ぞう‐げ〔ザウ‐〕【象牙】
象牙(ぞうげ)
象牙
象牙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 08:19 UTC 版)
ゾウの持つ長い牙は象牙と呼ばれ、その美しい色合いやなめらかさ、やわらかく加工のしやすいことから古来より宝石や工芸材料として珍重されてきた。象牙はアジアゾウ・アフリカゾウともに持つが、アフリカゾウの方が大きくて品質が良く評価が高い。 近代以前のアフリカにおいては金と並ぶ重要な交易品であり、サハラ交易の南端に位置するトンブクトゥなどのサヘル交易都市や、インド洋交易の東端に位置するアフリカ東海岸の諸都市は金と象牙を主な交易品とし繁栄。 大航海時代においてもヨーロッパ人がアフリカに求めたものは金と象牙であることには変わりなかった。19世紀に入ると、それまで象牙を沿岸の港湾都市で買い付けるだけだったアラブ人の隊商が内陸部へと入り、直接象牙や奴隷を買い付けるようになった。このため内陸部の交易ルートが拡大、スワヒリ語がこの地域の共通語として広まる契機となった。20世紀に入るまで象牙はアフリカの重要な特産物の一つとなっていた。一方で象牙の高価さはゾウを狩猟の目的とするのに十分なものであり、とくに19世紀以降上記のとおり象牙を目的とした乱獲が行われ、ゾウの個体数が急減する原因となった。 1989年にはワシントン条約によって象牙の国際取引がほぼ禁止され、旧来象牙を使用の分野では、代替品の開発が急速に進展。一方で、取引が禁じられたため、象牙の価値はむしろ高騰し、この高い利益をもとめて密猟を行うものが後を絶たず、問題となっている。
※この「象牙」の解説は、「ゾウ」の解説の一部です。
「象牙」を含む「ゾウ」の記事については、「ゾウ」の概要を参照ください。
象牙
出典:『Wiktionary』 (2021/06/16 13:05 UTC 版)
名詞
発音
類義語
複合語
成句
翻訳
- アラビア語: عاج (ar) (ʻāj)
- イタリア語: avorio (it) 男性
- 英語: ivory (en)
- オランダ語: ivoor (nl)
- キクユ語: mũguongo (ki)
- スウェーデン語: elfenben (sv) 中性
- スペイン語: marfil (es) 男性
- スロヴァキア語: slonovina (sk) 女性
- スロヴェニア語: slonovina (sl) 女性
- タイ語: งาช้าง (th) (ŋaa chaáŋ)
- 中国語:
- 朝鮮語: 상아 (ko) (sang-a)
- ドイツ語: Elfenbein (de) 中性
- ビルマ語: ဆင်စွယ် (my) (chaṅʻ cvayʻ)
- フランス語: ivoire (fr) 男性
- ポーランド語: kość słoniowa (pl) 女性
- ポルトガル語: marfim (pt) 男性
- マサイ語: olalai 男性
- モン語: ဂြၚ်စိၚ် (mnw) (/krèaŋ coɲ/)
- ロシア語: слоно́вая кость (ru) (slonóvaja kost') 女性, слоно́вий клык (ru) (slonóvij klyk) 男性
脚注
「象牙」の例文・使い方・用例・文例
- 歯磨き粉の研磨性はRDA(相対的象牙質摩耗値)により測定される。
- 彼は象牙に図案を彫った。
- 象牙を木材にはめ込む.
- 人造象牙.
- 象牙の塔に閉じこもってばかりいたので, 彼は世事に疎い.
- 遺跡から出土した壺には象牙のようなつやがあった.
- 象牙彫りは中国で最高度の発達を遂げた.
- 象牙に金象眼
- 立像は象牙に彫刻してある
- 象牙細工
- 象牙は滑かだ
- その像は象牙に彫刻してある
- 象牙に彫ったもの
- 布で覆われた(縁にクッションの付いた)長方形のテーブルの上で行われる数種のゲームで、先細になった長い棒を使って象牙(または象牙模造の)ボールを進ませる
- 人々は、象牙のために象を密猟している
- 米国南部とキューバの大きな白黒キツツキで、象牙色の嘴をもつ
- 雄は長い渦巻き状の象牙質の牙を持つ小型の北極クジラ
- 象牙質の牙と厚い脂肪層を持つ2種類の大型の北方海洋哺乳動物の内の一方
- アフリカ原産の象で、はためく巨大な耳と象牙質の牙を持つ
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