汎用JPドメインとは? わかりやすく解説

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汎用JPドメイン名

読み方はんようジェーピードメインめい
別名:汎用JPドメイン
【英】general-use JP domain names

汎用JPドメイン名とは、トップレベルドメインが「.jp」のいわゆるJPドメイン名中でも、特にセカンドレベルドメイン該当する個所自由な文字列登録することができるJPドメイン名のことである。2001年5月に登録が開始された。

汎用JPドメイン名は、従来のように組織所属を表すセカンドレベルドメイン(「.co.jp」や「.ac.jp」)を持っていない。それまでセカンドレベルドメインには組織の種類などを示す規則があり、自由な文字列サードレベルドメインとして登録する制度がとられていた。汎用JPドメインが登場し所属縛られないドメイン名登録が可能になったことで、企業や団体名にとらわれずに、商品名サービス名などの自由な題材ドメイン名登録することができるようになった

汎用JPドメイン名を登録するための条件は、日本国内住所を持つことのみである。個人企業関わらず、いくつでも登録することができる。


参照リンク
JPドメイン名のサービス案内 -株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
汎用 JP ドメイン名登録等に関する規則

.jp

(汎用JPドメイン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/10 00:44 UTC 版)

.jp
施行 1986年8月5日 (38年前) (1986-08-05)
TLDの種類 国別コードトップレベルドメイン
現在の状態 利用可能
管理団体 日本レジストリサービス(JPRS)
後援組織 日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)
利用地域 日本に住所を有する団体、組織、個人など
使用状況 非常に多く利用されている。
登録の制限 日本に住所を有する団体、組織、個人である必要有。登録の際にこれらの証明を提出要。
階層構造 登録は直接第二レベルまたは第三レベルドメインに登録できる。
テンプレートを表示

.jp(ドットジェイピー)は、日本国別コードトップレベルドメイン (ccTLD)。日本レジストリサービス (JPRS) が管理している。

概要

1986年の.jpドメイン創設時、このドメインの管理は村井純個人が行っていた。その後、1991年に日本国内においてIPアドレスAS番号といったインターネットにおける様々な資源の管理を行うための団体が発足、1993年に社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC) へ改組。これ以降、この団体が日本におけるインターネットの技術面を監督している。

その後、1993年の民間へのインターネット開放や同年のNCSA Mosaic発表等により、インターネットの規模、重要性が急激に増したため、2000年12月にJPNICの第11回全体会議で.jpドメインを管理するための新しい会社をつくることが決められた。それに伴い株式会社日本レジストリサービス (JPRS) が創設され、2002年4月1日よりJPNICから.jpドメインの登録管理業務を引き継いだ[1]

.jpドメインの登録は、日本国内に住所をもつ個人、団体、組織のいずれかに限られており、指定事業者(おもにインターネットサービスプロバイダなどのレジストラ)を経由しておこなわれる。また、汎用JPドメイン名(直接第2レベルにドメイン名が指定可能な ○○○.jp の形式)の場合、第2レベルに2バイト日本語文字(漢字平仮名片仮名中点など)も利用可能となっている(国際化ドメイン名)。

なお、ドメイン名の長さは、英数字とハイフンのみの場合は3文字以上63文字以下、日本語文字の場合は1文字以上15文字以下と規定されている[2]

歴史

  • 1986年8月5日 - ルートサーバに.jpのレコードが作成され[3]村井純に権限委譲される。
  • 1989年10月頃 - 日本のトップレベルドメインが.junetから.jpへ移行する[4]。当時の.jp直下のドメインは.ac.jp、.ad.jp、.co.jp、.go.jp、.or.jpの5つであった。
  • 1991年12月 - JNIC (Japan Network Information Center) 発足[5]
  • 1992年 - この頃、特殊ドメインとしてntt.jp、kek.jpの2つが設定される(この2つにはそれぞれ広大なアドレス空間が割り振られたため、1998年にNTTは自主的に大部分を返還している)。
  • 1993年
    • 4月9日 - JNIC、任意団体JPNICへ改組[6]
    • 12月1日 - 地域型ドメインの実験開始[7]
  • 1996年
    • 4月1日 - 地域型ドメインの本格運用がはじまる[5]
    • 11月6日 - ネットワークサービス向けドメイン.ne.jpの登録受付開始。それらサービスに対する.or.jpの割り当てを廃止[8]
  • 1997年
    • 3月31日 - JPNIC、社団法人化[9]
    • 12月1日 - 任意団体向けドメイン.gr.jpの登録受付開始。それら団体に対する.or.jpの割り当てを廃止[10]
  • 1998年
    • 6月30日 - 特殊ドメインだったntt.jpがntt.co.jpに移行し、割り当てられていたアドレスが解放された[11]
    • 12月1日 - 保育園、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、盲・聾・養護学校等向けドメイン.ed.jpの登録受付開始[12](予約ドメインリスト掲載分。それ以外のドメインの登録受付開始は1999年3月1日から)。
  • 2001年2月22日 - 汎用JPドメインの受付開始[13]。このとき、日本語JPドメインの登録も始まる[14]。同時に特殊ドメインであったkek.jpが汎用JPドメインにそのまま移行し、割り当てられていたアドレスが解放された。
  • 2002年
    • 4月1日 - .jpの登録管理業務、JPNICから株式会社日本レジストリサービス (JPRS) へ移管[1]
    • 10月1日 - 地方公共団体向けドメイン.lg.jpの登録受付開始[15]
  • 2003年7月10日 - 2003年3月7日の国際化ドメインに関するRFC発行に伴い、日本語JPドメインの文字置換法がRACEからPunycodeへ切り替わる。2003年9月3日まで併用[16]

セカンドレベルドメイン

日本国内に住所を持つ個人、団体、組織であれば、.jpのセカンドレベルドメインを取得することができる。

以下は,https://jprs.jp/related-info/about/jp_dom/より引用。

汎用JPドメイン名

example.jpのように.jpの前に任意の文字列が指定できるアドレスは汎用JPドメインと呼ばれ、日本国内に住所を有していれば誰でも取得することができる。

属性型JPドメイン名

example.co.jpのように.jpの前に2文字の英字がつくドメインは属性型ドメイン名と呼ばれ、組織種別やサービス目的別に分類される。登録するにはそれぞれの登録要件を満たしていることが必要とされ、また一つの組織(neの場合はネットワークサービスごと)で属性型JPドメインのいずれか一つしか取得することができない[17]。なお、取得済みのドメインを運用体系の変更後も利用し続けているなど一部例外も存在する。

地域型JPドメイン名

example.tokyo.jpのような、.jpの前に都道府県名または一部の政令指定都市名が含まれるものは地域型ドメインと呼ばれ、地方公共団体およびその下位機関、その市町村に所在する団体および市町村に居住する個人が登録することのできるドメインである。2012年3月31日をもって新規登録受付を終了した[19]

属性型JPドメインをすでに取得している場合は新たに地域型JPドメインを取得することはできない[17]。登録時には登録したい市区町村に所在する必要があるが、転居してもドメインを変更する必要はなかった[20]

地方公共団体の場合、登録できるドメインは都道府県または一部の政令指定都市の場合は(種別).(地域名).jpで、一部の政令指定都市または市区町村の場合は(種別).(市区町村名).(都道府県名).jpとなる。種別には東京都はmetro、それ以外の道府県はpref、市と区はcity、町はtown、村はvillが割り当てられる。例として、東京都metro.tokyo.jp北海道大阪府京都府愛知県などは pref.hokkaido.jppref.osaka.jppref.kyoto.jppref.aichi.jp横浜市city.yokohama.jp東京都港区city.minato.tokyo.jp を用いている。都道府県および政令指定都市の地方公共団体が地域型ドメインを採用していないが、その下位組織が地域型ドメインを使用したい場合はそれぞれ種別の前に文字列を指定できる(welcome.city.yokohama.jp など)

なお、従来の市が政令指定都市に移行した場合、その時点で既に該当するドメインが汎用ドメインとして他者に取得されている場合は、それを剥奪して地域ドメインとしたりはせず、地方公共団体用の .lg.jp 属性ドメインか、従来の市町村ドメインを引続き使うこととなる。大阪府堺市静岡県浜松市は、それぞれ sakai.jp および hamamatsu.jp が汎用ドメインとして登録されていたため、堺市は city.sakai.lg.jp を、浜松市は従来の city.hamamatsu.shizuoka.jp を使用している。

都道府県型JPドメイン名

地域型ドメインの登録受付終了後に開始される都道府県ドメイン名のひとつで、example.tokyo.jp など地域型ドメインの特徴を踏襲しつつ、exampleの部分を任意に指定できるドメイン名として2012年後半に受付を開始した[21]。また、汎用JPドメインと同様、日本国内に住所を持つ個人・組織であれば、他の地域のドメイン名でも複数の登録が可能となる。

脚注

注釈

  1. ^ 日本政策金融公庫国際協力銀行日本貿易保険は、特殊法人から特殊会社に変わった後もgo.jpを使い続けている。

出典

  1. ^ a b JPドメイン名登録管理業務がJPNICからJPRSに移管」。2002年4月1日、JPRS.2007年10月27日閲覧。
  2. ^ JPドメイン名について>使用できる文字 - JPRS .2013年11月30日閲覧。
  3. ^ Delegation Record for .JP”. IANA. 2010年7月21日閲覧。
  4. ^ 渡邊克宏. “JUNETとfjの記念碑”. 渡邊克宏のページ. 2011年7月14日閲覧。
  5. ^ a b JPドメイン名の歴史」。JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  6. ^ JNICからJPNICへ 10年の歩み - 商用ネットワークの登場」。JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  7. ^ 神山一恵「unix magazine 1994-01」。JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  8. ^ a b NE.JPドメイン名への移行について」。1996年10月28日、JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  9. ^ JNICからJPNICへ 10年の歩み - JPNIC社団法人化」。JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  10. ^ a b GR.JPドメイン名の新設について」。1997年9月24日、JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  11. ^ 「ntt.jp」が7月から無効に”. internet.watch.impress.co.jp. 2025年5月9日閲覧。
  12. ^ a b EDドメイン名の新設について」。JPNIC、1998年9月1日。2007年10月27日閲覧。
  13. ^ 汎用JPドメイン名に関するスケジュール」。2001年11月10日、JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  14. ^ ドメイン名の歴史(日本語JPドメイン名 - 導入の背景とその経緯 -)」。2007年8月21日、JPRS。2007年10月27日閲覧。
  15. ^ a b JPRSが地方公共団体向けのドメイン名「LG.JP」を新設、本日より登録開始」。2002年10月1日、JPRS。2007年10月27日閲覧。
  16. ^ 各レジストリおよびブラウザのRFC準拠化状況について」。2004年4月8日、JPNIC。2007年10月27日閲覧。
  17. ^ a b !JP 属性型(組織種別型)・地域型JPドメイン名登録等に関する規則”. 2012年7月7日閲覧。 “第9条(中略)登録できる属性型地域型JPドメイン名の数は、1組織について1とする。”
  18. ^ 携帯電話キャリア・ドメイン一覧”. Gポイント. 2022年1月18日閲覧。
  19. ^ 「地域型JPドメイン名」の新規登録受け付け終了のお知らせ” (2011年9月26日). 2012年4月7日閲覧。
  20. ^ JP ドメイン名の割り当てガイド。JPNIC、1996年2月1日。2010年3月19日閲覧
  21. ^ JPRSが、地域に根ざした新たなドメイン名空間「都道府県型JPドメイン名」の新設を決定” (2011年9月26日). 2012年3月23日閲覧。

関連項目

外部リンク



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