神奈川県 概要

神奈川県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 18:44 UTC 版)

概要

みなとみらい21の夜景

神奈川県は関東地方の南西部に位置する県で、元の相模国全域と武蔵国の一部が該当する。人口は9,246,429人(2021年6月1日現在)[4]で、総人口の約6.9%を占め、面積は2416.17平方キロメートル (km2) で、国土の約0.6%を占める[3]

県内の市町村数は33で、うちは19、は13、は1(清川村)である。県内の政令指定都市横浜市川崎市相模原市の3市、中核市横須賀市の1市、施行時特例市小田原市大和市平塚市厚木市茅ヶ崎市の5市である。

県東部の横浜市川崎市は、都市化工業化が進んでおり、東京湾に面した京浜工業地帯の一角を形成する。県西部は緑豊かな丹沢山地から足柄山地箱根山が連なり、酒匂川が流れる足柄平野には小田原城城下町小田原市が開ける。県中央部は相模原市海老名市などの平野部で都市化工業化が進んでおり、相模川が流れ平塚市から相模湾に注ぐ。県南東部は、海沿いに茅ヶ崎市藤沢市が開け、鎌倉幕府が置かれた鎌倉市から、明治以来の軍港都市・横須賀市がある三浦半島にかけて、三浦丘陵が連なる。

県域は、古くは相模国の中心である相模湾沿岸部と相模川流域部が栄えた。川崎市と横浜市の大部分を占める武蔵国の領域は、古東海道(矢倉沢往還)沿いと東京湾沿岸を中心に小規模な農漁村が形成された。相模国府は所在地が特定されていないが、平塚市、大磯町、海老名市、小田原市に置かれていたという説がある。

平安時代から武士団の活動が活発化し、末期には征夷大将軍源頼朝により鎌倉鎌倉幕府が置かれた。鎌倉時代の始まりである(開幕の時期は諸説あり)。鎌倉には鶴岡八幡宮を筆頭に神社仏閣が多数建立され、鎌倉五山も整備され、武士の都として機能した。その後、執権北条氏によって運営された鎌倉幕府は元寇の恩賞を分け与えられず、全国的に反乱を招く。幕府自体も新田義貞の鎌倉攻めにより滅亡。足利尊氏による室町時代へと時代は移る。室町時代には鎌倉公方が東の将軍府として置かれるも、政権争いが絶えず、最終的に鎌倉公方茨城県古河に移り古河公方となり、武家の都・鎌倉の終焉を迎える。その際に鎌倉の街並みも破壊され、現在に至る街の連続性は失われた。

戦国時代には北条早雲が相模・伊豆を切り取り、日本最初の戦国大名となる。その後5代続いた後北条氏の拠点である小田原は隆盛を誇り、関東制覇に邁進した。当時の小田原城下の発展は西の山口に対し、東の小田原とまで言われた。日本最初の上水道も、この時代に整備された。しかし羽柴秀吉の快進撃の前に降伏を余儀なくされ、戦国大名としての北条氏は断絶に至った。秀吉の全国制覇の際、北条氏の領土は徳川家康に移り、家康は拠点を小田原から江戸に移した。その後江戸時代には江戸幕府の置かれた江戸への交通路として東海道が整備され、東京湾沿岸部の開発が進んだ。県域には幕府直轄の代官支配地と旗本御家人の所領が多く配された。江戸時代中期以降、県域内に本拠を置いた大名領()は西部の小田原藩(小田原市)及び規模の小さい2藩(荻野山中藩(厚木市中荻野)、武蔵金沢藩(六浦藩、横浜市金沢区))のみであるが、一方で県域外に本拠を置く大名の飛地領が多く置かれ(烏山藩栃木県那須烏山市)、佐倉藩千葉県佐倉市)、西大平藩愛知県岡崎市)など)、県域内の支配はモザイク状に細分されていた。幕末には横浜港が開港され、明治時代に入ると東京湾沿岸部を中心として発展した。

戦前・戦後を通じて、京浜工業地帯周辺における商工業の発展と東京一極集中に伴うベッドタウン化などにより人口も増加したため、県内には過疎地域自立促進特別措置法によって指定された過疎地域が長らく存在しなかった。しかし、2017年3月31日付で足柄下郡真鶴町が過疎地域に指定された[5]。また、後述(#人口)のように横須賀市や小田原市、三浦市など人口の停滞ないし減少が顕著な地域もあり、また足柄上地域などに中山間地域を抱えている点に他都道府県と変わりはない。


注釈

  1. ^ 海上を隔てて隣接。
  2. ^ 「神奈川県の色」(1978年1月31日制定)によれば「青(日本工業規格乙8721準拠の標準色票2.5PB 5/10)」。愛称は「かながわブルー」。
  3. ^ 前後は、42位が佐賀県で、44位が沖縄県
  4. ^ 高座(たかくら)・愛甲(あゆかわ)・余綾(よるき)・大住(おほすみ)・足上(あしのかみ)・足下(あしのしも)・鎌倉(かまくら)・御浦(みうら)(延喜式による)
  5. ^ 橘樹(たちばな)・都筑(つづき)・久良(くらき)(延喜式による)
  6. ^ 平塚市四之宮付近が国府域に当たることが明らかにされつつある。
  7. ^ 大磯町国府本郷辺りと推定されている。
  8. ^ 以前は福岡県福岡市北九州市の2市が100万人を上回っていたが、2005年以降北九州市の人口は100万人を割っている。
  9. ^ 京王相模原線には都営の、小田急小田原線・多摩線には東京メトロの、東急東横線(みなとみらい線を含む)には東武西武、東京メトロの、東急目黒線には都営の、東急田園都市線には東武、東京メトロの、京急本線には京成、都営の車両が乗り入れている。

出典

  1. ^ 「平成19年10月1日現在推計人口」、総務省統計局。
  2. ^ 平成17年国勢調査・第1次基本集計結果「結果の概要」(表2 都道府県別主要指標)、総務省統計局。
  3. ^ a b 「都道府県別面積」(平成19年度面積)、国土地理院。
  4. ^ 「神奈川県の人口と世帯」、神奈川県統計センター。
  5. ^ 過疎市町村Map・神奈川県、全国過疎地域自立促進連盟。
  6. ^ 「情報誌『有鄰』第401号『なぜ横浜県ではなく神奈川県なのか』」樋口雄一有隣堂、平成13年4月10日。
  7. ^ 『かながわの川』神奈川新聞社かなしん出版、10ページ
  8. ^ 神奈川県内の市町村 - 神奈川県ホームページ
  9. ^ a b c d e f g h i 県央地域県政総合センター” (日本語). 神奈川県. 2021年1月10日閲覧。
  10. ^ 全国都道府県市区町村別面積調 国土地理院 2013年11月28日閲覧
  11. ^ 神奈川県 市区町村の役所・役場及び東西南北端点の経度緯度(世界測地系) 国土地理院 2013年2月22日閲覧
  12. ^ 関東地方の東西南北端点と重心の経度緯度 国土地理院 2013年2月22日閲覧
  13. ^ 我が国の人口重心 -平成22年国勢調査結果から- 統計局 2013年2月22日閲覧
  14. ^ 大貫英明「都の支配と自立への道」 神崎彰利・大貫英明・福島金治・西川武臣『神奈川県の歴史』山川出版社、2001年、42-45頁
  15. ^ 西川武臣「国際社会への船出とかわる世の中」 神崎彰利・大貫英明・福島金治・西川武臣『神奈川県の歴史』山川出版社、2001年、254-256頁
  16. ^ 佐野真由子『オールコックの江戸』中公新書、2003年、ISBN 9784121017109
  17. ^ 慶応4年太政官布告第178 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  18. ^ 慶応4年太政官布告第178欄外 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  19. ^ 明治元年太政官布告第482 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  20. ^ 明治元年太政官布告第778 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  21. ^ 県名の由来・立庁記念日 - 神奈川県
  22. ^ 明治4年太政官布告第594号 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  23. ^ 明治5年8月19日太政官 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  24. ^ 明治9年太政官布告第53号 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  25. ^ 西川武臣「国際社会への船出とかわる世の中」 神崎彰利・大貫英明・福島金治・西川武臣『神奈川県の歴史』山川出版社、2001年、270-271ページ
  26. ^ 神奈川県管内図(明治24年) - 藤沢市教育委員会
  27. ^ 東京府及神奈川県境域変更ニ関スル法律(明治26年法律第12号)
  28. ^ 神奈川県 (2018年5月24日). “神奈川県議会 県議会の歴史 歴代議長・副議長一覧” (日本語). 神奈川県. http://www.pref.kanagawa.jp/gikai/p80213.html 2018年9月19日閲覧。 
  29. ^ 神奈川県議会会派別議員数
  30. ^ 神奈川県 (2018年4月11日). “神奈川県議会議員の定数、選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数に関する条例の改正について” (日本語). 神奈川県. http://www.pref.kanagawa.jp/docs/em7/cnt/f5/p807451.html 2018年9月19日閲覧。 
  31. ^ かながわインターネット放送局
  32. ^ 総務省|選挙の種類” (日本語). 総務省. 2018年9月19日閲覧。
  33. ^ 平成20(2008)年度神奈川県県民経済計算
  34. ^ 国税庁 酒税関係統括表
  35. ^ 放送普及基本計画第2の2の(1)のウの規定による一般放送事業者の行う超短波放送のうちの外国語放送を行う放送局の放送対象地域(総務省)
  36. ^ TOKYO FM× 東京タワー頂上新アンテナ送信記念 TOWER OF LOVE - TOKYO FM 80.0MHz
  37. ^ J-WAVE会社情報
  38. ^ 湘南マジックウェィブとは”. SEISA コミュニティ FM放送局. 2017年10月12日閲覧。
  39. ^ 県の観光客数が4年連続で過去最高に、商工労働部商業観光流通課観光室、2009年(平成21年)6月9日発表。
  40. ^ 旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究VIII(2007年度旅行・観光消費動向調査結果と経済効果の推計) 、国土交通省、2008年3月インターネットアーカイブ、2013年6月16日) - http://www.mlit.go.jp/common/000029700.pdf)、国土交通省、2008年(平成20年)7月発表。
  41. ^ 神奈川県のインバウンド需要” (日本語). 訪日ラボ. 2020年6月26日閲覧。






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