墨書土器とは? わかりやすく解説

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ぼくしょ‐どき【墨書土器】

読み方:ぼくしょどき

裏底や側面に、文字模様、顔などが描かれ土器


墨書土器 (ぼくしょどき)

土師器[はじき]や須恵器[すえき]の裏底や側面に、墨で文字模様などを書いたものです。場所や名前を示すものだったり、まじない用だったりと種類は様々です。

関連項目

墨書土器

読み方:ボクショドキ(bokushodoki)

古代~近世土器


墨書土器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/26 04:30 UTC 版)

秋田県大仙市半在家遺跡(はんざけいせき)出土の墨書土器。
志太郡衙跡出土の「志太」墨書銘土器。
鳥坂寺跡出土の「鳥坂寺」銘墨書土器。

墨書土器(ぼくしょどき)とは、古代日本において、漢字などの文字道教の符号などの記号土器の表面にで書き記したもの。広義では土器の焼成前後になどを用いて記した刻書土器(こくしょどき)も含める。

概要

古代において製造・使用されたものが多く、木簡漆紙文書、文字瓦とならんで貴重な出土文字資料となる。墨書は主に奈良平安時代土師器須恵器に見られ、東海地方で焼かれた瓷器灰釉陶器)にも存在する[1]。組織や官職、地名、人名など、所有者に関する情報や目的・用途などが記されているものが多く、仏寺や祭祀・儀礼に関連したものや廃棄後に習書用に転用されたものなども含まれている。なお、須恵器よりも吸水性の高い土師器の方が墨との相性から習書用として用いられた[2]

奈良時代の平城京などでは、人面が書かれた人面墨書土器が作られ、疫病神や鬼神を外に出す厄除けとして水に流されたとされる[3][4][5]

中世近世においても墨書・刻書された陶磁器は存在しているが、日本列島において儀式・信仰に関係する墨書土器は10世紀以降に姿を消す。墨書土器が姿を消す10世紀半ばには庶民の間に土俗性を有した浄土教が流行し、古代から中世にかけての信仰形態の変化が墨書土器が消失した要因であると考えられている[6]

ギャラリー

脚注

  1. ^ 浜松市博物館 2014 p30-31
  2. ^ 猪熊『日本史大事典』「墨書土器」
  3. ^ (53)描かれたのは鬼か疫病神か - なぶんけんブログ”. www.nabunken.go.jp. 2023年8月20日閲覧。
  4. ^ 人面墨書土器(じんめんぼくしょどき)|大野城市”. www.city.onojo.fukuoka.jp. 2023年8月20日閲覧。
  5. ^ 久美子, 鬼塚 (1996年12月). “人面墨書土器からみた古代における祭祀の場”. 歴史地理学 = The Historical geography / 歴史地理学会 編. pp. 19~37. 2023年8月20日閲覧。
  6. ^ 平川(2008)、pp.327-328

参考文献

外部リンク


墨書土器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 23:36 UTC 版)

郡寺」の記事における「墨書土器」の解説

墨書土器などに見られる大寺」については諸説ある。畿内では天皇発願寺院指し地方では尊称として使われていたとされる

※この「墨書土器」の解説は、「郡寺」の解説の一部です。
「墨書土器」を含む「郡寺」の記事については、「郡寺」の概要を参照ください。

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