小田原漆器
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小田原漆器 |
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おだわらしっき |
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漆器 |
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盆、皿、椀、茶托(ちゃたく) |
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室町時代中期に、箱根山系の豊富な木材を使って作られた挽物の器に、漆を塗ったのが始まりと言われます。その後、この地方を支配していた北条氏が、小田原漆器を発展させるために漆器職人を城下に招いたことで、彩漆塗(いろうるしぬり)の技法が始められました。江戸時代には盆、椀等の日用品の他に、武具類にも漆を塗るようになり、実用的な漆器として、漆器作りの技術が確立されたと考えられます。 |
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神奈川県 |
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昭和59年5月31日 |
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挽物の技術が優れていることと、自然の木目の美しさを十分に生かした塗りに特徴があります。木目の美しさを損なうことなく充分に生かす摺漆塗(すりうるしぬり)や、木地呂塗(きじろぬり)があります。 |
小田原漆器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/25 05:45 UTC 版)
小田原漆器(おだわらしっき)は、神奈川県小田原市に伝わる伝統工芸品である。
概要
室町時代中期に箱根山系の木材を使用し、木地挽きされた器物に漆を塗ったのが始まりとされる[1]。その後、北条氏康が塗師を城下に招いたことで、彩漆塗の技法が取り入れられる[1]。江戸時代には盆や椀といった日用品のほか、武具類にも漆を塗るようになり、江戸時代中期には実用漆器を江戸に出荷するようになる[1]。この頃には、木地の木目を生かした摺漆塗や木地呂塗の技法を用いた製品が多く作られるようになり、強調された欅の木目と堅牢さを備えた漆器が製造されるようになった[2]。
1984年、経済産業大臣指定伝統的工芸品に選ばれている[3]。
特徴
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小田原漆器の特徴としては、ろくろを使って削り上げられたものに漆をすり込んでいく独自の製法や、「摺り漆塗」や「木地呂塗」、「彩漆塗」などの木目を活かした漆塗りの方法、そして材料として主にケヤキを使用しているため、丈夫でゆがみが少ないことなどが挙げられる[3]。
- 摺漆塗 - 木材の持つ木目の美しさを十分に出し、強度と美観を持たせる技法。
- 木地呂塗 - 木地に錆付けをして塗ることにより、年月を経て現れる美しい木目の表現を強調する技法。
- 彩漆塗 ‐ 下地と上塗りの間の層にあたる中塗りに黒い漆を塗り、上塗りには、朱色の漆または黒い漆を塗って仕上げる技法。
脚注
- ^ a b c “伝統の小田原漆器”. 伝統小田原漆器協同組合. 2020年11月2日閲覧。
- ^ 産業技術総合研究所 工芸技術センター 工芸ニュース vol.33 2003年
- ^ a b “小田原漆器 | 漆器 | 神奈川県 | 日本伝統文化振興機構(JTCO)”. www.jtco.or.jp. 2020年11月2日閲覧。
関連項目
外部リンク
小田原漆器と同じ種類の言葉
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