π結合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/27 17:28 UTC 版)
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π結合(パイけつごう、英: pi bonds)は、分子内の隣り合った原子同士の電子軌道のローブの重なりによってできる化学結合である。π結合はp軌道を意味するギリシャ文字の"π"から命名された。
概要
π結合は二つの原子のp軌道の間で直接的に電子が共有されている。π結合は原子核の正電荷から距離があり軌道の重なりも小さい為に、σ結合よりも結合力が弱く、エネルギー準位が高い。なお、「π結合」というのはあくまでも「結合軸の周りで軌道を回転すると、半回転したときに符号が逆になる」というものであるため、p軌道同士の重なりに限定されない。例えば結合軸をz軸にとったとき、一方の原子のdxz軌道ともう一方の原子のpx軌道から出来る結合や、両原子のdxz軌道から出来る結合もπ結合である。
二重結合あるいは三重結合している原子は1つのσ結合と残りは通常π結合とから構成される。π結合は平行に配列した軌道の重なりによって生じる。それは2つの軌道が縦方向に一次結合し、σ結合よりも長くなっている。π結合上の電子は時としてπ電子と呼び表される。
関連項目
外部リンク
π結合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 07:47 UTC 版)
一方、配位子群軌道として金属と π 結合するような結合を考える。すると、 t1g 対称種の軌道、 t1u 対称種の軌道、 t2g 対称種の軌道、 t2u 対称種の軌道ができる。この場合には、t2g 対称種に属する3つの d 軌道も同じ対称種の配位子群軌道と相互作用できる。 もし、相互作用した配位子群軌道に電子が既に入っている場合には、これらの電子が新たに生成した結合性軌道を占有するので、金属のd電子は新しく生成した反結合性 t2g 軌道に入らざるを得ない。そのため、配位子との相互作用が無かった場合に比べて d 軌道の分裂幅は小さくなる。 逆に、相互作用した配位子群軌道に電子が入っていない場合には、金属の d 電子は新しく生成した結合性 t2g 軌道に入ることができる。そのため、配位子との相互作用が無かった場合に比べて d 軌道の分裂幅は大きくなる。一酸化炭素やシアン化物イオンは、電子が入っている π 軌道よりも、電子が入っていない π* 軌道の方が金属錯体の d 軌道と強く相互作用するので、d 軌道の分裂が大きくなる。この現象は配位子の電子が金属に供与されて配位結合が形成されるのとは逆に、金属の d 電子が配位子に供与されているので逆供与と呼ばれる。
※この「π結合」の解説は、「配位子場理論」の解説の一部です。
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Π結合と同じ種類の言葉
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