ターちゃん一家(ファミリー)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 02:53 UTC 版)
「ジャングルの王者ターちゃん」の記事における「ターちゃん一家(ファミリー)」の解説
ターちゃん 声 - 岸谷五朗 本作の主人公。アフリカの大地と共に育った青年で「ジャングルの王者」の異名を持つ。 赤子の頃にサバンナに捨てられていたところを偶然通りかかったチンパンジーのエテ吉に保護され育てられた(その時の名は「アブラハム・インスブルック8世」とナレーションで紹介されている)。身長187cm、体重110kg、血液型はB型。作中では歳月が経過するシーンがあるが正確な年齢は不明。20歳までエテ吉に育てられたとされる。住所は「アフリカ サバンナ 三本松7の4の10」で、国としてはアフリカ南部のザゾビア(ザンビアをもじった国名)に位置しているらしい。一人称は基本的に「私」だが、ヂェーンとの会話時には「僕」、激昂したり独り言などでは「俺」になる場合もある。衣装は腰巻のみでノーパンだが、金玉がターちゃんのバランスウェイトの役割を果たしており(アニメ版ではチーターの尻尾に例えていた)、パンツを履いたりすると金玉が固定されるため逆に動きづらくなる。中国西派トーナメントでは前バリを付けられたため(アニメ版では道着を着用)ハンディがある状態で大会に臨んだ。中国滞在時の農作業では現地の服を着るなど、必要な時には着替えることもある。愛する動物たちを守るためにサバンナやジャングルの平和を守る傍ら、妻・ヂェーンの指示で家事・食糧調達・ガイドの仕事を行っている。自他共に認める恐妻家で、妻・ヂェーンには頭が上がらず、尻に敷かれている。 趣味は料理で、得意料理は「茄子のからし味噌漬け」。動物を殺すことが大嫌いで、肉類を一切食べない菜食主義者。ただし、肉食動物が草食動物を食べる行為は自然の摂理として否定はしておらず、また肉食をする人物に対しても特に批判や非難はせず、アナベベのウポポ族など地元の狩猟民が生活のために動物を狩ることも反対しない。それでも動物を殺す行為の手助けは間接的でも嫌な様子で、フィッシングを趣味とする観光客のガイドを断ったことはあった。 生きるため、生活のための狩猟は認める一方で趣味やスポーツ、さらに象牙を取るなどの密猟は絶対に許さない。密猟者に対しては命まで奪うことはしないものの、叩きのめして装備を奪いサバンナからたたき出す。 自分からすすんで飲むことはないものの、酒癖が非常に悪い。生まれてからずっとサバンナやジャングルで動物たちと共に育ってきたため、金銭の価値観が全くない。本人は金銭を持っていても使わないため、ヂェーンに全額管理を任せている。 超人的な反射神経と筋力を持ち、走る速さはチーターを軽く上回る時速175kmに達するほか、泳ぐスピードも普通の人間が走る速度を上回っている。視力は5.0以上、数キロ先の気配を察知、人間の限界聴力である2万ヘルツ以上の音を聞き分けられる、水中でもサメのように匂いをかぎ分けることができるなど、人並み外れた五感を持っている。さまざまな動物の言葉を話すことができ、動物たちの特殊能力を真似る「動物パワー」を持つほか、動物からエネルギーを直接「気」として分けてもらうこともある。動物たちからの信頼は非常に厚く、ターちゃんのためなら、ナマケモノでさえ自らを犠牲にして助けようとするほど。時にはターちゃんに救われ天寿を全うした動物たちの霊たちに、他ならぬターちゃんが救われることもある。故郷のアフリカから離れ、自然のない人間の文明社会の中に入ってしまうと野生のパワーが失われ、本来の力を出せなくなるのが大きな弱点。そのため遠地に赴く時には、アフリカの大地が育んだ木の実を持って行き、食すことで野生のパワーを回復する。 体のいたる部分の関節が異常に柔らかく自分の尻の傷をなめることもできる。この超人的な柔軟性を生かした「フニフニ避け」(ふにふによけ)という、ほとんど立ち位置から動くことなく体をくねらせるだけで相手の攻撃を1・2mmの間隔でかわす技がある。また、陰嚢の皮を翼のように伸ばしてムササビのように滑空することもできる。体調のいい時は自力で1時間ぐらい飛べるらしい。陰茎の中身は周囲の人間が苦しみだすほど臭い。しかし、皮の部分を伸ばしてキリンに水を与えていたことがあるため、動物はさほど気にしていないようである。 基本的には徒手空拳(ターちゃん流格闘術)で戦うが、場合により吹き矢やブーメランなどの武器を使用することもある。本気で殴るとジープや戦車を破壊するほどの威力を発揮するため、ハンターなどの「人間」を殴る時は半分以下の力で手加減して殴る。超回復力の持ち主で常人では数週間かかるような重傷も数時間〜数日で完治してしまう。限界を超えるダメージを受けると一旦昏睡状態に陥るが、排便(アニメでは排尿)することによりそれ以前の数倍の強さになって復活する。これらは「うんこひりパワーアップ」(アニメではおもらしパワーアップ)と呼ばれる。自身の信条・優しさからダウンしている相手を攻撃できないこともある。 ヂェーンと出会った頃は人語は全くしゃべれなかったが、その後、すぐに人語を話せるようになったり、格闘技の本を一晩読んだだけで、サブミッション(関節技)をマスターするなど、本来は天才的な頭脳を持つ。そのため、ヘレンから字の読み書きや算数を習った際は、普通の人間を遥かに上回る速度で覚えていった。動植物に関する知識は豊富だが、やや一般常識に欠ける。 勇敢で困っている人や動物を見過ごせない性格だが、かなりのスケベであり、観光客が捨てたエロ本を拾ってきて宝物にしている。しかし、「かわいい女の子に反応してしまうのは単なる男の本能で、本当に愛しているのはヂェーンだけ」と本人は言っており、ヂェーンが太った後も変わらず彼女を愛し続けている。また、眼前の悪事を決して見逃さず、手加減こそすれど悪人に対する攻撃その物は基本的に躊躇わず、ヂェーンをして「悪に対する怒り」が戦う原動力であると言わしめたほどの強い正義感の持ち主でもある。 最初はターちゃんの名前は一部の格闘家の間でしか知られていなかったが、ユンケル戦(アニメではアメリカ編)での闘いの様子は全世界に放送されていたため世界中の格闘家に知られることとなり、ターちゃんの強さに憧れた格闘家たちが弟子入りに訪れた。しかし、本人は格闘家としての名声や地位には全く興味を示さず、サバンナやジャングルの平和を守ることだけを望んでおり、外部の人間の相手をするために時間を割くわけにもいかないため、あまり弟子を取らないようにしている。また、世界最強であるターちゃんを倒して名を成そうと、世界各地から腕に自信のある格闘家がターちゃんに「一手御指南」と闘いを挑む時があり、ヂェーンの案で月に一度だけターちゃんと組手をする大会が開催されるようになった。試合参加料は100ドルでグッズも販売され、収益はすべてヂェーンのレンジャー機関の維持費に回される。毎回2、300名近い格闘家が参加するが、一人5秒くらいで決着が付くため約半日で終了する。この圧倒的な強さにもかかわらず、挑戦者たちもこの組手を介して勉強になると再度挑戦し、格闘家たちの交流の場にもなっているため毎回盛況である。アペデマス編以降はアフリカの平和を守ることに専念したいということもあり一時期中止している。 平和主義な彼は格闘よりも農業などの「育てる」ことを生業とし、後述のエンリコにも将来立派な農家になってもらおうと農業を教えていたほか、息子たちには格闘技を教えておらず、優れた身体能力やふにふに避けなどを遺伝的に受け継いでいる。 未来の世界ではある事情から動物パワーを使えなくなってもなお、動物たちを守り続けていたが最終的に人間の手で落命している。本人も偶発的にそれを知っており、これが未来の改変に繋がる。最終話で改変された未来の世界では、アフリカの動物を守り、「地球」を救った伝説の人物として、ジャングルには彼の銅像が建てられ、動物たちに守られている。 ヂェーン 声 - ならはしみき ターちゃんの妻。元アメリカのプレイメイトで、トップモデルとして海外でも活躍していた経歴を持つ。プレイメイト時代、撮影で訪れたアフリカでターちゃんと恋に堕ち、電撃結婚(当時17歳)。夫であるターちゃんに対して非常に厳しい恐妻で、かなりのかかあ天下であり、ターちゃんを尻に敷いているが、本当は昔も今も世界で一番ターちゃんを愛している。ケンタッキー州生まれで現在の年齢は24歳。一人称は「私」。血液型はAB型。痩せていた頃のスリーサイズは98、60、93、体重48kg。現在の体重は不明。高校では常にトップの成績を収めており、学ぶべきことはなくなったと中退し、自らのプロポーションを生かしてモデルの大会に出場しいきなり優勝、そのままトップモデルになった経緯がある。フランスの一流デザイナーへの登竜門であるレ・フェミナン賞も受賞している。 元々はゴールデンブロンドのスタイル抜群な美女だったがターちゃんと結婚後、野生で自堕落な生活を送るようになり、別人のように肥満体となった。食べることは好きだが料理は苦手 で、特別なことがなければ一日のほとんどを読書して過ごしている(ケルベロスの解析によれば、少なくとも一日10時間以上読書していたこともあり、ナマケモノよりも怠け者と評されていた)。美女の時には「ヂェーンのくだものダイエット」という本を出版していた。連載当初は夫とは逆に全く泳げなくカナヅチだったが、こっそり隠れて練習した成果で終盤では人並みには泳げるようになった。ターちゃんたち男性陣以上の力を発揮し、MAXのSPを倒したこともある。ターちゃんにトドメを刺そうとしたマニに対し、拳銃を撃とうとしたこともあった。 人間の世界の常識をまったく知らなかったターちゃんに一般常識を教えたり、戦闘の際には参謀役もこなすなど、ターちゃんファミリーの中ではブレーン的存在である。フランス語、ロシア語、中国語など数カ国語に堪能で、エテ吉と暮らしている間にチンパンジー語をはじめとするサル語を話せるようにもなり、エテ吉にターちゃんを助ける策を授けたこともある。 お金にはうるさく、ターちゃんを牛馬の如くコキ使い、ガイドで稼いだ金をピンハネしたり、各々のトーナメントでターちゃんやペドロに賭けて大穴を当てたりするなどかなりの守銭奴に見えるが、実はその金でターちゃんのフォローと野生動物保護のために私設のレンジャー機関を創設・運営していたりもする(後にターちゃんはレンジャー機関の手渡し支給日を偶然発見し全てを理解し、ボロボロのスーツ姿で隊員たちに現金支給するヂェーンの姿を見て、感謝の気持ちを込めてアナベベの邸宅にあったシルクのカーテンで作ったスーツをこっそりプレゼントした)。常にターちゃんとペドロを家事手伝いや脂肪取りマッサージ10000回などにこき使っているが、結果として人並み外れた筋肉と持続力を養うこととなり、2人を強くする裏役者ともなっている。 無意味な殺生を嫌うターちゃんの影響を受けて菜食主義者になっているが、野菜だけではカロリーが補えないからと、牛乳だけは飲んでいる。しかし、差し入れられたホットドッグや中国編では肉まんを食べており、アフリカの外に出たときにはお菓子を食べている描写がしばしばあるなど、完全に菜食を遵守しているわけではない様子。 一時期、蓮苞からもらった秘薬によりやせて元の美形になるが、アペデマス編において瀕死の重傷を負い、治療の代償として再度肥満体となる。この秘薬は一度使うと抗体ができるため二度目は使用しても効果がなく、自力で痩せようと試みたこともあったが結局連載最後までそのままだった。 最終話エピローグではターちゃんとの間に6男6女、計12人の子供を儲ける。また、歴史改変後の50年後の世界では、純金製かつ巨大な像がターちゃんの銅像の傍に立てられている。 エテ吉(エテきち) 声 - 山口勝平 5歳のときにターちゃんを拾い、親代わり・友達代わりになって育てたチンパンジー。連載初期、ターちゃんからは「父さん」と呼ばれていたが妻のエテ子(同様にターちゃんは「母さん」と呼んでいた)と共に名前が決まったことで以後、ターちゃんに「エテ吉」と呼び捨てにされるようになる。なお、エテ子には逃げられている。 猿でありながら、人間以上に賢く、原作では自慰行為や変態行為を理解し、盛んに行っている。ジャングルでもっとも動物たちのことに詳しいらしい。喧嘩は弱いが、その自慢の頭脳を使って、ターちゃんをサポートすることもある。 アニメ版ではサブタイトルの読み上げを行っている。 ゴリさん 声 - 石井康嗣 ターちゃんに格闘術を伝授したマウンテンゴリラ。温厚かつ思慮深い性格で、エテ吉同様に普通のゴリラ以上の高い知性を持っている。幼少時には親兄弟を皆殺しにされ、アニメ版ではさらに奥さんと子供たちをハンターによって亡くすと、二度もハンターのせいで家族を失っている。しかし親兄弟を殺したハンターたちの組織を見つけてターちゃんと壊滅させるものの、決して命までは奪うことはせず、「森の聖者」たる威厳も見せた。 ターちゃんの格闘の師であるだけにターちゃん流格闘術も元々は「ゴリさん格闘術」を基礎としており、ふにふに避けもゴリさんが伝授したものである。必殺技は「足シッペ」でターちゃんにも伝授しようとしたが、人間では骨格的に無理があり8年間練習してもマスターできなかった(後にエテ吉により器用に足の指を曲げられるようになる)。 アニメ版ではターちゃんに空中戦での不利を教え、飛び掛かってきた彼を指一本で容易くあしらっている。また2話ではノーズに家族を放火で殺されたという設定となっており、激しい怒りを見せてはいたもののノーズとギャラスキーをブン投げるにとどめ命までは奪わなかった。 アナベベ 声 - 石井康嗣 ターちゃんの最古参の戦友。身長197cm、体重130kg。血液型はB型。趣味は貯金。欲しいものは戦って手に入れるという主義の持ち主。一人称は「俺」あまり触れられないがターちゃんと同等なくらいに目と耳が「超いい」。 アフリカ最強の部族ウポポ族の戦士(アニメ版では流浪の戦士で、アフリカ最強の戦士を自称する)。5年前にヂェーンに一目惚れし、すでに恋人だったターちゃんと争い、半日にも及ぶ殴り合いの末引き分けた。原作では久々にターちゃんと再会して懐かしがり、アニメ版では5年ぶりにターちゃんに勝負を挑み互角の勝負を演じるが、どちらも変わり果てたヂェーンを見てショックを受けた。アニメ版では、以後は男のプライドを賭けてターちゃんを倒すと誓うようになる。後に「強い戦士を絶やさない」という部族の掟により、ズベタというヂェーンに負けない不細工な女性と結婚するはめになる(アニメ版では独身のまま)。マット・コーガンへのリベンジに燃える梁師範の頼みを聞いてアメリカまで送ったり、ガルシアを殺された怒りで百蓮仮面との戦いに燃えるペドロに握り飯を渡すなどファミリーとの関係は良好。 登場当初は表情に乏しいストイックな戦士だったが、ユンケル帝国編のトーナメントで優勝した賞金を元に事業を起こし(アニメではダイヤモンドの鉱脈を発見して)、大金持ちになってからは外車を買い、サバンナの草原のど真ん中に豪邸を建てるなど豪遊三昧の生活となる。特にアニメ版では成金で自慢することが多い。 ターちゃんと互角に渡り合う実力者だが、初期は強さが安定して描かれないことが多く、ヂェーンから「(引き分けてから)ターちゃん前より強くなったが、アナベベは弱くなった」と評されたり、アニメではダイテンドンやバイオレンス・マッスルパワーに敗れるなど失態も多かった。しかし西派の拳士数人を一人で倒す、ヴァンパイアウィルスでパワーアップしていないにもかかわらずクローン編ではMAXの改造人間を立て続けに倒してトーナメントを勝ち進む(途中で反則負けとなる。ただしこれは審判がMAX側を贔屓したことも大きい)など並の格闘家よりは遥かに強い。ユンケル帝国編では決勝戦においてバイオ戦士の筆頭カシオと対決する。カシオが筋肉増強を使わず戦うことを宣言すると、自身もマスクを脱ぎ「素顔で戦って敗北したら掟により自決する」ことを告げ、正々堂々と戦い抜き勝利した。その後、大金持ちになり守りの人生に入ってからは、強い敵を前にすると驚いて逃げようとする軟弱な心の持ち主になってしまうが、いざというときには、友情や良心を見せる。クローン編では、ターちゃんの強さの源が「ターちゃんが守ってきた動物たちとの魂の繋がり」にあることを逸早く気付き、アニメでは梁がターちゃんの治療に専念できるように、ペドロと共にアイアンマスクを足止めした。また、最終話では久々に戦士時代の服装を見せた。 ターちゃん一家が参加する格闘技トーナメントには必ずこっそりと着いていき、「ゼブラちゃんちゃこりんマン」「まっててコイサンマン」「あたりはずれ江戸っ子破魔矢マン」などと名乗り覆面レスラーとして出場する(ウポポ族の掟により、素顔で戦って負けた場合、自決しなければならないため)。全盛期ほどの実力はないものの、それでも並の格闘家では太刀打ちできない強さは維持していた。ターちゃんとは違い凶器攻撃、毒霧など卑怯な手段を使うことにも抵抗がない。 後に、アフリカに戻ってきたヘレンにかまけているうちに事業を疎かにし、株取引の失敗で会社を倒産させてしまい、元の貧しい戦士に戻る。ズベタとは一時離婚を考えていたが、貧しい暮らしに戻ってからは以前よりも深い絆で結ばれたようである。原作最終章における絶望の未来では事業の失敗後、カルトである外魔瑠派教団に入信し、やり方に反発したことでさらに破門されるという末路が紹介された。ただし、未来が変わった世界では再び事業で成功し、本人の言通りの「財界を動かせる大金持ち」になり、財界でターちゃんの未来改変の協力をする。 ペドロ・カズマイヤー 声 - 檜山修之 フランス出身の空手チャンピオンでターちゃんの一番弟子。身長188cm、体重108kg。血液型はA型。趣味は空手修行、得意技は「回転後ろ回し蹴り」。一人称は「僕」、たまに「私」や「オレ」。ターちゃんを心底尊敬し、彼の行動に一々感動する。口癖は「おそれいりました!」。当初はターちゃんを倒して名をあげようと挑戦したが、あまりに人間離れしたターちゃんのパワーに心服し、押しかけ弟子になる。 基本的には真面目で固い性格で、恋愛には奥手。実は悲惨な過去を持ち、幼い頃両親に捨てられ孤児院にいたところを今の母親に引き取られ育てられた(アニメ版では実の親に捨てられたことはカットされ、「身寄りのない自分を引き取ってくれた」と語った)。そのため、ターちゃんと似ている境遇であったと言える。引き取った実家はホテルのオーナーで高級なコニャックを何本も送ってきたことがあり、相当裕福であることが伺える。また、フランスの名門大学であるベルサイユ大学の現役学生である。ユンケル帝国編でのカシオとの戦いで顔面を負傷した際、鼻を整形してからは一時期、他の女性キャラクターの美貌に嫉妬したり、化粧コンパクトを持ち歩いているなどオカマキャラクターとなったことがあったが、アメリカ編以降は元の真面目な青年に戻っている(アメリカ編の冒頭で、リサに対し女言葉で喋ったのを最後にオカマっぽい言動は無くなる。アニメでは、このような変化は無かった)。 空手のみならず柔道など様々な格闘技を会得している。格闘家としての素質はかなり高く、ターちゃんの教えにより「同じ体重級の相手ならまず負けない」と太鼓判を押され、梁師範も「決して弱くない」「ペドロはもともとすばらしい格闘家」と評している。実際、ターちゃんや梁師範の強さにやや隠れがちではあったが、中国編では対戦相手の青掛拳を4人抜きするなど、要所で高い実力を見せていた。ヴァンパイア編にて梁と共にヴァンパイア化するが、治療により人間に戻ると同時に体内に残されたヴァンパイアウイルスによって大幅なパワーアップを果たす。その後の強さは鬼神の域にまで達し、MAXの改造人間ですら並の選手では全く相手にならない(開始から5秒でケリがつくほど)が、ターちゃん相手だとパンチを一発かすらせるのが関の山である(もっとも、ターちゃん自身も初期とは比較にならないほどパワーアップしている)。中盤では並の相手ならふにふに避けで避けられるほどになり、終盤ではハンターの銃撃を避けられるほどにまで成長したが、銃弾まではっきり見ているターちゃんの域にはまだ達していないと語っている。 アニメ版ではドロシーとの恋愛は描かれず、ヘレンと恋仲になった。 梁師範(りょうしはん) 声 - 梁田清之 西派32門派白華拳(はっかけん)最高師範。ヒゲを生やし、顔には一筋の大きな傷がある26歳。趣味は麻雀。得意技は「積み込み」。弱点はヂェーン同様カナヅチ。一人称は「俺」。初登場時26歳。最終話では30歳。 10年前のトーナメントでは当時すでに最強を謳われていた王翬を僅か16歳にして敗った西派最強の天才拳士(本人も半殺しにされて身体中に傷を負ったが)。頭首・蓮苞と恋仲で、西派の実権が黒龍拳に渡ることを阻止するためにトーナメントを勝ち抜かなければならない使命と、西派32門で白華拳が最強である限り彼女と結婚できぬ西派の掟に板ばさみになっていた(権力の集中を防ぐため、西派最強の門下の頭首は同門下の者との結婚を許されない)。トーナメント終了後、彼女との結婚を認めてもらうため他流派に移籍するという名目でターちゃんファミリーへ入門。しかし長老たちは「弟子が師匠(ターちゃん)について行かないのはおかしい」と言い出したため、不本意ながらもアフリカまで行くことになった。その際は大泣きしたが、ターちゃんから技を学べばそれだけ早く中国に帰れると聞き立ち直った。ターちゃんファミリーの中では少々好戦的で粗野な部分があるが、一旦親交を深めると情に厚く、心優しい性格である。また、時折ターちゃんと同レベルの下ネタもこなしたり、美少女にだらしないなどスケベな面もある。また格闘家としても誇り高く、マット・コーガンへの雪辱を果たすべくアナベベに頼んで共にアメリカへ連れてきてもらった。その際はアナベベのボケにツッコムなど関係も良好。 ヴァンパイア編にて一時ヴァンパイア化するが人間に戻り、ペドロ同様ヴァンパイアウイルスにより超絶的なパワーアップを果たす。この際、ウイルスの効果によって老化したことで「何十年も修行を積んだ達人でなければ体得できない」とされる外気(自然の気を取り込む)の扱いを会得したが、ウイルスが消えたことで使用不可となった。後に蓮苞との結婚が認められ、中国に帰る。息子・空総が生まれると親馬鹿な面も見せていた。 気を使った飛び道具も得意とし、必殺技は気をビームのように放つ西派白華拳のリーサルウェポン「百歩神拳」と気の斬撃「龍炎拳」。ウイルスの効果でパワーアップした後は百歩神拳もレベルアップし、巨体のダン国王を丸コゲにするほどの威力を引き出した。戦いの腕は超人的だが、気のコントロールにやや難があり、つい強めに使いすぎてしまう癖がある。これは先述の王翬にも内心で弱点として指摘されていた。気を用いて治療を行う内養功の術も修行して使えるものの、趙のような専門家には及ばない。格闘家としては世界でもトップクラスの実力で、本気のターちゃんとコンビネーションができる数少ない人物である(ペドロでも、本気モードのターちゃんにはついていけない)。 数々の戦いを経て大幅にパワーアップし、MAX、ケルベロスが壊滅してからはその功績によって中国へ戻り蓮苞と結婚。世話になった置き土産として弟子の智光と痩せ薬「大越冬丸」をターちゃんファミリーに残していった。以降は長らく登場しなかったが、最終章では白華の里が舞台だったため再登場し、ターちゃんたちに加勢する。 ヘレン野口(ヘレンのぐち) 声 - 三石琴乃 ワニに襲われているところをターちゃんに助けられた16歳の女の子。父がアメリカ人、母が日本人のハーフ。 当初は一夏の経験を求め、ターちゃんに処女を奪ってもらおうと計画しているやや危ない少女だったが、連載が進むにつれターちゃん、ヂェーン両方の良き友人に。ターちゃんに文字や算数、稲作を教えたこともある。マッチョと金持ちが大好き。ターちゃんのファンだったがペドロを見た瞬間あっさり乗り換えた。『新』からはアメリカ・マサチューセッツ工科大学の電子工学科に入学し渡米しており、終盤でファーブル博士の助手という形で再登場し、妖艶な色気を持つ大人の女に成長しておりヂェーンと凄まじい女の戦いを繰り広げていた。アニメでの恋人はペドロだったが、原作ではアナベベや李功らにもモーションをかけ、最終話で唐突に智光と結婚し、7人の子供を儲けた(本人も「何で?」とコメントしている。子供は全員智光似の顔)。 アニメ版では何かとヂェーンと張り合うことが多くライバルのような関係。しかし息がぴったりなところもある。ターちゃんを誘惑するのは同じだが原作ほど危険な思考の持ち主ではない。バイオレンス・マッスルパワーに一目惚れされ、二度に渡って拉致されたがターちゃんに救出された。アメリカ編において、アメリカに向かうペドロを見送ってからは登場しなくなるが、最終話で再登場を果たす。 智光(ちこう) 白華拳師範代。梁師範が中国に帰った後に、代わってターちゃんファミリーを護衛するために派遣された。スケベで下品。アブノーマルな性癖なため、潔癖症であるヂェーンからは毛嫌いされている。実は気による結界と治癒術「内養功」の達人(内養功自体、西派拳の拳士ですらたやすく使える術ではない)で、同じ門下の趙に続く実力者である。過剰すぎる性欲から発せられる気はアペデマスをも捕えるほどの封印を作り出すほどで、百歩神拳らしき技を使おうとしたこともある。内養功を用いる時の治癒速度は趙をも凌ぎ、ペドロがハンターとの戦いで負った銃傷ですら2秒で跡も残さずに快癒できるほど。また中国料理も得意。 梁師範のことはとてつもなく怖いらしく、梁師範から手紙が来た時には「真面目にやっていると返事してください」と懇願し、空総の誕生パーティーをしに中国に行く際もバレたらお仕置きされると留守番を買って出た。 ちびり 『旧』で登場。ヘレンが連れてきた犬。預けられた当時は子犬だったが後にセント・バーナードと判明し、かなり強面の巨体に成長する。ヂェーンのしつけにより家事もこなせるようになった他、探し物を見つける独特の才能を持つ。ヘレンが預けたまま引き取りに来なかったため、最終的に晴れてターちゃん一家の一員になる。名前はあちこちに排泄することから名付けられた(「ちびる」と呼ばれたこともある)が、フランシス牧師は山岳救助犬の『チビリー』に由来すると勘違いしていた。
※この「ターちゃん一家(ファミリー)」の解説は、「ジャングルの王者ターちゃん」の解説の一部です。
「ターちゃん一家(ファミリー)」を含む「ジャングルの王者ターちゃん」の記事については、「ジャングルの王者ターちゃん」の概要を参照ください。
- ターちゃん一家のページへのリンク