羊
「羊」とは、ウシ科ヒツジ属などの哺乳類の総称のことを意味する表現である。
「羊」の基本的な意味
「羊」の基本的な意味は「主に羊毛を取るために古くから家畜化された、渦巻き状の角が特徴の中型の草食動物」である。温厚で臆病な性格で、羊毛用の家畜の羊のことを特に「綿羊(緬羊)」と呼ぶ。野生種は地中海沿岸から中央アジアなどの山岳地帯に生息し、群れで暮らす。家畜化された羊は、主に地中海のコルシカ島原産のヒツジである「ムフロン」を祖先とする。羊にはメリノや、コリデールなどの種類がある。羊の隠語は「紙」や「紙幣」、「頭髪」である。羊に紙を食べる能力があると考えられるためだが、通常の餌ではないため家畜化された羊には食べさせない方が無難である。「羊」の発音・読み方
「羊」の読み方は「ひつじ」である。「羊」の語源・由来
「羊」の語源・由来には諸説ある。茨城県家畜協会の機関誌「家畜茨城」によると、日本では古い時代には羊が飼育されていなかったため古名がない。古書「和訓栞」には、「羊」の語源は「干支の未(ひつじ)」だと記載されている。もともと十二支の「未」には動物の「ひつじ」の意味はなく、紀元前の中国で暦や時間を表すために使われていた十二支を国民に浸透させるために、王充という人が動物の名前に変更したと言われる。中国から到来した際に、日本名としても中国語と同じ「未」を当てた。「未」は動物の「羊」だけでなく、方角としては「南南西」を、時刻としては「午後2時」と「午後2時の前後の2時間」を指す。「羊」は中国語でも「ひつじ」である。「羊」と「山羊」の違い
「山羊」は「羊」と同じウシ科だが、ヤギ属の哺乳類である。西アジア地方の野山羊を飼いならしたもので、「羊」よりも首が長く、雄はアゴに長い毛の房がある。肉や乳、毛皮が利用される。中国語では「羊」と「山羊」の区別がほとんどなく、干支の「羊」として「山羊」の絵が描かれることもある。「山羊」は「羊」の一種と捉えられており、「山の羊」の意味で使われている。「羊たちの沈黙(映画)」とは
「羊たちの沈黙」は、1991年のアメリカのサイコホラー映画である。アメリカの小説家、トマス・ハリスの同名の小説を原作とする。主人公はFBIアカデミーの訓練生クラリス・スターリングだ。スターリングは「バッファロー・ビル事件」という連続殺人事件の犯人を追うために、自身の過去を語ることと引き換えに、9人の患者を殺害して収監されている精神科医レクター博士から助言を得る。映画の内容は、原作に忠実である。主人公のスターリングをジョディ・フォスターが、レクター博士をアンソニー・ホプキンスが演じている。「羊文学(バンド)」とは
「羊文学」は、日本のオルタナティブ・ロックバンドである。メンバーはボーカルとギターを担当する塩塚モエカ、ベースの河西ゆりか、ドラムのフクダヒロアの3人だ。当初のメンバーは5人だったが、2017年から3人編成となった。「1999 / 人間だった」で知られる。「羊文学」というバンド名の由来はいくつかあるが、「羊の皮を被った狼」というコンセプトのロックバンドS・R・S(Sleeping Rag Sheep)が好きだったため「羊」の文字を入れたと塩塚モエカがインタビューで語っている。「文学」についてはアイスランドのバンド、シガー・ロスのような感じを表現するための言葉として字面のよい漢字を選んだとしている。「羊」を含むその他の用語の解説
「羊」を含むその他の用語には次のようなものがある。羊毛フェルトとは
「羊毛フェルト」は手芸の一種である。ニードルフェルト(Needle Felting) とも呼ばれ、羊毛を特殊な針でつついて動物などの任意の形を作る。
羊皮紙とは
「羊皮紙」は、羊などの動物の皮を利用した筆記のための用紙である。「紙」は便宜上の呼び名であり、動物の皮を加工したものだ。紙が普及する以前のヨーロッパで使用されていた。
羊羹とは
「羊羹」は小豆を使った餡に砂糖と寒天を加えて、型に流し込んで固めた和菓子である。羊羹は、中国では羊の肉を煮たスープであった。戒律で食肉が禁じられている禅僧によって日本に伝えられたため、精進料理として羊の肉の代わりに小豆や小麦粉などが使われたのが現在の「羊羹」の原型である。
羊蹄山(北海道の山)とは
「羊蹄山」は、北海道後志地方南部にある火山である。名前の由来は「日本書紀」に見られる「後方羊蹄」である。「羊蹄」は古語ではギシギシというタデ科の草を指し、「羊」の「蹄(ひづめ)」のことも言う。
羊肉とは
「羊肉」は「羊の肉」である。日本では生後12か月以下の子羊の肉を「ラム」、それより成長した羊の肉を「マトン」と呼ぶ。
羊の木(映画)とは
「羊の木」は山上たつひこ原作、いがらしみきお作画の漫画を原作とした映画である。2018年に錦戸亮の主演で実写映画化された。国の極秘更生プロジェクトによって凶悪犯罪を犯した元受刑者を受け入れることになった、魚深市を舞台としたサスペンスである。「羊の木」とは、かつて存在したというスキタイという町で信じられていた「羊が実る木」のことだ。映画のポスターには「信じるか疑うか」の文字があり、この言葉の象徴が「羊の木」であると考えられる。吉田大八監督によると、日本語のタイトルは語感で決めたそうである。
「羊」の使い方・例文
「羊」の使い方には「『羊』は干支の8番目の動物で、『未』と書く」などがある。「『羊』はおとなしい性格のため、おとなしい人や臆病な人のたとえとして使われる」などの例文もある。「羊」の英訳
「羊」の英訳は「sheep」である。ひつじ〔ひつぢ〕【×穭/稲=孫】
ひつじ【▽未】
ひつじ【羊】
ひつじ
ヒツジ
羊
羊
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・京都府〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・大阪府〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・埼玉県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・三重県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・愛知県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・静岡県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・福島県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・宮城県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・福井県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・石川県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・鳥取県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・島根県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・岡山県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・山口県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・和歌山県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・徳島県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・宮崎県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・高知県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・大分県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・茨城県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・福岡県〕
- 紙ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・滋賀県〕
- 紙類一切。〔第七類 雑纂〕
- 紙。羊が紙を喰ふことから出て来た連想語。
- 紙。
- 紙。清水 闇屋仲間。
- 〔香〕〔犯〕紙のこと、羊は紙をくうから来た縁語。
- 紙。〔闇屋〕
- 紙。羊は紙を食べるところから転じて。〔香〕
分類 ルンペン/大阪、三重県、京都府、和歌山県、埼玉県、大分県、大阪府、宮城県、宮崎県、山口県、岡山県、島根県、徳島県、愛知県、滋賀県、石川県、福井県、福岡県、福島県、茨城県、闇屋仲間、静岡県、香、香具師、香具師/犯罪者、高知県、鳥取県
羊
羊
日辻
名字 | 読み方 |
日辻 | ひつじ |
日辻
姓 | 読み方 |
---|---|
日辻 | ひつじ |
ヒツジ
(ひつじ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/08 19:40 UTC 版)
ヒツジ(羊、綿羊、学名Ovis aries)は、ウシ科ヤギ亜科の鯨偶蹄目である。角を持ち、分厚い体毛(羊毛)に覆われている。主にウールを採取するため、そのほか、種によってはそれに加えて羊乳や羊肉なども得るために家畜として飼われている。
注釈
出典
- ^ http://jlta.lin.gr.jp/report/detail_project/pdf/150.PDF めん羊の採食特性を活用した草地の造成と維持管理に関する調査
- ^ “毛が伸び放題のヒツジを救出、30キロ分刈り取る 豪州”. CNN. 2021年2月25日閲覧。
- ^ ナショジオ シロサイと仲良くなったヒツジ( ナショジオ 〜) - YouTube ナショナルジオグラフィック
- ^ a b c [https://hal.science/hal-03759454/document Broad maternal geographic origin of domestic sheep in Anatolia and the Zagros]
- ^ 「品種改良の世界史」,2010,正田陽一編,悠書館,ISBN 978-4-903487-40-3
- ^ 「オセアニアを知る事典」平凡社 p279 1990年8月21日初版第1刷
- ^ a b c d e 賀来(2015)、p.106
- ^ a b “日本のめん羊事情”. 公益社団法人 畜産技術協会 (1991年12月). 2020年11月28日閲覧。
- ^ a b 賀来(2015)、p.115
- ^ 小林忠太郎「民営牧羊経営の成立と崩壊」、『日本畜産の経済構造』16 - 18頁。
- ^ 小林忠太郎「民営牧羊経営の成立と崩壊」、『日本畜産の経済構造』20 - 21頁。
- ^ 小林忠太郎「民営牧羊経営の成立と崩壊」、『日本畜産の経済構造』24頁。
- ^ 小林忠太郎「民営牧羊経営の成立と崩壊」、『日本畜産の経済構造』31- 32頁。
- ^ 小林忠太郎「民営牧羊経営の成立と崩壊」、『日本畜産の経済構造』32- 36頁。
- ^ a b “FAO Brouse date production-Live animals-sheep”. Fao.org. 2012年12月30日閲覧。
- ^ 「オセアニアを知る事典」平凡社 p240 1990年8月21日初版第1刷
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- ^ a b http://www.nytimes.com/2006/03/29/dining/29mutt.html Apple Jr., R.W. . "Much Ado About Mutton, but Not in These Parts". ニューヨーク・タイムズ、(2006年3月29日)2012年12月30日閲覧
- ^ a b 『ケンブリッジ世界の食物史大百科事典2 主要食物:栽培作物と飼養動物』 三輪睿太郎監訳 朝倉書店 2004年9月10日 第2版第1刷 p.666
- ^ コトバンク
- ^ 「メッカ」p157 野町和嘉 岩波書店 2002年9月20日第1刷
- ^ Asa-Jo「羊が一匹、羊が二匹…」日本人が羊を数えても眠れない理由が判明した!
- ^ トレイルズ 「道」と歩くことの哲学 著者:ROBERT MOOR
- ^ Bellwether species 掲載サイト:Encyclopedia.com
- ^ “羊一頭、史上最高額の5200万円で落札 英国”. CNN. 2020年9月3日閲覧。
ひつじ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/09 07:02 UTC 版)
「少女芸人トリオ ごるもあ」の記事における「ひつじ」の解説
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ひつじ
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ひしょ子やみな子と同じく秘書(執事)兼ゲーム中の案内係。同上。
※この「ひつじ」の解説は、「カイロソフト」の解説の一部です。
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ひつじ
出典:『Wiktionary』 (2020/07/27 14:09 UTC 版)
名詞:羊
ひつじ【羊】
派生語
慣用句
関連語
翻訳
- アイスランド語: fé, kind, sauðfé, sauður, sauðkind, (雌 ær)
- アイルランド語: caora
- アルバニア語: dele
- イタリア語: pecora 女性
- インターリングア: ove
- インドネシア語: domba, biri-biri
- ウェールズ語: dafad 女性 (複数ldefaid)
- ヴォラピュク: jip
- ウクライナ語: вівця (vivtsja) 女性
- 英語: sheep, ewe(雌羊), ram(雄羊), lamb(子羊)
- エストニア語: lammas
- エスペラント: ŝafo
- オック語: feda 女性
- オランダ語: schaap 中性, schapen 複数
- カタルーニャ語: ovella 女性 (複数 ovelles)
- ギリシア語: πρόβατο (próvato) 中性
- クルド語: mî , mih (雌), beran (雄), pez (両), berx (子羊), berindir , beyindir (若)
- クロアチア語: ovca 女性, ovan 男性, janje 中性 (子羊)
- サルデーニャ語: brebei, barveghe, chessi, tzicca
- シンハラ語: sávza
- スウェーデン語: får
- スコットランド語: caora
- スペイン語: oveja 女性
- スロヴァキア語: ovca 女性
- スロヴェニア語: ovca 女性, oven 男性
- セルビア語: овца 女性, ован 男性, јагње 中性 (子羊)
- タイ語: แกะ
- チェコ語: ovce
- 中国語: 绵羊 ( 綿羊 miányáng)
- 朝鮮語: 양 (yang), 면양 (myeonyang)
- テルグ語: గొర్రె (gorre)
- デンマーク語: får 中性
- ドイツ語: Schaf 中性, Schafe 複数
- トルコ語: koyun
- ナヴァホ語: dibé
- 西フリジア語: skiep
- ノルウェー語: sau 男性, får 中性
- バスク語: ardi
- ハンガリー語: juh
- フィンランド語: lammas
- フェロー語: seyður
- フランス語: mouton 男性
- フリウリ語: piore, fede
- ブルガリア語: овца (ovtsa)
- ブルトン語: dañvad 男性, deñved 複数, maout 男性, meot 複数
- ヘブライ語: כֶּבֶשׂ (kéves), כבשים (kevesím) 複数
- ベラルーシ語: авечка 女性
- ポーランド語: owca 女性
- ボスニア語: ovca 女性, ovan 男性, jagnje 中性 (子羊)
- ポルトガル語: carneiro 男性, ovelha 女性
- マケドニア語: овца (ovtsa) 女性
- マルタ語: nagħġa
- モンゴル語: хонь (khon’), ᠬᠣᠨᠢ (qoni)
- ラテン語: ovis 女性
- ラトヴィア語: aita
- リトアニア語: avis
- ルーマニア語: oaie
- ロシア語: овца (ovtsá) 女性
- ロマ語: bakri 女性, bakro 男性
- ロマンシュ語: nursa
名詞:未
ひつじ【未】
関連語
文字 | 音 | 訓 | 動物 | 方位 (八卦) |
子 | シ | ね | 鼠 | 北(坎:カン) |
丑 | チュウ | うし | 牛 | 北東(艮:ゴン うしとら) |
寅 | イン | とら | 虎 | |
卯 | ボウ | う | 兎 | 東(震:シン) |
辰 | シン | たつ | 龍 | 東南(巽:ソン たつみ) |
巳 | シ | み | 蛇 | |
午 | ゴ | うま | 馬 | 南(離:リ) |
未 | ミ | ひつじ | 羊 | 南西(坤:コン ひつじさる) |
申 | シン | さる | 猿 | |
酉 | ユウ | とり | 鶏 | 西(兌:ダ) |
戌 | ジュツ | いぬ | 犬 | 北西(乾:ケン・カン いぬい) |
亥 | ガイ | い | 猪(豚) |
名詞:穭・稲孫
ひつじ【穭, 稲孫】
羊
羖
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