アルキンとは? わかりやすく解説

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アルキン【alkyne】

読み方:あるきん

アセチレン系炭化水素


エモジン

分子式C15H10O5
その他の名称アルキン、エモジン、フラングリン酸、レウムエモジン、フラングラエモジン、Archin、Emodin、Rheum emodin、Frangulic acid、Frangula emodin、C.I.Natural Yellow 14、C.I.75440、エモドール、C.I.ナチュラルイエロー14、ペルシアンベリーレイク、シュットゲルブ、Persian Berry Lake、Schuttgelb、Emodol、リュームエモジン、4,5,7-Trihydroxy-2-methylanthraquinone、6-Methyl-1,3,8-trihydroxy-9,10-anthraquinone、1,3,8-Trihydroxy-6-methylanthracene-9,10-dione、1,6,8-Trihydroxy-3-methyl-9,10-anthraquinone、1,3,8-Trihydroxy-6-methylanthraquinone、1,3,8-Trihydroxy-6-methyl-9,10-dihydroanthracene-9,10-dione
体系名:1,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-9,10-アントラキノン、1,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-9,10-アントラセンジオン、1,3,8-トリヒドロキシ-6-メチルアントラキノン、1-ヒドロキシ-3-メチル-6-ヒドロキシ-8-ヒドロキシ-9,10-アントラキノン4,5,7-トリヒドロキシ-2-メチルアントラキノン、6-メチル-1,3,8-トリヒドロキシ-9,10-アントラキノン、1,3,8-トリヒドロキシ-6-メチルアントラセン-9,10-ジオン、1,6,8-トリヒドロキシ-3-メチル-9,10-アントラキノン、1,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-9,10-ジヒドロアントラセン-9,10-ジオン


アルキン

名前 Arkin

アルキン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/01 14:05 UTC 版)

アルキンの一般構造
最も単純なアルキン、エチン(アセチレン)の空間充填モデル

アルキンドイツ語: Alkin英語: alkyne)は、分子内に炭素三重結合を1個だけ持ち、一般式が CnH2n−2 で表される鎖式炭化水素の総称である。アセチレン系炭化水素とも呼ばれる。広義には分子内に非環式および環式の C−C 三重結合を持つ化合物全般を指し、この場合「アセチレン」の語を一般名称として用いる。

構造

π結合の模式図。アルキンは互いに直交する2つのπ結合とσ結合からなる三重結合を持つ

アルキンの2つの炭素原子の電子軌道は共にsp混成しており、それぞれ2つのp軌道と2つのsp混成軌道を持つ。各炭素原子はsp軌道を1つずつ提供し、それらが重なることによりσ結合を形成する。また、p軌道同士が重なり合うことによって作られる2つのπ結合も持っている。合計3つの C−C 結合からなるため、これは三重結合と呼ばれる。残りのsp軌道は他の原子とσ軌道を作る。例えば親化合物であるアセチレンでは水素原子と結合している。アルキン上の2つのsp軌道は互いに反対向きに位置しており、アセチレンでは H−C−C 結合角は180度である。合計6個の電子が関与しているため、この三重結合は非常に強く、結合エネルギーは 837 kJ/mol である。個別の結合エネルギーはσ結合 369 kJ/mol、1つめのπ結合 268 kJ/mol、2つめのπ結合 202 kJ/mol である。C−C 結合距離は 121 pm であり、これはアルケンの 134 pm、アルカンの 153 pm と比べ短い。

命名法

IUPAC命名法では、語幹に -yne を付加することによって命名する。つまり、対応するアルカン alkane の語尾 -ane を -yne に変えればよい。三重結合の位置は位置番号で表し、これが最も小さくなるように番号を与える。アルキンを2つ以上含む場合は数辞を付け -diyne (ジアルキン), -triyne (トリアルキン), ... とする。例えば、

天然物

ヒストリオニコトキシンはヤドクガエルの皮膚から単離された

アルキンは天然物としてはそれほどありふれたものではなく、よく知られている化合物は1000種類程度である。そのうち生理活性を示すものは多くないが、殺菌剤、自己防衛のための毒、あるいは誘引物質などとして知られるものもある。

例えばヤドクガエルは哺乳類や爬虫類などの捕食者から身を守るためにヒストリオニコトキシンと呼ばれる毒素を皮膚から分泌するが、これは分子内に2つのアルキンを持つ化合物である。また、アルキンを含む天然物群の一角はエンジイン構造を持つ抗生物質によって占められている。活性部位にエンジイン構造を持つカリケアミシンネオカルチノスタチンなどの天然物は細胞毒性または抗腫瘍活性を示すものが多く、それらは化学療法剤として利用できる可能性を持つ。

その他には、ドクゼリの毒成分シクトキシン中国雲南省に自生するホウライタケ科の猛毒菌Trogia venenataの毒成分2R-アミノ-4S-ヒドロキシ-5-ヘキシン酸と2R-アミノ-5-ヘキシン酸[3]などが知られる。

主なアルキン

関連項目

参考文献

  1. ^ Ohira, S. Synth. Commun. 1989, 19, 561.
  2. ^ Müller, S.; Liepold, B.; Roth, G.; Bestmann, H. J. Synlett, 1996, 521. DOI: 10.1055/s-1996-5474
  3. ^ Deadly chinese mushrooms: Amino acids revealed as cause of deaths in Yunnan province., Internetchemistry.com, 2012年2月12日

アルキン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/30 21:57 UTC 版)

バーチ還元」の記事における「アルキン」の解説

アルキンは還元され(E)-アルケン選択的に生成する末端アルキンではアンモニウム塩プロトン化剤の添加が必要である。 これは反応系内で基質アセチリドとなってしまうと還元されなくなってしまうためである。 リンドラー触媒用い水素化(Z)-アルケン生成するため、その方法相補的となる。

※この「アルキン」の解説は、「バーチ還元」の解説の一部です。
「アルキン」を含む「バーチ還元」の記事については、「バーチ還元」の概要を参照ください。

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アルキン

出典:『Wiktionary』 (2021/08/07 00:27 UTC 版)

名詞

アルキン

  1. 一般式CnH2n-2表される炭素間に三重結合一つ持つ鎖式炭化水素

発音(?)

あ↘るきん

関連語

翻訳


「アルキン」の例文・使い方・用例・文例

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