日本の警察 警察通信

日本の警察

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 23:39 UTC 版)

警察通信

緊急警察通報電話

警察への事件の緊急通報用電話番号として「110」番が割り当てられている。「110番」に電話をかけると、各都道府県警察本部や地域の通信司令室の110番受理台につながり、場所・事件内容を確認後、管轄警察署から警察官が出動する形を取っている[注釈 1]。場所が警察署の管轄地域の境界に近い場合、管轄の署をめぐって出動に手間取ることが多い。また、ダイヤルの0と9の位置が隣り合っているため、緊急事態であることも加わって、消防・救急119番)と間違える場合も多いと言われている(110番と119番との受付台で相互に連絡を取り合っている[23])。

警察への直通電話番号として「110」番が定着しており、警察への問い合わせにも「110」番が使われることが多くなったため、全国共通のプッシュ回線(トーン回線)や携帯電話専用の直通総合相談番号「#9110」も設定され、ダイヤル回線(パルス回線)の場合には、更に別の番号が用意されている[24]。あわせて、警察署の代表番号の下4桁を「110」番から連想しやすい「0110」、「9110」とする地区も多い。

この緊急通報電話システムの創設は、第2次世界大戦後の治安状況の悪化と当時の警察通信状況の悪さに由来する。犯罪被害を受けた市民が警察署や派出所に急報しても、これらの警察署・派出所間の通信が十分整備されておらず、手配・処理が遅延する例が多かったことから、連合国軍最高司令官総司令部は緊急通報専用の電話番号の整備を勧告した。これを受けて、国家地方警察本部と逓信省の折衝の結果、110番制度が整備されることとなった。1948年9月24日の国警本部の通達により、まず都市部を管轄する自治体警察において、同年10月1日より一斉に制度が発足することとなった[25]。東京は110番であったが、大阪・京都・神戸は1110番、名古屋は118番と全国統一はされておらず、1954年昭和29年)7月1日の新警察法施行をもって110番に統一された[26][27]


注釈

  1. ^ かつて、東京都小笠原村では、所轄の小笠原警察署につながっていた。

出典

  1. ^ フランク・B・ギブニー編『ブリタニカ国際百科事典 1-20』(ティービーエス・ブリタニカ、1972年)第6巻383項、警察の項の機能についての記述を参考。
  2. ^ [1]
  3. ^ 福地重孝 『士族と士族意識―近代日本を興せるもの・亡ぼすもの』 春秋社 p.333
  4. ^ 警察政策学会 『警察政策』 第20巻(2018) 立花書房 p.274
  5. ^ a b (1) 戦前の警察制度」『平成16年 警察白書警察庁(原著2004年9月)。2010年2月22日閲覧。
  6. ^ (2) 旧警察法の制定」『平成16年 警察白書』警察庁(原著2004年9月)。2010年2月22日閲覧。
  7. ^ 2 新警察法の制定…市町村警察から都道府県警察へ」『平成16年 警察白書』警察庁(原著2004年9月)。2010年2月22日閲覧。
  8. ^ 警察法 第15条
  9. ^ 警察法 第49条
  10. ^ 青木理『日本の公安警察』、講談社講談社現代新書〉、2000年、P17-18
  11. ^ 神一行 『警察官僚―日本警察を支配するエリート軍団』 勁文社 p.47
  12. ^ 驚愕の深層レポート 新たなる公安組織< Ⅰ・S >の全貌 前編
  13. ^ 警察行政職員とも呼ばれている。
  14. ^ a b 警察庁警察史編さん委員会 1977, pp. 307-309.
  15. ^ 警察庁警察史編さん委員会 1977, pp. 507-513.
  16. ^ a b 東京湾岸警察署 2008.
  17. ^ 警察庁警察史編さん委員会 1977, pp. 307-308.
  18. ^ a b c 警察庁警察史編さん委員会 1977, pp. 513-516.
  19. ^ a b c 小林 2008.
  20. ^ a b 警察庁生活安全局地域課 2015.
  21. ^ a b c 警察庁警察史編さん委員会 1977, pp. 516-518.
  22. ^ 東山尚一: “日本のヘリコプター半世紀(1960年代)” (2002年12月6日). 2018年11月11日閲覧。
  23. ^ 大分県警察本部>110番について>海外では?”. 2011年11月27日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2010年8月27日閲覧。
  24. ^ 警察庁. “警察総合相談電話番号”. 2012年7月12日閲覧。
  25. ^ 警視庁史編さん委員会 1978, pp. 330-332
  26. ^ 島根県警察本部:110番制度の歴史”. 2015年9月24日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。
  27. ^ 110番通報の適切な利用の促進について:政府広報オンライン”. 2014年10月20日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。





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