ドメイン‐めい【ドメイン名】
ドメイン名(どめいんめい)(domain name)
主に、電子メールやホームページのアドレスとして使われている。世界中でただ一つしか存在せず、そのため、世界のどこから見ても同一の組織を示す。法人名や団体名に加え、.com(ドットコム)や日本法人を表す.co.jpなどが付く。
ドメイン名は、jpドメインだけでもすでに20万件が登録されている。ドメイン名を取得するには、原則として、先着順に受け付けるので、魅力的な文字列(短くて親しみやすいなど)であっても早い者勝ちだ。
しかし、登録申請は誰でも自由にできるため、有名企業の名称や商標を第三者が勝手に先行登録し、その企業に高値で買い取らせるという事態も出てきた。例えば、大手石油会社のエクソンとボービルが1998年12月に合併を発表したとき、すでにそのうわさを聞きつけていた韓国人青年により、exon-mobil.com というドメイン名が取られたしまっていたのだ。
その多くの出来事はアメリカのことだが、日本でもドメイン名の取得をめぐる訴訟がすでに始まっている。
インターネット上の企業の名前とも言えるドメイン名を確保しておくことは、ネットビジネスをしていく上での至上命題ともなっている。高額で買い取らせることを狙った、実体のないドメイン名の登録を阻止するために、WIPO(世界知的所有権機関)を中心に、各国で対応策が検討されている。
(2000.08.24更新)
ドメイン名(どめいんめい)
インターネットで接続された各コンピュータには、固有のIPアドレス(32ビットで構成された数値)が与えられている。しかし、単なる数値の配列では相手先の認識に不便であるため、名称を示すような文字列をドメインネームとしてIPアドレスに対応付けた。
ドメイン名は、商標の登録を行なう特許庁とは全く異なる各国の機関が管理している。ドメイン名は各国のNIC(Network Information Center)が登録を受け付けており、各国のNICはそれぞれ独自の規定を設けてドメイン名を管理していいる。
アメリカでは「.com」(商業的な団体)について譲渡が認められているため、有名企業名や有名ブランド名を先にドメイン名として登録し、このドメイン名を高く売りつけるブローカーが出現している。また、大手デパートの名前がアダルトホームページのドメイン名として用いられたり、個人がファーストフードショップの名前をドメイン名として登録するといった問題も生じている。
日本におけるドメイン名はJPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)が管理している。JPNICには約2万3千件のドメイン名が登録されている(1997年7月22日現在)。
JPNICはドメイン名の譲渡を禁止しており、不正な目的の登録を防止している。しかし、すでに特許庁に登録されている商標と同じ名称が申請されても、現在のところJPNICはドメイン名の登録を拒絶するわけではない。つまり、自社名や自社ブランド名を特許庁に登録しているからといって、この名称を他社がドメイン名として登録するのを阻止できるわけではない。自社名や自社ブランド名をドメイン名としても保護したいのであれば、積極的にJPNICに登録を申請すべきである。
申請しようとする自社の名称が、すでに他社によって登録されているか否かは、インターネットでJPNICのwho_isにアクセスすれば簡単に調べることができる。また、ドメイン名の申請手続についてもこのホームページを見れば知ることができる。
なお、アメリカではドメインネームの商標登録が認められている。そして、このドメインネームの商標出願では、第38類の通信サービスを指定しているものが多いようである。しかし、アメリカ特許庁はドメインネームだからと言って第38類の出願をすればよいというものではなく、各出願人が取り扱う商品、サービスを指定すべきだと発表している。
ドメイン名
【英】 donain name
インターネットにおいて,個々の電子計算機を識別するために割り当てられる番号,記号または文字の組合せに対応する文字,番号,記号その他の符号またはこれらの結合をいう(不正競争2条7項)。その割り当ては,各国のNetwork Information Center(NIC)またはその委託を受けた機関によって,ドメイン名を登録しようとする者の申請に応じて原則として先着順になされている。不正の利益を得る目的で,または他人に損害を加える目的で,他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名,商号,商標,標章その他の商品または役務を表示するもの)と同一もしくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し,もしくは保有し,またはそのドメイン名を使用する行為は不正競争を構成する。なお,わが国の(JP)ドメイン名に関しては日本知的財産仲裁センターが,一般高位ドメイン名に関してはWIPOが裁判外での紛争処理を行っている。
(注:この情報は2007年11月現在のものです)
ドメイン名
ドメイン
【英】domain
ドメインとは、インターネット上の特定の領域や特定のマシンを一意に識別するために階層的に管理された名前のことである。
ドメインとは、何らかの方法で識別されたネットワーク上の特定のエリアを指す。インターネット上では、例えば「www.soumu.go.jp」のような文字列をドメイン名として用いることで識別が行われている。ドメインは階層的に管理されており、最も上位の区分を示すトップレベルドメイン(TLD)や、以下に続くセカンドレベルドメイン、サードレベルドメインなどの構成要素により表現される。
ドメイン名の表記のうち、ホスト名やサブドメインを省かず「www.soumu.go.jp」のように表記したものは、完全修飾ドメイン名(FQDN)と呼ばれる。この場合「soumu.go.jp」までがドメイン名であり、「www」がホスト名に該当する。ホスト名を指定することで、ドメインだけでなくホスト(ホストコンピュータ)を識別することができる。
インターネットを利用するアプリケーションは、通信相手と接続するために、通信相手のIPアドレスを知る必要がある。このため、各アプリケーションは、ドメイン名をもとに、DNS(Domain Name Server)を用いることによって、対応するマシンのIPアドレスを入手する。
トップレベルのドメイン名には、国別に割り当てられているccTLDと、それ以外の基準で割り当てが行われるgTLDがある。
ccTLDの例としては、およそ以下のようなケースを挙げることができる。
- .com(商用目的)
- .biz(comよりも範囲が限定された商用目的)
- .edu(米国の大学)
- .net(ネットワーク管理組織)
- .gov(米国政府組織)
- .info(一般的なサイト)
- .int(国際条約等に基づき設立された組織)
- .org(他のgTLDに該当しない組織)
ドメイン名は、IPアドレスやプロトコル番号などと共に、インターネット上で統一管理が必要となる資源である。現在はICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)によって統一的に調整・管理が図られている。なお、gTLDは、「レジストリ・レジストラモデル」という形式で管理されている。gTLDごとに「レジストリ」(registry)と呼ばれるドメインデータベースを一元管理する組織が置かれる。これに対して、個別ドメインの登録手続きや管理を行う組織はレジストラ(registrar)と呼ばれる。
ドメイン: | 地名TLD ドットコム トップレベルドメイン ドメイン ドメインネームサーバ ドメイン・ネーム・システム ドメインパーキング |
ドメイン名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/26 01:34 UTC 版)
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ドメイン名(ドメインめい、domain name)は、IPネットワークにおいて、個々のコンピュータを識別し、接続先を指定するために使用される名称の一部。多くの場合、ドメイン名は複数のホストを擁するドメインの名称か、あるいはドメイン名それ自身がホスト名であり、URLの一部を構成している。インターネットにおいては、世界中で絶対に重複しないようにするため、ICANNにより一元管理されており、Domain Name Systemにより、ドメイン名を含むホスト名とIPアドレスとの変換が実行されている。
階層構造
インターネットでの場合
- トップレベルドメイン
- インフラ用トップレベルドメイン (.arpa)
- 国別コードトップレベルドメインs (ccTLD)
- スポンサードトップレベルドメイン (sTLD)
- ジェネリックトップレベルドメイン (gTLD)
- 制限付きジェネリックトップレベルドメイン
- セカンドレベル登録ドメイン(.comなど)の場合
- ドメイン名 (ドメイン名).com
- ホスト名 (ホスト名).(ドメイン名).com
- サードレベル登録ドメイン(.co.jp)の場合
- ドメイン名 (ドメイン名).co.jp
- ホスト名 (ホスト名).(ドメイン名).co.jp
ルール
インターネットのドメイン名は、様々な国、機関により管理されているが、以下のような共通ルールを持つ。
- ICANNによる管理
- 全てのドメイン名は、ICANNの管理下に置かれる。トップレベルドメイン(TLD)は、ICANNの承認を受けなければ新たに追加することができず、既に存在するトップレベルドメインもICANNの認めた者でなければ管理することができない。
- ICANN→レジストリ→レジストラ→リセラー→登録者という順序でドメイン名は登録を受ける。
- 先願主義
- 権利期間
- whois情報の公開
- 商標権者優先
- ドメイン名の登録基本は先願主義であるが、企業に高値で売りつけるなどの不正な目的でドメインを取得した者に対して、商標権を持つ者はドメインの取り消しまたは移転を請求できる(ドメイン名紛争手続き)[6]。
名前衝突
ドメイン名における名前衝突(Name Collision)は独自ドメイン名がグローバル空間におけるドメイン名と重複し衝突する現象である[7]。従来TLDとして存在しないドメイン名(例: .corp)を内部ネットワークの名前解決に利用し運用していたシステムが、新たに追加されるgTLDと衝突しうることが主な問題となる[8]。
根本的な対策は独自ドメイン利用の中止である。取得済みドメインのサブドメインを内部用の独自ドメインとして利用すれば、意図しないTLDとの名前衝突は起こりえない[9]。
プライベートTLD
内部(プライベート)向けに独自ドメインを利用することは名前衝突を避けるために推奨されない。しかしやむを得ずプライベートTLDを導入する際の指針がRFC 6762で示されている[10][11]。
.local.
を利用しない- 次のいずれかを利用する:
.intranet.
,.internal.
,.private.
,.corp.
,.home.
,.lan.
内部ドメイン利用の実情はICANN SSAC[12][13]が発表した報告書「グローバルインターネットDNS名前空間における名前空間衝突に関する研究及びリスク緩和のための枠組み 最終報告書[14]」で調査され、RFC 6762に示されたこの指針が遵守されない場合にドメイン名解決が実際に問題を起こす可能性が高いことが確かめられている[15]。
脚注
出典
- ^ 特集:汎用JPドメイン名について - JPNIC
- ^ 削除済ドメイン名のための「請戻猶予期間」 - JPNIC
- ^ ドメインには登録期限があります - お名前.com
- ^ 隆晴(JPRS), 宇井 (2009年2月12日). “ドメインの有効期限はいつ? 確認方法は? 更新しないで放置するとどうなるか | 知って得するドメイン名のちょっといい話 | Web担当者Forum”. webtan.impress.co.jp. 2024年6月26日閲覧。
- ^ WHOISとは- JPNIC
- ^ JP-DRP(JPドメイン名紛争処理方針) - JPNIC
- ^ 従来「既存のgTLDに存在しないから問題無い」として組織内ネットワークなどで利用されていたドメイン名が、 新しくgTLDとして追加されたドメイン名と衝突してしまうという問題です。 日本ネットワークインフォメーションセンター. "名前衝突(Name Collision)問題"
- ^ 名前衝突問題が起こるのは、 パブリックな名前空間で使われていないTLDを企業のイントラネット等の内部用として利用していて、 新gTLDの追加によってその文字列が重複してしまう場合です。日本ネットワークインフォメーションセンター. "名前衝突(Name Collision)問題"
- ^ 対策: こうした名前衝突の問題を回避するには、 内部利用目的のドメイン名を使わずにパブリック名前空間のドメイン名を利用するようネットワークの設定やシステムを修正することが必要です。日本ネットワークインフォメーションセンター. "名前衝突(Name Collision)問題"
- ^ we recommend against using ".local" as a private Unicast DNS top-level domain. RFC 6762
- ^ We do not recommend use of unregistered top-level domains at all, but should network operators decide to do this, the following top-level domains have been used on private internal networks without the problems caused by trying to reuse ".local." for this purpose: .intranet. .internal. .private. .corp. .home. .lan. RFC 6762
- ^ セキュリティと安定性に関する諮問委員会
- ^ SSACとは、 Security and Stability Advisory Committee (セキュリティと安定性に関する諮問委員会)の略です。 JPNIC. "SSACとは"
- ^ ICANN (2015-10-28). "Mitigating the Risk of DNS Namespace Collisions (Final Report)"
- ^ 5.7 On .corp, .home, and .mail
関連項目
- 日本語ドメイン名
- 国際化ドメイン名
- DNSサーバ
- Fully Qualified Domain Name
- バーチャルホスト
- トップレベルドメイン
- 国別トップレベルドメイン
- セカンドレベルドメイン
- ドロップキャッチ
- 高額なドメイン名の一覧
- 現存する最古のドメイン名の一覧
外部リンク
- ドメイン名 - 日本ネットワークインフォメーションセンター
- ドメイン名ってなに? - 日本レジストリサービス
- 『ドメイン名』 - コトバンク
ドメイン名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:31 UTC 版)
NTTはインターネットドメイン名として、JPccTLDの運用初期から『ntt.jp』を有していた。 JPNICがセカンドレベルドメインを導入した際、NTTはドメイン名が広く認知されていることを理由に特別に『ntt.jp』の継続使用を許されていたが、のちにco.jpドメインへと移行(ntt.co.jp)した。同様に、NTTデータは『nttdata.jp』ドメインの継続使用を許されていたが、のちにco.jpドメインに移行(nttdata.co.jp)した。 高エネルギー物理学研究所(KEK、当時『kek.jp』を保持)にも同様の措置がなされたが、こちらはセカンドレベルドメイン導入後、汎用JPドメインが誕生するまでの間も『kek.jp』を使い続けていた。 ジェネリックトップレベルドメイン『.ntt』の管理主体となっており、NTTグループの一部のwedサイトで運用をしている。
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