ハイブリッド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/30 09:39 UTC 版)
科学技術、工業製品
電子工学、計算機工学、情報技術
- ハイブリッドコンピュータ
- アナログコンピュータのアナログ量のままでの処理できることや処理や計算速度の速さなどの利点と、デジタルコンピュータのデジタル量としての情報を一時的にも長期的にも記憶ができる、また大記憶容量にできる、複雑なプログラムで働かせることができるなどの利点を生かし、両者のこれら長所を利用する目的で、両者を接続または組み合わせ、1台のコンピューターとして働くもの。1970年代においては、まだ特定の利用分野でデジタル方式とアナログ方式の両方式が優劣を競い合い、それを組み合わせたハイブリッドコンピュータはハイブリッド計算機と呼ばれた。当時はコンピュータは計算機と呼ばれることが多かった時代。その後殆ど利用されず、デジタル方式にとって代わられた[5]。
- ハイブリッドHDD(ハードディスクドライブ)
- フラッシュメモリをキャッシュメモリとして搭載したハードディスクドライブ。OSやアプリケーションソフトウェアの起動の高速化とHDDの消費電力の低減を実現する。Vista以降のバージョンのWindowsの「Windows ReadyDrive」等のソフトウェアによりサポートされる。
- ハイブリッドディスク
- Super Audio CDのプレイヤーと通常のCDプレイヤー両方の再生機で再生できるオーディオディスクのことをSACD/CDハイブリッド仕様あるいはハイブリッドディスクと呼ぶ。
- ハイブリッドスリープ
- パソコンでVista以降のバージョンのWindowsを搭載した場合の電源の切断モードの一つ。XP以前のバージョンのWindowsまで使われたスタンバイと休止状態(ハイバーネート、hibernate)を兼ねたもの。オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェアの状態をスタンバイとしてメモリーに待避させ、また休止状態としてハードディスクドライブにも待避させる。次に電源を入れ、作業を再開するのは、メモリーから即座(2秒以内とされる)に対応する。停電やバッテリー切れの場合は、ハードディスクドライブから失われたメモリーの内容を補う書き込みをして再開する。コントロールパネルから「電源オプション」、「電源ボタンの動作の選択」、「電源ボタンを押したときの動作」を休止状態に指定しておき、画面のスタートボタンから「Windowsのシャットダウン」でスリープを選んで終えるとハイブリッドスリープとなる。
- ハイブリッド検索
放送技術
- ハイブリッド放送
動力
交通機関の場合は、複数の動力源を組み合わせた場合に、ハイブリッドと呼称する場合がしばしば見られる。
- ハイブリッド気動車・機関車
- 内燃機関と蓄電池などのエネルギー貯蔵機構を併用する気動車及び機関車。なお、その他の用法についてはハイブリッド機関車も参照。
このほか、船舶、飛行機などにおいて、実験段階ではあるが複数動力併用の可能性が模索されている。
二輪車では人力とのハイブリッドとして電動アシスト自転車やモペッドが利用されている。
システム工学、環境、エネルギー
- ハイブリッドシステム(制御理論)
- 制御理論では、連続時間動的システムと離散事象を兼ね合わせた考え方。近年では組み込みシステムやミドルウェアの発展において、連続時間と離散事象を一括して扱えるハイブリッドシステム論が重要な役割を担うとして、その研究はDARPAや情報社会・メディア総局などで盛んに奨められているが、日本では政府の理解がなく大きな動向は起こっていない。
- ハイブリッドシステム(エネルギー)
- ハイブリッド加湿器
他
- ハイブリッドイメージ (Hybrid image)
- 2007年にマサチューセッツ工科大学 (MIT) が発表した人間の視覚的錯覚をもとにした一つの画像が見る距離によって違った2通りに見える画像。全く違う2つの画像を、一つは輪郭のはっきりした画像とし、もう1つはぼかした画像とし、その2つの異なった画像を重ね合わせた画像をハイブリッドイメージと呼ぶ。これを見た場合に近距離では前者が、遠距離では後者が見えるもの[8]。
- ハイブリッド・ボディ
- ^ a b c d e f Oxford Dictionaries [1]
- ^ 広辞苑 第6版 「ハイブリッド」
- ^ テレビ朝日開局50年周年記念2008年1月4日放送、番組「地球の危機2008」から。ガラパゴス諸島のSouth Plaza島の状況
- ^ ブリタニカ百科事典
- ^ ハイブリッド計算機、1971年(昭和46年)、計算機の歴史、統計数理研究所、統計数理研究所
- ^ JIS C 5610:1996「集積回路用語」(日本産業標準調査会、経済産業省) 4節「集積回路用語」,(2)デバイス関連用語,番号2037
- ^ a b 電子材料編集部編『最新ハイブリッドIC技術』、工業調査会、1984年
- ^ ハイブリッドイメージを解説する英文サイトとその静的なハイブリッドイメージを動画で表すサイト
- ^ 元日立製作所副社長、三浦武雄はハイブリ ッド計算機を提案し,1958年研究に着手,1959年HIPAC101との連動システムを完成日本情報学会、コンピュータ博物館、日本のコンピュータパイオニア > 三浦武雄
- ^ 日立R&D(研究開発) トップ> 社外表彰> 1970年から1979年:1977 紫綬褒章(Medal with Purple Ribbon)ハイブリッド計算機の開発(Development of hybrid computer)
- ^ [2] - 国立科学博物館の産業技術の歴史に掲げられる厚膜ハイブリッドIC(厚膜混成集積回路)
- 1 ハイブリッドとは
- 2 ハイブリッドの概要
- 3 科学技術、工業製品
- 4 金融
- 5 脚注
ハイブリッドと同じ種類の言葉
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