花形ボクシングジムとは? わかりやすく解説

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花形ボクシングジム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/07 10:21 UTC 版)

花形ボクシングジム(はながたボクシングジム)は、横浜市都筑区池辺町に所在する東日本ボクシング協会加盟のジムである。別称鴨居ジム

歴史

1985年1月、元WBA世界フライ級王者で当時テレビ朝日エキサイトボクシング」解説者だった花形進引退から9年後に「MI花形ジム」として設立。花形会長は神奈川県下の東日本ボクシング協会加盟ジムで構成する神奈川拳志会会長でもある。3階建ての自社ビルで合宿所も完備し国内屈指の充実した設備を誇る。

13年半にわたって選手活動を続け、プロデビューから約11年後の62戦目で世界王座を獲得した自身の経験から、選手育成のポリシーは「長く続けさせること」としている[1]。また、過去にボクサーの自立を促す目的でラーメン店「花形ラーメン」を立ち上げたこともある(後に閉店)[2]

2000年12月6日パシフィコ横浜、ジムの設立から15年、単独でプロモーターを務めた初の興行(帝拳プロモーションテレビ東京横浜光ボクシングジム全面協力)でデビューから約12年が経過した31歳の星野敬太郎を世界王座に導き、日本初の「師弟世界チャンピオン」となった。

星野が5度防衛した日本タイトルを返上し、スーツを着て「もうやめます」と花形に伝えに来た時、花形は「きっとまたやりたくなるだろう」と考え、日本ボクシングコミッションに引退届を提出することはしなかった。星野が復帰を決意してジムに戻って来た時に花形は「小さいジムじゃ世界戦はやれねえって思われたんじゃシャクだし、何より後に続こうってヤツらがあきらめちまう」と考え、星野が勝っていったら世界戦を組まなくてはとすでに覚悟していた。初めて世界戦を主催したことについて花形は、雑多なことに注意しなくてはならないから大変だったが周囲の援助で実現できたと言い、選手は試合だけすればいいが、勝つか負けるかがすべて自分にかかっている選手は一番大変だと話し、また、選手が練習をするのもしないのも選手本人に返ってくることだから、それをするかしないかは選手に任せて強制はせず、それがジムの選手の多くが最終的に長く活動している理由だと話している[3]

花形ジムは明るく、アットホームな雰囲気の楽しいボクシングジムである事と花形会長自身も気さくな人柄で知られている。選手・練習生も気軽に出入りする会長室には花形とライバル大場政夫との世界戦のポスターやツーショット写真のパネルが飾られ、現役時代の横浜協栄ジムでの同僚でOPBFフライ級王者だった高田次郎も特別コーチに名を連ねている。

また花形と長年に渡り親交深い大橋秀行が経営する大橋ジムとの対抗戦を横浜文化体育館ワタナベジムとの対抗戦を後楽園ホールで不定期ながら共催で実施している。

2008年の日本ボクシングコミッションによる女子認可以前は日本女子ボクシング協会に鴨居ジムの名称で参戦していた。

2018年9月30日、花形冴美が師匠と同じ5度目の挑戦で女子世界王座獲得。これに伴いワタナベ、大橋、真正白井・具志堅、青木に次いで6番目の男女世界王者を輩出したジムとなった。

2019年、花形会長が東日本ボクシング協会会長に就任(日本プロボクシング協会会長も兼任)。同年12月に休会となった協栄から全日本新人王決定戦を控えていた2名を含む一部選手及びスタッフを暫定的に所属とした[注釈 1]。おなじく12月で休会となった青木に所属していた元WBO世界フライ級王者木村翔も同様の措置で所属させた[注釈 2]

主な所属選手

世界王者

  • 星野敬太郎(WBAミニマム級
  • 花形冴美(IBF女子アトム級)

主な現役選手

かつて所属した主な選手

日本王者

日本タイトル挑戦経験者

その他

交通アクセス

脚注

注釈

  1. ^ その後、酒井孝之は正式所属となり、亀田京之介ハラダ、他は協栄の施設を引き継いだ協栄新宿(2022年8月に協栄(2代目)に改称)へそれぞれ移籍。
  2. ^ 中国での活動を希望していたため目途が立つまでの措置だったが、コロナ禍による渡航制限のため正式所属となり国内で活動することになった。他の所属選手はReason大貴が移転の上で青木の施設に居抜きしたDANGAN AOKI(2023年8月に移転とともにDANGANに改称)へ移籍した。

出典

  1. ^ 『日本ボクシング年鑑2001』、22頁。
  2. ^ 「31歳で世界を獲った理由 - WBA世界ミニマム級王者 星野敬太郎ストーリー」『ワールド・ボクシング』4月号増刊、日本スポーツ出版社、2001年4月30日発行 共通雑誌コードT1109804040843 雑誌09804-4、68頁。
  3. ^ 『日本ボクシング年鑑2001』、22-23頁。

参考文献

外部リンク




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