プラトニックとは? わかりやすく解説

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platonic

別表記:プラトニック

「platonic」の意味・「platonic」とは

「platonic」とは、肉体的な愛や性的な要素含まない精神的な愛情を指す英語の形容詞である。プラトン理想的な愛情観に由来し友情親愛感、または精神的な絆を強調する際に用いられる例えば、男女間で恋愛感情ではなく深い友情を持つ関係を「プラトニックな関係」と表現する

「platonic」の発音・読み方

「platonic」の発音は、IPA表記では /pləˈtɒnɪk/ となる。IPAカタカナ読みでは「プラトニック」となる。日本人発音するカタカナ英語では「プラトニック」と読む。なお、「platonic」は発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。

「platonic」の定義を英語で解説

"Platonic" is an adjective in English that refers to a type of love or friendship that is spiritual and not sexual in nature. It is derived from the philosophical concepts of Plato, emphasizing a deep emotional connection or bond that transcends physical attraction. For instance, a deep friendship between a man and a woman without romantic feelings can be described as a "platonic relationship".

「platonic」の類語

「platonic」の類語としては、「nonsexual」、「spiritual」、「chaste」などがある。これらの単語同様に肉体的な愛や性的な要素含まない愛情や関係を表す。ただし、そのニュアンス使用状況異なるため、文脈によって適切な単語を選ぶ必要がある

「platonic」に関連する用語・表現

「platonic」に関連する用語としては、「platonic love」、「platonic relationship」、「platonic friendship」などがある。これらはいずれも「platonic」の概念具体的な形表現したもので、精神的な愛情や深い友情を指す。

「platonic」の例文

1. "Their relationship is purely platonic."(彼らの関係は純粋にプラトニックだ。)
2. "He has a platonic friendship with her."(彼は彼女とプラトニックな友情持っている。)
3. "They maintain a platonic love despite the distance."(彼らは距離にも関わらずプラトニックな愛情保っている。)
4. "She believes in the concept of platonic relationships."(彼女はプラトニックな関係の概念信じている。)
5. "Their platonic bond is stronger than any romantic relationship."(彼らのプラトニックな絆は、どんな恋愛関係よりも強い。)
6. "He has a platonic affection for his childhood friend."(彼は幼馴染に対してプラトニックな愛情持っている。)
7. "They share a platonic connection that is not based on physical attraction."(彼らは肉体的な魅力基づかないプラトニックなつながり共有している。)
8. "Their platonic love has stood the test of time."(彼らのプラトニックな愛は時間試練乗り越えてきた。)
9. "He cherishes the platonic relationship he has with her."(彼は彼女とのプラトニックな関係を大切にしている。)
10. "She values the platonic bond she shares with her best friend."(彼女は親友とのプラトニックな絆を大切にしている。)

プラトニック

英語:platonic

 

「プラトニック」とは・「プラトニック」の意味

「プラトニック」とは、肉体伴わず純粋に精神的であるさまをいうもので、たとえばそれが既婚夫婦で、パートナー以外の対象恋愛感情生まれても、肉体介在排して気持ちの上結びつくであれば、それはプラトニックな関係である。

「プラトニック」の語源・由来

Platonicプラトン的な)」を語源とする「プラトニック」は、古代ギリシャの哲学プラトン由来するプラトン中期対話篇一つである「饗宴」の中で愛について触れ、「肉体惹かれる愛よりも精神的に惹かれる愛の方が優れている」と述べ、愛における精神優位性強調したルネッサンス時代になるとプラトンの「饗宴」はラテン語翻訳され、その注釈書中にプラトン的な愛」という言葉初め使われる中で、そこから派生して「プラトニック」という概念定着するようになった

「プラトニック」の熟語・言い回し

プラトニックラブとは


プラトニックラブ」は、「アモル・プラトニクス(amor platonicus)」というラテン語由来している。「プラトン的な愛」というこの言葉が「プラトニックラブ」の語源である。「アモル・プラトニクス」は、15世紀になってフィレンツェ人文主義者マルシリオ・フィチーノプラトンの「饗宴」を翻訳する際に注釈書の中で用いた表現で、肉体的な愛ではなく精神的な愛に重きを置いたプラトン的な愛のありかたを定義づけたものである。愛におけるこの精神優位性は、男女間の禁欲的な結びつき重んじる傾向へと次第変容していき、肉体的な欲求排し精神的恋愛象徴する概念へと普遍化していった中世騎士道見られるような貴婦人対す精神的な愛の献身や、結婚まで肉体関係持たない純血主義などは、「プラトニックラブ」が根底にあるとされている。

しかしプラトンが本来唱えていた精神的な愛の優位性は、必ずしも身体的な愛を否定するものではなかった。プラトン自身同性愛者として生涯過ごし厳し禁欲生活を自らに課して過ごしたわけではなかったが、それにもかかわらずプラトニックが禁欲という概念と結びついた背景には、禁欲重んじることで「ストイック」の語源ともなったストア派」との影響があるとも推測されている。ストア派プラトン同様、ソクラテス弟子筋にあたるため、それがストア派ストイックプラトンのプラトニックの概念混同招いたではないかという見方である。

「プラトニック」の使い方・例文

「プラトニック」の例文としては、小説中に次のように用いられている。
「ほんまのプラトニック・ラヴやったら接吻するのんかて矛盾してるのんに、あれやったらなにも純潔なことあれへん。「卍」(谷崎潤一郎)」
ヨシツネさんは突然「これはプラトニックラブだよ」と云った。「放浪記」(林芙美子)」
プラトニック・ラヴという言葉第一気に喰わないのである。「春」(豊島与志雄)」
姉さん兄さんと僕と三人プラトニックな高い結びつきがあった。「正義と微笑」(太宰治)」
時には、主僧にプラトンの「アイデア」を質問してプラトニックラヴなどということ考えてみることもあった。「田舎教師」(田山花袋)」
「そうではなくて相手自分にとって何よりも大事なものになるというプラトニックな愛情自体のうちに、既に反秩序傾向自分属している秩序から脱け出し自由になりたい傾向があるのです。「されどわれらが日々─」(柴田翔)」

また、「プラトニック」の一般的な使い方としては、次のようなものを挙げることができる。
精神的なつながりだけで肉体関係のないプラトニック不倫増加してきている」
プラトニックな男女友情関係というものは果たし成立するだろうか
青年期プラトニックな関係にあこがれを持つ傾向が強い」
若い人にはプラトニックという言葉がかえって新鮮に感じられるらしい」

プラトニック

英語:platonic

プラトニックとは、プラトニックの意味

プラトニック(英: platonic)とは、純粋に精神的な様子、または、純粋に相手思うさま。英語の「platonic」は「哲人プラトンPlatōn)のような」の意。日本語の「プラトニック」では、主に肉体関係持たない恋愛を指す。婚姻関係を持つまでは肉体関係を持つべきではないという姿勢を「プラトニック」と呼ぶこともある。

「プラトニック」は恋愛関係にある相手との関わり方関係性を表す際に使用されることが多い。

関係性を示す「プラトニック」に対し、「純潔」は婚姻関係にない状況異性との性的な交わりがない、心身清らかである個人の状態を指す。「純潔を守る」「純潔奪われた」など、個人心身清らかな状態を指す。

プラトニックの例文、使い方

プラトニックラブとは、プラトニックラブの意味

プラトニックラブプラトニックラヴ)とは、肉体関係のない恋愛そのもの恋愛関係指し、「プラトニック」と同様の意味で使われることが多い。

プラトニックの対義語

プラトニックの対義語には、人間同士性行為を交わすことを指す「肉体関係」「肉体関係をもつ」が挙げられる。「肉体関係をもつ」は、その行為をすることである。

関連サイト
platonic - Merriam-Webster's Learner's Dictionary

プラトニック【Platonic】

読み方:ぷらとにっく

形動プラトン的、の意》純粋に精神的であるさま。特に恋愛についていう。「—な交際」→プラトン

「プラトニック」に似た言葉

プラトニック・ラブ

(プラトニック から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/25 04:24 UTC 版)

文学におけるプラトニックラブの最も有名な例は、ダンテ・アリギエーリのベアトリーチェ・ポルティナリへの愛である。上図は、ダンテとベアトリーチェが献身的なカップルとして描かれているチェザーレ・サッカッジの作品。

プラトニック・ラブ英語: Platonic love)とは、肉体的な欲求を離れた、精神的恋愛(せいしんてきれんあい)のことである。かつては、好き合った男女同士でも結婚までは純潔を保つべきである、として結婚までは精神的な愛を理想と考える向きが強かった。そのため、それをプラトニックと呼んだが、現在においては本質的ではなく、死語と化している。アメリカ合衆国ではキリスト教右派の思想により、純潔運動に参加する若者も多い。

起源

プラトニックとは「プラトン的な」という意味で、古代ギリシアの哲学者プラトンの名が冠されているが、プラトン自身が純潔を説いた訳ではない。プラトンの時代にはパイデラスティアー(paiderastia、少年愛)が一般的に見られ、プラトン自身も男色者として終生「純潔」というわけではなかった。プラトンは『饗宴』の中で、男色者として肉体(外見)に惹かれる愛よりも精神に惹かれる愛の方が優れており、更に優れているのは、特定の1人を愛すること(囚われた愛)よりも、美のイデアを愛することであると説いた。

ルネサンスの時代にフィレンツェ人文主義者マルシリオ・フィチーノによってプラトンの著作がラテン語に翻訳され、プラトンの思想(実際には独自に解釈されたもの)が大きな影響を持つようになった。フィチーノは『饗宴』の注釈書の中で、アモル・プラトニクス(amor platonicus)という言葉を使った。プロティノスが説くように、人間を含む万物は一者(神)から流出したものであるが、人間はその万物のうちにある美のイデアを愛することによって結果的に一者を愛し、一者の領域に(エクスタシーを経て)近づいてゆくことができると考えられた。そして、この言葉が転用され、男女間の禁欲的・精神的な愛を指すようになっていった。

心理学者宮城音弥は、人間のすべてがプラトニック・ラブの傾向を持っているが、純粋なプラトニック・ラブは正常者のうちにはほとんど見出すことができず、ある種の性格異常者のうちに存在していると指摘している[1]。例えば、既婚男性であるのにもかかわらず不倫をする場合、このような性格異常に該当する[2]

西洋のプラトニックラブ

  • 中世の騎士道では、貴婦人に対する精神的な愛が強調されていた。
  • 詩人は女性に対する精神的な愛を歌うものであった(ダンテにとってのベアトリーチェ、フランチェスコ・ペトラルカにとってのラウラ)。
  • こうした、愛に対する姿勢の伝統の背後にあるキリスト教の精神(十戒の一つ、汝姦淫するなかれ、など)との連関でも、プラトニック・ラブが解釈されたものと考えられる。
  • 英語の早い例では劇作家ウィリアム・ダヴェナント(Sir William Davenant)の喜劇 "Platonic Lovers"(1636)がある[3]
  • アンブローズ・ビアスは「プラトニック・ラブとは、不能と不感症の間の愛情を指す、馬鹿がつけた名前である」と風刺している[4]
  • ゲーテシャルロッテ・フォン・シュタイン夫人とのプラトニックラブもよく知られている。ただ、これは肉体関係を持つと人妻であるため不道徳になってしまうためだと考えられている。

日本のプラトニックラブ

  • 北村透谷は「悲しくも我が文学の祖先は、処女の純潔を尊とむことを知らず」と遊里を賛美するような江戸文芸の風潮を嘆いた(『処女の純潔を論ず』1892年)。

脚注

  1. ^ 宮城音弥『愛と憎しみ その心理と病理』45頁 岩波新書、1963年
  2. ^ 既婚男性にとっての本気のプラトニックな恋愛って?【肉体的ではなく精神的な恋愛】”. 占いバンク. 2023年5月1日閲覧。
  3. ^ Theatre Database Sir William Davenant (1606-1668)
  4. ^ ビアス『新編 悪魔の辞典』 西川正身訳、岩波文庫、1997年、226-227頁

文献情報

  • 永嶋哲也「愛の発明と個の誕生──思想史的な観点から──」比較思想論輯2004.6[1][2]

関連項目


「プラトニック」の例文・使い方・用例・文例

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