結合角とは? わかりやすく解説

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けつごう‐かく〔ケツガフ‐〕【結合角】

読み方:けつごうかく

一つ原子共有結合配位結合水素結合などで二つ原子結ばれるときの、それぞれの原子間を結ぶ直線の成す角。原子価角


結合角

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/31 22:10 UTC 版)

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メタンの分子模型。H−C−H結合角は109.5°。水素原子はそれぞれ正四面体の頂点に位置する
エチレンの分子模型。H−C−H結合角は約120°

結合角(けつごうかく、: bond angle)とは分子構造の構造要素の一つで、それぞれの原子から伸びている2つの化学結合のなす角度を示す。(原子価角、げんしかかく、: valence angle)ともいう。結合相手の原子の方向が化学結合の方向だとして計算される角度を結合角とみなすこともあるが、曲がった結合を形成していると考える場合はこれらは一致しない。

分子軌道混成軌道関数の方向因子によって決定づけられるため、結合角も結合の不飽和度の違いにより変化する。すなわち炭素の場合、sp3混成軌道のメタンarccos(−1/3)≈109.5°(正四面体角、せいしめんたいかく、: tetrahedral angle)であり、sp2混成軌道のエチレンは120°、sp混成軌道のアセチレンは180°の結合角をもつ。

結合角は孤立電子対が存在すると混成軌道に影響を与えるため、同一元素周期元素の水素化物であるメタンアンモニアとを比較すると、孤立電子対の数に応じてアンモニア(1つ)、水(2つ)の順に結合角がわずかに小さくなっている。すなわち、sp3軌道と孤立電子対の軌道との反発あるいは孤立電子対軌道同士の反発により結合角はわずかに変化する(記事 原子価殻電子対反発則 に詳しい)。

結合角に関する「3つの原子の位置で作られる角度」と「結合角」とは必ずしも一致しない。これはσ結合が同一軸上に存在する場合に結合力が最大ではあるが、並行するπ軌道から構成されるπ結合にも結合力が働くように、σ結合が同一軸上無くとも結合力が減弱するだけで結合自体は形成される。この様に同一軸上に無いσ結合による結合は曲がった結合と呼ばれる。

一覧

参考文献

  • 長倉三郎、他(編)、「結合角」、『岩波理化学辞典』、第5版 CD-ROM版、岩波書店、1998年。

脚注

関連項目


結合角

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/09/03 11:13 UTC 版)

分子構造」の記事における「結合角」の解説

詳細は「結合角」を参照 分子間の中心角は、分子構造自由度大き場合分子軌道種類によってほぼ一定の結合角をもつ。例えば、炭素場合sp3結合は109.28度、sp2結合120度、sp結合は180度である(記事 結合角、原子価殻電子対反発則に詳しい)。

※この「結合角」の解説は、「分子構造」の解説の一部です。
「結合角」を含む「分子構造」の記事については、「分子構造」の概要を参照ください。

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