満ちてゆく
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/27 08:25 UTC 版)
「満ちてゆく」 | |||||||||||||||||
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藤井風の配信限定シングル | |||||||||||||||||
英語名 | Michi Teyu Ku (Overflowing) | ||||||||||||||||
リリース | 2024年3月15日 | ||||||||||||||||
規格 | デジタル・ダウンロード | ||||||||||||||||
ジャンル | J-POP | ||||||||||||||||
時間 | 5分10秒 | ||||||||||||||||
レーベル | HEHN RECORDS / UNIVERSAL SIGMA | ||||||||||||||||
作詞者 | 藤井風 | ||||||||||||||||
作曲者 | 藤井風 | ||||||||||||||||
プロデュース | Yaffle | ||||||||||||||||
チャート順位 | |||||||||||||||||
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「満ちてゆく」(みちてゆく、英語: Michi Teyu Ku (Overflowing))は、日本のシンガーソングライター・藤井風の楽曲。2024年3月15日にHEHN RECORDS / ユニバーサルミュージックより配信限定でリリースされた。
概要
2024年1月15日、新曲「満ちてゆく」が、3月22日に公開される映画『四月になれば彼女は』主題歌に決定したことが発表された。本楽曲は、自身初となる劇映画での主題歌となった[10]。映画の監督は、楽曲「青春病」ミュージック・ビデオの監督も務めた山田智和が務めている[11]。
3月11日、映画の公開に先駆け、本楽曲が3月15日に12th配信シングルとしてリリースされることが発表された。また同日、ロサンゼルス・ニューヨークを巡るアメリカツアー「Fujii Kaze and the piano U.S. Tour」開催と8月に神奈川・日産スタジアムでのコンサート開催が発表された[10]。
本楽曲の書き下ろしにあたって、藤井は以下のようにコメントしている[12]。
愛の不在を描いたラブストーリーに曲を添えるというお話をいただき、これを機に人生で初めてラブソングというものを書いてみようと意気込んでいました。
しかし出来上がったものはこれまでずっと表現していたものの延長線上にありました。
始まりがあるものには終わりがあるということ。愛は求めるものではなく、すでにたくさん持っているもの。
与えれば与えるほど、「満ちてゆく」もの。
2024年12月31日に放送された『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)において、本楽曲を歌唱した。ニューヨークからの生中継で、山田健人が監督を務めるショートムービー仕立ての演出で披露された。
音楽性
J-POPのスタンダードとは一線を画すコード進行の一方、ボーカルのメロディや歌詞はシンプルなものとなっている[13]。
また、2番以降は打ち込み中心のR&Bテイストである。クライマックスでは主に低音楽器や打楽器が使われ、楽曲の終盤では、コーラスが重なり、ゴスペル的な祝福感が生まれ、賛美歌としてのニュアンスが強調される[13]。
映画がラブストーリーのため、当初は「人生で初めてラブソングを書こう」と意気込んでいたが、実際出来上がったのは、これまで表現してきたものの延長線上にある曲であった、と藤井は述べている。映画の原作者・川村元気は「藤井が人の生死を歌えば、それは恋愛の歌になるかもしれない」と想定した上で、藤井にオファーしていたという[13]。
ミュージックビデオ
2024年3月15日、リリースと同時に、ミュージック・ビデオが公式YouTubeチャンネルにて公開された。ミュージックビデオの監督は、映画の監督も務めた山田智和が務めている[14]。ミュージックビデオは、1本のショートムービーのように、全編ドラマパートで構成されており、藤井が老人と青年を演じ、ドラマチックな物語を描いている[15]。
評価
2025年1月19日に放送された音楽番組『EIGHT-JAM』(テレビ朝日系)内の「プロが選ぶ年間マイベスト10曲」において、蔦谷好位置・川谷絵音が本楽曲を1位に選出。複数の選者が同一の曲を1位に選出するのは、番組史上初であった。
川谷は「僕は何回、彼に救われればいいのだろう。考えすぎず力を抜いていいというメッセージが伝わってくるようで、何回聞いても泣けてくる」、蔦谷は「藤井風は一切力まない。ずっと自然体。そんな彼の真髄に触れられるような曲。こんなに美しい曲はない」と評した[16]。
出典
- ^ “Billboard Japan Hot 100”. Billboard JAPAN (2024年3月20日). 2024年3月21日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Hot 100 Year End 2023”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク (2024年12月6日). 2024年2月24日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Download Songs”. Billboard JAPAN (2024年3月20日). 2024年3月21日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Download Songs Year End 2023”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク (2024年12月6日). 2024年2月24日閲覧。
- ^ “Streaming Songs”. Billboard JAPAN (2024年3月27日). 2025年3月24日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Streaming Songs Year End 2023”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク (2024年12月6日). 2024年2月24日閲覧。
- ^ “週間デジタルシングル(単曲)”. ORICON NEWS (2024年3月25日). 2024年3月21日閲覧。
- ^ “週間ストリーミング”. ORICON NEWS (2024年4月1日). 2024年4月1日閲覧。
- ^ “週間ストリーミング”. ORICON NEWS (2024年4月8日). 2024年4月8日閲覧。
- ^ a b Inc, Natasha. “藤井風が映画主題歌配信、アメリカツアーと日産スタジアム公演も決定(コメントあり)”. 音楽ナタリー. 2024年3月11日閲覧。
- ^ “藤井風、劇映画で初の主題歌『四月になれば彼女は』予告映像&ポスタービジュアル解禁”. ORICON NEWS. 2024年1月15日閲覧。
- ^ “藤井 風、映画『四月になれば彼女は』主題歌「満ちてゆく」MV公開 映画と同じく山田智和が監督”. Real Sound (2024年3月15日). 2024年3月21日閲覧。
- ^ a b c “なぜ藤井 風は〈与える人〉で在り続けるのか? 大いなる愛を歌った“満ちてゆく”を聴いて”. Mikiki. 2025年3月22日閲覧。
- ^ 小口幸子. “藤井風、新曲「満ちてゆく」のミュージックビデオで老爺に変身 特殊メークの過程明かす”. nikkansports.com. 2024年3月16日閲覧。
- ^ Inc, Natasha. “藤井風が老人と青年の2役に、映画「四月になれば彼女は」主題歌MV公開(動画あり)”. 音楽ナタリー. 2024年3月16日閲覧。
- ^ "EIGHT-JAM、プロが選ぶ「2024年の年間マイベスト10曲」発表 藤井 風・Creepy Nuts・ミセスなど 新鋭アーティストも1位に【トップ10一覧】". モデルプレス. 2025年1月20日. 2025年1月20日閲覧。
外部リンク
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