立体および化学選択性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/14 02:28 UTC 版)
「コーリー・バクシ・柴田還元」の記事における「立体および化学選択性」の解説
CBS還元は、様々な種類のケトンを立体選択的、化学選択的に還元する効果的かつ強力な手法であることが証明されている。基質としては、様々なアリール-アリファティック、ジアリファティック、ジアリール、α,β-不飽和エノンおよびイノン系、ヘテロ原子を含むケトンが使用できる。異なる種類のCBS触媒とボラン還元試薬の組み合わせが、エナンチオ選択性を最適化するために使用される。 ジアリルケトン 9 では、ケトン置換基の立体的性質が同等であるにもかかわらず比較的高い立体選択性が得られている。このことは、立体反発に加えて電気的性質がCBS還元の立体選択性において重要であることを示唆している。イノン 11 および 12 のアルキン基における置換基の違いによって、選択性が逆転している。α,β不飽和系を有する 10-12では、想定される副反応であるC-C不飽和結合へのヒドロホウ素化が起こらず、ケトンの効率的還元が起こっている。またCBS還元は、ボランに配位することのできるヘテロ原子を含むケトン 13 でも適応可能であった。
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