サツマイモ サツマイモの概要

サツマイモ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 07:42 UTC 版)

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サツマイモ (さつまいも)
サツマイモの花
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 Asterids
: ナス目 Solanales
: ヒルガオ科 Convolvulaceae
: サツマイモ属 Ipomoea
: サツマイモ I. batatas
学名
Ipomoea batatas (L.) Lam.[1]
シノニム
和名
  • サツマイモ(薩摩芋)
  • カンショ(甘藷)
英名
Sweet potato

名称

和名サツマイモは、琉球王国(現・沖縄県)を経て薩摩国(現・鹿児島県)に伝わり、そこでよく栽培された事に由来する[4][5]。サツマイモは「薩摩藩から全国に広まった芋」を意味している[6]。別名として甘藷(かんしょ)があり[3]、中国植物名も甘藷である[7]。甘藷は「甘味のある芋」の意味である[6]

英語では Sweet potato(スウィート・ポテト)[3]フランス語では patate douce(パタートゥ・ドゥース)[8]イタリア語では patata dolce(パタータ・ドルチェ)といい、いずれも「甘い芋」という意味をもつ。イタリア語では potata americane(パタータ・アメリカーナ:アメリカの芋の意)とも表現され[8]、和名にも「アメリカイモ」の別名もある[1]。英語圏の一部では、サツマイモ「sweet potato」を「Yam」(ヤム)などの別の名前で呼んでいる[9][注釈 1]ヤム芋を育てていたアフリカ系奴隷が、アメリカ合衆国で作られた水っぽい「ソフトスイートポテト品種」をヤム芋と似ていたことから「ヤム」と呼ぶようになった。アメリカなどでは本来のヤム芋は輸入食料品店ぐらいにしか置いてないことから、ヤムと表示されていれば「ラベルに注意書き」が無い限り「ソフト」スイートポテトのことである[10][11]

地方により、また歴史的にも呼称は変遷し、たとえば日本本土では「唐芋(からいも、とういも)」や「琉球薯(りゅうきゅういも)」、野國總管沖縄本島に導入した当時は「蕃薯(ばんしょ、はぬす、はんす、はんつ)」と呼ばれていた。他に「とん」「うむ(いもの琉球発音)」等とも呼ばれる。唐芋は「中国から伝わった芋」という意味を含んでいる[6]。中国()から伝来した由来により、特に九州では「唐芋」とも呼ばれる場合が多い[12]

特徴

各地で栽培されるつる性の多年草[7]。高温や乾燥に強く、痩せ地でも良く育つ丈夫な野菜で、芋(塊根)などを食用にする[13]ピンク色でアサガオに似るが、鈍感な短日性であるため、日本本州など温帯地域では開花しにくく、品種や栽培条件によってまれに開花する程度である。また、花の数が少なく受粉しにくい上に、受粉後の寒さで枯れてしまうことが多いため、品種改良では種子を効率よく採るためにアサガオなど数種類の近縁植物に接木して、台木から送られる養分や植物ホルモン等の働きによって開花を促進する技術が使われる。

1955年昭和30年)に西山市三メキシコで祖先に当たる二倍体の野生種を見つけ、イポメア・トリフィーダ(Ipomoea trifida)と名付けた。後に他の学者達によって中南米が原産地とされた。若いを利用する専用の品種もあり、主食野菜として食用にされる。

芋の皮の色は紅色や赤紫色の他、黄色や白色がある[3]。芋の中身は主に白色から黄色で、中には橙色や紫色になる品種もある[3]。特に芋の中身が紫色のサツマイモを、紫芋(むらさきいも)と呼んでいる。


注釈

  1. ^ ニュージーランドではkumaraと呼ぶ。
  2. ^ 種まきとは種子(特に真性種子)に対して使われる言葉であり、種芋やツル苗あるいは球根などの栄養繁殖の場合は定植(ていしょく)という言葉が一般的。
  3. ^ 「アカイモ」がサトイモを差す場合もあるため注意。
  4. ^ 当時はイギリス(グレートブリテン王国)と呼ばれる国家は存在せず、イングランド王国スコットランド王国同君連合であったが、便宜上「イギリス」の呼称を用いる。
  5. ^ ここまで各地で栽培に成功しており、また、近年になって利兵衛の孫の口上書が発見されたが、それに拠れば流刑先は壱岐島で、1746年(宝暦3年)に赦免され帰国したことになり、以降に栽培した場合、江戸幕府試験場での栽培試験のほうが先であったことになる。
  6. ^ 1833年(天保4年)城北百拙老人・著『世のすがた』によれば「ほうろく焼き」、すなわち壺焼き。
  7. ^ 「みやこのひるね」。旅先の江戸やその道中の風俗を、著者の地元である京・大阪と比較している。
  8. ^ ジャガイモナガイモ(長芋)、サトイモ(里芋)を主原料とした焼酎も存在する。これらは「芋」を使った焼酎であることには違いないが、通常、芋焼酎とは区別され、ジャガイモ焼酎、長芋焼酎、里芋焼酎などと呼ばれる。したがって、芋焼酎といえばサツマイモを主原料とした焼酎と考えてよい。
  9. ^ 静岡県榛原郡白羽村は、御前崎村と合併し、1955年に御前崎町が設置された。
  10. ^ 1954年、茨城県那珂郡前渡村の一部は那珂湊町に編入され、前渡村の残部は勝田町に編入された。

出典

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  8. ^ a b c d e f 講談社編 2013, p. 180.
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