千葉パイレーツの選手
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「千葉パイレーツ」の記事における「千葉パイレーツの選手」の解説
主人公は、連載当初は犬井だったが、連載第3回で一平が入団してからは完全に移ってしまった。この事は犬井自身に「主役を取られた」というセリフがあるので作者が納得した事実である。 富士 一平(ふじ いっぺい):背番号16、投手、左投げ左打ち 登場以降の主人公。経済的な理由で柏高校を中退、パイレーツに入団することになり、それならば最下位球団を自らの実力で一流にしてみせようと誓う熱血少年。基本的には、生真面目で熱血漢だが、野球に関連していると何でも許してしまう傾向がある(新幹線の車内で打撃練習を始めた犬井に「野球のためなら良いです」と言った事も)。背番号は16番と、高校中退で入団を含めて尊敬する星飛雄馬と同じである。作中では「尊敬する星飛雄馬さんと一緒」と喜ぶが、単に入団時の年齢で即決した。快速球の左腕投手である。入団当初は140キロ前半だったが、ファームで鍛え直したおかけか、140キロ後半にまで球速を上げた。ただし変化球は全く使えないままだった。両親はなかなか人には言えないような奇病(病名を言ってしまうと大爆笑を呼ぶのだという)を患っており、幼い弟妹らを含め、一家の大黒柱として家族を支えている。犬井曰く、「速球一本槍」「決め球が無い」「軽くて、クセ無く、一本調子」が弱点。反面、スタミナは驚異的で、先発、中継ぎ、抑えとフル回転し、完投も多い。また、ブルペンからでなく、ベンチからいきなりリリーフに出て(つまり、肩をつくることなく)抑えてしまう事も多い。1978年、1979年のオールスターゲームに出場している(1978年は農協の組織票、1979年は広岡達朗監督の推薦)。身長172cm・体重60kg。昭和36年3月29日生まれ。 犬井 犬太郎(いぬい けんたろう):背番号10、捕手、コーチ兼任、右投げ右打ち 本作の初期の主人公。流山産業大学(架空の大学。通称流産大は千葉県流山市と流産にひっかけている)畜産学部卒。幼年時代は神童だったが、現代にタイムスリップした際、現代の犬井に殴られてアホになってしまう。日上とは幼少の頃からの友人同士で、大学も同期だが、態度は圧倒的に監督の日上よりでかい。 コーチ兼任ながら、作中、指導者らしい場面を見せることは少なかったが、二田コーチ登場の回、二田登場の報を聞くと、慌てて積極的に若手に激を飛ばすシーン、代行監督時代には不調の江原を叱責する指導者らしい一面を見せる場面が僅かに見られる。 かつては流産大のホームランマシン、ホームランチャンピオン、ホームランキングなどの異名を持つ強打者だったが、連載中、まともなバッティングを見せたのは、第1話と最終回直前の2回だけである。しかもそのうちの1回目は公式戦ではなく始球式の打席で、しかもライナーでホームランを放っている。ホームランを打たなくなった理由について尋ねられた犬井は、大学在籍中、ホームランを打った時の衝撃波で惑星が流れ星になるとの警告を宇宙人から受けたため、と説明したが、その後ですぐに「ぜんぶうそです」「本気になれば打てる。いままで一度も本気になった事がないだけ」と述べている。 連載当初自称50歳なので、40歳前後で入団したことになる。今では球界一の恥さらしとして存在。あまりにもふざけた行為で退場させられることも多数。一時ピッチャーへの転向を図るが「長年の習慣」により断念。連載後半では後頭部によく「らくがきするな」と落書きされていたり、描画の際に鼻が省略されていたりすることもあった。また野球以外でも悪ふざけが過ぎる事が多い。そのため、ファンからもあまり好かれてはいないらしく、農協の組織票でパイレーツの面々がオールスターゲームに選ばれる中、ただ一人投票されず落選している。いじけると、猿山は鉄腕アトムに、犬井は鉄人28号に変装する描写が後半、僅かながら見られた。 身長165cm・体重80kgという設定だが、作中で「体重90キロ」と表現されていたこともある。 ヒゲのようにみえる毛は実は残った髪の毛で、左右の髪の毛を中央で結び、パーマをかけたものである。 1978年のシーズン初期には一時、オーナー命令で日上に代わり監督代行をつとめたが、その結果があまりに酷かったために(スポーツ新聞の勝敗表でパイレーツが欄外扱いされたほど)、わずか2週間で監督代行を解任させられた。 コーチ兼任ながらスタメンで出続けている。本人はレギュラーの座を譲る気はなく、ありとあらゆる手で潰し、正捕手の座を守り続けている。最終話で引退し専任コーチになった。 猿山のセリフによると作中、自身がスタメンの時はまともな試合になった描写は少なく、エラーをした描写はないようで、連載後半、沢村が「完全試合を達成するつもりでいる」と発言した試合前、「エラーって、何?」と言い放ち、沢村にバットで袋叩きにされている。しかも、最終的には記録達成の瞬間までマスクを被っていたが、表情だけは描かれなかったが、沢村の完全試合達成直前には極度の緊張で突然体が分解したかと思うと、直後に泡を吹いて倒れ、慌てて医者が飛んでくる描写がある。 性格は、豊田瀬理香の分析によれば「なにごとにもすぐ首をつっこみ そのくせ無責任 のりやすくさめやすく 茶化せずにはいられない性分で いつまでも しぶとくいられる一番の理由は恥をしらないこと」。 劇画調になったときの声のイメージは藤岡重慶。劇画調になったときの容貌は、一平と猿山に「妖怪かんばり入道」と評されている。 江口の名物キャラクターとして後の作品にも何度か登場、『ひのまる劇場』では銭湯の番頭として登場。『キャラ者』では満次、九十九里との3人組でしばしば登場する。 「8時半の決闘」では創立時の大阪タイガース(現・阪神タイガース)に10日間だけ、在籍していたという設定になっており(読み切りの1話限りの設定なので、当然、実績は不明)、下記の猿山との決闘では猿山は巨人の、自身は創立当時のユニフォーム姿で相対している。 猿山 さるぞう(さるやま さるぞう):背番号20、三塁手、投手、右投げ右打ち 流山産業大学農学部卒。小柄ですばしっこい選手だが、犬井と共に人をからかったりするのが好きで、比喩的な意味でなく試合を壊すことが多い。ただし、犬井よりはマシとファンからは思われているらしく、農協の組織票でパイレーツの面々がオールスターゲームに選ばれたさい、その中のメンバーに入っている(犬井は落選している)。一平からも「猿山さんのほうが(犬井よりも)信用できる」と言われている。中盤以降は犬井と一平の三人を中核とした展開になる事が多い。千葉、満太郎と共に山武天津小湊松戸農林高校(千葉県の地名をデタラメに並べた架空の高校)野球部から流山産業大学を経て入団するも、練習嫌いながら、女子生徒を前にすると強打を放つ千葉とは対照的に、練習中、満太郎と隠れて喫煙するなど、学生時代のポジションは「エースで4番」と千葉、満太郎の中央で自分を美化した姿が描かれていた状態で話していたが、実際は不明だが、地区予選ではベンチ入りしていた。一平が入団するまではエース格だったが、とある事件がきっかけで、「どうせ投手としてはたいしたことないし」との監督判断でサードにコンバートされる。しかし、その後も投手も続けている。コンバートの原因となった病気(眼癌。球が止まって見えるためホームランが簡単に打てるが、最後には目が飛び出して破裂するという架空の病気。過去に同じ病気にかかったことがある川上哲治から警告され、医者の診察を受けて発覚した)は快癒したが、犬井の暗示で本塁打を量産するなど、打者としてのセンスは高い。身長160cm・体重65kg。昭和29年4月1日生まれ。 千葉 修作(ちば しゅうさく):背番号7、外野手(主に左翼手)、左投げ左打ち 高校時代、当時、新入生だった深松久美子に一目惚れし、執拗に交際を迫る。しつこさに呆れた久美子に「試合の全打席でホームランを打てばつき合う」と言われ(当初、久美子は実現不可能だろうと思っていた)、猛練習を重ねて実現。交際を始め、久美子の卒業を待って結婚した。高校時代は、女生徒を前にすると快打を放つなど、練習嫌いでスケベと満太郎や猿山、当時の副将が証言する一方、主将を務めるなど、ある程度の人望はあった模様。一見するとパイレーツで最もまともな選手で、打撃10傑常連のチーム一のスラッガーに見えるが、異常なほどの愛妻家で、守備の時には、バックネット裏にいる奥さんを双眼鏡で注視し守備は行わない、ファウルボールが奥さんの近くに落ちたり、審判がグラウンドボーイにボールを要求するために振り返ったのを、バックネット裏にいる久美子に色目を使っただろうと激昂して暴行するため、一平曰くパイレーツで最多の退場回数を誇るが、連載中、チームでほぼ、毎回のように退場シーンが描かれる犬井とは対照的に退場処分を受けるシーンは主に、連載初期、夫人の妊娠が判明する直前までである。息子(修介)が生まれると「オレ以外の男を抱くとは」と嫉妬し、生後間もない修介に「ドスを取れ」と投げ渡して本気で決闘しようとするほどだが、息子も他人に「父親似」と指摘されると噛みつくなど、次第に対抗意識を持つようになる。連載後半では口ヒゲを生やすと共に、妻離れが出来たのか、守備も普通に行うようになっている。身長180cm・体重78kg。昭和28年5月1日生まれ。名前のモデルは北辰一刀流の創始者、千葉周作。 粳寅 満太郎(うるとら まんたろう):背番号59、外野手(主に右翼手)、左投げ左打ち 暴力団粳寅組の跡継ぎで、高校時代はリーゼントだったが、角刈りにサングラスと風貌も父親である粳寅満次(後述)似の強面。しかし、サングラスの下だけは母の遺伝による少女漫画風のキラキラお目々で、本人はこれにコンプレックスを持っている。高校時代の話では3分以上サングラスを外していると心まで少女漫画チックになると言われていた。実際に、サングラスを外すと、女言葉になって乙女チックな発言をし、掛けると男らしい発言をするので、満次がオモチャにしていることもある。予備のサングラスを大量に持ち歩いてもいるほどだが、奈々との結婚式の時は、外しても人格は普通だった。猿山、馬留丹とは中学からの、千葉とは高校の同級生。キャンディーズのランちゃんファンで、『LaLa』の愛読者。デビュー戦で審判の股間を蹴り重傷を負わせ、2年間の服役後パイレーツに復帰。当初は五番を務めていたが、チーム屈指の俊足を買われ一番打者になる。打者としてはライト方向への長打が多く、本塁打も多いプルヒッターの長距離タイプ。一度だけマウンドに登った事もある。名前のモデルはウルトラマンタロウで、姓名を続けて呼ばれることを極端に嫌う。服役中に満次が解散させてしまった粳寅組を復活させようと画策中。高校時代は、超中学級の逸材と言われていた。背番号の59は極道(ゴクドーを数字変換して5910)から。 稲刈 真青(いねかり まさお):背番号14、一塁手、右投げ右打ち(右手にファーストミットをはめて守備についていたこともある) 肺結核で入院していて、もうすぐ自分は死ぬんだと思い込んでいる。草刈正雄に似ていること、草刈正雄が、テレビドラマ「新選組始末記」で、肺結核で倒れた新撰組の沖田総司を演じたことから、自らを昭和の沖田総司と称し、和装にだんだら模様の羽織といういでたちで現れることもある。また、沖田総司が死の直前に黒猫を切ろうとしたのを真似ようとして、逆に黒ネコ(クロと呼ぶ)に弄ばれ、それを契機に「猫縛り」なる怪しい技を会得し、いつの間にか化け猫化してしまった。「結核、うつるんですよね」といって咳き込み、相手選手が逃げ出すようにし向けたりするなど、やや姑息な技を使う。美形なこと、ケチャップで吐血したフリをしたり芸達者なことなどで女性ファンが多く、パイレーツで唯一のファンクラブと親衛隊を抱えるほどの人気を誇ったが、医者から「結核は現代医学では簡単に完治する」と言われ、ファンは激減、バレンタインデーにパラソルチョコ二本しか届かないほど人気は落ちた。高校までは剣道をしており、百年に一度の天才と言われていた彼が、野球に転じた理由は不明。1979年当時23歳独身、身長180cm、体重75kg。 粳寅 満次(うるとら まんじ):背番号89、代打専門、右打ち 粳寅組の元親分で満太郎の父。若い頃は「粳寅の満」とよばれ、同業のヤクザから恐れられていたという。満太郎からは「尿毒スピロヘータ(正しくは梅毒スピロヘータ)」「尿毒おやじ」と呼ばれている。満太郎が服役中にヤクザからは足を洗い、そのことで対立している。白髪を角刈りにした強面で、こちらは目付きも鋭い。しかし人を食ったような性格をしていて、組(建設関係会社として)の若い衆をよく混乱させる。満太郎の変装をした時に試合に連れて行かれ、ホームランを連発したことから代打専門になるが、試合の流れに関係なく午後8時半になると代打に強引に立ち、「8時半の代打男」という肩書きを無理やり得るが、野球経験はない模様で、作中、打撃シーンは父満王が登場する回だけで、球場入りの準備をする満太郎を背後から殴打して、気絶させ、髭を剃り落し、頭髪を黒く染めるなど、満太郎に変装し、犬井らに連れられ、右打席に立ち、ホームランを打つも、三塁方向に走り出し、ダイヤモンドを一周するもベースを一つも踏まず、アウトの宣告を受け、観衆の前で素顔を見せる。全身変態の犬井に対し小手先芸が得意。口癖は、健康器具「スタイリー」のCMで使われていた「ワタシニ、電話シテクダサーイ、ドゾヨロシク」(通販で売られていた)。使いやすいキャラなのか、後半は一人で主役をはる程出番が増える。亡くなった妻、満子(みつこ)の事を思い出す涙もろい一面もある。松戸在住。後年『ストップ!! ひばりくん!』には「粳寅組の伝説の大親分」という役で、車田正美や集英社の当時の担当編集長と共に、数コマではあるが登場している。背番号はヤクザ893から。 ジェロニモ:背番号4、外野手(主に中堅手)、左投げ左打ち 戦力強化のために吾作が呼び寄せた外国人助っ人で、大リーグからも声がかかったことがあるナバホ族の末裔。千葉県民だけでプレイするという、千葉パイレーツの伝統を捨ててまで、アメリカから呼び寄せた。モヒカン刈りにサングラスという風貌で、守備のときに時折、モヒカン刈りの部分をウルトラセブンのアイスラッガーのように飛ばして、打球を打ち落としてキャッチするというモヒカンスラッガーを得意技とする(違反行為だが)。迫害された先祖の恨みにより白人が大嫌いで、白人選手が登場すると必ず乱闘騒ぎになる。白人選手がいない時でも、色白な選手がいるだけで同様に暴れる事がある。同じサングラスをかけた愛馬トントに乗っていて、一平が入寮した時には、寮内で愛馬に乗ったまま、外出するシーンがある。メジャー級の力量ながら白人が多いメジャーでの契約を蹴って来日した、という設定のとおり、連載開始当初は主要キャラクターの1人だったが、中盤以降は「出番が少ない」「忘れ去られたキャラクター」であることが存在意義となっていった(作中では、対戦相手に白人選手がいると暴れるので出場させられない、というのが出番の少ない理由とされている)。挙句、連載後半の「農協の日」の演芸で選手たちが演じた刑事ドラマでは殺人事件の被害者の一人として板に顔が描かれているが、犬井にへし折られる悲惨な扱いを受けている。身長190cm・体重85kg。 獅子丸(ししまる):背番号3、遊撃手、右投げ右打ち 人呼んで『赤い夕日のライオン丸』。守備能力は高く、ノッカーを務めた犬井が空振りした球でさえ捕球するほど。マントにつばの広い帽子と日活の渡り鳥風のいでたちで、全てのポジションを超一流にこなし、草野球チームの助っ人として報酬を稼いでいた。相手チームの助っ人としてパイレーツと対戦したおり、スカウトされるが、パイレーツを草野球チームと勘違いしたため1試合10万円(130試合フル出場だと年俸1300万円。ただし作中では「相場は一試合10万円」「たった10万円?今時、契約金10万円で良いとは」となっている)で契約してしまう。パイレーツと契約後も、シーズンオフになるとどこへともなく消えて、開幕の時季になるとまた帰ってくるが、連載中、入団した経緯も背景にあるのか、退団する旨を日上に伝えたが、犬井らナインが打った芝居で、最終的に踏み止まったこともある。また、スカウト的な役割も担っているらしく、実際に彼が地方で発掘してきた選手をドラフト会議で指名しようとする描写もあった。無口であまり感情を激発させることは無い。助っ人選手だけに走攻守のいずれもチームトップレベル。マントの下に野球道具一式と「りぼん」を装備して持ち歩いている。身長189cm・体重75kg。ジャンプコミックス版単行本第3巻の「選手メモ」では身長180cm・体重48kgと表記されているが、常識的にこれは設定ミス(プロスポーツ選手でこの体格は痩せ過ぎどころの騒ぎではない)。生年月日本名不詳。 江原 卓徳(えはら すぐのり):背番号18、投手、右投げ右打ち 法経大学(法政大学と包茎のもじり)野球部のエースで、大学球界を沸かせた大物新人。注目されないと実力を発揮できない性格なのを自覚しており、マスコミが依怙贔屓してくれる読売ジャイアンツを希望していたが、ドラフトで指名権を得たのがクラウンライターライオンズ(現在の埼玉西武ライオンズ)で苦悩している間に、吾作と国家の陰謀によりパイレーツに入団する羽目になる。パイレーツ入団後しばらくは「僕はなんでこんな球団にいるんでしょーね?」とかなり引き摺っていたが、乱闘騒ぎでスポーツ紙一面を取るなどして「パイレーツも目立つ」となってからは、吹っ切った模様。ただし、目立ちたがり屋の割りに、勝負弱く“ガラスの心臓”の持ち主で、良く「江川を見習え」と犬井に言われている。酒癖が悪い。風貌はクラウンにドラフト指名された頃の江川卓、名前は江川と原辰徳を掛け合わせたもの(いずれも入団拒否したが、実際、江川もクラウンから指名されている)。身長186cm・体重85kg。昭和30年8月10日生まれ。パイレーツでは、エースナンバー「18」を背負っているが、巨人のユニフォームに身を包み、勝手に堀内から「18」の背番号を奪い、インタビューを受けるカットが本人の妄想として描かれている。また、連載後半の「農協の日」の演芸で選手たちが演じた刑事ドラマでは獅子丸が養老の滝で無銭飲食をする容疑者役とそれを探し出し、連行する制服警官役を江原が演じている。 沢村 真(さわむら まこと):背番号1、投手、右投げ右打ち 入団テストに突然現れてパイレーツに入団した美少年(じつは美少女)投手。当初は一平を上回る速球派として描かれていたが、後半は七色の変化球を持つ技巧派になった。二卵性双生児だったが、生後すぐに兄の真は死亡。去りかけた真の魂を妹の真子(まこ)が呼び寄せて、肉体を共有する形となる。真の野球センスは非常に高いが、いかせん肉体が女性であるため(ただし、真になっているときは筋力や運動能力が男性並みになっている)、スタミナ不足が指摘され、リリーフメインとなる。真子が20歳になる直前、志願した先発で、読売ジャイアンツを相手に完全試合の大記録を打ち立て、真子の肉体から去った。背番号1はパイレーツ初の永久欠番となった。身長165cm・体重48kg。昭和35年7月7日生まれ。 昆 比雄馬(こん ぴゅうま):背番号5、二塁手、右投げ右打ち 流産大大学院に在籍する電子・情報のスペシャリストで、変な機械を多数作っている、ビン底メガネの犬井の後輩。連載開始当初からパイレーツは、セカンド無しでプレイしていた事に気がつき、半ば無理やりパイレーツに、しかも年俸なしで入団させられる。学部の後輩なのか、部活の後輩なのかは不明だが、入団を快諾しているあたり、犬井への信頼は高い。運動の出来なさそうな外見に反して、守備力の問われるセカンドをそつなくこなしている。打撃シーンは無いため、打力の方は不明だが、満次が「8時半の代打男」の異名を強引にキャッチコピーにする回、代打を送られるシーンがあるが、指名された満次本人が8時半になるまで拒否していた。身長160cm・体重70kg。年齢不詳。初登場回のネタは筒井康隆の小説「パチンコ必勝原理」そのままである。 梶野 望都(かじの もと):背番号19、投手、右投げ右打ち 名門梶野家の一人娘で、頭脳明晰、スポーツ万能、料理も得意、しかも容姿端麗と非の打ち所が無い美少女。天才少女の孤独を犬井に見抜かれて、心酔し弟子入りする形でパイレーツに入団。犬井に心酔しているので、犬井の提案なら何でも受け入れてしまう。テニスでは全国に名を轟かせていたが野球は未経験。しかし、簡単に教えてもらったオーバースローでなんと時速165kmを記録し、打撃でも一平の球をバックスクリーンの時計台に当ててしまう。名前の由来は作中でもパロディとして随所に描かれている漫画家の萩尾望都(「火事の元」とかけている)。 鬼頭(きとう):背番号11、右打ち パイレーツきっての強打者として知られていたが、突如起きた極度の打撃スランプが原因で海に身を投げて自殺する。しかし選手として未練があり、たびたび幽霊として現れる。頭を下げただけで、眼球や耳、頭頂骨、腕なども外れてしまうなど、ビジュアル的には少々ホラー寄り。選手寮で使っていたロッカーが死の直後にどうやっても開かなくなり、“開かずのロッカー”と呼ばれる。連載後半、最後に登場した回、選手を黄泉の国へ案内するが、力道山、沢村栄治の故人になった実在のスポーツ選手に加え、沢村真も登場している。 木常(きつね) 稲刈登場まで、ファーストを務めていた。その後は連載開始当初の選手不足の頃に代打等で登場したが、中盤以降は存在自体がほとんど消えてしまい二軍に。作中、最後に姿が確認できるのは、中盤、満次が「8時半の代打男」を無理矢理、名乗る回で、「まだ、時間じゃない」と昆の代打を拒否した満次の代わりに代打に出ている。「8時半の決闘」にもアナウンサー役で出演していた。名前の通りキツネ顔。 愛一郎(あいいちろう):背番号66 不振のパイレーツを救うため、清澄山中からやってきた少年。15歳。一度決めたら後にはひかない性格。驚異的な身体能力の持ち主であり、また消える魔球を投げることができる(パイレーツの面々は大リーグボール2号の攻略法を試みたが、全く通用しなかった)。その正体はろくろ首で、人間からの迫害を避けるため、両親と隠れ棲んでいた。天才少年として一時もてはやされるが、ライトを守備中、王貞治の800号ホームランを阻止しようとして正体を現してしまい、パイレーツを去る。 恥 可苦馬(はじ かくま):背番号15(パイレーツ在籍時)→16(巨人移籍後)、左投げ パイレーツにしつこく入団を懇願し、挙句に父親がプロ野球連盟の職員であることを利用、ドラフト1位でパイレーツに指名させる(指名される、ではない)。ボールが分身して文字(打者の悪口)を描く魔球・スパークボールの使い手であるが、その事をかぎつけた長嶋により、いつの間にかジャイアンツに奪われてしまう。だが、犬井の人文字による逆襲を受け評価が急落し、ほとんど登場しなくなる。また、アマチュア時代の実績は不明らしく、入団後、日上は「あいつが野球、やったのを見たことない」と発言し、ナインを困惑させ、慌ててバッティングピッチャーをさせている。外見は星飛雄馬を2頭身にデフォルメした感じで、名前の由来も星飛雄馬をもじったもので、それを意識してか、巨人では背番号「16」、パイレーツでは「15」を付けているが「富士を尊敬している」と言いつつ、勝手に一平の「16」のユニフォームを着こんでいるコマがある。 流星 五郎(りゅうせい ごろう):背番号29、右投げ右打ち 『劇画それからのパイレーツ』に登場。千葉県には「犬が安来節を踊ると大物が出現する」という言い伝えがあり、オーナーが二度目にそれを見た時に出現(一度目は長島だった)。野球の実力もさることながら、変態で犬井にも勝ち、歌やTV出演を含めたアイドル選手として旋風を巻き起こした。ジャンプ掲載時と単行本収録時でその正体が異なり、ジャンプ掲載版は練習場に遊びに来ていたパイレーツファンの子供の妄想で(夢オチ)あったが、単行本収録版は、現実に存在したが、ある日突然姿を消し、その存在は、皆が願った希望の産物であったのかとチームの面々が考えるというシュールな内容になっている。 松山(まつやま): 開幕戦より田植えを選んだパイレーツのサード。以降、全く言及されていない。 壁(かべ): 背番号、名前不詳。昭和40年入団の捕手。将来有望だったが、犬井の陰謀により、13年間一試合も出れずブルペン捕手となっていた。捕球と返球を繰り返すのみで、身体がキャッチングスタイルで固定された上、文字通り、壁のように薄くなってしまった。犬井の入団時期からして、犬井入団前、もしくは同期でパイレーツ入りした事になる。一平のデビュー戦など、作中、犬井が退場になるシーンが何度かあるが、他に控え捕手がいた描写もなく、以後、捕手は入団していないようなので、犬井はドラフト指名含め徹底して捕手を外していた。犬井の現役引退後、正捕手になれたかは不明だが、連載後半、恥可苦馬が入団直後のキャンプで主力打者相手に、バッティングピッチャーを務める回で久々に登場する。 君津 兵吉(きみつ へいきち) 10年前(1970年)にパイレーツに入団した選手。自分の前にとんできた球はどんな球でもホームランにしてしまうという天才であったが、そのうちに、目の前で動く物体なら何でも全てホームランするようになってしまい、バットを持っていないときでも自分の身体がバットとして機能するようになってしまった。そのため、自ら千葉球場の地下室に10年間閉じこもっていた。1980年シーズンの巨人との初戦にパイレーツの秘密兵器として呼び出されるが、うっかり自分の足を見てしまったため、自分自身をホームランしてしまう。
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