ヤコブス・バルチウスとは? わかりやすく解説

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ヤコブス・バルチウス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/15 07:49 UTC 版)

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ヤコブス・バルチウス (ラテン名:Jacobus Bartschius、1600年頃 - 1633年12月26日) は、ドイツ天文学者数学者。ドイツ語名 Jakob Bartsch (ヤーコプ・バルチ)[1]オランダ地図製作者ペトルス・プランシウスらが考案した新星座を世に広めた。

生涯

1600年頃、シレジア地方のラウバン (現ポーランド下シレジア[2]ルバニ英語版) に生まれ、ストラスブール大学天文学医学を学んだ。

1624年に Usus Astronomicus Planisphaerii Stellati[3] というタイトルの著書を出版した。この著書に収められた星図には、1613年にプランシウスが天球儀に描いたきりん座いっかくじゅう座おんどり座ヨルダン座チグリス座すずめばち座の6つの星座と、イサーク・ハブレヒト2世英語版が設定した Rhombus (菱形) [注 1]という星座が描かれていた[4]。そのため、以前はバルチウスがこれらの星座の考案者とされていた。

1627年には、ドイツのアウクスブルクに滞在してユリウス・シラーが『キリスト教星図』を作成する際のアドバイスを行った[5]。また、同年ヨハネス・ケプラーが編集した『ルドルフ表』に収録された南天の恒星目録には、オランダの航海者ペーテル・ケイセルの観測をもとにバルチウスが編集したものが収録されている[5]

1630年3月12日にケプラーの長女ズザンナと結婚し、ケプラーの研究を手伝った。この年の11月にケプラーが没した後、ケプラーの遺作となった近代科学的小説『』 (Somnium, ラテン語で「夢」) を編集した。また、遺されたケプラーの妻のために、彼の遺産から金を作るのを助けた。

1633年、ラウバンにて没。

脚注

注釈

  1. ^ 現在のレチクル座の元となった。

出典

  1. ^ 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』恒星社厚生閣、2007年、(新装改訂版・第4刷)、32頁。ISBN 4-7699-0825-3
  2. ^ 渡辺光『世界地名大事典』第1巻(ヨーロッパ・ソ連)、朝倉書店、1973年、140, 221, 305頁。
  3. ^ Bartschius, Jacobus, (1624). Usus Astronomicus Planisphaerii Stellati seu Vice-Globi in plano delineati compendalia introductio. Argentinae. 
  4. ^ Ian Ridpath. “Star Tales - Bartsch”. 2015年5月4日閲覧。
  5. ^ a b Warnar, Debolah J., (1979). Sky Explored: Celestial Cartography 1500-1800. Theatrum Orbis Terrarum Ltd. and Alan R. Liss, Inc.. p. 14. ISBN 0845117009. 

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