中島会場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 22:56 UTC 版)
「北海道大博覧会 (1958年)」の記事における「中島会場」の解説
「文化会場」の位置づけで海外出展や民間特設館・遊戯施設・野外ステージを備え文化娯楽を中心とした展示とした。科学館・天文台・美術館・郷土館・こどもの国遊戯施設・古代生物園・野外ステージは夜間営業を実施。 科学館 - 関心の高い宇宙・気象とIGY(国際地球観測年)・生物・オートメーション・交通機関・近代科学技術の粋・原子力の7分野に分けて紹介。太陽系の誕生 - 太陽系9惑星や衛星・彗星の誕生を3つの学説のパネルで紹介。 太陽の家族:太陽系の関係性をパノラマとパネルで紹介、各惑星までの距離や天球の大きさや比重を比較する。 星雲と星団:惑星状星雲と散光星雲や球状星団と散開星団など写真パネルで紹介。 天体と電波について:電波を出す天体の写真や電波望遠鏡を紹介。 宇宙の大きさ:25の段階を追って宇宙を解説する。 宇宙:無数の星や人工衛星、宇宙スターション、月船、流星、ロケット、空間ベビーステーションなど宇宙の姿を幅14m高さ8mの大パノラマで紹介。 宇宙旅行:ロケットの脱出速度、X15号、宇宙ステーションの引力重力や構造、宇宙旅行の問題点、太陽熱利用などを紹介。 月の基地:英国宇宙協会長チャールズ・クラークが想定した月面基地建設後数十年後の居住地、天文乾燥所、太陽熱工場、水耕農場、輸送トラック、通信アンテナなどが建てられた姿をパノラマで紹介。 映画宇宙探検:ロケットの原理、燃料問題、加速度引力、重力などをわかり易く解説した20分のカラー映画。 雲と天気図:四季の雲と天気図についての解説をパネルで紹介。 地上観測器:温度計・風速計・圧力計・風向計など希少用観測機の実物展示と解説。 ロボット雨量計:ジオラマで紹介。 天気図模写伝送装置:伝送装置を実演し解説。 国際地球観測年とは:国際地球観測年の目的と意義を紹介。 地磁気:地磁気についてをジオラマパネルで解説。 極光と夜光:パネルによる解説展示。 電離層:地球上約100kmの電子層を解説。 太陽活動:パネルで解説展示。 宇宙線:宇宙線観測機器を積んだロケットの模型や宇宙線の性格を紹介。 経度緯度:パネルによる解説展示。 海洋:長波観測、深海観測、極前線観測などについてパネルで解説。 重力:パネルによる解説展示。 放射能:パネルによる解説展示。 空電:パネルによる解説展示。 ロケットと人工衛星:日本が打ち上げたロケットの種類や原理、米・ソの人工衛星についての解説、衛星軌道、シュミットカメラなど実物・模型・パネルで展示。 南極探検:住居・犬ぞり・海鷹丸・アザラシ・ペンギン・観測機・氷山・雪上車をあしらったパノラマ模型で昭和基地周辺を紹介。 映画国際地球観測年:観測についての解説や各地の観測状況を映写する。 3万年前の十勝原野:壁画による想像図を展示。 デスモスチルス:1933年に樺太敷香町で発見された日本唯一のデスモスチルスの完全骨格と解説を展開。 化石による日本列島の進化:先カンブリア紀・旧古生代・新古生代・中生代・古第三紀・新第三紀・洪積世・沖積世の8期に渡る日本列島の進化をパネル・ジオラマ・化石実物で紹介。 昆虫の世界:自然を背景としたパノラマ模型。 蝶の標本:世界各国の珍しい蝶の標本を展示。 日本の代表的な蝶と甲虫:北海道から九州までに分布する代表的な蝶や甲虫類を解説。 アリジゴクの生活史:アリジゴクの一生を解説するとともに実際に飼育を行う。 南方系と北方系の動物:通路の両側に自然を背景とした大パノラマを設けフラミンゴ・ハゲコウ・カンムリヅルなどの南方系とフイリアザラシ・大白鳥・ゴマフアザラシ等北方系それぞれの珍しい動物の剥製を展示。 人類の夢を実現したオートメーション:オートメーションの目覚ましい発展の現況を解説する。 オートメーション工場と人間:工場のシステムと人間の機能を対応させてジオラマで解説。 オートメーションの原理:検出・伝達・調節・操作といったフィードバックシステムを人間の機能と結びつけて回転絵で解説する。 エレクトロニクスと各種計器:真空管、電子館、トランジスター、パラメトロンを展示。 工業用テレビ:東芝製の工業用テレビ実物を展示し観客の姿を受像する。 人工頭脳:電子計算機による複雑な計算を実演する。 各種オートメーション機器:流量調節装置、圧力調節装置、熱電解などオートメーション機器実物を展示。 わが国のオートメーション工場:石油、自動車、自転車、化学肥料などオートメーション化された工場を写真で紹介。 事務のオートメーション:会計機、分類器など実物を展示し事務のオートメーションの現況を紹介。 オートメーションの将来:オートメーションの発展による明るい将来をジオラマで紹介。 交通機関の歴史:陸海空の3機関に分けて交通の発展の歴史をパネルで解説。 自動車のできるまで:自動車製造工程を写真・パネルで紹介。 自動車の構造:エンジンの構造模型と中型車のカットシャーシーを展示。 近代都市と交通機関:近代都市のパノラマ状に懸垂式モノレール、アルベーグ式モノレール、地下鉄や高速列車などの動力模型を展示。 航空機の種類:各種航空機模型を展示。 セブンシー:プロペラ機の最後と言われる旅客機「セブンシー」の機体模型を展示。 世界のエアライン:世界の航空会社を解説。 着陸誘導について:パネルによる解説展示。 ダグラスDC3型模型:実物に近いサイズの機体模型を設置し、観覧客を中に入れ搭乗している雰囲気を演出する。 船の種類:各種船舶模型を展示。 船のできるまで:船舶の製造工程を写真・パネルで解説。 モーター:VSモーター、マグモーター、押しボタン開閉器などモーター製品の実物を展示・解説。 電気機器の科学:オシログラフ、真空管、トランジスター、ブラウン管など練気用品の原理構造を紹介。 電子顕微鏡:顕微鏡の構造原理や電子顕微鏡写真、蝶の鱗粉の顕微鏡観察実演を実施。 レーダー:実物展示と実演を実施。 原子力開発史上の人々:キューリー夫人、レントゲン、ベクレル、トムソン、ヘベシー、ラザフォード、長岡半太郎、アインシュタイン、チャドウィク、湯川秀樹、フェルミ、ローレンス、ハーン、シュトラスマンら原子力開発に貢献した14人の写真と説明板を展開。 原子力の基礎:物質の構造モデル、原子の模型、原子核の構造、古い火と新しい火パネル、原子力の利用模型を展開。 電気と熱への利用:連鎖反応の模型、原子炉の原理模型、エネルギー事情模型、火力・水力・原子力各発電所模型、コールダーホール型・高速増殖型各原子力発電所模型、原子力潜水タンカー、原子燃料資源の分布、原子燃料棒、ウラン・トリウム鉱石の実物などを展示。 アイソトープ:水素のアイソトープ模型、放射性変換模型、アイソトープの作り方、エレクトロン、シンクロトロン模型、放射能、アルファ・ガンマ・ベータ放射線の捉え方、カウンター類、アイソトープの性質、放射線の単位、ホットラボラトリー模型などを展示。 アイドトープの利用:痣の治療、がん診断、子宮がん治療、回転式照射器、バセドー病甲状腺疾患治療、脳腫瘍、不妊症診断のパネル模型などを展示。 アイソトープの農業利用:食品殺菌貯蔵、照射した食品実物、植物品種改良、音質模型、ガンマーフィールドの写真、作物の養分吸収、鶏卵の生成、餌から卵までのカルシウムの動き、真珠の形成、農業用ダム模型を展示。 アイソトープの工業利用:鋳物の溶接検査、古代美術への応用、厚み計、液面計、高分子化合物の研究、管内流速の測定、積雪量測定などパネルや模型で紹介。 原子力の将来:東海村の将来をパノラマ模型で展示。 マニピュレーター:三菱製のマニピュレーターをマジックハンドとして用い筆で文字を書く実演を行う。 電波館 - 道内の電波網や短波無線、電信や無線、電波学校生徒によるアマチュア無線実演、NHKのテレビスタジオから家庭までの仕組みや放送事業の全容、テレビスタジオ模型、ラジオ・テレビ・テープレコーダーなど電波機器30社約2,000台展示、1日10回程度のHBCのカラーテレビ実験、白黒テレビ10台の受信実演を展開。 雪印天文台 - 直径5m・開閉窓間口1m・望遠鏡口径8インチ・焦点距離2.4mの天文台と、月・太陽・アランドロランド彗星の天文写真や木製・土星のスケッチや解説図などを配した展示室を設置。閉会後は札幌市天文台として使用。 健康と生活館 - 医学・衛生や社会保障、ファッション関連の展示を展開。こどもの健康:乳児の健康、離乳食、虫歯予防を解説。 おとなの健康:道民の健康状態や死因などを写真と資料で解説。 結核は必ずなおる:結核症の内科的・外科的治療法や全快後のアフターケアを写真・模型・実物機器で説明。 急性伝染病:猩紅熱、赤痢、腸チフス、ジフテリア、小児麻痺の予防対策や駐車の必要性をパノラマや写真や薬品などで展示。 北海道に多く見られる病気:乳幼児のくる病、金属鉱山労働者の珪肺、農夫病やボツリヌス菌食中毒の予防対策を紹介。 明日の医学:がん、高血圧、ストレス、心臓病、精神病、肝臓病などの診断法や治療対策、薬品を紹介。また人間ドックの必要性も解説。 健康都市建設:札幌市第二浄水場の模型で原水から家庭までの水道の過程、札幌市50分の1パノラマでポンプ車・バケット車・洗浄車・街路清掃車・厨芥処理などの模様を紹介。 か はえ ねずみのいない街:薬品と建物構造の改善を解説、また肝臓病やエヒノコックス症等をパノラマと標本で紹介。 社会保障制度:福祉事務所、児童相談所、身体障害者更生相談所、婦人相談室といった社会保障制度を立体模型で説明。 ある日の養老院:養老院の生活を回転式スライドで紹介。 知恵おくれの子供:児童の教育課程、児童作品の展示、施設紹介など写真や資料で展示。 青少年の保護と育成:青少年不良化の原因や家庭教育のあり方を写真と資料で展示。 体の不自由な人たちのために:身体障害者公共職業補導所での訓練状況や労働風景を写真、模型、資料で紹介し主な補装具の種類や使用法も展示。 国民健康保険:健康保険実施市町村と未実施市町村を色分けした北海道地図や、健康保険加入者・未加入者の割合を色分けしたパノラマを展示。 住みよい家庭:JIS商品、電気器具、ガス器具、衣服保存法、洗濯のしかた、洗剤の種類、主婦の時間の合理的配分、家計の立て方、子供の家庭教育と教育玩具、冬の栄養問題、母体保護と計画出産など多角的に展示。 生花:札幌市内17流派述べ340人の生花を展示。 おしゃれ教室:髪の手入れ、化粧品の使用法、香水、新しいモードと正しい下着の付け方、和服の着付け、アクセサリー等を展示。 ステージ「おしゃれステージ」:花嫁衣装の着付け、化粧品の使用法、美容体操、総合美容とファッションショー、ミュージカルショーなどを展開。 住宅館 - 寒地住宅のモデル展示や建設資材の展示を展開。アプローチ:雪害、凍害、煤煙など北海道の住宅の現状を写真モンタージュで解説し、またレリーフ模型や住宅統計、寄港図や凍結深度などの解説で道内の住宅への問題提起を強調する。 北国の住まいのあり方:原寸大及び縮小の取り付け模型で単純化の利点や防寒改修、ブロック住宅での結露防止法などを紹介。 住まいの合理化:実物大の居間と台所を展示し最新家具・台所用品を備えた良い間取りと悪い間取りを比較し、また主婦の疲労を軽くする合理的な寸法を写真解説する。 住まいを楽しくする:明るい家庭生活や美しく楽しい暮らしを取り上げ、特殊着色写真のパネルでで美しい暮らしを紹介する。 コムニュティ:「個の住宅から集団へ」の理想のもと住宅団地となる真駒内団地の300分の1模型を展示するとともに、外国の団地写真やターンテーブルで戸建住宅と数合住宅の比較を展示。 建築資材の展示:新しい資材や金具などを展示。 メートル館 - 計量の歴史やメートル法の利点などを紹介。計量の女神テミス像、棒秤や天平尺などの昔の計量器、計量の移り変わりの漫画パネル、メートル・キログラム原器、メートル法の利点と複数計量単位使用の欠点、池や噴水と水道メーター・流量計・体重計・握力計を設け楽しく計量器に親しむ子供の国、ベルトコンベアースケール・電子管計算機・タンク付きオートスケールなど大型計量器の実演展示を展開。 宗教館 - 仏教とキリスト教に関する展示を実施。仏教では本願寺道路など道内大小6ヵ所の新道を建設した現如らの人形パノラマや円空・木喰仏像、日蓮・親鸞・蓮如らの御真筆、様似等澍院・有珠善光寺・厚岸国泰寺ら三官寺からの貴重資料を展示。キリスト教からは北海道への伝来から受難までのパネルとパノラマ、北光社・赤心社の道内開拓、ジョン・バチェラーの偉業と資料、ホーレス・ケプロンやウィリアム・クラークの宗教面での業績を紹介。 郷土館 - 豊平館1階を使用。アイヌ民族の風俗や服飾品・武器・宝物・家屋、明治初年と現代の札幌の比較パノラマ、アイヌ生活の絵図や熊祭の写真などを展示。 美術館 - 豊平館2階を使用。道内在住・出身の作家の作品を洋画300人・彫刻20人・工芸20人・宣伝美術30人・書道100人を3期に分け展示する総合美術展を展開。 アメリカ館:自由の女神像、潜水艦ノーチラス号模型、石鹸の主原料獣脂、石鹸彫刻、冷たいおしぼりのサービス、オートメーション、人工衛星ヴァンガード模型、宇宙旅行や人工衛星の映画上映、大豆・小麦の農業展示、宇宙時代の粉食生活、珍しい切手展示を展開。 東南アジア館 - 香港・ベトナム・タイ・ラオス・カンボジア・インド・インドネシア・パキスタン・ビルマ・セイロン・シンガポール・フィリピン・マラヤが出展。南国植物、各国の国旗と概況、航空協定、政治通商条約、ネールインド首相やスカルノインドネシア大統領の来日写真、岸首相・田中道知事の東南アジア来訪写真、貿易実績の紹介、大イカや織物などの特産品、風俗や建築物などの風景写真、宗教石像や木造などの工芸品、人形や民族衣装マネキン、切手花柄、新聞、ポスター、児童画などを展示。 国鉄館 - 鉄道開拓史ジオラマ、ディーゼルカーや最新列車の走る5年後の北海道鉄道パノラマ、湘南電車、弁慶号、EF58電気機関車やDD50ディーゼル機関車紹介、自動信号機の操作体験、青函連絡船模型、青函トンネル構想紹介、石炭輸送パノラマ、除雪車のオブジェ、自動連結器、乗車券印刷実演などを展開、外周には5分の1のD51小型蒸気機関車を定員70名で1日平均20回運行。 電信電話館:印刷電信の実演、マイクロウェーブアンテナと送受信実演、グラハム・ベルの世界初の電話機から現代までの電話機の移り変わり、クロスバー式自動交換機、電話のつながるまでの実演、未来のテレビ電話、電信電話開発のパノラマなどを展開。 郵政館:北海道の風景を描いた切手の出来上がるまで、国内外の郵便物到着日数を表す電光パネル、郵便配達の過程紹介、道内の郵便局数紹介、消印押印装置、臨時郵便局、簡易保険紹介を展開。 菓子館 - 全国532社の製菓・菓子原料・機械メーカーが出展し夢の国パノラマや道内商社36者による即売会などを展開。 小型自動車館 - 三輪車・小型四輪・自動二輪車・軽自動二輪車・90CC以上原動機付自転車を展示。日本自動車、マツダ販売、金子モーター、中重自動車、石崎商会、太陽産業、ポインター、豊田商事、ヤマハモーター、フジモーター札幌ラビット、山口モーター、北海道ライラック、三輝工業、和田商会、ダイハツ工業、札幌トーハツ、ホンダモーターが出展。 自転車館 - 日本の自転車産業の現状を紹介し自転車の知識を普及する。構造、発達史、輸出実績、種類と選び方、競輪関係、各社出品を展開。 こどもの国 -観覧車、ウォーターシュート、宙返りロケット、飛行塔などを設置。 おとぎの国 古代生物園 - 鍾乳洞や古代人の生活を模した洞窟、タイラノザウルス、ステゴザウルス、ブロントザウルス、マンモス、古代人の模型や滑り台、ジュラ紀爬虫類の壁画を展開。 ロボット「ホープ君」:高さ3.2m・体重280kgのロボット。
※この「中島会場」の解説は、「北海道大博覧会 (1958年)」の解説の一部です。
「中島会場」を含む「北海道大博覧会 (1958年)」の記事については、「北海道大博覧会 (1958年)」の概要を参照ください。
- 中島会場のページへのリンク