アナログコンピュータ
アナログコンピュータとは、数値のデジタル数値化(ビット化)を行なわす、アナログ量のまま演算処理できるコンピュータのことである。
回路内を流通するアナログ信号が、電圧の強弱が数値の大小に対応している。コンピュータのハードウェアにもアナログ素子が用いられる。アナログ素子の組み合わせによって並列処理が可能であるので、計算が高速になるという長所がある。また、データの入出力にも直接アナログ信号を用いることができるので、フィードバック制御に適しているなどの特性もある。
アナログコンピュータが一般の用途に用いられることはないが、学術研究用のニューロコンピュータや、家電製品に組み込まれるファジイコントローラなどに、デジタルコンピュータとの混合(ハイブリッド)の形式で用いられることが多い。
アナログコンピュータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/31 02:17 UTC 版)
アナログコンピュータとは、広義には、電子式アナログ計算機(アナログ電子式計算機)の総称である[注釈 1]。この記事ではそのうちの「演算関数型」などと分類される加算や微積分といった演算を行う電子回路要素により微分方程式の解を求めるタイプの、真空管式の演算増幅器[注釈 2]を使った微分方程式解析装置について解説する。以下では特段の記述のある場合を除き「アナログコンピュータ」はそのようなもののみを指す。「直接相似型」など[注釈 3]、その他についてはアナログ計算機の記事も参照のこと。
注釈
- ^ 日本において、「世界初のコンピュータ」「日本初のコンピュータ」として言及される機械に関し(前者はENIAC(かABC)、後者はFUJIC)電子的であるか否かのみを「コンピュータ」の基準にしている明確な傾向がある(ENIACはノイマン型でなく、FUJICよりも先行しているリレー式計算機が存在する)。
- ^ オペアンプのこと
- ^ 例えば、2017年のノーベル文学賞受賞で話題となったイギリス人カズオ・イシグロの父、石黒鎮雄が、まず長崎湾の、次いで渡英後に北海のモデルを電子的に構築し、潮位を研究したという例があり( http://d.hatena.ne.jp/masudako/20121014/1350215515 , https://beta.sciencemuseum.org.uk/stories/2016/11/4/modelling-the-oceans )、それを指して analogue computer という表現が見られることがあるが、そういったものについてはこの記事では扱わない。
- ^ 英語版記事 en:Director (military) を参照。本来ならば英語の表現(en:Gun data computer も参照)を使うべきだが、技術史上の発展という観点も含めると帝国陸海軍による(当時の)呼称である「高射指揮装置」が最もしっくりするため、それを使った。
- ^ V2ミサイルの脅威(CEP)の主たる要因となった、ジャイロや加速度センサ等の入力を扱うアヴィオニクス「LEV-3」とは別
- ^ 半導体オペアンプ自体は今日も膨大な数が量産されている。これはあくまで「アナログコンピュータ」として、の話。
- ^ 真空管の必然性はどこにもないが
- ^ 真空管の必然性はどこにもない、と前述したように、ICによるオペアンプでも基本的に同様
出典
- ^ "http://www.heathkit-museum.com/computers/hvmec-1.shtml" Heathkit EC-1 Educational Analog Computer教育用アナログコンピュータEC-1@Heathkit Virtual Musiam
- ^ U.S. Pat. 2,401,779
- ^ ミラー積分器
- 1 アナログコンピュータとは
- 2 アナログコンピュータの概要
- 3 設定例
- 4 実用例
「アナログコンピュータ」の例文・使い方・用例・文例
アナログコンピュータと同じ種類の言葉
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