ρ依存的ターミネーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 08:34 UTC 版)
「ターミネーター (遺伝学)」の記事における「ρ依存的ターミネーター」の解説
ρ依存的な転写ターミネーターは、mRNA-DNA-RNAポリメラーゼ複合体を解体するために、ρ因子(英語版) (Rho因子) と呼ばれるRNAヘリカーゼ活性を示すタンパク質を必要とする。ρ依存的ターミネーターは、細菌とファージに見つかる。ρ依存的ターミネーターは、翻訳の終止コドンの下流に位置しており、そのコンセンサス配列は同定されていないものの、二次構造を持たないシトシンに富んだ配列からなる rut 部位 (rho utilization site) と、下流の tsp (transcription stop point) から構成される。 rut は ρ因子が mRNA に結合し活性化される部位である。活性化によって、rut との結合が保たれている間は ρ因子は効率的に ATP を加水分解し、mRNA上を下流へ移動する。ρ因子が tsp で止まっているRNAポリメラーゼに追いついて接触すると、ρ因子のRNAポリメラーゼへのアロステリック効果を伴うメカニズムによって転写複合体の解離が促進される。
※この「ρ依存的ターミネーター」の解説は、「ターミネーター (遺伝学)」の解説の一部です。
「ρ依存的ターミネーター」を含む「ターミネーター (遺伝学)」の記事については、「ターミネーター (遺伝学)」の概要を参照ください。
- ρ依存的ターミネーターのページへのリンク