音楽性とテーマ
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「Addicted To You」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
タイトルは「君に病み付き」という感じでつけたのに、ある音楽番組の男性MCに「あなたに溺れる」と訳されたことにショックを受けた。 CMで流れているのは「Addicted To You (UNDERWATER MIX)」である。最初は「UNDERWATER MIX」が1曲目だったが、「Addicted To You (UP-IN-HEAVEN MIX)」を宇多田が「変に狙いすぎてないし、私のマニアックさが出ているミックス」と物凄く気に入り、「こちらを1曲目にしよう」と推薦した。 「Addicted To You (UNDERWATER MIX)」のルーツは「潜水夫が海の中で発するシグナル音・イントロの泡っぽい音・水の中で走っているような重たい雰囲気」からきている。「Addicted To You (UP-IN-HEAVEN MIX)」のルーツは「天国を思わせるハープがなり、どんどん上昇していく雰囲気」から取られた。明日までに印刷所に出さなきゃいけないという時に、ミックス名が決まらなかったがいざ決めると2分で両方思いついた。 ジャケット写真撮影はニューヨーク、雑誌等に掲載される宣伝写真撮影はロンドン、レコーディングはミネアポリス、PV撮影は香港で行われた。
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音楽性とテーマ
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「FLOWERS for ALGERNON」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
本作の制作に当たって氷室は、バンド時代では出来なかった事を追求する事を強く意識したという。作詞に関して氷室は、BOØWY時代は「メタファーを多用してシュールな形で、クールなスタイルを崩さずにアピールしていく方法」であったと述べ、本作では自身の内面にある泥臭さや格好悪い部分に焦点を当て、ブルースの要素を表現する事を求めた結果、「DEAR ALGERNON」や「STRANGER」などの曲が制作される事となった。 またシングルとしてリリースされた「ANGEL」に関しては、ソロアーティストとして認知してもらうために、名刺代わりとして8ビートによるアップテンポの曲が理解されやすいとの判断から制作された。子安は「ANGEL」を聴いた際にビート感やバンド感のある同曲こそソロ第一弾のシングルとして相応しいと感じた他、「DEAR ALGERNON」を聴いた際にBOØWYとは異なるソロの「氷室京介」が確立すると確信したという。 本作のタイトルやコンセプトはダニエル・キイスの小説『アルジャーノンに花束を』(1959年)からインスパイアされており、同作のテーマが氷室の人生哲学と重なっている事から、同作をテーマに1曲制作する事が始まりとなった。氷室は煩悩による欲求が満たされない事を悲観的に捉えるよりも、欲求を持たない事、あるいは本当に大切な事だけを求める事を重視した結果、「DEAR ALGERNON」という曲が制作される事となった。また収録曲の「STRANGER」は、BOØWY時代にライブにおいて「Dreamin'」を歌う前に「夢を見てる奴らに送るぜ」とMCをしていた所、「俺は夢を見れないダメなやつなんです」という内容のファンレターが送られた事を切っ掛けとして夢を見られない人間のために制作された。 本作が『アルジャーノンに花束を』をモチーフとした事に関して、音楽情報サイト『OKMusic』にてライターの帆苅智之は、小説内の知的障害者である主人公が脳手術により天才となるも孤独感に苦悩しやがて知能が低下していくというストーリーが、BOØWYでの成功から解散に至った経緯に氷室が自身を重ね合わせていたのではないかと推測している。また音楽性に関しては、まだ完全にソロとしてのオリジナリティーが確立されておらず、本アルバムではBOØWY時代の8ビート、シャッフル、ロッカバラードに、キーボード類を取り入れ発展させたサウンドがベースになっており、バラードの「ALISON」はロキシー・ミュージック、ミディアムのスカビートによる「STRANGER」はポリスへのオマージュであると述べている。その他、「LOVE & GAME」や「TASTE OF MONEY」、「STARANGER」の歌詞に関しては、「80年代初頭の佐野元春文脈からの流れと言えなくもない」と述べている。
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「MISSING PIECE」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
本作はファーストアルバム『FLOWERS for ALGERNON』(1988年)がダニエル・キイスの小説『アルジャーノンに花束を』(1959年)を題材とした事と同様に、シェル・シルヴァスタインの絵本『ぼくを探しに(英語版)』(1977年)および『ビッグ・オーとの出会い : 続ぼくを探しに』(1982年)を題材として制作された。氷室は同書の「自らの欠けた破片を探す物語」が当時の自身の心境とリンクしていたと述べ、結果同書の原題である「The missing piece」をアルバムタイトルとして使用する事となった。 ディレクターの臼井は本作のレコーディングには膨大な時間が掛かっている事を述べた他、日本とロサンゼルスにおいて様々なものを探索しながらレコーディングを行った事で一箇所でイメージを固定して制作したアルバムとは異なる作品であるとして、「チャレンジしたアルバムというか、結果的には大作だと思うんです」と述べている。 「NAKED KING ON THE BLIND HORSE」がバージョン違いを含めて2曲収録されている事に関して臼井は「曲が不足しているという理由からではなく全く異なるアプローチによる別の曲」という認識から収録する事になったと述べている。
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「スウィート・リヴェンジ」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
アルバムタイトルは当初は「So sweet So radical」と言う案があり、由来は当時アメリカで契約していたヴァージン・レコードのA&R部門の女性スタッフが「最近の音楽はホイットニー・ヒューストンに代表される甘ったるいもの(sweet)か、ラップみたいな暴力的で過激なもの(radical)しかない。でも、貴方の音楽はスウィート且つラジカルだ」と賞賛されたことだった。ただそのままアルバムタイトルに使うには冗長なため、似た意味で受け取ってもらえるように今のタイトルにした。 ポップスのメインストリームがヒップホップのビート・言葉・リズムが主体となり、ある意味ハーモニーとメロディが解体されてしまったシーンに対して、坂本自身が課題としていた「歌のメロディ重視にした単刀直入に人の心に入っていけるポップス」路線を模索した。坂本らしく技巧的ではあるが、分かりやすい作品である。 坂本が10代の頃にはまった音楽の原体験であるボサノヴァのコード進行・アレンジを全面的に起用した。これには坂本の「ハウス・アシッドジャズを通してきた人がボサノヴァを聞くと、ボサノヴァのざらざらした感覚がヒップホップにも共通するものとして面白く聴こえるのではないか」という狙いがある。
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ケシャはベック、クイーン、ビースティ・ボーイズ、マドンナ、ジョニー・キャッシュ、ダムド、アーロン・ネヴィルに影響を受けた。また、ラップ・ミュージックやオールドスクール・パンクにも影響されている。彼女の音楽の主なルーツはポップスとヒップホップである。ケシャの歌詞は、彼女の人生経験に基づいていて、カントリーミュージックのストリーテリングスタイルに影響される。 「ティック・トック」で披露した様なシンガーソングラップスタイルで知られている。『ニューヨークタイムズ』のJon Caramanicaは歌の成功は「白人女性ラッパーのポップスへの完全で痛くない同化」を意味すると宣言した。『ロサンゼルス・タイムズ』のアン・パワーズはケシャの声のスタイルをL'Trimmとソルト・ン・ペパーのそれと比較した。彼女は1枚目のアルバム『アニマル』においてオートチューンとヴォコーダーを使ったことを批判された。ケシャは自身の音楽が「より重大なもの」とは対照的に不敬であると述べ、自身がアルバム『アニマル』の為にポップスを制作したという決定を擁護した。彼女はこのことについて、「人々に喜びをもたらす何かを与えたかった」と説明した。彼女の音楽のジャンルはダンスポップであり、そこにエレクトロ・ポップの要素を取り入れている。ケシャは歌の中で女性の対象化の為に、ダブルスタンダードで欲求不満を表した。例えば、「ブーツ・アンド・ボーイズ」の様な歌の中では男性が伝統的に女性のことを歌った同じ方法で歌うのを常とする。 彼女は批評家が真面目に歌詞を批評しないと主張した。例えば「ティック・トック」において、ジャックダニエルウイスキーを使って歯を磨くという歌詞に言及したことを非難している。
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「SEXUAL×××××!」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
プラトニックもSEXのためにあるんじゃないかな。10年間手しか握らなくても、その20年後はどうなってるなんてわかんないじゃない。10年と1日目に激しい恋愛におちいるかもしれない。恋愛なんて、その当事者にだって、将来どうなるか予想つかないんだもの。結婚したって不幸な人はいるし、別れた方が幸せな2人だっているからね。 櫻井敦司, B-PASS 1988年2月号 本作のテーマとして「愛」を題材としたものが多いと質問されたことに対し、櫻井は男女の恋愛に限らず家庭愛でも片思いにしても個人によって微妙に異なる感覚が面白いと述べ、作詞については実体験と想像の半々であるとして、一節は実体験であっても残りの歌詞は想像や人づてに聞いた話を膨らませていると述べている。恋愛体験が豊富でなくてもラブソングは制作できるかとの質問に対し、ヤガミは恋愛経験が少なくてもそれを補うのが想像力であると述べている。櫻井はSEXだけが愛ではなく、プラトニックな純愛を描いたのが「ILLUSION」であり、その対極にある曲が「SEXUAL×××××!」であると述べ、自らの恥部を人に見せることで自らの弱い部分に重ね合わせることができるのではないかと述べている。また、「DREAM OR TRUTH」に関しては愛の両極端な部分を描いた曲であると櫻井は述べ、愛は気持ちや状況で常に上昇や下降に繋がり真実もウソになり夢も現実も紙一重であるとした上で、恋愛することに理由はないと総括している。今井は前作との違いは曲に対してメロディの乗せ方が工夫できるようになった点であると述べ、コードとメロディの組み合わせ方が自身の中で進歩したとも述べている。 本作の音楽性に関して、書籍『BUCK-TICK ~since 1985-2011~ 史上最強のROCK BAND』では同郷の先輩格に当たるBOØWYからの影響が顕著に感じられると述べた上で、「独特のメロディセンスが光っている作品」であると記されている。書籍『B-T DATA』では「ストレートな8ビートをベースにしながらもアイデア豊富な楽曲ぞろいで、今なお色褪せない輝きに満ちたメロディがまぶしい」と記されているほか、「パンクからニュー・ウェイヴの影響を感じさせるアレンジセンスと、中性的な魅力を持つ櫻井の歌声が初々しい」とも記されている。
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「SEVENTH HEAVEN (BUCK-TICKのアルバム)」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
恋愛感情の純粋な気持ちが、あまりにも純粋すぎて2人とも死に至ってしまうという。ハッキリ言えば<心中>っていうのが最初に浮かんだんだけどね。 櫻井敦司, B-PASS 1988年7月号 ただ単純な、すぐ口ずさめるような、そういうメロディは納得いかないんですよ。好きじゃないっていうか。難しい事をやっていても、それがスンナリ聴けるのがいいと思っているから。そういう自分の中のこだわりに、たとえば東洋の要素が加えられてたりするんじゃないかな。特別なことをしようと思って作る、特別なメロディではないです。 今井寿, B-PASS 1988年7月号 本作の制作時に、櫻井と今井は偶然にも「HEAVEN」という言葉を作詞の際に両者とも使用していたことから、「天国」というテーマが定められることとなった。本作のタイトルの由来は、今井の友人が刺青を入れる際に「クモ」の絵か「SEVENTH HEAVEN」という文字を入れるかで悩んでおり、結果としてその友人は「クモ」の絵を入れることになったが、その際に友人から7つの天国の話を聞かされたことが切っ掛けであると述べている。収録曲の「SEVENTH HEAVEN」に関して今井は、曲自体は前から存在していたが本作ではアレンジを変えて作詞をして制作したと述べ、本作のテーマとなる「SEVENTH HEAVEN」という言葉が主に作詞面に影響したと述べている。また、曲制作時に詞のイメージが明確にある場合は今井自身が作詞を手掛け、イメージが浮かばない時は櫻井に作詞を委ねているとも述べている。さらに今井はメロディだけで聴いた者の感情をコントロールできるのではないかと考えたと述べたほか、1枚目のアルバム『HURRY UP MODE』(1987年)の副題であった「殺シノ調ベ」という言葉を常に意識したために、メロディの起伏が激しい曲が多くなったとも述べている。さらに今井は後に本作の評価として、「できあがっただけいいかな」という感想を述べたほか、全体的にテンポが速すぎるとして「アルバム全体がセカセカしてる感じ」であるとも述べている。 櫻井は今井から7つの天国の話を聞き、自身は7番目の天国には行けず2、3番目の天国ならどうにか行けるのではないかと述べている。また、櫻井は「天国」というテーマが決定した時に、最初に浮かんだイメージは「心中」であったとも述べている。本作で初収録となった星野英彦による制作曲「DESPERATE GIRL」は、櫻井によって「ジルバで踊ろうZE」という仮題が付けられた。星野は同曲をキャンペーンで行った滞在先のホテルで制作しており、それまではギターのフレーズは浮かんでも1曲にまとまらなかったが、同曲は最後まで問題なく制作することが出来たと述べている。 本作の音楽性に関して、書籍『BUCK-TICK ~since 1985-2011~ 史上最強のROCK BAND』では、本作から本格的に櫻井が作詞を手掛け始めたことや今井はポップな作品を目指していたものの櫻井がダークな方向性を望んだために多面的な作品になったことに触れた上で、「バンドのオリジナリディが固まる契機となった一枚」と記されている。書籍『B-T DATA』では、「…IN HEAVEN…」や「PHYSICAL NEUROSE」、「SEVENTH HEAVEN」などの当時のバンドの勢いを感じさせるスピード感のある曲のほかに、「VICTIMS OF LOVE」のような「ひたすら妖しくダークなトーンの曲」があると指摘した上で、「彼らのもつ両極の要素がすでに表出している」と記されているほか、「櫻井の作詞が増えたことで、独自の世界観が少しずつ確立していくようになる」とも記されている。
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音楽性とテーマ
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「TABOO (アルバム)」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
僕は変わりたかったんです、義務でも戦略でもなくて、俺自身のワガママでね。『SEVENTH〜』を録音してる頃から、自分のやりたい事がハッキリしてきてて、漠然としてたものが形になったのが『TABOO』だった。ダークでハードな事をやりたくて、それができた。変えたいとかひっくり返そうとか、まわりの状況を変化させたくて変わったんじゃなくて、俺は自分のやりたい事をやるために、俺が変わりたかっただけです。 櫻井敦司, B-PASS 1989年2月号 今井は本作のテーマとして、「ダーク、ハード、スリリング、メロディ、不協和音」という単語のイメージが常にあったと述べ、3枚目のアルバムだからということではなく、以前からダークな作品を作りたいという欲求があったとも述べている。また、メジャーデビュー後の2枚のアルバムがポップすぎて「歌謡曲っぽい」と言われた反動でマニアックなアルバム制作を目指したとも述べている。櫻井はバンドとしての得意なものやセールス・ポイントを初めて形にしたのが本作であると述べている。また、前作を制作する以前からダークなイメージは持ち合わせていたが、結果として前作がポップな作品となったことへの反動もあり、「ヘヴィで内面的なモノを出したかった」と述べたほか、前作制作時から自身の望む方向性が分かり始め、櫻井のワガママによって本作が実現したことに関して、「ダークでハードな事がやりたくて、それができた」と櫻井は述べている。しかし、櫻井と今井の間で事前の打ち合わせなどは行われておらず、無言の了解で共に共通したイメージを持っていたという。ヤガミおよび星野英彦は、当初もっとマニアックな作品になると考えていたが、結果としてそうはならなかったことに関して、ヤガミはロンドンであろうがプロデューサーを起用しようが5人でやれば基本的に変わらない形になると述べている。本作では櫻井が全体の半数を超える作詞を手掛けているが、これは多忙のために今井が作曲だけでも困難な状態であったことから、徐々に櫻井が担当するようになった経緯があると述べている。 「TABOO」という言葉に関して今井は、元々「ハード」や「ダーク」というイメージから着想されたものであり、櫻井と共通していた部分は「TABOO」という言葉のみであったと述べている。東京にいた時点で櫻井は「SEX FOR YOU」や「EMBRYO」などの歌詞が頭に浮かんでいたが、今井から出された「TABOO」がすべてを内包する言葉であると確信したと述べている。今井はそれまでの作品から変化をもたらしたい、前作の続きは制作したくないという欲求が常にあり、曲もメロディから制作するなどそれまでとは異なる手法で制作している。当初は収録曲である「TABOO」を最終曲にしようと思っていたが、櫻井から「あの曲が最後だと死んじゃうよ。苦しいよ」と言われたことを切っ掛けに、最終曲を「JUST ONE MORE KISS」に変更したと述べている。櫻井は音質面から言っても「JUST ONE MORE KISS」は最終曲の位置しかあり得ないと述べ、仮に1曲目に収録した場合は「そこでアルバムが完結してしまう」「あの曲の終りには曲がないだろう」と述べたほか、本作は「TABOO」で一度完結し、そこから「JUST ONE MORE KISS」が始まる曲順が「いちばんベストだと思ったんです」とも述べている。レコーディングが終了し、帰国後にZIGGYのドラマーである大山正篤に本作を聴かせたところ、まるで洋楽のようであるとコメントされた。 書籍『BUCK-TICK ~since 1985-2011~ 史上最強のROCK BAND』では、前作で表出したダークな方向性を進化させた上にニュー・ウェイヴの耽美的要素を深く取り入れた作品であると記したほか、堕胎や切り裂きジャックなどタブーな内容の楽曲が多く収録されており、「非常に刺々しい作品となっている」と記している。書籍『B-T DATA』では、初の日本国外レコーディングであることやインダストリアルビートを取り入れた「ICONOCLASM」など硬質なサウンドへの変化とダークな世界観の曲が増加したことを指摘した上で、「ANGELIC CONVERSATION」のように「風通しのいい曲も光る」と記されている。。
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音楽性とテーマ
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「GOING GOING HOME」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
楽曲のタイトルの意味は「故郷に帰る」という意味もあるが、今作では「自分の大事な人・大切な女性」という意味を込めている。 コンセプトを立ち上げた段階から、浜田は「今度は女が出て来ないとおかしい。だが、いかにもラブソングなのはいやだ。『こんな感じの女性がいて欲しい』という感じで」「前半は『女』を遠回しに歌いながら、最後はストレートに歌いたい」と伝え、小室は「夏の終わりの大失恋ソング」と固め、「女性の影を歌の中にどう仄めかすか?何となく出てくるのはどうか?」「10代~30代の男性が何かが欠落していることに気付いて、ふと立ち止まった瞬間頭に浮かぶいつも影で心の支えになってくれていた女性に対する真面目な自問自答であり、その対象は彼女とも、妻とも取れる」をテーマに、何回もミーティングを重ねながら歌詞をつけて、浜田のダメ出しを受けて小室が1行ずつ書き直した。 BORO「大阪で生まれた女」・上田正樹「悲しい色やね」等大阪弁のパワフルなイントネーションを持つ楽曲を参考にした。
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「trf 〜THIS IS THE TRUTH〜」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
アルバムのコンセプトは「踊れるレイヴ、踊れるエネルギーがあって、家でも・車の中でも・クラブでも流れても不思議じゃないテクノサウンドを作る。それでいて、しっかり耳に残る様なメロディーも入れる」「歌詞はクラブで流れる様にほとんどを英語で書き、日本の音楽番組にはそぐわない表現も使う」としている。 小室はテクノを「世紀末の高ぶりにマッチする音」と評している。
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「storytelling (華原朋美のアルバム)」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
タイトルは「物語の途中」という意味を込めている。「前作とつながっている正式な続編」と思わせるにはどうしたらいいのか小室と華原は迷っていたといい、収録曲の候補20曲から小室と華原の2人だけで選んだ楽曲が収録されている。 サウンドのコンセプトは「『日本のマライア・キャリー、アラニス・モリセット、ジャネット・ジャクソンは誰なの』と言う世間の問いに対するわかりやすい形での提示、その上で華原はどんな存在なのか」を意識し、オーケストラとピアノが多用された音作りが行われている。
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「Renegades (曲)」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
本楽曲は、BPM77〜78ほどの雄大なリズム感を伴ったロック曲である。ロッキング・オンの高橋智樹は本楽曲のサウンド・プロダクションについて、「物憂げなリズムとアコースティックギターのループという、今や世界のスタンダードとなったエド (共作者のエド・シーラン:引用者注) お馴染みのアレンジ」としている。 Takaは本楽曲について、そのタイトル「Renegades」(日本語訳:反逆者) に言及した上で、「現状維持は絶対ダメだなっていう、強い意思表示」だといい、また「僕らのこれからの覚悟を記している」と述べている。
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音楽性とテーマ
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「NO. NEW YORK」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
最初に制作された段階では「NEWYORK NEWYORK」というタイトルだった。当初は氷室が作詞をする予定だったが、メロディに合う歌詞が書けなかった為、当時メンバーであった深沢和明が代わりに作詞した。歌詞は1980年に起きたジョン・レノンの射殺事件に触発されて制作され、『MORAL』収録のオリジナルバージョンでは間奏部分に、ジョンの死を告げる当時の英語でのラジオ放送の音声が入っている。 本作はBOØWY研究者の間でゲイの娼婦(男娼)の歌という解釈がある。男性用フレグランスは大抵コロンまたはトワレであり、歌詞のコロンについてはTHE YELLOW MONKEYの吉井和哉が指摘している。吉井はコロンを「叩く」仕草に着目し、この歌詞表現には男性らしさがあるのでニューヨークのゲイの歌ではあるまいかと推察した。さらに、著作家・樋口毅宏によると、つまりこの歌はエイズウィルス保持者との愛(性交渉)のフェーズにより「星になる」のである。樋口は1980年代のニューヨークがエイズの大流行であったことを論拠にしている。 その時期に、シンディ・ローパーは、エイズに関する歌「ボーイ・ブルー(英語版)」を収録したアルバム『トゥルー・カラーズ(英語版)』(1986年)をニューヨークでレコーディングしている。ルー・リードは、エイズに関する歌「ハロウィン・パレード」を『ニューヨーク(英語版)』(1989年)に収録し、このアルバムもまたニューヨークでレコーディングが行われた。 ライブでの演奏時に氷室が「花をちぎる」の場面で自らの鼻をつまむパフォーマンスを行った事から、淋病の歌ではないかと噂が広まった事がある。その他、1988年の『MORAL+3』リリース時のカードに書かれたレビューに「Nadeshiko Yamato」(やまとなでしこ)の略であることを思わせる言葉が書かれていたが、当時マネージャーであった土屋浩は「そういう意味ではない」と述べている。
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音楽性とテーマ
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楽曲の製作方法は、hideが日本語で歌った曲に対してレイが「hideの発音する日本語の発音に近い英語」を当てはめていく形で行われた。その結果、英語が日本語のように聴ける曲が存在する。 「後先考えない」ことをコンセプトとして重視し、音色の練り上げとアレンジに集中した。 そのおかげでhideは自分の方向性が間違っていなかったことを確信し、ノウハウを「ROCKET DIVE」以降の作品につなげる事ができた。
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アルバムタイトルの『放熱への証』の意味は、「放熱」は生きる事であり「証」とはキリスト教における告白の事である。本作のライナーノーツには「生きること。それは日々を告白してゆくことだろう。 尾崎豊」という一文が記載されており、本作のテーマとなっている。ノンフィクション作家の吉岡忍は著書『放熱の行方』にて、本作に収録された11曲はメロディーもリズムも異なるが、全ての曲が組み合わさって一つのメッセージを発していると述べ、その内容は「人は、いつか一人になり、一人で生きていかなければならない」という事であると主張している。 また尾崎は、本作のコンセプトに関して以下の文章を残している。 「放熱への証 Confession for Exist」尾崎 豊シングルカットされた『汚れた絆』から始まる今回のアルバムは「生きること。それは日々を告白することである」と言うテーマで産み出された。人は結局、人と関わることでしか生きてゆけない、たとえそれが喜びであれ、痛みだとしても。その日々を彩るありとあらゆる希望と対極にあるどうしようも無い絶望と、今は未だそのどちらとも決められず、自分自身の中に閉じ込めて置くしかない現実。それら全てを自分の生きている証として受け入れる為に彼は告白する。奇跡とは人を癒やすことでも、空中に浮くことでも無い。例えて見ればそれは道標の一つ一つである。尾崎豊は我々にまた一つ『放熱への証』と言う名の可能性を方向として指し示したのである。 —尾崎豊, 尾崎豊 約束の日 『KAWADE夢ムック 尾崎豊』にて音楽ライターの松井巧は、本作を「きわめてストレートな作りのポップ・ロックという印象」と述べ、ギター、ベース、ドラムス、キーボードというオーソドックスなバンド編成を基調にアレンジやサウンドのバランス、音色も「安定した構造のなかにコンパクトにまとめ上げられている」と述べた他、相対的にボーカルが際立つサウンド配分となっている事から、「初期の頃のサウンドへの回帰をねらっているという印象をもっても、さほど不思議はないだろう」と述べている。また同書にて詩人の和合亮一は、「汚れた絆」や「ふたつの心」などの歌詞を取り上げた上で、「世界の深遠から流れてくるかのような透明な語感に満ちてゆく前半」と述べ、また「原色の孤独」や「太陽の瞳」の歌詞を取り上げた上で、「あたかも私小説作家のような感情の破滅が、黒々と書き殴られてゆく」と述べている。音楽誌『別冊宝島1009 音楽誌が書かないJポップ批評35 尾崎豊 FOREVER YOUNG』においてフリーライターの河田拓也は、歌詞に関して前作において顕著であったナルシシズムや猜疑心から来る毒々しさが「力を失って虚ろ」であると述べた他、「消費社会の充実の中で、感覚と生理を自信を持って深めていく新世代の動向に全く逆行する」内容であり、「現実から乖離した恐ろしく単純化した『意味』と『物語』への執着だけを、呪文のように繰り返している」と述べている。音楽誌『別冊宝島2559 尾崎豊 Forget Me Not』において著述業の宝泉薫は、「汚れた絆」に関して「尾崎と関わった人たちが自分とのことを歌っていると思ってしまうような、一種の魔力を持った曲」であると述べ、「Mama, say good-bye」に関しては「彼の4カ月前に先だった母の安らかな眠りを願う曲で、どこか自らも死へと魅入られている気配が漂う」と述べている。
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音楽性とテーマ
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「Love & Peace Forever」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
サウンドのテーマは「1970年代のソウルミュージック」。但しアース・ウィンド・アンド・ファイアーみたくビートを強調する音楽ではなく、それより前のメロディを先行するスタイルを志向した。歌詞のコンセプトは「戦争も、いじめも、自動車事故も、先生に怒られたことも、全部が同時進行で起こっている問題だから他人事・自分の事に関わらず、身の回りのことを把握して現状を見つめ合っていこうよ」と語りかける様にした。
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音楽性とテーマ
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「NETWORK™ -Easy Listening-」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
歌詞のコンセプトは「男の視点から見た世代間の事を考えさせられるような歌詞を書く」ことにより、上の世代にエールを送り、下の世代に(当時メンバーの3人とも同じ世代に近かった)50代・団塊の世代がどういうものかを語ることを目指し、音からも自然に入れる様にした。木根は「『大人になるのも悪くない」と思ってくれたら嬉しい。僕もそうだったけど、10代の頃は30~40代の自分が想像つかないでしょ。でも思っていたより悪くないよ、いいものだよ、見えなかったものが見えてくるよ」と語り、小室は「固くならずにBGMとして、掃除のときに楽しんでもらえると思う」と話している。 サウンドコンセプトを小室は「J-TRANC」「トランシー」と呼び、トランスに馴染みのない視聴者にもわかってもらえるようにした。
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音楽性とテーマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 06:03 UTC 版)
アルバム全体の明確なコンセプトは本作では作らなかった。逆にタイトルを決めたり、曲が作った時期が離れている部分を「どう編集してフルアルバムとして機能させるか」と言う事を考えた。その時の状況をhideは「『この曲をここにはめて、こういうシチュエーションで、こういうオチがつきました』という様に、1つ1つの曲が全く独立しているオムニバスアルバムって感じ」「トータル感を持たせるために、曲間をなるべく短くしたり、曲の情緒を引きずらないで、どんどん次に行ける様なジェットコースター感覚で聞いてもらえる物を作りたかった」と話している。実際にマスタリング作業の際に「世の中では曲間は4秒」が言われていた所に、アルバムにスピード感を持たせるため、hideは曲間を極限まで短くする様に指示した。 それ故にセットリストはクラブDJが即興で決める様に選んでいった。その結果「曲同士が殺しあう様な作り」「前の楽曲の雰囲気を吹き飛ばしてびっくりさせる」「盛り上がった後に落ち着かせるのではなく、そのまま盛り上げる」様に全曲通してのトータルな雰囲気をわざと台無しにさせるような編集で構成された。 制作を終わらせた後におおまかなコンセプトとして、「超大作だけど軽く聴けれて、男の子にとってすごいと思えるアルバム」「小さい頃にhide自身が聴きたかったアルバム」「シングルのB面の単なるヒット志向じゃない良い曲を集めたオムニバスアルバム」というテーマが付け加えられた。
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音楽性とテーマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 06:54 UTC 版)
「回帰線 (尾崎豊のアルバム)」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
卒業ということが、母親の胎内を飛び出して誕生するということなら、もしかして自分はそこへ戻って行くんじゃないだろうか。だから胎内回帰というような意味も含めて、『回帰線』という名前をつけた。卒業して社会人になって、新しい節目に入った自分を描きたい。 尾崎豊, 尾崎豊が伝えたかったこと アルバムタイトルは、ヘンリー・ミラーの小説『北回帰線』(1934年)からの着想で須藤によって決定された。また須藤はこれから尾崎が熱帯地域に入っていく印象があったために、「TROPIC OF GRADUATION(卒業という名の熱帯)」という言葉が浮かんだとも述べている。「回帰線」には「迂回してくる・ある地点に到達して・そこからまた同じような場所に」との意味が込められている。また、須藤は当初「Teenage Blue」というタイトルが非常に気に入ったためアルバムタイトル候補としていたが、詞の内容が退廃的であったために採用しなかった。 須藤は前作よりも物の見方が多面的になっている事から尾崎のアルバムの中では最高傑作であると述べている。また楽曲に関して須藤は「卒業」が代表曲であると述べたが、尾崎自身は「シェリー」が最高傑作であると思っていたのではないかと推測している。須藤は本作の楽曲に「奪い合い」や「生存競争」などの言葉が多用されている事を指摘し、街の情景の描き方が前作と明らかな変化が見られると述べている。また前作が周囲の親や教師を対象とした歌詞が多かった事に対して、本作では音楽業界を対象とした歌詞が増えている事も指摘した他、前作ではほとんど歌詞の修正は行わなかったが本作では尾崎に対して歌詞の修正を依頼する事がわずかながら発生したが、「やっぱりダメだ、この言葉以外にはない」と尾崎にことごとく拒否されたと述べている。 『KAWADE夢ムック 尾崎豊』にて音楽ライターの松井巧は、前作でオーバープロデュース気味であったアレンジが抑えられ、ボーカルを全面に押し出した作品となっていると述べた他、前作と比較して曲作りの面で多彩な傾向が見られるとも述べている。また同書にて詩人の和合亮一は、本作によって若者の心をつかみ一気にカリスマ性を帯びていった事を指摘、映画評論家の北小路隆志は、本作における「自由」の位置付けが複雑であると指摘し、「Scrambling Rock'n'Roll」における「自由っていったいなんだい」という問いかけや「Bow!」における「金で買える自由が欲しいのかい」から「卒業」における「仕組まれた自由」に繋がると述べた上で、卒業が凡庸な歌謡曲であると指摘しつつも同曲によって「10代の代弁者」としての尾崎の位置付けが明確になったと述べている。音楽誌『別冊宝島1009 音楽誌が書かないJポップ批評35 尾崎豊 FOREVER YOUNG』においてフリーライターの河田拓也は、「Scrambling Rock'n'Roll」や「Bow!」、「Scrap Alley」などの全体的にロックンロール色が強まっていると述べた他、「ダンスホール」のように不良少年少女だけでなく真面目な少年少女たちにもシンパシーを与え、両者をつなぐ存在であるとも述べている。音楽誌『別冊宝島2559 尾崎豊 Forget Me Not』において著述業の宝泉薫は、フォークからの影響が色濃く出ていた前作とは一変し本作はロック色が強く出ていると述べ、声質や歌唱法、曲調やアレンジ以外にも生き方そのものをロック的なものにしようとしていると分析し、また「Scrap Alley」ではストーリーテラーとしての才能が発揮された他に「シェリー」はフォークとロックが見事に融合していると述べている。
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音楽性とテーマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 06:57 UTC 版)
アルバムタイトルは須藤による当時の尾崎のイメージから決定された。須藤のイメージとは、尾崎が使用していた乳母車が置いてあり、また積まれた古タイヤや高速道路が横を通っている中で、朽ち果てた扉の中に尾崎が一人佇んでいるイメージであった。須藤は本作では尾崎の喪失感が強く出ていると述べ、イメージとして「生傷から、まだ血がポタポタたれているようだ」と述べている。尾崎自身は本作に関して、既に学生ではなく社会人となり新しい扉を開けてみたものの、そこは殺伐とした廃墟で振り返ると自身が開けた扉は廃墟の中に壊れた扉として横たわっているというイメージであると述べている。 また尾崎は本作に関して以下のコメントを残している。 3枚目のアルバムで、20歳になるという意味合いをこめて、何もかもゼロに戻して考え直してみたいと思った。そういう気持ちから『路上のルール』っていう曲ができた。たぶん10代を過ぎたら、僕は新しい意識に目覚めて生活していかなくちゃいけないだろうし、そういった歌を歌わなくちゃいけないと思ってた。学生じゃない、大人としての自分を見つけなきゃいけないと考え始めて、つまり扉を開けて一歩踏み出さなきゃって思い始めたんです。で、いまになってみると自分はすでにその扉を開いていた、一歩を踏み出していたということに気づいたんです。それで振り返ってその扉を見ると、それはもう壊れて街の中に埋もれてくる、そういうイメージがあったんです。手にしたと思うともうそれは失われていて、というか。次の扉を見つけなくちゃいけない、あるいは作らなくちゃいけない、そういう気持ちですね。 —尾崎豊, 地球音楽ライブラリー 尾崎豊 このアルバム全体を通して言えるのは、彼の喪失感みたいなものがすごく強く出ていることだ。なくしたものに対する未練とか、すがりつこうとする気分が、どうにも吹っ切れてはいない。それが『壊れた扉から』の魅力にもなっているが、生傷から、まだ血がポタポタたれているようだ。 須藤晃, 尾崎豊が伝えたかったこと 『KAWADE夢ムック 尾崎豊』にて音楽ライターの松井巧は、本作を20歳を目前に控えた尾崎が「よりアーティスティックにトータルな楽曲作りを目指していたであろうことは想像に難くない」と述べた上で、スピードとエッジを利かせたロックンロールナンバーから感傷的な情景描写のあるバラードナンバーなどファーストアルバムから劇的な飛躍はないと述べている。同書にて詩人の和合亮一は、前作までより「しっかりとした言葉の繰り出し方がなされている」とした上で、制作段階において「言葉そのものの実像に、さらに自分の生を寄り添わせようとする深みが増してきたからだろう」と述べている。さらに同書にて映画評論家の北小路隆志は、前作までのメッセージ性が薄くなりアレンジに対する工夫の跡が見られると指摘し、「失くした1/2」でのコーラスワークは山下達郎やピチカート・ファイヴを彷彿させ、「Forget-me-not」はさだまさし風、「彼」にはブラックミュージックの要素が入れられ、「米軍キャンプ」や「誰かのクラクション」は当時の坂本龍一風のシンセサイザーを全面に出したアレンジであると述べている他、内省的なメッセージ性を除くと外部としてのアメリカが突出する印象があると述べている。 音楽誌『別冊宝島1009 音楽誌が書かないJポップ批評35 尾崎豊 FOREVER YOUNG』においてフリーライターの河田拓也は、前作までに存在したストレートな主張や反抗を思わせる歌詞はなくなり、また親や教師との摩擦を題材とした「場」を表現した曲が少なくなり、抽象的な表現や内省的な心情を綴った曲が多くなっていると述べ、また曲の大半がHeart Of Klaxonとの共同制作であるためバンドのような一体感が強調され、分厚くなったコーラスアレンジと共に80年代半ばの50年代リバイバルブームにも共通していると述べている。音楽誌『別冊宝島2559 尾崎豊 Forget Me Not』において音楽評論家の遠藤利明は、卒業によって学校という存在が既に過去のものになっており、自身の進路に対する自問自答や街の情景描写が多くを占め、前作までにあった社会への反抗に対する表現は減少していると述べた他、「Freeze Moon」や「Driving All Night」は疾走するロックンロールでありライブ感のある仕上がり、「ドーナツ・ショップ」は穏やかな曲調、「誰かのクラクション」は「キーボード主体の柔らかいサウンドですべてを包み込むような優しさをみせる」とし、「失くした1/2」は「少女アイドルが歌ってもおかしくないほどポップな曲調」であると述べている。
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音楽性とテーマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 08:52 UTC 版)
「Major Turn-Round」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
アルバム全体のコンセプトは「何軒かのレコード店をはしごして、欲しいレコードを探した気持ち」「時代の閉塞感・虚無感」「今の若い世代の人は間違いなく、居場所も遊び場も沢山提供されている。でもふと『本当の居場所はどこなんだろう』と気が付き、深い所を探している人達に対しての提示」と語っている。 サイモンは小室からは演奏手法に対しての指示は受けなかったが、レコーディングに入る前に「どんな音色を作ろうとしているのか」の打ち合わせは入念に行われた。サイモンは「EL&Pの様なプログレッシヴ・ロック」をイメージした。
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音楽性とテーマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 16:41 UTC 版)
「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」の記事における「音楽性とテーマ」の解説
リミックスアルバム「WOW WAR TONIGHT REMIXED」も発売されており、ここには2 Million Mixの最後がフェードアウトしないバージョンも収録されている。 制作にあたって2人で話し合って決めたコンセプトとして「何年か後に見直した時に恥ずかしくなるものは作らない」「愛は歌わない」「メディアに出る時は普段着に近いラフな服装で」と決めた。 曲のイメージは小室がダウンタウンのビデオを見た時に、浜田の喋る声やテンポがジャングルのリズムに合っていたので、ジャングルを楽曲の根幹のベースにした。 曲の構成は「最初はレゲエとして始まり、途中から長三度上に転調して、ジャングルのリズムになっていく」様にされている。難解な複合するリズムは避け、スピード感と同時にゆったりした流れも感じられる様に工夫し、小室にとって確実に表現の幅を広げる1つの手法になった。 小室は歌詞を書く際に、浜田の「まだ『おっさん』と言われる程の年齢ではない、若者だけど頼れる兄貴分」「経験は豊富だけど、決して説教じみているわけではなく、男性から『俺もこうなりたい』『こういう人がいてくれたら』と思える存在」「女性から見たらぶっきらぼうだけど優しい憧れの上司」「ファッションリーダー」という複合的なキャラクターからインスピレーションを得た。コンセプトは「寝る暇もない浜田のことを思って書き出したが、浜松町で働くサラリーマンを見ているうちに応援歌になった」「『30代の働き盛りの男性がふと立ち止まった瞬間』を切り取った」「日々の慌ただしい生活感とそこからの解放感」「どんな時代背景でも、誰の心境にも寄り添って『何かを起こしたい』という気持ちを奮い立たせる普遍的な歌にしたかった」と語っている。詞のイメージについては、年明けすぐに牛丼店に立ち寄った際に、店員の若者におごってもらったことをきっかけに生まれたという。また、小室自身が「1970年のポップアイコンであり、到底かなわない」と尊敬する吉田拓郎の『日本語をポップスに乗っけた世界観』に挑戦した曲だったと明かしている。歌詞に出てくる「温泉」のシチュエーションも『旅の宿』の「風呂」のシチュエーションから引用している。小室は「吉田さんが好きな世代にも刺さるのを選んで、当時の世界観を1990年代に持ってきた」と語っている。 小室は楽曲の構造について「リズムと飾りを全て取っ払えばフォークソングになる」「浜田のツッコむ時の声の張り方を参考に作曲し、サビで声を張って貰うように転調した」と語っている。 東京パフォーマンスドールのメンバーだった篠原涼子・穴井夕子が歌唱した楽曲「Sanctuary~淋しいだけじゃない~」(東京パフォーマンスドールのアルバム『SEVEN ON SEVEN 〜Cha-DANCE Party Vol.7』(1993年)に収録され、のちに篠原涼子のアルバム「Lady Generation 〜淑女の世代〜」(1995年)にも、篠原のみが歌唱して収録された)と、メロディーの一部が類似している。いずれも小室の作・編曲である。
※この「音楽性とテーマ」の解説は、「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」の解説の一部です。
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