プラレスラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 09:20 UTC 版)
可動フレームと外装(プラスーツ)を持つ1/6スケールのフィギュアロボット。動力内蔵で無線で操作されるが、内部にマイコン(超LSIとCPU)を持ち制御プログラムをも内蔵しているため、最低限のキーボードワークで操作が可能となる。ただ連載当時の1980年代はマイクロコンピューター(マイコン)という言葉が一般的で、その中身については魔法の箱のようにとらえられており、作中でもICを半田付けして基板を自作する、フロッピーに一万語の音声データを入力する、多関節可動人形の制御プログラムが5.25インチフロッピー1枚、などという描写が随所に見られる。インターフェースや制御プログラムも自作であり、現在大学の研究室レベルで行なわれる開発が個人の家で行なわれているのは驚異的ですらある。なおかつ制御プログラムにより「自我」のようなものが形成されており、オーナーに疑問をぶつける、オーナーに逆らうといった行動をとるプラレスラーすら存在する。なお、JPWA主催の選手権大会に参加するプラレスラーは、強制停止回路(インターラプター)の装着がレギュレーションで義務付けられている。 なお、漫画版では柔王丸・桜姫・リキオーといった人間に近いフォルムを持ったプラレスラーは、機械であるプラレスラーにはないはずの人間のような瞳が描かれ、あたかも人間がプラスーツを纏って闘っているかのように描かれているが、これはあくまでも3四郎たちからプラレスラーを見たときのイメージである。対するアニメ版は柔王丸を含むすべてのプラレスラーを純然たる機械として描いており、漫画版とは対照的である。ただし、初期設定では漫画版と同じようにすべきか試行錯誤しており、ラフ画ではプラスーツを纏った人間体バージョンの柔王丸も描かれている。 柔王丸(じゅうおうまる) 3四郎ハンドメイドのプラレスラー。柔道着をモチーフとする意匠を持ち、頭部ヘルメットにはJの刻印を持つ。原作ではジュニア・ヘビー級という位置付けでスピードを活かした一撃離脱戦法を得意としている。必殺技は巴(ともえ)スープレックス、巴クラッシュ、巴ドライバー。ナカマプラモから発売されたスタンダードモデルの原型でもある(元々初期の柔王丸は、ナカマプラモのジュニアヘビー級相当のプラレスラーキットの試作品がベース)。 ザ・魔人戦ではFRP製プラスーツの破損で苦戦したが、第1回選手権からはプラスーツがセラミック製となり飛躍的に耐久力を高めた。 荒巻との野試合(非公式戦)においては、外見上こそヘルメットに鋲打ちされたディテールが入る程度のマイナーチェンジだったが、内部機構が全面的に見直され、十数パーセント程度ではあるがスピードやパワーなどが向上。手足には空中での姿勢制御や緊急回避のためのエアー噴射機構が新たに備えられた。また、手が超合金製のパーツに換装されてチョップ攻撃で威力を発揮し、荒巻が「身体の大きさに似合わないパワフルさを発揮しやがって」と慌てる一幕もあった。 第2回選手権では、ヘルメット前面や手足にメタル製のプロテクター・パーツが追加されるなど、外見が一新された。手には空中での姿勢制御用フィンも装備。操作に使うマイコンもそれまでのハンドヘルト型(エプソンHC-20がモデル)からディスプレイ付のモデルにグレードアップした。足に仕込まれたリニアモーター(3四郎曰く「リニアモーターレッグ」)をメカリングの骨格に使用されている鉄骨が帯びた磁気と反発させることによって、驚異的なスピードを誇る。またリニアモーターは、その磁界を自在に反転させることが可能であり、外部の磁気と引きつけたり反発させたりすることによってその吸着力・反発力を自身のパワーとして利用することも可能。3四郎の亡き父・素形健一郎教授の遺した研究記録をベースとした機構も導入された。最大の変化はその動きにあり、試合を見ていたモデラーの一部はプラレスラー離れしていると評価。本職が医師であるドク松任谷をして、「人間に近い動きをしている」と言わしめた。 第2回選手権の直後、ロドリゲス父娘との再戦からは音声入力を併用した。これは複雑な動きこそ不可能だが、プログラムパターンナンバーや技の名前を指示する事で、キーボードでの入力なしでその動作を行えるというもの。3四郎の愛用するサンバイザーに入力用のインカムマイクをセットして使用する。 他に、エル・ウラカンIIの計り知れない戦闘力への対抗策として、下腕部の姿勢制御用フィンを展開して正円状のシールドにするという機構も追加されたが、これはあっさりと破壊されてしまった。 また、エル・ウラカンの強さに恐怖した3四郎が、柔王丸を武装しようと武器パーツを製作したが、今日子に説得され、自分の過ちに気付き装着はさせず、この経験が後述の柔王丸Sを製作するきっかけとなっている。ただし、連載時の表紙で「もし柔王丸が武装パーツを装着したら」というテーマで装着した姿が描かれている。 タッグ選手権期間中に、御前率いる謎の組織の策謀によって爆破・大破されてしまったが、後に改良・強化を受けた柔王丸S(後述)となって復活する。 なお、柔王丸の容姿について、作画の神矢みのるは文庫版3巻の巻末で「4〜5年後、3四郎が成長して頭身が伸びた姿」であると語っている。柔王丸S(スペース) オプション装備でさまざまな局面に対応できるようになった柔王丸。柔王丸Sはその1バリエーションであり、水中でのシミュレーションを元にした無重力空間用行動プログラムと専用の外装パーツによって構成される。外装パーツはプラレスラーサイズのアタッシュケースに納められ、柔王丸が自分で装着する事も可能。顔面部が透明なシールドで覆われているなど、その姿は宇宙飛行士のようなイメージである。これまで内蔵するなどして柔王丸本体、すなわちプラスーツに直接装備されていたエアー噴射機構は外装パーツ側に装備される形となった。 宇宙からの使者の配下であるブラックセンチュリーとの対戦では、密閉空間に閉じ込められたため外装パーツを装着できず苦戦するも、3四郎の機転で敵の攻撃を受け流しつつ無重力空間用データを蓄積して反撃に転じた。 柔王丸S(プラリンピア仕様) 佐古田兄妹主催の手作りイベント、プラリンピアに出場した際の柔王丸S。古代ローマ風の兜や篭手を装着していた。「柔王号」という2頭立て二輪戦車を使用している(馬も手作りのペガサスが2頭)。 ジャスター 素形健一郎が人間工学の粋を集めて作り上げた機体。柔王丸同様に柔道着の意匠を持つ外観を持っている。健一郎の事故死によりプロト・ウラカンとの対戦は実現しなかった。 桜姫(さくらひめ) ナカマプラモから発売予定のスタンダードモデルを改造して作られた女性型プラレスラー。オーナーは吹雪今日子。今日子はプラレスに関しては素人同然だったため、製作に際しては成田が全面的にバックアップしている。第2回選手権から参戦するも、当初は弱小プラレスラーであった。エル・ウラカンの暴走により破損した柔王丸の修理時間を稼ぐためにタコボーイとともにエル・ウラカンに挑むも、歯が立たずに機能を停止する。タッグ選手権では3四郎によりチューンされ性能はアップするも、オーナーである今日子の操作技術が未熟なために実力を発揮できずにいた。だが、オーナーの成長とともにその実力を発揮、五洋プラモのモンスーンシリーズを退けるほどの力を見せた。 初期型は、両手足にレッグウォーマーのようなクッション材(?)を巻き、ビキニアーマーのようなプラスーツを付けている。ヘッドギア状の頭部装甲にSの刻印がある。なお、ビキニの下にはなぜかしっかり乳房が作られており、後述のタコボーイ戦ではビキニを脱がされ、物語後半では自分からビキニを脱ぎ乳房を露出させ、お色気作戦を行ったことがある。 3四郎の手によるチューンアップを施された後期型は、手首・足首にプラスーツが追加され、上半身は胸部を完全に覆う形状の多少大型のプラスーツになっている。 連載終了後も柔王丸とともにフィギュア化されるなど、人気のあるプラレスラーだが、作画を担当した神矢によれば連載当時は人気もなく「間が持てないから出したようなキャラ」だとのことで、現在『3四郎』の話題になると桜姫の話題ばかりとなることに神矢自身驚いているという。続編「プラレスラーVAN」ではより軽量化したスピード仕様の市販モデル「S(スモール)フレーム」が登場した。桜姫(プラリンピア仕様) ワンピース型のスケイルメイル状のプラスーツを付け、手足、頭にローマ剣闘士の鎧風のプラスーツを装着している。 リキオー 成田シノグの開発したプラレスラー。トロン風の幾何学模様の入ったプラスーツが特徴。成田のハンドメイドであり、高い実力を秘めている。オーナーである成田のフェアプレー精神により正統派ストロングスタイルを貫くあまり、決勝にはなかなか進出できない不運のプラレスラーである。リキオーII(ツー) リキオーの改良型。外見に大きな変化は見られない。後に五洋プラモに柔王丸の救援に駆けつけ、モンスーンシリーズを圧倒する。 リキオー(プラリンピア仕様) ローマの剣闘士風の外観のプラスーツに換装したリキオー。「シルバーホーン」という2頭立て二輪戦車を使用している(馬も手作りのユニコーンが2頭)。 イカロスウイング 成田シノグが開発したアニメ版オリジナルのプラレスラー。リキオーとはデザインが異なり、未来的な甲冑を装着したようなデザインとなっていて、顔も甲冑に覆われ表情は見えない。アニメ版では、このイカロスウイングが成田シノグのプラレスラーとなっているので、リキオーは登場しない。 タコボーイ 山口章太ハンドメイドのプラレスラー。素体となるキットが発売されているにもかかわらず完全オリジナルで仕上げられた、ある意味では柔王丸と同等のプラレスラー。しかし章太の技術不足から、まともには動作せずお笑い担当の最弱プラレスラーとなっている。衝撃吸収可能なプラ(?)スーツを持ち、どじょうすくいを踊れる、落語ができるなど多芸。初登場で桜姫と対戦しビキニを外すなどセクハラ行為を見せた。アニメでは29話で柔王丸のテストで対戦するために登場した、「しょうちゃんメカ」と呼ばれただけでタコボーイという名前は使われなかった。額の温泉マークが湯気三本ではなくSの字になるなど若干デザインが異なるが原作に近いデザインをしている。タコ・ハイパワー キング・ボヘミアンの乱入に対し、柔王丸を救おうと立ち向かったタコボーイのパワーアップバージョン。エル・ウラカンに歯牙にもかけられなかったことから、仲間プラモの伊東研究員を半ば脅して作ってもらったパワーアップユニットと合体。パワーはタコボーイよりもアップしていた模様だが、結局はキング・ボヘミアンに一蹴されてしまった。 タコボーイ(プラリンピア仕様) 「タコ・ハイスピード号」という二輪戦車に乗り登場。頭部に剣闘士風のとさかがある以外はあまり変わっていない。戦車を引くのも2匹のタコ。 マッド・ハリケーン スーパーヘビー級と称される大型プラレスラー。オーナーは黒崎玄剛。並み居る強豪を打ち倒し第1回選手権では柔王丸と決勝を争う。10メートルの高さからの落下にも耐えられる強靭なボディを持ち、スーパーヘビー級ながらも背中のファンと足底の車輪を用いて高速機動が可能。また腕力も凄まじく、鉄棒を簡単に折り曲げることができる。隠し武器として、手首から先が伸縮してリーチを変える技を持っているが、手首と腕とが金属シャフトで連結されていたため柔王丸を投げ落とそうとした際に柔王丸もろともリング外に転倒、折れたシャフトで胸部のメイン基板を貫かれ機能停止する。 外見的にも黒崎のプロモデラーとしての技量が存分に発揮されており、初登場でのウェザリングを施したその姿が醸し出す存在感・威圧感は仲間堂の常連達を大いに驚かせた。新マッド・ハリケーン 角ばっていたマッドハリケーンを曲面主体にリニューアルし、構造を完全に見直し再設計したプラレスラー。腰に可動部が増えたことで、上半身を回転させながら両腕も回転させるサイクロン・ラリアート・スペシャルが使えるようになった。また手首の機能も改良され、シャフトではなくチェーンで連結する「マッドランチャー」になった。ウラカンIIとの果し合いで完全に破壊されるも、タッグ選手権で復活し、クレイジーホースとタッグを組む。 新マッド・ハリケーン(プラリンピア仕様) プラリンピア用に毛皮でデコレートしたマッドハリケーン。バーバリアン風になってワイルドさが増しているが物言いはカマっぽくなった。「マッド・クラッシュ号」という2頭の馬に引かせる装甲戦車に乗る。 ミステリアスΣ(シグマ) 第2回選手権で黒崎が使用したプラレスラー。マッドハリケーンよりもさらに大型のプラスーツを装備し、ヌンチャクや毒霧殺法で柔王丸を翻弄した。ホバーノズルを用いており機動性も高い。しかしパワーウェイトレシオの問題から耐久性の低いプラスーツ(軽量だが衝撃に弱いジュラルミン製)を用いていたのを看破され敗退。その後は2度と使用されなかった。 ブラッディーX(エックス) 黒崎の兄弟子である荒巻が、柔王丸との決闘用に開発したオリジナルのスーパーヘビー級プラレスラー。1/1サイズまで作って研究した成果もあり、柔王丸をあわやというところまで追い詰めた。本来の競技としてのプラレスでは禁じられている爆薬などを仕込んだデスマッチ仕様となっている。上半身の肩にあたる部分に大型のホバーノズルを持ち、短時間なら飛行すら可能。反面、腕は胴体前面につく短いもので、前後に長い頭部と逆関節で一つ関節の多い脚部とマッチして恐竜のようなフォルムを持つ。実は上半身は排除可能で、中から人間に近いフォルムの本当の上半身が出ると、ストロングスタイルのプロレス技も使用可能という強力なプラレスラー。あまりオーナーである荒巻を信用していなかったらしい。 なお、荒巻に言わせると、ブラッディーXとは柔王丸との決戦に用いた嵐が丘のディオラマ(プラスチック製パーツを溶かすシンナーの池や、シンナーの臭いを感知させないための換気口、落雷や地震を起こす装置なども備わっていた)まで含めた決戦用の部屋そのものであり、プラレスラーはその一部でしかないという。ただし、荒巻は柔王丸を敗北させる=直接破壊するのはプラレスラーでなければ外部にアピールする意味がないとも語っていた。 鬼弁慶(おにべんけい) 第2回選手権で荒巻が使用したプラレスラー。柔王丸にあっさり負け、荒巻は研究時間不足を言い訳にしていた。 クレイジーホース タッグ選手権に参加するために公式レギュレーションに合わせたブラッディーXの改良版。上半身は最初からストロングスタイルになっており鋭利なツメ状だった指も丸型に変更されている。新マッドハリケーンとタッグを組むが、1回戦で成田・ルダ組に敗退する。 ブラッディーY、Z(ワイ、ゼット) プラリンピア仕様のクレイジーホース(ブラッディーX)。下半身をケンタウロス形態に換装した2体の同型プラレスラーがダミー戦車を引くという獣戦車形態を取る。戦車形態の名称は「チェリーピンク」。 ザ・魔人(まじん) 笹本悟が製作したプラレスラー。ナカマプラモ研究室で柔王丸と日本初のプラレスを行なった。FRPで鉛をサンドしたプラスーツを持ち、ヘビー級とされる。スパルタンな外観を持ち、空中殺法まで使いこなすオールラウンダー。そのパワーで柔王丸のFRP製プラスーツを破壊するものの、自重が災いして柔王丸に負ける。ザ・魔人EX(エクストラ) タッグ選手権に参加したときの強化型。柔王丸・桜姫のタッグと初戦で激突するが敗退。プラリンピアにも出場しており、4匹のキツネに引かせる「ファイヤーフォックス」というオートバイを模した三輪戦車を使用した。 ザ・魔人(市販タイプ) ナカマプラモで発売のために試作されたプラレスラーキットの一つ。コストの問題や構造の複雑さのために企画自体は中止となっている。ほぼザ・魔人と同等の性能であり、マイコン周辺はメーカーのリファインもあり、強化前の柔王丸よりも性能的には優れている。。対ウラカンII戦のため強化された柔王丸の最終調整の対戦相手として成田の操作で柔王丸と戦うも、音声入力などさまざまな強化が行われた柔王丸に一蹴された。続編「プラレスラーVAN」ではコストダウンを果たして「M(ミドル)フレーム」として市販されている。 エル・ウラカン ペドロ・ロドリゲスの作り出した軍事用シミュレーションドールの派生型。主にWPWAの舞台を主戦場としており、プラレスの舞台を借りて性能向上に努めていた。オペレーターはペドロの養女であるルダ・ロドリゲス。ヘビー級のボディを持ちながら強力なホバーノズルを駆使した華麗な空中殺法を得意とし、対戦相手を完膚なきまでに破壊するファイトスタイルから、スペイン語で「暴風」を意味する「ウラカン」の名を持つ。試合ごとにプラスーツを替えるパフォーマンスを行なっている。通常はリミッターで出力を制御し、多少ラフでもストロングスタイルを主とする第一回路(闘神ユイツロポチトリ)で動くが、パワーをまったく抑えないパワー殺法&ラフファイト主体の第二回路(邪神テスカトリポカ)を併せ持つ。第二回路になると緊急停止回路も外れ(これは本来、競技団体からの追放もあり得る重大な違反)、相手を破壊するまで止まらなくなる。後頭部に回路の中枢があり、必殺技ピラミッドクラッシュを柔王丸に食らわすものの、相打ち覚悟の柔王丸のヒザにより自爆させられ敗れる。エル・ウラカンII(ツー) エル・ウラカンの改良型。ウラカンの弱点であった後頭部を防御するプラスーツに換装され、デスマッチ用のチューンが施された。さらに操作はある研究所のスーパーコンピュータからの遠隔操作であり、情報処理能力も強化されている。走行するトレーラー内のディオラマ上で柔王丸とデスマッチを行ない、ヒートナイフを仕込んだ特殊合金製のクローやラッカーシンナーを噴出させるといった破壊技を使うが、帯電したトレーラーの磁気を利用した柔王丸に完全破壊される。 量産型エル・ウラカン 軍事利用のため開発されたエル・ウラカンは多くの派生型を持つが、柳原助教授を監視していたスパイタイプもエル・ウラカンの派生型の一つである。大型カメラアイや集音マイクを内蔵し、ラジコン飛行機で移動する。また、自爆機能も備えている。 プロト・ウラカン ウラカンシリーズのもととなったと思われる機体。素形健一郎製作のジャスターと戦う予定だったが、健一郎の死亡により実現しなかった。 ウラカンF(ファイナル) ウラカンシリーズの一つの完成形。魔神ゴールに姿を変えていたが、柔王丸とのプラレスでの対戦時にその正体を現す。それまでのウラカンの記憶が移植されており、プラレスラーのくせに饒舌。弱点だった首は完全に固定され、死角はない。しかし柔王丸と極限の同調をみせた3四郎の操作により、ほんのわずかな隙をつかれピンフォール負けする。 なお、歴代のウラカンシリーズ(プロト・ウラカンを除く)の中で、ウラカンF だけ名前の前に『エル(el)』という定冠詞がつかない。 ラ・ジョロナ ペドロ・ロドリゲスのもとを離れたルダ・ロドリゲスが、心機一転作り上げた女性型プラレスラー。柔構造ボディを持ち、関節技がほとんど効かない。またリニアモーターを応用したジャイロ・コンパスシステムという機能を持っており、どんなに投げられても決してダウンすることはない。そしてウラカンゆずりのラフファイトも可能である。成田とタッグを組んでタッグ選手権に出場、柔王丸と対峙するが、ラフファイトを嫌う成田によりリキオーとの連携を絶たれ孤立、そのままラフファイトで柔王丸に立ち向かうが、完成直後で未熟成の機体のため、数々の激戦をくぐり抜けてきた柔王丸の前に敗れた。その後はヨーロッパを転戦していたらしい。 キング・ボヘミアン 地下プラレス王者の大貫条也操るプラレスラー。阿修羅のような三面六臂の体躯と古代インド拳法(カラリパヤット?)を操るスーパーヘビー級のプラレスラー。柔王丸とデスマッチを行なうが、御前の刺客の自爆メカから柔王丸をかばって機能停止。大貫の繰り出そうとした残虐ファイトに異議を唱えるなど、誇り高い王者であった。 アルバトロスQ プラキット竜のプラレスラー。第2回選手権から登場し、その時は2回戦で柔王丸に敗北。しかし、タッグ選手権ではラナウン・シーと組んで見事優勝の栄冠に輝く。 ラナウン・シー キーボードの女豹のプラレスラー。妖精の名を冠するに相応しく昆虫のような羽根を持ち、足も爪のようになっている。しかしプラスーツはとげとげ付の黒い皮製パンクファッションである。第2回選手権から登場し、その時は2回戦でリキオーに敗北。しかしタッグ選手権ではアルバトロスQとのコンビで優勝。タッグチーム名はリベンジャーズ。 エレクーダ ドク松任谷のプラレスラー。第2回選手権でエル・ウラカンの前に準決勝で敗退する。 バイオノイドΣ(シグマ)・バイオノイドΛ(ラムダ) ドク松任谷とフロッピー錠児が共同開発したタッグ用プラレスラー。色の配置が違うだけのそっくりな外観を持っているが、透明なメカ露出のデザインがそれぞれ異なる。性能も外観同様まったく同じで、絶妙のコンビネーションプレイが最大の持ち味だが、決勝戦でリベンジャーズに敗れる。タッグ名はインターフェース。 キング・カニカン スパーク石松のプラレスラー。カニを模している。頑丈な甲羅で相手の攻撃を受け流してチャンスを狙う戦い方をすると思われるが、タコボーイと共にお笑い要員になった。プラリンピア編ではブリキン・エクスプレスというカニの缶詰風の戦車に乗り、座席の缶詰に身を潜めるという方法で自衛を試みるが、邪神グールにより粉砕された。プラリンピア編では、一応ローマ風を思わせるパーツがほんのわずかついていた。 カバノホマレ ジャンクの岩鉄のプラレスラー。カバの頭部に手足が生えたようなスタイルをしている。頭部は別に存在する。パワーを活かしたタックルが自慢と思われるが、キングカニカンとともに雑魚扱いでヤラレ役だった。プラリンピア編では、一応頭部にとさかが追加されている。使用戦車は、2頭のカバが引くヒポポタマークI(ワン)。 スネークマジック 不敵のからくりマックのプラレスラー。名前の通りヘビのような姿をしている。手足を折りたたみ多関節の胴体で締め上げる戦法を得意とする。第1回選手権の1回戦で柔王丸と戦った。 レッド・アロー 第2回大会に参加したプラレスラー。オーナーはサム・モリスン。オーナー同様モヒカン刈りで、パンクイメージのヘビー級プラレスラー。パワー殺法でリキオーを追い詰めるが、起死回生の延髄斬りに倒れた。 バトル・モンスター 第2回大会に参加したプラレスラー。オーナーはクリフォード・ハッコー。ハルク・ホーガンをモチーフにしたようなフォルムを持っており、圧倒的なパワーで相手を叩き潰すが、準決勝で柔王丸の前に敗れる。タッグ選手権ではクラッシャー・ブルートというプラレスラーと、ミラクルパワーズというタッグ名で出場していた。 バイオニクサー 第2回大会に参加したプラレスラー。オーナーはジャン・ベコー。劇中では目立った活躍は見せなかった。 モンスーン3号 御前の組織の破壊工作用の機体。プラレスラーのような人型をしているが中身は破壊兵器である。五洋プラモで量産されていた。 モンスーン5号 御前の組織の破壊工作用の機体。触手状の手をした怪物型破壊兵器である。五洋プラモで量産されていた。 モンスーン6号 御前の組織の破壊工作用の機体。モンスーン5号と同じく怪物型をした自爆兵器。柔王丸Sとキング・ボヘミアンの試合に乱入し、自爆機能で両者を葬り去ろうとした。 スネゲイダー4号 暗殺、破壊工作用の機体。柔王丸Sの水中用オプション試験の際に柔王丸を襲った。魚型から人型に変形できる。 ブラック・センチュリー 五洋プラモ地下の無重力ドームで柔王丸Sと戦った、髑髏の顔を持つ無重力戦闘用プラレスラー。最初は無重力戦のデータを持たない柔王丸Sを圧倒するが、戦いながらデータを集め、対等な立場に立った柔王丸Sには逆に圧倒された。柔王丸とリキオーのコンビの前に叩きのめされていたようだが、結末が描かれていないためにその後の行方は不明。 宇宙よりの使者 迫水博士の宇宙開発用EVAのデータを欲していた謎のエージェント。同名のプラレスラーが会話をほとんど肩代わりしていたために正体は不明。プラレスラーの宇宙よりの使者も、ドーム状の頭部で中身がはっきり見えない。成田達の乱入によってバトルロイヤル状態となった後は柔王丸とリキオーのコンビに圧倒されていたが、ブラック・センチュリー同様最後はどうなったかは不明。プラレスラーでありながら、バニーガールスタイルの女性型ドールをはべらせてワイングラスを傾けるという趣味を持つ。 カール 佐古田兄妹のプラレスラー。長身痩躯のアスリート型。プラリンピア開催を願う佐古田兄妹にとってプラリンピアの象徴であり愛機。双子のコンビネーションを活かした二人同時操作で、並のプラレスラーの倍のスピードを誇る。プラレスでの魔神ゴール戦でばらばらに分解された。戦車は2頭の装甲つきのサイに曳かせる重戦車ナースホルン。 邪神グール エジプトの神アヌビス神を模した犬頭のプラレスラー。クラッシュ・モデラーズの1人邪ヶ野がオーナー。虐殺回路(スローターサーキット)を内蔵しており、相手をチタン製ヒート牙(タスク)で噛み砕く。戦車レースにおいて、2匹のカブトムシに引かせる巨大ローター型の機甲戦車スカラベを用いて対戦相手を次々に回転ローターで粉砕したが、柔王丸に敗れる。御前のもとで生産された戦闘ドールの派生機である。 魔神ゴール フード付の服を来た隠者のようなスタイルをしたプラレスラー。クラッシュ・モデラーズの1人魔崎がオーナー。衣の下のプラスーツには、対戦相手を分解するための凶器を80箇所にわたって内蔵している。対戦相手をネジ一本残さず分解するため、壊し屋と恐れられている。その正体はウラカンFであり、凶器を失った後はプラスーツを交換、柔王丸と壮絶な戦いを繰り広げた。戦車戦では2匹のヘビが引く軌道重戦車ミッドガルドを使用した。ミッドガルドのヘビは尻尾を咥えて車輪状に変形、胴体からスパイクが出てコース上のすべてを破壊する戦車であった。 巨神トロール 巨大なバーバリアン風のプラレスラー。クラッシュ・モデラーズの1人巨木がオーナー。魔崎が敗れたため実際に戦ってはいないが、魔神ゴール対柔王丸のプラレス戦ではセコンドに付き、電磁ワイヤーに電力を供給して柔王丸のリニアモーターパワーを封じた。強大な電力を活かしたパワーファイターであり御前のもとで生産された戦闘ドールの派生機のひとつ。戦車戦は描写されず。 ジーグ・フリート WPWA現世界無差別級チャンピオンのプラレスラー。プラリンピア編では偽装して、「黒騎士(ブラックナイト)」を名乗っていた。
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プラレスラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 00:39 UTC 版)
明王丸(みょうおうまる) VANが作ったプラレスラー。前作『プラレス3四郎』の主役プラレスラーの柔王丸と同様のスピード重視の軽量級だが、細胞状のOS「ファイティング・セル」による優れた反射行動、配線回路の代わりに体内に高伝導体のゲルを満たした「オーガニック・ゲル・システム」による驚異的な反応速度など、多数の新機能が秘められている。 カン・ノウン E・Jのプラレスラー。空を飛ぶ6本腕で敵を地獄に叩き落とす、通称・地獄の千手観音。 ゴッド・パワー 神野道郎のプラレスラー。神野が収集した軍事技術の粋が組み込まれており、気化爆弾を応用した衝撃波攻撃「ファイナル・クライシス」など、反則スレスレの強力な装備を持つ。 マッハ・ハヤテ マイケル小川のプラレスラー。強力な破壊力で対戦相手をことごとく一撃で粉砕する、百戦百殺のストリート・ファイター。 プロト-07(プロトセブン) プラレス技術の軍事利用を企む組織・青いサソリ(ブルー・スコーピオン)のUGV(無人地上機)。明王丸の敵として登場するが、敗北して組織に廃棄されたところをVANたちに救われ、その恩義から彼らに協力する。 プロト-11(プロトイレブン) 青いサソリが開発した、アメリカのオブジェクティブフォースUGV部隊のURBOT(兵士携帯ロボットシステム)。パワーアップ用の様々なオプションパーツを持ち、物量・装備とも民間用プラレスラーをはるかに上回る。
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