日本の警察官と警棒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 06:00 UTC 版)
かつて日本においては、警察官が用いる警棒の基準として「長さ60センチメートル以下、直径3センチメートル以下、重さ320グラム以下の円棒とする」と警察庁の規格が定められ用いられていたが、治安情勢の変化に伴い、警察官の用いるものについては2006年11月より、後述のように規格が変更された。(これに合わせて、警備員が用いるものについても、通達により規格が変更された。 警察官の用いる警棒については、2006年11月から規格が変更され、従来のものより12センチ長い65センチになり、強度も改良された。パトロールなどの際、相手が警察官に抵抗するケースが近年増加し、凶器を持つ相手に向かい合う場面も多く、一線の警察官から「短くて相手と間合いが取りにくい」などと警棒の改良を求める声が出ていた(棒状鈍器やナイフ位ならばともかく、日本刀や包丁を振り回されたら警棒を使うより拳銃を抜いて威嚇する方が効果的。秋葉原通り魔事件でも警察官が両方を抜いて構え、犯人を制圧している)。 新しい警棒は従来と同じアルミ合金製の伸縮式で鍔付き。グリップの材質を改良するなどし、振った時に滑り落ちにくくした。全体的に太くなって強度が増したという。また、持ち手側に、窓を割って突入する際に用いる、王冠状のグリップエンド「ガラスクラッシャー」を取り付けているものもある。 警察官が使う場合 警察官が警棒を使用する場合は「警察官職務執行法」ならびに「警察官等警棒等使用及び取扱い規範」により定められた規定に則って過剰防衛にならない範囲で使用する、と定められている。 日本の警察官は拳銃を使用することが規定上非常に困難であるため、犯罪取締りや犯罪捜査の現場では警棒や警杖を持って対処することが非常に多く、拳銃で対応することは極めて少ない。一般に拳銃を携行しない場合でも警棒と手錠は着装していることが多い。 警棒を手に持ち巡回する警察官(2019年、東京・神保町。岐阜県警の応援) 警棒の使い方の訓練を受ける警察官(2019年、佐賀県警)
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