芳香族性とは? わかりやすく解説

芳香族化合物

(芳香族性 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/22 01:29 UTC 版)

芳香族化合物(ほうこうぞくかごうぶつ、aromatic compounds)は、ベンゼンを代表とする環状不飽和有機化合物の一群。炭化水素のみで構成されたものを芳香族炭化水素 (aromatic hydrocarbon)、環構造に炭素以外の元素を含むものを複素芳香族化合物 (heteroaromatic compound) と呼ぶ。狭義には芳香族化合物は芳香族炭化水素と同義である。


注釈

  1. ^ 通常は臭化鉄などの適切な触媒が必要。

出典

  1. ^ Slayden, Suzanne W.; Liebman, Joel F. (2001-05). “The Energetics of Aromatic Hydrocarbons: An Experimental Thermochemical Perspective”. Chemical Reviews (American Chemical Society) 101 (5): 1541-1566. doi:10.1021/cr990324+. ISSN 0009-2665. https://doi.org/10.1021/cr990324+. 


「芳香族化合物」の続きの解説一覧

芳香族性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:56 UTC 版)

アルソール」の記事における「芳香族性」の解説

アルソールの芳香族性は、環電子非局在化及び共鳴起因する平面性深くかかわっており、分子がより平面であれば、芳香族性はより強くなるアルソール及びその誘導体の芳香族性は、実験理論両面で、長年論争の的になってきた。量子化学計算組み合わせた2005年レビューでは、芳香族であることが知られているピロール40%の環電流であるため、アルソール自体は「適度に」芳香族性を持つと結論付けられた。しかし、長い間芳香族と見なされてきたシクロペンタジエンでも同等環電流計算された。他の報告では、芳香族性及び平面性は、アルソール誘導体間で異な可能性があることが示唆された。

※この「芳香族性」の解説は、「アルソール」の解説の一部です。
「芳香族性」を含む「アルソール」の記事については、「アルソール」の概要を参照ください。


芳香族性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 02:56 UTC 版)

共有結合」の記事における「芳香族性」の解説

詳細は「芳香族性」を参照 有機化学において平面の環を持つ分子ヒュッケル則π電子の数が4n +2; nは整数)に従う時、分子追加安定性対称性獲得する原型的な芳香族化合物であるベンゼンでは、6つπ結合電子存在するn = 1, 4n + 2 = 6)。これら6つ電子3つの非局在化π分子軌道占有分子軌道理論)、または線型結合した2つ共鳴構造における共役π結合形成原子価結合理論)し、仮想的な1,3,5-シクロヘキサトリエンよりも高い安定性を示す正六角形作る複素環式芳香族ならびに置換ベンゼン場合は、環の異な部位間での電気陰性度の差が芳香環結合化学的挙動支配する

※この「芳香族性」の解説は、「共有結合」の解説の一部です。
「芳香族性」を含む「共有結合」の記事については、「共有結合」の概要を参照ください。


芳香族性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/02/02 14:02 UTC 版)

コランニュレン」の記事における「芳香族性」の解説

コランニュレンは芳香族性を示すが、最初に合成達成したバースロートンはこれを内外二つの環構造考えることで説明した。すなわち、コランニュレン共鳴により分極して内側は6π電子系であるシクロペンタジエニルアニオン外側14π電子系である[15]アヌレニルカチオンと見るのであるコランニュレンという名称も彼らによる命名であり、このモデル由来している(core + annulene)。なお、ロートン夫人アン(Ann)の名が織り込まれているともいわれるしかしながら、後に理論化学計算からこの予測妥当性疑問示されている 。

※この「芳香族性」の解説は、「コランニュレン」の解説の一部です。
「芳香族性」を含む「コランニュレン」の記事については、「コランニュレン」の概要を参照ください。


芳香族性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 14:25 UTC 版)

芳香族化合物」の記事における「芳香族性」の解説

芳香族性は、π電子を持つ原子環状並んだ構造を持つ不飽和環状化合物現れるその中でも、電子基底状態で芳香族性を示す化合物は環上のπ電子系に含まれる電子の数が 4n + 2 (n = 0, 1, 2, 3, ...) 個であるもののみである。このような4n + 2個のπ電子有する共役不飽和構造芳香環呼び、またこの電子数法則ヒュッケル則という。芳香環上のπ電子非局在化し、環上にわたって分布している。また、共役効率高めるため環は平面構造をとる。このとき、π電子系とは二重結合由来π電子だけに限定されず、6員環である必要もなく、5員環の芳香族化合物数多く知られている。例えシクロペンタジエニルアニオンアニオン電子π電子系に関与し、あるいはチオフェンでは硫黄孤立電子対π電子系に関与して芳香族性を現わすこのためチオフェン硫黄原子酸化し SO とすると硫黄孤立電子対酸素との結合用いられるため芳香族性を失いジエンとしての反応性を示すようになる非局在電子由来する磁気遮蔽効果核磁気共鳴などを参照)はあたかも環状電流存在するように作用するため環電流と呼ぶことがあるが、実際に電子周回しているわけではない前述非局在化という言葉の示す通りπ電子特定の場所にすら存在しておらず、全体としてのように拡がっている(量子力学参照)。ただ、実際に有機化学反応考え場合複数共鳴寄与構造の間でπ電子往来している、と考えた方が理解容易になり、また、それで十分な場合少なくない。 芳香族性は厳密な定義存在しない概念であるが、上記通り構造的な特徴結合長同一化)、磁気的特徴環電流発生)、エネルギー的な特徴芳香族安定化)の3要素が芳香族性分子条件とされている。

※この「芳香族性」の解説は、「芳香族化合物」の解説の一部です。
「芳香族性」を含む「芳香族化合物」の記事については、「芳香族化合物」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「芳香族性」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「芳香族性」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「芳香族性」の関連用語

芳香族性のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



芳香族性のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの芳香族化合物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのアルソール (改訂履歴)、共有結合 (改訂履歴)、コランニュレン (改訂履歴)、芳香族化合物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS