立体とは? わかりやすく解説

りっ‐たい【立体】


小森 俊明:立体(「神秘的な時代の詩」より)(詩:吉岡実)

英語表記/番号出版情報
小森 俊明:立体(「神秘的な時代の詩」より)(詩:吉岡実Solide (dePoèmes d’Epoque Mystèrieuse≫) pour Chant et Piano (Poème par YOSHIOKA Minoru)作曲年1994年 

立体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/09 09:15 UTC 版)

立体の例: 球体, 角錐, 立方体, トーラス体, 中空円筒ドイツ語版, 円柱, 円錐, 結ばれたトーラス体

幾何学における立体(りったい、: body)あるいは中身のつまった図形 (solid figure) は、その表面となる曲面を記述することによって与えられる三次元の図形である。立体の表面は平坦または曲がった面の小片を繋ぎ合わせてかたち作ることができる。その表面をかたち作る小片が全て平面であるような立体は多面体という。様々な立体に対して、それらの体積表面積を計算するための公式が存在する(幾何学の公式一覧ドイツ語版参照)。より高い次元の図形についても一般にこのような仕方で「立体」を定式化するのは容易であるから、ここで述べた立体のことを特に三次元立体とよぶこともある。

定義

図形を数学的に定義する方法は様々だが、三次元空間を点の集合ドイツ語版と考えるならば、その特別な性質を持つ点からなる部分集合が立体であるということになる。

空間幾何学で扱われる立体は、三次元空間の有界な三次元部分空間であって、その境界となる曲面が有限個の有限の面積を持つ平面または曲面をそれらの境界で貼り合せたものになっている。ここで集合が有界であるとは、それをすべて含むような十分大きな球体が存在することをいう。立体の境界上にある点全体の成す曲面を、その立体の表面と呼ぶ。立体の表面は空間を二つの互いに素な部分集合に分割し、そのうちで一つも直線線分ではない)を含まないほうをその立体の内部と定める[1]

幾何学的モデル論英語版ドイツ語版における立体は、三次元空間の有界かつな部分集合であって、その内部の閉包が自身に等しいものを言う。与えられた集合がその境界をすべて含むとき完備であると言い、また与えられた集合を全く含む最小の閉集合をその集合の完備化というので、先の立体の条件の三つ目は立体が三次元空間において完備である(低次の領域につぶれていない)ことを保証するものである。これを立体の正則性あるいは一様性と呼ぶことがある。この定義のもとでは、立体は複数の連結成分を持ち得る[2][3]。立体の表面が複数の連結成分からなることもある。いずれにせよそれらの面に向きが与えられていれば、立体をその表面によって記述することができる。それを立体の境界表現ドイツ語版ということがある。

最もよく知られた立体は、その表面が平坦、円状あるいは球状である。一般に知られた立体の例として、立方体三角錐角錐角柱八面体円柱円錐球体トーラス体などが挙げられる。

立体の種類

多面体


凸体

である立体を、凸体と呼ぶ。任意の正多面体は凸体である。凸体を( p-ノルムなどの)ノルムで定義することもできる。

応用

  • 立体を詳細に理解する方法として、立体の展開図や(物理的な)立体模型ドイツ語版を作ったり、動的空間幾何ドイツ語版CADのソフトウェアが利用できる。
  • 様々な立体に体積表面積を与える公式が知られている。
  • 個々の立体に対してそれが持つ対称性は群論に基づいて述べることができる。
  • 結晶はそれを構成するユニットを立体として理解することができる。

  1. ^ (Gellet 1998)
  2. ^ (Agoston 2005)
  3. ^ (Floriani & Puppo 2000)

参考文献

  • Tommy Bonnesen, W. Fenchel (1971), Theorie der konvexen Körper (ドイツ語), American Mathematical Soc., ISBN 0828400547
  • Walter Gellert, Herbert Kästner, Siegfried Neuber (ed.), Fachlexikon ABC Mathematik (ドイツ語), Thun, Frankfurt/Main, Jahr=1998: Harri Deutsch, p. 298, ISBN 3-871-44336-0
  • Max K. Agoston (2005), Computer Graphics and Geometric Modelling: Implementation & Algorithms (ドイツ語), Springer, p. 158, ISBN 978-1-846-28108-2
  • Leila de Floriani, Enrico Puppo (2000), George Zobrist, C Y Ho (ed.), "Representation and conversion issues in solid modelling", Intelligent Systems and Robotics (ドイツ語), CRC Press, ISBN 978-9-056-99665-9

立体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 02:25 UTC 版)

面積」の記事における「立体」の解説

立体の表面積側面積求める公式を以下に示す。 立方体表面積: 6s2(s = 一辺長さ直方体表面積: 2(lw + lh + wh)(l = 縦の長さ、w = 横の長さ、h = 高さ) 円柱側面積: 2πrh(r = 底面半径、h = 高さ) 斜切円柱側面積: πr(h1 + h2)(h1 = 最大母線長さ、h2 = 最小母線長さ円錐側面積: πar(a = 母線長さ、r = 底面半径円錐台側面積: πa(R + r)(a = 母線長さ、R, r = 両底面半径、h = 高さ) 円柱表面積: 2πr(h + r)(r = 底面半径、h = 高さ) 円錐表面積: πr(r + a)(r = 底面半径、a = 母線長さ球の表面積: 4πr2(r = 半径) 円以下の公式は、正確に積分使って正当化される。さらに幅広い図形についてこの概念定義するためには、積分避けて通ることはできない

※この「立体」の解説は、「面積」の解説の一部です。
「立体」を含む「面積」の記事については、「面積」の概要を参照ください。

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立体

出典:『Wiktionary』 (2021/06/19 12:04 UTC 版)

名詞

りったい旧字体立體

  1. 三次元空間一部占め長さ・幅・厚さをもつ物体
  2. 印刷ローマン体

発音(?)

りっ↗たい

類義語

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関連語

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派生語

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翻訳

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