北野廃寺跡とは? わかりやすく解説

北野廃寺跡

名称: 北野廃寺跡
ふりがな きたのはいじあと
種別 史跡
種別2:
都道府県 愛知県
市区町村 岡崎市北野町
管理団体 岡崎市(昭5・218)
指定年月日 1929.12.17(昭和4.12.17)
指定基準 史3
特別指定年月日
追加指定年月日 昭和63.12.21
解説文: 字郷裏民家散在セル地域内ニアリ四至明カナラザルモ塔阯金堂講堂アリ今囘指定セル部分ナリ
塔阯ニハ一個心礎アリ長徑八尺表面直徑尺八寸ノ圓柱穴ヲ穿テリ金堂阯ト推定セラルゝ地點ニ二個ノ礎石ヲ存シ具ノ北方講堂阯ト認メラル、地點ニ九個ノ礎石散在セリ地域内ニ奈良朝時代ノ遺瓦散在シ 佛又發見セラル
S40-5-071北野廃寺跡.txt: 在来金堂講堂塔跡のほか、新たに廻廊跡、僧坊跡および方形状に周囲をめぐる土塁検出されたので、その部分含め寺域全体指定する
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北野廃寺跡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/02 05:17 UTC 版)

北野公園の中にある北野廃寺跡

北野廃寺跡(きたのはいじあと)は、愛知県岡崎市北野町にある飛鳥時代に建立された寺院跡である。国の史跡に指定されている[1]

概要

矢作川中流右岸に広がる碧海台地の南東縁に立地する。物部氏氏寺とされる。創建の時期は飛鳥時代前期(7世紀)、廃絶は平安時代中期(10世紀後半)と推定され、真福寺などと並び、三河最古の古代寺院の1つと考えられる。境内は、東西126.5メートル、南北140メートルにおよぶ[2][3]

1929年昭和4年)に国の史跡に指定された。1964年(昭和39年)の発掘調査と、1977年(昭和52年)の史跡公園整備に伴う調査により、金堂講堂基壇廻廊跡の一部および寺地の四方を画する土塁が検出された。中門南大門僧房跡は基壇が削平されていたため、その位置を推定するにとどまったが、堂塔の配置は南面する四天王寺式伽藍配置と確認された[4]1979年(昭和54年)3月28日、史跡公園として「北野公園」が開設された[5]

塔跡は基壇が削平され心礎以外の礎石はすべて失われていたが、基壇地覆石の抜き取り跡から一辺11.35メートルと推定される。また、半地下式に据えられた心礎に刳り込まれた柱座径から、法隆寺五重塔に近い規模と推定されている。金堂基壇は東西15.3メートル、南北13.2メートルで塔の規模に対してやや小規模である。講堂跡は基壇の東西30.15メートル、南北16.25メートルで、礎石および抜き取り穴の位置から建物平面は桁行8間、梁間4間である。しかし、講堂跡の中心線は塔・金堂の中心を結ぶ伽藍中軸線よりも一間分西へずれている。

出土した遺物瓦塔・塼仏・磬形垂飾・鉄釘などと、須恵器灰釉陶器・彩釉陶器などがある。鐙瓦の瓦当紋はこの地域でしか見られない高句麗の影響を強く受けたものであり、畿内とは別の経路で造寺技術が移入された可能性を示している。青銅製磬形垂飾は、本寺の他には正倉院でのみ確認されている珍しいものである。安城市の寺領廃寺からは、北野廃寺で出土したものと同様の素弁六弁蓮華文軒丸瓦が出土しており、何らかの関係性があったことが考えられる。出土品は現在、岡崎市美術博物館に収蔵されている[2][6]

交通アクセス

脚注

参考文献

  • 『新編岡崎市史20(総集編)』 新編岡崎市史編集委員会 1993年

関連項目

座標: 北緯34度59分25.9秒 東経137度8分24.3秒 / 北緯34.990528度 東経137.140083度 / 34.990528; 137.140083




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