底 (初等幾何学)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/17 18:16 UTC 版)

初等幾何学における底(てい、英: base)は、図形の一番下(「底」(そこ)、"bottom")と考えられる部分で、特に高さを測る方向に垂直な向きを持つ多角形の辺(底辺)や多面体の面(底面)を言う[1](pp38,315,353)。よく用いられるのは、三角形、平行四辺形、台形などの底辺と、円柱、円錐、角錐、平行六面体、錐台などの底面である。
面積や体積の計算
底や高さは一般的な用例として図形の面積や体積の計算に利用される。この場合しばしば、底辺や底面の測度(長さや面積)のことを単に「底辺」や「底面」と呼ぶので注意が必要である。この語法を用いれば、平行四辺形の面積や角柱・円柱の体積は、その「底」掛ける「高さ」で計算できるということになる。同様に、三角形の面積や角錐・円錐の面積は、その底掛ける高さを適当な数値で割って得られる。台形や錐台のように、二つの平行な底を持つ図形が存在するが、図形の容積の計算にはどちらを用いても構わない[2]。
三角形の底辺の延長線

三角形の辺の延長の特別の場合として「底辺の延長線」(extended base) は底辺を含む直線を言う。鈍角三角形を考える上では底辺の延長は重要である。これは鋭角の頂点から引いた頂垂線が三角形の外部にあり、頂垂線は底辺とは交わらないが底辺の延長線とは垂直に交わることによる。
参考文献
- ^ Palmer, C.I.; Taylor, D.P. (1918). Plane Geometry. Scott, Foresman & Co.
- ^ Jacobs, Harold R. (2003). Geometry: Seeing, Doing, Understanding (Third ed.). New York City: W. H. Freeman and Company. p. 281. ISBN 978-0-7167-4361-3
外部リンク
「底面」の例文・使い方・用例・文例
- 歯車の歯底面
- 底面を安全にする
- レリーフに突き出た部分が残るように、(オブジェ)の底面から材料を切り取る
- 着陸装置を使わず底面で着陸する
- 陸上でも水上でも走行可能な底面の平らな自動車
- 彼は底面を調べるために箱をひっくり返した
- 自動車底面の腐食を遅らせるためのタール、またはゴム状物質の塗装から成る充填剤
- 脳の底面にある小さな丸い2つの組織の1つで、脳弓前側アーチの終点となる
- 空洞機関の底面または開口部から一番はなれた空洞部分
- 手首から指の底面までの手の内側の表面
- 湖や他の水域の底面
- レタスの底面の腐食を引き起こす菌
- 上面発酵は、底面発酵のために使用されたイーストより高温で発酵するイーストを使用する
- 柱面と2つの平行した面(底面)に囲まれている固体
- 頂点と底面の1点とを結ぶ直線
- 2つの合同で平行な面(底面)と側面が平行四辺形である多面体
- 両底面が平行四辺形である角柱
- 両底面が四角形である角柱
- 正円錐の底面を切る平面によって形成される開曲線
- 多角形の底面と同一の頂点で交わる三角形の面をもつ多面体
底面と同じ種類の言葉
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