東大寺
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東大寺 | |
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大仏殿(金堂) | |
所在地 | 奈良県奈良市雑司町406-1 |
位置 | 北緯34度41分20.3秒 東経135度50分23.4秒 / 北緯34.688972度 東経135.839833度座標: 北緯34度41分20.3秒 東経135度50分23.4秒 / 北緯34.688972度 東経135.839833度 |
山号 | なし |
宗派 | 華厳宗 |
寺格 | 大本山 |
本尊 | 盧舎那仏(奈良大仏、国宝) |
創建年 | 8世紀前半 |
開山 | 良弁 |
開基 | 聖武天皇 |
別称 | 金光明四天王護国之寺 |
札所等 |
法然上人二十五霊跡第11番(指図堂) 大和北部八十八ヶ所霊場第12番(真言院) 南都七大寺第1番 神仏霊場巡拝の道第14番(奈良第1番) |
文化財 |
金堂(大仏殿)、南大門、盧舎那仏ほか(国宝) 中門、念仏堂、大湯屋、石造獅子ほか(重要文化財) |
公式サイト | 華厳宗大本山 東大寺公式ホームページ |
法人番号 | 8150005000295 |
正式には金光明四天王護国之寺(こんこうみょうしてんのうごこくのてら[注 2])ともいい、奈良時代(8世紀)に聖武天皇が国力を尽くして建立した寺である。現別当(住職・224世)は橋村公英[2]。
奈良時代には中心堂宇の大仏殿(金堂)のほか、東西2つの七重塔(推定高さ約70メートル以上)を含む大伽藍が整備されたが、中世以降、2度の兵火で多くの建物を焼失した。現存する大仏は、度々修復を受けており、台座(蓮華座)などの一部に当初の部分を残すのみであり、また現存する大仏殿は江戸時代中期の宝永6年(1709年)に規模を縮小して再建されたものである。「大仏さん」の寺として、古代から現代に至るまで広い信仰を集め、日本の文化に多大な影響を与えてきた寺院であり、聖武天皇が当時の日本の60余か国に建立させた国分寺の中心をなす「総国分寺」と位置付けされた。
聖武天皇による東大寺大仏造立後に、国内では鎌倉大仏(現存)、雲居寺大仏(現存せず)、東福寺大仏(現存せず)、方広寺の京の大仏(現存せず)などの大仏も造立されたが、先発して造立された東大寺大仏・大仏殿の造形、建築意匠・構造は、それらの大仏・大仏殿に対し多かれ少なかれ影響を与えた。ただし江戸時代の東大寺大仏殿再建の際には、上記とは逆に、同時代に京都に存在していた方広寺大仏殿を手本として、東大寺大仏殿の設計がなされた[3](後述)。
江戸時代には、東大寺大仏 (像高約14.7m)、鎌倉大仏(像高約11.39m)、方広寺大仏(京の大仏)(像高約19m) の三尊が、日本三大仏と称されていた[4]。
東大寺は1998年(平成10年)12月に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されている[5]。
注釈
- ^ 東大寺の記録には良弁以来の歴代別当が記録されているが、奈良時代期の重要決定・文書が別当ではなく三綱の名義で出されていることなど矛盾も多く、良弁が東大寺の初代の住持であったのは事実であるが、実際に彼が就任したのは「造東大寺司」の別当であり、東大寺の代表者としての別当職の成立は「造東大寺司」が廃された平安初期ごろと推定されている。
- ^ 仏教語の「金光明」は呉音で「こんこうみょう」と読むことが多いが、東大寺では公式サイトで「きんこうみょう - 」を正式の読みとしている(参照:「東大寺の歴史」(東大寺公式サイト)。
- ^ 大和国分寺は一般に総国分寺の東大寺とされるが、『大和志』では橿原市の国分寺に比定する(「国分寺」『日本歴史地名大系 30 奈良県の地名』平凡社、1981年)。
- ^ もっとも、華厳宗は開山・良弁ゆかりの宗派として重要視され、近代以前においても日本における華厳宗研究の中心地として、多数の優れた学僧を輩出していた。
- ^ 東西の七重塔に関しては、一時、再建が検討されたが、木造による完全復元は建築基準法に抵触するため、再建は見送られた。
- ^ 現在、大仏殿内に展示されている。
- ^ 尊勝院は東大寺別当を務めた光智が天暦9年(955年)に創建したもので、寺内における華厳教学の拠点であり、東南院と並ぶ有力な院家であった。転害門の東北にあったが、室町時代に廃絶し、跡地は惣持院となった。現在の奈良市立鼓阪(つざか)小学校が跡地である。
- ^ 「賢劫経」は1897年重要文化財(旧国宝)に指定されているが所在不明。写真も残っていない。
- ^ 仏教美術史家の杉山二郎も『大仏以後』(学生社)で同様に提起している。続編に『大仏再興』
出典
- ^ 外国人にわかりやすい地図表現検討会 (2016年1月6日公表) (PDF). 地名の英語表記及び外国人にわかりやすい地図記号について. 国土地理院. p. 17
- ^ “(ひと)橋村公英さん 4月に奈良・東大寺の第224世別当に就いた”. 朝日新聞. (2022年5月31日) 2022年8月5日閲覧。
- ^ a b 黒田龍二・石田理恵「東大寺大仏殿内建地割板図について」(『奈良国立博物館研究紀要』6号、2004年)
- ^ 薬師寺君子『写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる』西東社、 2016年、p.170
- ^ 奈良市HP「古都奈良の文化財」の概要2018年6月20日
- ^ 村山修一『京都大仏御殿盛衰記』法藏館、2003年、 p.159
- ^ ベアトリス・M・ボダルト=ベイリー『ケンペルと徳川綱吉 ドイツ人医師と将軍との交流』中央公論社、1994年、 p.95
- ^ ケンペル著・斎藤信訳『江戸参府旅行日記』平凡社、1977年 p.228-231
- ^ 「東大寺を戦乱に巻き込むな」…信長の書状発見
- ^ 河内将芳 『秀吉の大仏造立』法藏館、2008年、p.19
- ^ NIKKEI STYLE 古きを歩けば(47)「豊臣の盛衰刻んだ大仏の梵鐘」 河内将芳の解説より
- ^ a b 村山修一『京都大仏御殿盛衰記』法藏館、2003年
- ^ 井上和人『新編日本古典文学全集64 仮名草子集』注釈書 1999年、 p.22-24
- ^ 丸山俊明『京は大火!大地震‼そのとき京人は、どうふるまったのか』びわこ学院大学出版専門委員会、2019年 p.12-14
- ^ 奈良国立博物館『特別展 東大寺公慶上人 江戸時代の大仏復興と奈良』2005年
- ^ a b 大林組『秀吉が京都に建立した世界最大の木造建築 方広寺大仏殿の復元』 2016年
- ^ a b 麻生磯次 校注『東海道中膝栗毛(下)』岩波書店、1983年 p.172
- ^ a b c 『本居宣長全集 第16巻』1974年出版 在京日記 宝暦七年の条 p.136
- ^ 『本居宣長全集 第16巻』1974年出版 在京日記 宝暦七年の条 p.106
- ^ 『南都佛教』2007年12月89号、杉本和江(古美術修復家)「元禄開眼会の大華瓶」、池坊HP「いけばなの歴史 江戸時代(中期)東大寺大仏の立花」2018年1月30日閲覧
- ^ a b 東大寺 (平成28年1月). 東大寺
- ^ 伊藤信二「八角燈籠の歴史と評価」奈良国立博物館編『東大寺大仏 天平の至宝』(展覧会図録、2010)、pp.187 - 192
- ^ 『仁王像大修理』、pp.87 - 88, 115
- ^ 『仁王像大修理』、pp.19 - 21
- ^ 『仁王像大修理』、pp.112 - 115
- ^ 「七重の東塔」再建に向け発掘へ 東大寺、過去2回焼失47NEWS 2010年4月2日
- ^ 東大寺「東塔」調査結果は
- ^ 東大寺の焼けた東塔、巨大な土台跡を確認 国内最大級か
- ^ 東大寺東塔跡:高さ70m超? 鎌倉期の基壇27m四方
- ^ 箱崎和久「東大寺七重塔考」『東大寺創建前後 ザ・グレイトブッダ・シンポジウム論集第二号』東大寺、2004年
- ^ a b c d e f g h 『東大寺』、発行・編集:東大寺、印刷:凸版印刷株式会社、2016年1月発行
- ^ 宮武外骨編『日本擬人名辞典』37頁、成光館、1930
- ^ 平成27年9月4日文部科学省告示第134号
- ^ 令和元年7月23日文部科学省告示第26号
- ^ 「文化審議会答申〜国宝・重要文化財(美術工芸品)の指定及び登録有形文化財(美術工芸品)の登録について〜」(文化庁サイト、2019年3月18日発表)
- ^ 平成23年6月27日文部科学省告示第101号
- ^ 平成25年6月19日文部科学省告示第110号
- ^ 平成17年6月9日文部科学省告示第85号
- ^ 厨子は2015年追加指定、平成27年9月4日文部科学省告示第143号
- ^ 平成19年6月8日文部科学省告示第97号
- ^ 令和4年3月22日文部科学省告示第44号。
- ^ 平成23年6月27日文部科学省告示第103号
- ^ 解除会.年中行事 東大寺、2021年11月28日閲覧
- ^ “無病息災を願う茅の輪くぐり 東大寺で「解除会」”. 産経新聞. (2016年7月30日) 2021年11月28日閲覧。
- ^ “入堂料・入堂時間改定のお知らせ”. 東大寺ホームページ. 2017年4月27日閲覧。
- ^ “東大寺、17年ぶり拝観料上げ 修繕費など負担増”. 日本経済新聞朝刊. (2017年4月25日)
- ^ 東大寺HP大仏殿2019年10月15日閲覧
- ^ テレビ朝日|素敵な宇宙船地球号「水銀の不思議」 〜毒か?薬か?ナゾの液体金属〜
- ^ “東大寺(とうだいじ)”. スポット情報 奈良市内エリア. 近畿日本鉄道. 2022年8月22日閲覧。
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