おひつじ座とは? わかりやすく解説

おひつじ‐ざ〔をひつじ‐〕【×牡羊座】

読み方:おひつじざ

黄道十二星座の一。12月下旬午後8時ごろ南中し天頂のやや南に見える。ギリシャ時代には春分点がここにあった学名 (ラテン)Aries

牡羊座の画像

おひつじ座

一番明るい星(アルファ星)から「ヘ」の字に連なる小さな星座

黄道12星座第1番めに位置する星座です。日本では秋から冬にかけて見られクリスマスの頃、午後8時南中します。アンドロメダ座南東(左下)にあり、2000年ほど前には、春分の日の太陽はこの星座と同じ位置ありました(現在では西どなりのうお座)。赤く見える一番明るい星(アルファ星アラビアではハマル羊の頭〉と呼ぶ)が2等星という目立たない小さな星座で、アルファ星中心に、「へ」の字さかさまにたような形で3等星4等星が並びます星の並び見つけるのは難しくありませんが、それから羊の姿を連想するのはほとんど不可能です。アルファ星の距離は80光年表面温度は約4,000観測されています。


ゼウスにささげられた金色の毛皮をもつ雄羊

アテナイ北方ポエオチア地方王子プリクソスその妹ヘレは、継母イーノ憎まれいました。そしてイーノ策略で、いけにえにされて殺されそうになったとき、きょうだい実母ネペレ大神ゼウス助け求めましたゼウス息子ヘルメス命令して金色の毛をもつ雄羊きょうだいのもとにつかわします。の雄羊の背に、きょうだいがまたがると、雄羊空高く舞い上がり、ギリシャから海峡越え遠くコーカサスの山に近いコルキスの国を目指して飛び続けました途中アジア入ろうとしたそのとき、妹のヘレがめまいをおこし、海に転落。しかし、兄は無事コルキス着き、そこの国王手厚く迎えられました。プリクソス神のお告げどおり、祭壇にその雄羊をささげ、その金色毛皮コルキス神殿飾られて、一睡もしない1匹の龍に守られることになったといいます。この雄羊が空にあげられたのが、おひつじ座です。


おひつじ座

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/06 02:18 UTC 版)

おひつじ座(おひつじざ、Aries)は、現代の88星座の1つで黄道十二星座の1つ。2世紀頃にクラウディオス・プトレマイオスが選んだ「トレミーの48星座」の1つ。ヒツジをモチーフとしている。


注釈

  1. ^ 『カタステリスモイ』の作者はエラトステネースではない、とする説もある。
  2. ^ エラトステネースは、雄羊自身が金羊毛を脱ぎ捨ててプリクソスに贈ったものとしている[13]
  3. ^ 羊の角を持つエジプトの最高神アモンとゼウスまたはユピテルを習合させた神。

出典

  1. ^ a b c d e f g IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)”. 国際天文学連合 (2022年4月4日). 2022年11月13日閲覧。
  2. ^ "alf Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月13日閲覧
  3. ^ a b c d e 原恵 『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、210頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  4. ^ "bet Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月13日閲覧
  5. ^ "gam2 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月13日閲覧
  6. ^ "gam1 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月13日閲覧
  7. ^ "del Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月13日閲覧
  8. ^ "39 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月13日閲覧
  9. ^ a b 『ステラナビゲータ11』(11.0i)AstroArts。 
  10. ^ "41 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月13日閲覧
  11. ^ a b Durlevich, Olga. “GCVS Introduction”. Sternberg Astronomical Institute. 2022年11月13日閲覧。
  12. ^ a b c 近藤二郎 『わかってきた星座神話の起源 古代メソポタミアの星座』誠文堂新光社、2010年、56-57頁。ISBN 978-4-416-21024-6 
  13. ^ a b c d e f g h i j k Ridpath, Ian. “Aries”. Star Tales. 2022年2月5日閲覧。
  14. ^ a b c Condos; Theony (1997). Star myths of the Greeks and Romans : a sourcebook containing the Constellations of Pseudo-Eratosthenes and the Poetic astronomy of Hyginus. Grand Rapids, MI, U.S.A.: Phanes Press. pp. 36-42. ISBN 978-1-60925-678-4. OCLC 840823460 
  15. ^ ジェー、ノルマン、ロックヤー 著、木村一歩内田正雄『洛氏天文学 上冊』文部省、1879年3月、55頁https://dl.ndl.go.jp/pid/831055/1/35 
  16. ^ 九月の天」『天文月報』第1巻第6号、1908年9月、 8頁、 ISSN 0374-2466
  17. ^ 星座名」『天文月報』第2巻第11号、1910年2月、 11頁、 ISSN 0374-2466
  18. ^ 『文部省学術用語集天文学編(増訂版)』(第1刷)日本学術振興会、1994年11月15日、316頁。ISBN 4-8181-9404-2 
  19. ^ 星座名」『天文月報』第45巻第10号、1952年10月、 13頁、 ISSN 0374-2466


「おひつじ座」の続きの解説一覧

おひつじ座

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 21:40 UTC 版)

星・星座に関する方言」の記事における「おひつじ座」の解説

おひつじ座は二十八宿婁宿に当たり江戸時代にはこれをタタラボシ訓読したことから野尻抱影はこの星座フイゴの形と見た方言があったのではないか推測しているが、確認されていない。 『日本の星』139140

※この「おひつじ座」の解説は、「星・星座に関する方言」の解説の一部です。
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おひつじ座

出典:『Wiktionary』 (2018/04/08 00:54 UTC 版)

固有名詞

おひつじ おひつじざ

  1. 天文学1928年国際天文学連合によって画定された星座一つラテン語Aries略符 Ariα星Hamal
  2. 俗語サン・サインとしての白羊宮俗称である「牡羊座」の、更にくだけた表現

発音(?)

お↗つじざ

翻訳


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