 同光社 1954
  • 七彩の剣 同光社 1955
  • 風折れ葦 土佐勤王党余聞 同光社 1955
  • 鯰女房 東方社 1955
  • 振袖天狗 同光社 1956
  • しばてん榎 同光社 1956 (大衆小説名作選)
  • へのへの茂平 桃源社 1957
  • 南洲西郷隆盛 講談社 1958 (少年少女日本歴史小説全集)
  • 姫 逸文土佐日記 六興出版部 1958
  • ポケットに手を突っこんで 光書房 1958
  • シバテン群像 講談社 1959 (ロマン・ブックス)
  • 四国路(編)宝文館 1959 (日本の風土記)
  • 南国風土記 光書房 1959
  • のっそり浪人 桃源社 1961
  • 腹を立てた武士たち 光風社 1965
  • 漢楚軍談 偕成社 1969
  • かげろうの館 新潮社 1971
  • 東海道中膝栗毛 歴史と文学の旅 平凡社 1973
  • 小説 野中兼山 平凡社 全3巻 1978-1979
  • ととまじり 文壇片隅四十年 平凡社 1981.2
  • 田岡典夫 高知県昭和期小説名作集9 高知新聞社 1994
  • 田岡典夫集 リブリオ出版 1998.11 (ポピュラー時代小説)

翻訳

  • ミセスミニヴァ ジャン・ストラッザー 紀伊国屋書店 1964

脚注

出典

  1. ^ 田岡典夫』 - コトバンク
  2. ^ 田岡典章『人事興信録』第4版 [大正4(1915)年1月]
  3. ^ 『岡上菊栄』前川浩一, 一番ケ瀬康子, 津曲裕次 大空社,1998, p110

関連項目




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「田岡典夫」の関連用語







7
強情いちご デジタル大辞泉
100% |||||

8
田岡 デジタル大辞泉
100% |||||

9
小説野中兼山 デジタル大辞泉
100% |||||

10
しばてん榎文書 デジタル大辞泉
90% |||||

田岡典夫のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



田岡典夫のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの田岡典夫 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS