直販
直接販売
(直販 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/05 14:27 UTC 版)
概要
水平分業型のビジネスにおいて、商品は「生産者 → 一次卸売業者 → 二次卸売業者 → 小売業者 → 最終消費者」と異なる業者を渡り歩いて消費者の手に届く(詳細は流通を参照)。これに対し、直接販売では「製造小売業者 → 最終消費者」という、仲介業者のいない形を取る。すなわち、直接販売は単一の業者が商品の生産から小売までを一貫しておこなうことである。
実際のビジネス形態は手売り・直営店・ネット直販など様々である (⇒ #形態)。実際のビジネス領域も農業から金融まで様々である(⇒ #分野)。
サプライチェーン・バリューチェーンの観点から見ると、直接販売は「サプライチェーン/バリューチェーンの一貫垂直統合」を実現したビジネスモデルと見なせる[2]。そのため直接販売には垂直統合のメリットを引き出せるポテンシャルがある。そのひとつに、生産の企画部門と小売の顧客部門が同社内にあるため消費者の声を企画にフィードバックして商品を改良しやすい点がある[3]。
形態
直営店
産地では、生産者自らが生産した物を直接販売することは広く行われている。特に野菜や果物を生産する農家が畑の脇に販売所や無人販売所を設けて消費者に直接販売を行うことは広く[要出典]行われている。せんべいやあられやパンの生産工場が、工場の隣接地あるいは工場敷地内に直売所を設けて直売を行うこともあり、通常の流通ルートでの価格よりお値打ちな価格で販売している場合などは、価格に敏感な消費者が次々とやってきて繁盛していることは 多い[要出典]。工芸品の職人が、通常の卸売業者経由で販売することに加えて、家族などの助けを借りて直売の店舗を運営することもある。
直営店方式の直接販売モデルを採用している/いた企業としては Apple(Apple Store での電子機器販売)が知られる[4]。
共同直売所
道の駅には「直売所」が設けられ[5][6]、地元の農家がとれたての野菜・果物などを自家で包装し価格および農家の個別コードを示すラベルを貼って持参し、農家が直売所の棚に自分の手で並べて販売しており、代金支払いだけは便宜的に直売所の共同レジで行われるが、経理としては農家ごとに別会計として処理されており、 これも直売である[要出典]。同じ店舗に異なる業者(= 他の農家)が入っている形ともいえるためにモール型・スーパーマーケット型の性質があり、直営店方式とはビジネス上の特徴が多少異なる。
ネット直販
生産者が自前のホームページに商品を掲載し、消費者から直接注文を受けて発送したり、直接的で恒常的な取引関係を結ぶことがあり(つまり、いわゆる「リピート客」や「お得意様」になることがあり)、1990年代後半ころから行われ、2020年代には広く行われている。これはネット直販とも呼ばれる[7]。ネット直販は、物理的な店舗を設置しなくて済むので物理店舗の開店や運営の費用が不要である。ネット上にウェブサイト(ホームページ)を開設するだけなので、新規参入が容易である[7]。物理的距離の影響を受けないので、全国いたるところから購入してもらえ[7]、外国の消費者にも購入してもらえる。さらにネット通販は、"店舗の床面積"や"物理的な棚の幅や段数"という制約・制限が無く、展示できる商品の数に制限が無いので、膨大な種類のニッチな商品をサイトに掲載して販売することも可能で、一種一種は少量販売でも全体では大きな売上額となるロングテール効果を狙うビジネスも行うことが可能である[7]。
ネット直販方式の直接販売モデルを採用している/いた企業としてはデル (パーソナルコンピュータ販売) が知られる[8]。
分野
農業
農業における直接販売は様々な形態でおこなわれている。
農業における直接販売の物理的な販売拠点(≒ 店) は「農産物直売所」と呼ばれ、無人販売所・直営店・道の駅内の直売所[5][6]などの形態を取る。「畑の横に置かれた自販機のダイコン」「ロードサイドにあるいちご直売店」「道の駅に入っている野菜直売所」はこの一例である。
販売拠点を持たず通信販売による直接販売で農産物を売るケースもある。「知り合いの農家に電話してニンジンを買う」「米農家のECサイトを見て新米を取り寄せる」はこの一例である。
金融
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この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 (2026年4月)
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金融における直接販売は投資信託の運用会社がその商品を投資家へ自ら売り込み契約することである。
伝統的には投資信託会社が投資信託を組成し、その販売を販売会社に依頼し、販売会社が投資家と売買をおこなう。直接販売では販売会社を通さず、投資信託会社が投資家と直接取引をおこなう。
歴史
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コンピュータの市場ではデル社が、流通業者を排して直接販売方式で、しかも在庫を抱えず注文を受けてから生産を行うBTO方式(デル・ダイレクトモデル)で生産・販売を行うことで、消費者の購入価格を抑えめにすることを可能にし、販売台数が伸び、1980年代後半から1990年代にかけて急成長した[8]。
脚注
注釈
出典
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ディーラー網を通さずに ... 販売する方法 ... 直接販売するというアイディア ... 「直販ビジネス・モデル」として知られる
(デル & マグレッタ 1998) - ^
直接販売 ... バリュー・チェーンを形成する要素であるサプライヤーやメーカー、エンド・ユーザーの間に存在する伝統的な境界線を打ち壊す ... バーチャル・インテグレーション
(デル & マグレッタ 1998) - ^
直販ビジネス・モデルには ... 利点があった。... 顧客との間に良好な関係を築くことができた。
(デル & マグレッタ 1998) - ^
Apple Storeでキャリア契約をする ... アップルが直接販売する
石野, 純也 (2026-04-02). “「iPhone」をキャリア契約で購入 Apple Storeとキャリアショップではどちらがお得?”. ケータイWatch. - ^ a b “道の駅庄和 直売所”. 2025年1月13日閲覧。
- ^ a b “関東の道の駅(野菜直売所)の遊ぶところ一覧”. 2025年1月13日閲覧。
- ^ a b c d “ネット直販”. 2025年1月13日閲覧。
- ^ a b
マイケル・デル ... は ... 受注生産によって直接販売するというアイディアを考え出し ... デルの方式は「直販ビジネス・モデル」として知られるようになり
(デル & マグレッタ 1998)
参考文献
- デル, マイケル; マグレッタ, ジョアン (1998). “バーチャル・インテグレーションが生む競争優位”. DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー.
関連項目
外部リンク
「直販」の例文・使い方・用例・文例
品詞の分類
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