郡寺とは? わかりやすく解説

郡寺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/09 18:01 UTC 版)

郡寺(ぐんじ[1]、ぐんでら[2])は、飛鳥時代から奈良時代にかけて、日本各地で造られた古代寺院の一種である。郡名を冠する「郡名寺院」を指す場合もあれば、評衙跡や郡衙跡が近接する「評・郡衙寺院」を指す場合もあるなど、研究者によってその定義は異なる[3]。また、郡寺が公的な性格を有するかどうかも議論となっている[3]平安時代中頃には、ほとんどが廃寺となったため、不明な点が多い。[要検証]


  1. ^ 佐藤信『古代の地方官衙と社会』(日本史リブレット8)山川出版 2007年 p62
  2. ^ 古川ら5名『長野県の歴史』山川出版社 1997年 p77
  3. ^ a b c d e f g 梶原(2009年)pp.11-12
  4. ^ 奈良文化財研究所(2005年)p2-p9,準官寺説のみp21
  5. ^ 三舟隆之(2013)p367
  6. ^ 加藤謙吉[編]『日本古代の王権と寺院』大和書房 2015年
  7. ^ 志村忠夫『「ハイテク」な歴史建築』 p41「古代瓦は自ら"呼吸"し、屋内の湿度調整をすることによって、高温多湿の日本の気候から、古代木造建築物を内から守ってきたのです。」
  8. ^ 「新アジア仏教史 01」佼成出版社 2010年 p369、新アジア仏教史 02」佼成出版社 p272
  9. ^ 中山和久『47都道府県・寺社信仰百科』丸善出版 p6-7
  10. ^ 須田勉 佐藤信[編]『国分寺の創建 組織・技術編』吉川弘文館p2、 著者7名『新アジア仏教史 06』佼成出版社 2010年 p332-p346
  11. ^ 岡本厚『岩波講座 日本歴史 第3巻』岩波書店
  12. ^ 三舟隆之(2013年)p372-p384
  13. ^ 梶原義実『古代地方寺院の造営と景観』吉川弘文館 p6-7
  14. ^ 甲斐弓子『わが国古代寺院にみられる軍事的要素の研究』雄山閣 飛鳥寺などを代表例にあげる
  15. ^ 引用:小畑ら4名「Jr.日本の歴史① 国のなりたち」小学館 2010年 p285
  16. ^ 島根県古代文化センター[編]『解説 出雲風土記』今井出版 p60-p61
  17. ^ 三舟隆之(2013)p176
  18. ^ 三舟隆之(2013)p111-p113
  19. ^ 三舟隆之(2013)p116
  20. ^ 大津ら5名『岩波講座 日本歴史 第3巻』岩波書店 p191,p202
  21. ^ 奈良文化財研究所(2005年) P2
  22. ^ 佐藤信(2007年)p71-p72
  23. ^ 須田勉『国分寺の誕生 』吉川弘文館
  24. ^ 佐藤信『古代東国の地方官衙と寺院』山川出版社 2017年 p14
  25. ^ 三舟隆之(2013年)p368
  26. ^ 佐藤信(2007年)p101
  27. ^ 小畑ら(2010年)p264、原典は日本書紀
  28. ^ 東日本2008 p4より書き下しを引用:「天皇より伴造にいたるまで、造るところの寺、造ること能はずは朕皆助け作らん」
  29. ^ 小畑ら(2010年)p264、原典は扶桑略期
  30. ^ 岐阜県博物館『壬申の乱の時代-美濃国・飛騨国の誕生に迫る』平成29年度秋季 p38-p39より引用
  31. ^ 三舟隆之(2013)p366
  32. ^ 主に、奈良文化財研究所『地方官衙と寺院』2005 リストp231-p233、掲載元図p361-p368から作成。
  33. ^ a b c d e f g h i 畑中ら6名『滋賀県の歴史』山川出版 p76リスト:飛鳥・白鳳寺院数
  34. ^ 和泉市いずみの国歴史館『和泉国誕生』平成22年度特別展
  35. ^ チヌの県主(日本霊異記に大領)と坂合部連の知識寺?
  36. ^ 芦屋市教育委員会『芦屋廃寺遺跡(第122地点)発掘調査報告書)』 p7「古代菟原郡の中枢地であったことが判明」
  37. ^ 斎宮歴史博物館 三重県埋蔵文化センター『斎宮・国府・国分寺』p43
  38. ^ a b 梶原義実『古代地方寺院の造営と景観』吉川弘文館
  39. ^ 伊勢国分寺跡の近くに、河曲郡衙跡と郡寺であろう大鹿廃寺があるという。斎宮歴史博物館 三重県埋蔵文化センター『斎宮・国府・国分寺』p42
  40. ^ 梶原義実『古代地方寺院の造営と景観』吉川弘文館 p72 かつて長福寺廃寺(一宮市)が最古とされた.
  41. ^ 三鬼清一郎『愛知県の歴史』山川出版社 p53 図より
  42. ^ 山梨県立考古博物館 『平成30年度夏季企画展 願いをかなえてほとけさま -甲斐の古代寺院-』
  43. ^ 神奈川県立歴史博物館『特別展 瓦が語る-かながわの古代寺院』2008年 p5より引用
  44. ^ 梶原義実『古代地方寺院の造営と景観』吉川弘文館 p91
  45. ^ 須田勉 佐藤信[編]『国分寺の創建 組織・技術編』吉川弘文館p306
  46. ^ 梶原義実『古代地方寺院の造営と景観』吉川弘文館 p75
  47. ^ 大津市歴史博物館『企画展 大津の都と白鳳寺院』2017年
  48. ^ p38 土岐郡・恵奈郡・長野県木曽郡は「刀支評」で正家廃寺がある p9
  49. ^ 岐阜県博物館『壬申の乱の時代-美濃国・飛騨国の誕生に迫る』p38
  50. ^ 岐阜県博物館『壬申の乱の時代-美濃国・飛騨国の誕生に迫る』p60
  51. ^ 川崎保『信濃国の考古学』雄山閣
  52. ^ 群馬県立歴史博物館・展示
  53. ^ 栃木県立しもつけ風土記の丘資料館『ムラから見た奈良・平安時代 -寺や役所が立ち並ぶなかで-』2011年
  54. ^ 埼玉県立歴史と民俗の博物館『仏教伝来 埼玉の古代寺院』2010年
  55. ^ 田代ら4名『埼玉県の歴史』山川出版社 p73
  56. ^ 田代ら4名『埼玉県の歴史』山川出版社 p74
  57. ^ 丸井ら4名『福島県の歴史』山川出版社p49
  58. ^ 奈良文化財研究『郡庁域の空間構成』2017年 p82
  59. ^ 美浜町教育委員会「耳別氏、若狭に起つ」2018年
  60. ^ 野々市ふるさと歴史館・展示、道君(加宜国造?)
  61. ^ 射水郡大領として万葉集にある安努君広嶋(あぬのきみひろしま):氷見市立博物館
  62. ^ a b 内藤ら3名『鳥取県の歴史』山川出版社p64-p65
  63. ^ 因幡万葉歴史館の常設展示より
  64. ^ a b 松尾ら6名『島根県の歴史』山川出版社 p100
  65. ^ 梶原義実『古代地方寺院の造営と景観』吉川弘文館 p118
  66. ^ 小野市立好古館では広渡廃寺(国史跡)が郡内最古と展示。「古代地方寺院の造営と景観」p109では河合廃寺が郡内最古・郡寺の可能性と掲載
  67. ^ 渡哲夫・亀田修一『吉備考古ライブラリ13 吉備の古代寺院』2006年 p146
  68. ^ 大橋泰夫「古代国府の成立と国郡制」p54
  69. ^ 渡哲夫・亀田修一『吉備考古ライブラリ13 吉備の古代寺院』2006年 p147
  70. ^ 渡哲夫・亀田修一『吉備考古ライブラリ13 吉備の古代寺院』2006年p17-18、p146
  71. ^ 広島県立歴史博物館『平成22年度春の企画展 広島・古代史発掘 -安芸・備後の成立へ-』
  72. ^ 香川県立ミュージアム『讃岐びと、時代を動かす』2017年 p36
  73. ^ 徳島県立博物館[編]『瓦か見る古代の阿波 寺院と役所』2015年
  74. ^ 萩ら5名『高知県の歴史』山川出版社 p45


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郡寺

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那須郡」の記事における「郡寺」の解説

那須郡の郡寺は上記那須官衙遺跡北方那須郡那珂川町浄法寺下坪に位置する浄法寺廃寺北緯364712秒 東経140度0633秒 / 北緯36.786750度 東経140.109111度 / 36.786750; 140.109111 (浄法寺廃寺))であると考えられている。この遺跡7世紀中葉ごろに創建された寺院の跡で、那須官衙遺跡同じく箒川右岸台地上に位置する

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郡寺

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久慈郡」の記事における「郡寺」の解説

久慈郡の郡寺は上記長者屋敷遺跡内にある久(慈)寺であると考えられている。寺名については、当寺寺域囲んでいたと思われる溝や住居跡から「久寺」と読める墨書土器出土しており、郡寺には郡名冠する郡名寺院」と呼ばれるものがあることから、「久寺」を「久慈寺」の略で郡名称する寺院の名であると考えたのである

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