結合角
結合角
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/09/03 11:13 UTC 版)
詳細は「結合角」を参照 分子間の中心角は、分子構造に自由度が大きい場合は分子軌道の種類によってほぼ一定の結合角をもつ。例えば、炭素の場合、sp3結合は109.28度、sp2結合は120度、sp結合は180度である(記事 結合角、原子価殻電子対反発則に詳しい)。
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結合角
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/26 23:44 UTC 版)
原子価結合法によれば、共有結合は結合に関与する原子の重なり合う原子軌道にある2つの電子で構成され、それらの原子軌道はしばしば混成している。混成軌道の概念を用いることによって例えばメタンの四面体構造やエチレンの平面構造を用いることができる。しかし実際の水分子の結合角は104.5° でアンモニア分子は107° であるが、混成のみを考慮した場合、その結合角は109.5° となるので実際の分子の形状と異なる。以前は価電子が局在化領域にあり、孤立電子対同士は結合電子対より反発が大きいという原子価殻電子対反発則で結合角が説明されていた。 ベント則はこれらの結合角の差異を違った方法で説明したのである。まず炭素原子がsp3, sp2, and sp混成軌道を作り水素原子と結合し、その結合角がそれぞれ109.5°、120°、180° のメタン、エチレン、アセチレンを考える。より高いp性を持つ混成された原子軌道は結合角がより小さくなる。この結果はコールソン理論と同程度厳密で、定量的である。 次に混成軌道同士の結合とその結合角について考える。メチル基はギ酸や酢酸などの分子の酸解離定数を小さくするためにメチル基全体の電気陰性度は水素原子より小さくなる。。 分子置換基同士の結合角 ジメチルエーテル 111° メタノール 107-109° 水 104.5° 二フッ化酸素 103.8° 表に表した各分子は下のものほど置換基の電気陰性度が大きく、また結合角は小さくなる。ベント則によれば置換基の電気陰性度が大きくなるにつれ置換基と結合する炭素原子軌道のp性は大きくなる。ここでも同様にp性が大きくなるほど結合角は小さくなる。原子価殻電子対反発則では、ジメチルエーテルの結合角が109.5°より大きいことを説明できなかった。 混成軌道がすべて等価であるとした場合、酸素原子のs性の強い混成軌道は非共有電子対の方向に向かい、残りのp性の強い混成軌道は水素の方向に向かうため理想的な酸素原子のsp3混成軌道は25%のs性と75%のp性を帯びることとなる。ベント則を用いて水の結合角を予測すると、水分子の水素-酸素-水素の結合角は104.5° となり、酸素-水素結合における酸素原子のsp4.0混成軌道は20%以内のs性と80%以内のp性を帯びている。非共有電子対は電気陽性基のような性質を示しs性が強くなるため、酸素原子の非共有電子対の方向に向かう混成軌道は30%以内のs性と70%以内のp性を帯びたsp2.3混成軌道となる。一方、結合電子対に向かう混成軌道はよりp性を示すようになり、p性の増加は結合同士の結合角を109.5°から減少させる。また、アンモニアにベント則を適用させると窒素の混成軌道の内3つは23%以内のs性を示してsp3.4混成軌道を作り、残り1つの混成軌道は30%以内のs性を示してsp2.1混成軌道を作る。水素-窒素-水素の結合角は107.0° となる。
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