三蔵一行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 10:20 UTC 版)
「西遊記 (2006年のテレビドラマ)」の記事における「三蔵一行」の解説
孫悟空(そんごくう) 演 - 香取慎吾(SMAP) 石から生まれた石猿。高い戦闘能力を有するが、五百年間、花果山に釈迦如来によって封印されていた。三蔵に解放されて以降、天竺までの旅のお供をすることになる。聞き分けが悪く荒っぽい性格で過去のドラマ版と違い三蔵など目上の人物に敬語を用いる場面はほとんどないが、本来はどんなに裏切られても人を信じ続ける純粋な心の持ち主で、凶悪な妖怪に対しては誰よりも強い正義感を見せる。凛凛とはよく口喧嘩はするが、本当は深く想っている。人間になるのが夢。戦う時に妖怪に対して決め台詞を言うのが、毎回のお約束。 前項でも述べた通り、本作品では原作と過去に映像化されたテレビドラマ版とは異なり、三蔵の一番弟子ではなく三番目の弟子という設定。筋斗雲も雲ではなく羽根の形をしている(名称も若干変わり、筋斗羽(きんとう)となっている)。孫悟空の武器の一つである。27時間テレビではなぜか筋斗雲になっており、オリジナルサウンドトラックには筋斗雲という曲が収録されている。 72変化の術や分身の術、巨大化、変身といった術はなく、本作品では如意棒や筋斗羽、第1話での敵である牛魔王と虫に変身する力以外の術は披露していない。また石猿という設定ではあるが、火や打撃に極端に弱い。 「仲間」のことを「なまか」と言う癖があるが、これは、昭和のコメディアン、東八郎(Take2・東貴博の父)が「赤胴鈴之助」の主題歌を歌う際に使っていたギャグである(僕らの仲間→僕らのなまか)。ドラマノベライズ・劇場版ノベライズではカタカナで「ナマカ」と表記されている。 沙悟浄(さごじょう) 演 - 内村光良(ウッチャンナンチャン) 本作品では三蔵の一番弟子という設定(本来は三番弟子)。クールでキザで頭は良いが、かなりの女好き(女好きというのは本来猪八戒の設定)。意外とシャイなところもあり、頭の皿を見せるのを恥ずかしがっていつも頭を布で隠している。しかし、面倒見は良く、弟子たちのまとめ役といった感じだが、毒舌なために周りから顰蹙を買うこともある。元は混世魔王の配下で多くの人間を手にかけてきたという暗い過去を持ち、天竺へ行く目的はその罪を償うため。金魚とは混世魔王の配下のころの知り合いで、彼女からは「ごっちん」と呼ばれていた。戦闘能力は悟空に次いで高く、非常に使うのが難しい古武術武具、釵(サイ)を巧みに使ってキレの良いアクションを披露している。ただし頭の皿が弱点で、割られても死にはしないがとてつもなく痛いらしい。 猪八戒(ちょはっかい) 演 - 伊藤淳史 三蔵の二番目の弟子。食いしん坊で泣き虫で損な役回りが多いが、本来は純粋で誰にも負けない勇気の持ち主で我慢強い。猪の一族の子供だったが、豚として生まれたためにいつも皆からいじめられていた。しかし、一族が存亡の危機にあるため、一族を代表して三蔵の弟子となり、天竺を目指す。戦闘能力は他の弟子ほどではないが、かなり嗅覚が良い。 『妖怪の国』の回で、食べると妊娠する不思議な魔力を持った木の実を食べてしまい、男性だが子豚(後に八恵と名付けられる)を出産。 三蔵法師(さんぞうほうし) 演 - 深津絵里 殺伐とした世を救うため、天竺まで三人の弟子を従えて取経の旅に出る。現在の名は法名で、幼名はショウイ。高貴で頑固な人物であるが泣き虫かつ臆病で、周りから責められるとすぐに泣き出してしまい、妖怪の前でも立ちすくんでしまう。また、弟子たちに説教するよりも説教されることの方が多く、頼りなく思われている。その反面、弟子たちに対して厳しくも大らかな心で接するため、彼らからは絶大な信頼を得ている。弟子たちの悪口に対してはどんな状況にあっても怒りを露わにする。なお、劇中では一度だけ歴史改変によってとてつもなく強気で、弟子たちが恐れるほどの性格になったことがある。 母親を混世魔王に殺された過去を持つ。当初はそれを知らずにいたが、混世魔王に明かされたことで妖怪に対する憎しみを抱いてしまい、直後に悟空に詫びるが、悟空からは「妖怪を憎んだっていいんだよ。おっ母さんを殺されて何も感じねえ奴は、心が無え!」と慰められた。
※この「三蔵一行」の解説は、「西遊記 (2006年のテレビドラマ)」の解説の一部です。
「三蔵一行」を含む「西遊記 (2006年のテレビドラマ)」の記事については、「西遊記 (2006年のテレビドラマ)」の概要を参照ください。
三蔵一行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/07 10:00 UTC 版)
三蔵法師玄奘(さんぞうほうし げんじょう) “原典”とは異なり、美しい女性。愚直なまでに他者を信じ、そのお人よしぶりを弟子達にたしなめられることもある。おっとりとした性格ながら、仏道をよく理解し慈愛に溢れた強い心の持ち主。「自らを戒めるため」常に全身を緊縛している(体の動きを制限するものではない)。人界の帝の命を受け、神界へ「ありがたいお経」を授かる旅に出る。 (斉天大聖)孫悟空(せいてんたいせい そん ごくう) 五百年前大暴れした罪により、如来によって五行山に幽閉されていた。かつての獄界真王(ごくかいのおうさま)。それゆえ獄界の地理・情勢などにも詳しく、一行の道案内を務める。文字が書けないほど頭は弱く、単純で豪快な性格である一方、強者としての風格も備えており、時に冷静さを欠く三蔵や悟浄らを諭す場面も。普段は人間の姿をしており、有事には周囲の岩石を取り込み、黒鉄の肌を持つ超巨大な“魔猿”に変身する。 沙悟浄(さ ごじょう) 黒いフードを被った河童の半妖。キザな二枚目で、河童らしい外見ではないものの、水中での活動は得意。単純な打撃は無効化する伸縮自在な軟体の持ち主。三蔵へ入れ込んでおり、さながら彼女のエスコートの様な振る舞いをする。弟弟子の悟空を「悟空さん」と呼ぶが、その実ライバル視している。 猪八戒(ちょ はっかい) 小柄な豚の半妖怪。その体格に似合ぬ大食漢であり、食べることに必死になると、愛嬌のある顔が一転凶悪化する。体内から火炎を生み出す能力があり、口からの火炎放射のほか、尻より炎を放出して飛行することも可能。とはいえあまり実戦で活躍するシーンは少なく、ムードメーカー的存在として活躍している。 千里馬 三蔵の乗る賢い白馬。“原典”においては龍の化身であったりするが、本作の場合はあくまで馬で、終盤龍に変身するものの、これは「法力が宿った」結果の一時的な姿である。 觔斗雲 (きんとうん) 本作においては、両腕で大きな玉(ぎょく)を抱えた乳房のある精霊の姿をしている。名を呼ばれるとどこからともなく現れ、まれに悟空が体内に潜ませているケースもある。千里馬を含む三蔵一行全員を背中に乗せて、高速で飛び回わることができる。
※この「三蔵一行」の解説は、「悟空道」の解説の一部です。
「三蔵一行」を含む「悟空道」の記事については、「悟空道」の概要を参照ください。
三蔵一行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 08:14 UTC 版)
「西遊記 (1994年のテレビドラマ)」の記事における「三蔵一行」の解説
孫悟空 演 - 唐沢寿明 石から生まれた石猿。釈迦と観音から戦う力を与えられた。自分が「釈迦と対等だ」と言ってしまったために釈迦に岩山に閉じ込められてしまった。三蔵法師に岩山から解放され、緊箍児を頭にはめられてしまったため三蔵のお供になった。他の三蔵の弟子たちの兄貴分としてその手腕を発揮する。勇気と思いやりを兼ね備えた性格だが短気で落ち込みやすいところもある。戦闘能力が高く如意棒を駆使して敵と戦う。当初は人間の愛や心を理解できないでいたが、最終回で三蔵との旅で人間の心を持ち人を信じることが出来たと自暴自棄になった三蔵に言っている。白竜曰く「失敬な奴」で三蔵曰く「少々短気な者」。 玄奘三蔵法師 演 - 牧瀬里穂 太宗皇帝から三蔵法師の法名を与えられた僧。天竺まで有り難い経典を取りに旅に出る。旅の途中で白竜、悟空、悟浄、八戒を弟子にする。非常に慈悲深い性格で白竜は長安で彼に助けられたためそれを恩義に感じて弟子になる。意地っ張りで頑固で弟子に向かって「破門する」「修行が足りませんよ」と言うのが口癖。その反面、精神的に脆いところもあり気分次第ですぐに考え方を変えたり、時折弟子の食糧を盗み食いするといった行動に出ることもあるので全くの堅物というわけではない。最終回で腐敗した天竺に絶望して麻薬中毒に陥ったが、本当に大切なものが経典ではなく仲間と人の心であるということを悟って立ち直る。 沙悟浄 演 - 柄本明 羅刹女の部下だった河童の妖怪。寺の和尚(八戒の変装)の執事に化けて三蔵を地獄に連れて行こうとするが、悟空に戦いを挑んで一度は命を落とす。しかし、三蔵に命を助けられその恩返しとして天竺行きのお供をすることになる。しかし、天竺行きの一番の目的は金儲けのためであり金にがめつい。また、三蔵法師に命を助けられた際には「このご恩は一生忘れません」と忠誠を誓っておきながら、きっかけ一つですぐに裏切る。しかしながら、回を追うごとに三蔵の優しい気持ちに影響されていく。金にがめつくなってしまった理由には彼が子供の頃に父親から何も買ってもらえなかったことがその背景にあるようである。しかし頭は良く、科学、地理、経済、歴史、天文学の知識に秀でている。戦闘時には人間の姿から河童の姿になり口から吐く息で敵を凍らせる。時折、三蔵のことを「シロ坊主」と呼んでいる。三蔵曰く「お金に卑しい者」。 猪八戒 演 - 小倉久寛 羅刹女の部下だった豚の妖怪。悟浄と組んで寺の和尚に化けて三蔵を地獄に連れて行こうとするが、悟空に戦いを挑んで一度は命を落とす。しかし三蔵法師に命を助けられ、その恩返しとして天竺行きのお供をすることになる。しかし天竺行きの一番の目的は女であり女性への執着心が病気のように強い。食欲旺盛なために旅に必要な食糧を一人でつまみ食いすることもよくあり仲間たちの頭をいつも悩ませている。そのせいか仲間内ではいつも損な役回りが多い(毒見や三蔵の身代わりなど)。悟浄同様、三蔵法師に忠誠を誓っておきながらきっかけ一つですぐに裏切る。しかしながら悟浄同様回を追うごとに三蔵の優しい気持ちに影響されていく。戦闘時には人間の姿から豚の姿に変わり口から炎を吐く。悟浄のことを親友だと思っている。三蔵曰く「女にだらしない者」。 白竜 演 - 柳沢慎吾 羅刹女の部下・兇竜の息子。太宗皇帝の馬に化けて皇帝を殺そうとしたが失敗。皇帝の命令によって処刑されそうになるが三蔵に助けられる。三蔵に深く恩義を感じて弟子になるが、そのことにより提婆達多に父親を処刑されてしまう。以後、三蔵の馬として天竺行きのお供をすることになる。男らしく義理堅い性格で三蔵に対する忠誠心が一番高いといえる。羅刹女の部下だったころは自ら兵を率いて戦っていたが、三蔵の弟子になってからは滅多に戦闘に参加することはなかった。他の弟子たちの戦い振りを横で見ているか、突込みを入れるかの役割をしている。第16話で羅刹女の手にかかり絶命するも竜に生まれ変わって昇天する。
※この「三蔵一行」の解説は、「西遊記 (1994年のテレビドラマ)」の解説の一部です。
「三蔵一行」を含む「西遊記 (1994年のテレビドラマ)」の記事については、「西遊記 (1994年のテレビドラマ)」の概要を参照ください。
三蔵一行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 04:46 UTC 版)
「西遊記の登場人物一覧」の記事における「三蔵一行」の解説
三蔵法師(さんぞうほうし) 本名は陳江流。法名は玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)。 孫悟空(そん ごくう) 本作品の主人公。三蔵法師の総領弟子。通称は孫行者(そん ぎょうじゃ)、あるいは悟空と呼ばれる。腕っぷしが非常に強く、妖術にも天賦の才を見せる知勇兼備の猛者。天界を騒がせて釈迦如来に拘束されたところを三蔵に弟子入りし旅に加わる条件で解放された。気性が荒く傲慢な面があり三蔵の頭を悩ませることもしばしばだが、本質は礼儀正しく目上を敬い仲間を大切にする熱い心の持ち主。 猪悟能(ちょ ごのう) 三蔵法師の二番弟子。通称は猪八戒(ちょ はっかい)と呼ばれる。 沙悟浄(さ ごじょう) 三蔵法師の三番弟子。通称は沙和尚(さ おしょう)と呼ばれる。 玉龍(ぎょくりゅう) 元は西海龍王敖閏の第3太子であり、後に三蔵が乗っている白馬に化身している。
※この「三蔵一行」の解説は、「西遊記の登場人物一覧」の解説の一部です。
「三蔵一行」を含む「西遊記の登場人物一覧」の記事については、「西遊記の登場人物一覧」の概要を参照ください。
三蔵一行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 10:12 UTC 版)
「最遊記の登場人物一覧」の記事における「三蔵一行」の解説
玄奘三蔵(げんじょう さんぞう) 声:高木渉(OVA版)→関俊彦(テレビアニメ版)、(少年期)小林優子(幻想魔伝)→笹島かほる(RELOAD) 年齢:23歳→24歳(RELOAD) 身長:176cm(無印では177cm) 体重:64kg 誕生日:11月29日 血液型:A型 ウェスト:56cm。両利き。 正式な法名・現在の肩書きは「第31代唐亜玄奘三蔵法師」「北方天帝使」。 最高僧「三蔵法師」の一人だが、仏道に帰依する気は全くなく、飲酒・喫煙・博打を嗜む破戒僧。プライドが高く、非常に気が短いため、常に機嫌が悪そうな雰囲気を出しているが、悟空と接しているときは表情が比較的柔らかくなっていたり、笑みに近いものを浮かべている。一行の中では冷静な性格・判断力を持っているが、時には負けず嫌いで子どもっぽい一面もみられる。傲慢で非常に自己中心的だが、その自信と考えに見合った洞察力とカリスマ性を併せ持っているのもまた事実である。メンバーは三蔵を一行のリーダーとして従っているが、信頼というよりはあまりの唯我独尊っぷりに呆れられているものに近い。確かな実力を持ってはいるものの、ものぐさで面倒事に巻き込まれるのを嫌う。他のメンバーは下僕だと公言している。口癖は「死ね」「殺すぞ」。 金髪に紫暗の瞳、タレ目、さらに容姿端麗なため、幼少時代はよく女の子に間違われた。現在でも時折「美人」「女顔」とひやかされ、その度に激怒したり不機嫌になる。悟浄からは出会った当初「性格破綻の金髪美人」と称されていた。 牛魔王蘇生実験阻止という三仏神の勅命により、悟空、悟浄、八戒と共に天竺国を目指す。 幼名は江流(こうりゅう)。幼少時、揚子江に捨てられていたところを光明三蔵に拾われ、金山寺で育てられる。幼年期から法力・武術共に天賦の才を見せ、他の多くの僧侶に「修羅か羅刹のようだ」と畏怖されていた。生い立ちから「川流れの江流」とあだ名されるが、本人は「江流」の名は気に入っていた。 13歳で三蔵法師の称号を継ぎ、「聖天経文」と「魔天経文」の継承者となる。しかし、敬愛する光明を目の前で殺された上、聖天経文を持ち去られたため、経文と師の仇を探すべく金山寺を下山。16歳のとき聖天経文の行方について三仏神に謁見したことをきっかけに長安の慶雲院に留まることになり、三蔵一行として旅に出るまでそこの総責任者に就いていた。 敬愛する師から唯一授かった言葉「無一物」を自分なりの解釈の元、その信念に従って生きている。 出自については、烏哭三蔵法師によると父は政治的権力者、林徒候。母は行商の娘・香藍だが、徒候の政治的圧力により引き離され徒候は行方不明となり香藍は出産後、病死とされる。 師から継いだ「魔天経文」とその守護者たる師と同じ三蔵法師という立場を大切にしており、これらを金儲けの道具にされたり、安売りする事態に陥りそうになると強く抵抗する。 拳銃を愛用。騒ぐ仲間はハリセンで殴る、もしくは銃を乱射する。体力も非常に高く、ロッククライミングで通る道を妖怪の悟空たちと同じように登って行った。「魔天経文」を肩にかけており、「魔戒天浄」という技も使う。なお、原作では「S&W M-10」、アニメ版では「昇霊銃」(架空の拳銃)。 特殊な経歴故に本来の三蔵法師として積むべき修行を経験していないため、戦闘でも「魔戒天浄」以外は法力による術を使うことはほぼ無い。しかし、力を固形化した“「神」にしか施せない”と言われる特殊な悟空の妖力制御装置を作れるほど強力な法力の持ち主である。 ヘビースモーカーで、マルボロ赤(ソフト)を愛煙。機嫌が悪くなるほど吸う量が増える。新聞を読むときは眼鏡をかける。酒には強い方だが、酔うとたまに人格が変わる。 『RELOAD』に移行する際、彼の格好だけは“三蔵法師の伝統的な正装”ということで、履物を草履からブーツに変更するのみに留まった。 低血圧なため、朝は寝起きが悪い。寝起きは密かに機嫌が悪い八戒に対し、三蔵の場合露骨に機嫌が悪い。 チーズと猫が苦手で、猫アレルギー。伸びたラーメンやラーメンの具にマヨネーズを好むマヨラーなことや、ドラマCDでアイスコーヒーとジンジャエールを混ぜたものを平気で飲んだため、「味覚が宇宙人」(悟空)「味覚障害」(八戒)などと評される。レストランで料理より先にデザートメニューに目を通すなど、甘党な一面もみせる。 13歳からの約4年間諸所を放浪していたため、『BLAST』に移行する際、異変の影響の色濃い西域にて一行が食料に困っていたときには自ら狩りで調して捌くことができるなど「サバイバー」(悟空評)な一面を持つ。 何でも器用にこなすタイプとも評されていたが、小説『紅楼天戯』にて演技に関しては全く才能が無い事が分かった。また、同作にて女装も披露しており、他の3人から「ハマりすぎ」と評されている。 孫悟空(そん ごくう) 声:岡野浩介(OVA版)→保志総一朗(テレビアニメ版) 年齢:18歳→19歳(RELOAD) 身長:162cm 体重:61kg 誕生日:4月5日 血液型:O型 花果山の仙岩卵から生まれた。大地の生命エネルギーが集結して誕生した、大地の精霊と呼ぶべき存在。人、神でもない異端の存在で、混沌の象徴とされる。 凶事の象徴とされる金晴眼を持つ少年。そのため500年前に天界に保護される。そこで金蝉、捲簾、天逢との友情を得るが、大罪を犯し、地上界・五行山の岩牢に封印される。三蔵により牢の封印を解かれたが、天界での記憶は現在も封じられたままである(500年前の物語は「後述」を参照)。 年齢の割には幼い内面であり、食べることが思考の大部分を占め、「腹へった」が口癖な能天気な性格。三蔵や悟浄からは「バカ猿」と呼ばれ、子供扱いされている。しかし、彼の裏表のない優しさや明るさ、純粋さが、自滅傾向が強く捻くれている他の面々の均衡を保っている節もある。強者相手にワクワクしたり、曲がった事や納得できない事、隠し事を嫌う一直線さを持ち、事や人の本質を的確に見抜くこともある。500年を孤独に過ごしたこともあり他人の孤独にも敏感で、何かを「失う」ことに極端な反応を示している。 戦闘時には、三節棍にも変型する如意棒(にょいぼう)を操る。旅に出る約1年前までは髪が長かったが、運悪く悟浄の錫月杖の鎌により切断。この時、同時に如意棒を手に入れる。 額の金鈷(きんこ)が妖力制御装置。通常の制御装置とは異なり、強大な神通力を固形化した特別なもので、現在着けているものは玄奘三蔵が自身の神通力を固形化したものである。外れると力が開放され、本来の姿、斉天大聖となる。こうなると自我を失った血を好む殺戮者と化し、三蔵や金蝉以外の声は届かず敵味方区別なく襲い掛かる。外見もやや変化し、髪が伸び、耳や爪は尖り、瞳孔も縦長になる。腹部には普段は無い特殊な模様が現れる。普段の悟空では発揮し得ないその力は"神"に等しいとされる程凄まじく、自身がダメージを負った時には天地から“気”を吸い上げて傷を癒し、強力な拳銃弾を容易く素手や歯で防ぎ、妖力で天候を狂わせ鎌鼬や雷雨を巻き起こす。本来の姿での記憶は無いらしく、戻った後は必ず爆睡する。 西域の天竺国への旅も、当初は「三蔵が行くから付いていく」程度の軽い気持ちだったが、旅を通して様々な経験をし、成長していく中で、「牛魔王蘇生実験を阻止する」ということが、自分の意志であることを再確認する。 基本的に食べ物であれば何でも好きなようだが、特に肉まんを食べているところが描かれることが多い。またわさびは食べられない。 筋肉質な体型に憧れており、ガトの肉体に惚れ惚れしていた。 小説『紅楼天戯』では京劇に興味を持ち、高度な技をすぐに覚える様は劇団員からも超一流の才能があると評された。 沙悟浄(さ ごじょう) 声:山寺宏一(OVA版)→平田広明(テレビアニメ版)、(少年期)鈴木佳由(幻想魔伝)→細野雅世(RELOAD)→松本沙羅(RELOAD BLAST) 年齢:22歳→23歳(RELOAD) 身長:184cm 体重:75kg 誕生日:11月9日 血液型:B型。 妖怪とその愛人であった人間の女性との間に生まれたハーフ。純粋な妖怪ではないため元から人間の姿に近く、特に妖力制御装置を付ける必要はない。煙草はハイライトを愛煙。嫌いな食べ物は梅干しと甘いもの。大雑把な性格で女癖が悪い。人当たりも生活態度も悪いが、男気と優しさを持ち合わせている兄貴分的存在。粗雑な態度に反してなんだかんだいってお人好しだが、意地っ張りで天邪鬼。その為、貧乏クジを引き易く、八戒から買い物を全部任されたり荷物持ちにされたり、ボートを1人で漕ぐなど、損な役回りも多い。自称「器用貧乏」。三蔵からは「疫病神」とも称される。ナンパを趣味にしているが、実際は子供によく好かれる。 3歳の頃両親の心中に巻き込まれたが、ただ1人生き残った。その後、妖怪である父の正妻の家に引き取られる。人間と妖怪のハーフは禁忌とされていて、彼の持つ真紅の髪と瞳は、混血児共通の特徴でもある。 義母から「禁忌の子」「愛人の子」と虐待を受け、唯一彼を受け入れていたのは、異母兄の沙爾燕だけだった。どんなに虐待されても養母を嫌いになれなかったが、義母に殺されそうになった際、爾燕の手で義母は死亡。爾燕は罪悪感から姿を消してしまう。左頬の傷は養母に殺されかけた際に出来たもの。以降は一人で生きてきたらしいが、詳しいことは語られていない。そんな過去からか、賭け事と色事で生計を立て、自由奔放かつ自堕落な生き方をしていたが、負傷した八戒を拾い、介抱したことをきっかけに三蔵達とも出会い、生活が一変する。八戒の件が一段落した後、一度髪をバッサリ切ったことがある。しかし「うっとうしいよりまし」といった三蔵への当てつけにまた伸ばし始め、現在に至る。 悟空とは喧嘩仲間。子供じみた喧嘩は日常茶飯事で、その度に三蔵の発砲の的となる。三蔵とは悪友という関係。どちらも負けず嫌いで、お互いの神経を逆撫でし合って喧嘩することが習慣化しているが、悟空と違い煙草を片手に大人の会話も出来る仲。八戒とは、西に旅立つまでの約3年間同居していた事もあり、親友という関係。小説「華焔の残夢」では、八戒は悟浄を「他人に優しく、自分に厳しい人」と評している。また、カミサマからは「優しいんだね」と言われる。 八戒には、かつて一夜をともにした女と生涯連れ添うことになりかけた時に催眠暗示で助けてもらったり、三蔵に心臓を打ち抜かれた時に傷を塞いでもらったりと、何かと多大な恩があると共に、多くの弱みを握られている。また、賭け事で食っている腕前でありながらポーカーでは八戒に完敗していた。 戦闘には錫月杖という鎖を操る錫杖を用いるが、素手での格闘も得意としている。他の仲間からは悪口で河童と言われているが泳ぎは苦手。前髪の2本の跳ねっ毛を触覚に例えてゴキブリとも言われる。また、観世音菩薩に不意打ちでキスされた時は「おまえ、慣れてるな」とコメントされた。女の涙は苦手。 無印と『RELOAD』との服装の違いが一番明確で、初めは青のバンダナに袖の無い青の上着だったが、八戒の計らいにより落ち着いた茶の長袖となる。作者の峰倉かずや曰く「情けないけどいちばんいい奴で、一行の中で一番好きなキャラクター」。また、悟浄の良さは25歳を過ぎないとわからないらしい。 小説『紅楼天戯』では意外にも役者の才能があるとされ、八戒からは「かなり上手」、悟空からは「意外とマトモ」と評された。作中では三蔵との夫婦役を演じている。 猪八戒(ちょ はっかい) 声:石田彰、(少年期)東さおり 年齢:22歳→23歳(RELOAD) 身長:181cm(RELOADでは約180cm) 体重:73kg 誕生日:9月21日 血液型:AB型。 三蔵一行内で唯一、礼儀正しく笑顔の似合う人当たりの良い温厚な青年。素行に問題のある他3人を宥める保父的存在であり、三蔵一行を西へと運ぶジープ(白竜)の飼い主兼操縦者。本人曰く「現役保父さん」。一行の中の立場は「中立」と称している。 普段は物腰が柔らかいが癇に障った時や怒った時は非常に恐ろしく、その笑顔が逆に恐怖感をかもし出すため、普段は散々三蔵を怒らせている悟浄や悟空も八戒だけは本気で怒らせてはいけないと悟っている。そのため敵に回すと一番厄介な人。毒舌とも取れる鋭いツッコミ(ボケ?)を笑顔で入れる三蔵一行の影の権力者。温厚な雰囲気とは裏腹に以外に短気な部分もあり、機嫌が悪い時に発するえぐるような毒舌は、それが冗談なのか嫌味なのかわからない。三蔵と互角に睨み合ったり口論で勝てたのは、一行の中で彼のみ。内面は繊細なようでいて熱く、男っぽい。また、酒と博打が滅法強く、悟浄すら負かせる一面もある。ただしヘイゼルとは互角で、ポーカー勝負ではケリがつかなかったようである。教師をしていた経験からか、悟空の家庭教師をしていた時期がある。すぐに手が出る悟浄や三蔵と違い言葉で諭すので、悟空から「優しい」と思われている。 瞳は翠碧色で秀麗な面立ち。右目はほとんど見えないため(後述)、常時片眼鏡をかけているが、現代の服を着ているイラストや過去のエピソードでは、普通の眼鏡をかけている。 武器は持たないが、気孔術で攻防・治癒をすることが出来る。気孔術は見よう見まねでできたらしい。三蔵一行の生命線と言っても過言ではない万能さだが、気孔術は術者の生命力を割いて発動するため、過度の使用は八戒自身に危険を及ぼす。原作第1巻の紹介の中では「(武器は)笑顔」と記述されており、悟浄曰く「八戒の場合は笑顔と言葉(ツッコミ&毒舌)が武器同然」。自らを器用貧乏と評する。 左耳の三つのカフスを外すことで妖怪の姿へと変化する。彼の場合、変貌後も自我があるが、長時間その姿でいると負の波動の影響を受けるため、危険でもある。妖怪の姿になると、体中に蔓と葉の模様が巻き、「猫のような縦長の瞳孔」「尖った耳」「長い爪」など妖怪の特徴が現れる。戦闘能力は妖怪の中でも突出しており、金鈷を外し斉天大聖と化した悟空にも短時間なら食い下がるほど。 かつては猪悟能(ちょ ごのう)という名の人間であり、孤児院で育つ。高名な学院から誘いが来るほど優秀だったが、当時は全く笑わない子供で、他の子供から恐がられていた。孤児院を出てからは、町外れの子供塾の教師として暮らす。が、ある時、大妖怪・百眼魔王によって、同居していた恋人・花喃(かなん)がさらわれる事件が発生。悟能は彼女を生贄に差し出した村人の半数を虐殺、その1年後にようやく居場所を突き止め、行く手を阻む百眼魔王の一族や手下も次々と殺しつつ、遂に彼女との再会を果たす。この後の顛末で彼は恋人を失い、自らも妖怪へ変貌するが、腹部には傷痕が残った。 その後、雨の中、傷ついた体で道に倒れていたのを悟浄に拾われる。前述の村人の殺戮の罪で、三仏神の命を受けた三蔵に追われることとなり、その過程で悟空とも知り合う。「八戒」と改名したのも、その時の事である。今でこそ食えない面が目立つ八戒だが、このころは一歩引いた態度で相手に非常に気を使う謙虚さが主立っていた。しかし、埋葬編の事件から心境が変わり、さらに清一色の事件で過去を吹っ切り、恐ろしい性格に磨きがかかり現在に至る。 花喃はアニメ版では恋人の設定になっているが、原作では恋人であり実の姉。長安の学院で15歳の頃巡り会うが、当初は姉であることを知らなかった。母親は娼婦。両親が離婚し、悟能は母親に、花喃は父親にそれぞれ引き取られる。母親が失踪した為、孤児院に預けられた。『幻想魔伝』では孤児院のある地を訪れた際、シスターになった幼なじみのシャオヘイとの再会や、かつての自分と同じような少年リンチェイとの話が描かれた。 原作では自ら右目をえぐり落としたため、右目は義眼。アニメでは自傷により視力が落ちたことになっている。小説版では「鏡花水月」以外あまり触れることはなく、「螺旋の暦」で“ほとんど見えていない”と表現されるのみに留まっている。 アニメ版『RELOAD』では「千の妖怪の血を浴びると妖怪へと変貌する」という説には八戒自ら否定的で、迷信と断言している。 『RELOAD』に移行した際、一行の衣装が変わったのは彼による悪戯が原因である。 ジープが行方不明になったとき、悟空と悟浄から「時々運転が荒い」と指摘されている。小説版によると運転は見まねで、悟浄から運転免許を有していないことに不安がられている。 炊事、洗濯、掃除などの生活能力、人とのコミュニケーション能力や社会的マナーをはじめ、通信教材や見よう見まねで大概の事はこなす、専門的な知識や雑学、古い流行りネタに堪能であり、作者の峰倉かずや曰く「"おかしな人"で、(作者自身も)手に負えない」とのこと。 ジープ / 白竜(はくりゅう) 声:茂呂田かおる(幻想魔伝)→岡嶋妙(RELOAD)→戸田めぐみ(RELOAD-ZEROIN-) 原作並びにOVA版では「ジープ」と呼ばれるが、『幻想魔伝 最遊記』以降のアニメ版では「白竜」と呼ばれる。 禁断の汚呪と呼ばれる、「化学と妖術の合成」によって作り出された存在であり、その証として赤紅色の眼を持つ。小説版では百眼魔王の城から紛失した宝具であることが書かれている。 普段は翼を持つ白い竜で、ジープに変身できる。変身後もある程度は自身の意思で動くことが可能。アニメ版では、火を吹いたことがある。 一度だけ、偶然出会った兄妹たちを元気付けるために内緒で夜遊びしたことがある。帰って来てから「この大きな人たち(三蔵一行)が一番放っておけない」という考えに至ったらしい。三蔵達は律儀なジープが勝手に居なくなったため、盗まれたか家出したかと心配し夜の町を探しまわっていた。 悟浄と同居していた頃に、八戒が森の中で弱っているジープを拾って以来、彼のペットになる。自動車形態での運転も基本的に八戒が行う。悟浄とは当初、あまり仲は良くなかったが、「禁忌の存在同士」という共通点で仲良くなる。しかし、三蔵は偉い人、八戒は飼い主、悟空は自身と同等、悟浄のことは自分より下に見ているらしい。 小説版では、拾われてしばらくは「白竜」と呼ばれたが、その後“「白竜」では見た目そのままな気がする”という八戒の考えで「ジープ」と命名された経緯が書かれている。
※この「三蔵一行」の解説は、「最遊記の登場人物一覧」の解説の一部です。
「三蔵一行」を含む「最遊記の登場人物一覧」の記事については、「最遊記の登場人物一覧」の概要を参照ください。
- 三蔵一行のページへのリンク