とう‐もろこし〔タウ‐〕【玉=蜀=黍】
とうもろこし
起源は、南米のアンデス山麓ないしは中米メキシコ原産で、わが国へは1580年頃ポルトガル人により四国にもたらされました。また明治初期にアメリカから北海道その他に導入されました。作物的特徴としては、雌雄異花で雄花先熟の他殖性種子繁殖作物になります。熱帯から寒冷地まで栽培され、その適応性は大変広いです。デント種・フリント種・スィ-ト種等がありますが子実用、青刈用には前二者が用いられます。フリント種はデント種にくらべ耐冷性にまさります。用途は子実は食用、でん粉、油、飼料等に利用され、また、青刈サイレ-ジ飼料としての利用も多いのも特徴です。未成熟のスウィ-ト種はスウィ-トコ-ンとして、ポップ種はポップコ-ンとしてそれぞれ食用となります。生産地としては、世界のとうもろこし子実の生産量3.7億トンのうち、5割弱をアメリカが生産し、その他中国、ブラジル等で多く生産されています。わが国では青刈サイレ-ジ用に約12万ha栽培されていますが、子実は全量輸入され大部分が配合飼料として利用されています。主要品種の分布は、アメリカのコーンベルトではほとんどがデントコーンが、これ以北ではフリントコーンが栽培されています。メキシコではデントとフリントの両者が、アルゼンチンなど南アメリカでは主としてフリントコーンが、ヨーロッパ・アジアなどでもフリントコーンが多く栽培されています。南ア連邦はデントが栽培されています。
日本では、デントコーンあるいはフリントの中間種の栽培が多く、主として青刈り、サイレージ用に使われます。他にスイートコーンの栽培が多いですが、ポップコーン、ワキシコーンなどはほとんど栽培されていません。
とうもろこし (玉蜀黍)
トウモロコシ
(とうもろこし から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/31 00:19 UTC 版)
トウモロコシ(玉蜀黍[2]、玉米、学名: Zea mays subsp. mays)は、イネ科の一年生植物。穀物として人間の食料や家畜の飼料となるほか、デンプン(コーンスターチ)や油や異性化糖(コーンシロップ)、バイオエタノールの原料としても重要で、年間世界生産量は2009年に8億1700万トンに達する。
注釈
出典
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とうもろこし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 22:22 UTC 版)
「牧場物語 ハーベストムーン」の記事における「とうもろこし」の解説
トマトと同じくシリーズおなじみの野菜。連作野菜。にわとりの餌にもできる。
※この「とうもろこし」の解説は、「牧場物語 ハーベストムーン」の解説の一部です。
「とうもろこし」を含む「牧場物語 ハーベストムーン」の記事については、「牧場物語 ハーベストムーン」の概要を参照ください。
とうもろこし
「とうもろこし」の例文・使い方・用例・文例
- その商人は10袋のとうもろこしを我々に売ったとき目方を少なくごまかしていた
- コーンベルトは世界のとうもろこし総生産高の3分の1ほどを生産する。
- 彼からとうもろこしが送られてきた。
- 私はそのとうもろこしを切っていました。
- 彼はとうもろこしが世界で一番おいしいと思っている。
- そこで食べさせてもらったとうもろこしはとても美味しかったです。
- 彼らは、とうもろこしやジャガイモ、動物の肉を食べて生活している。
- 農夫は春にとうもろこしの種をまく。
- 袋はとうもろこしではちきれそうだった。
- カラスはその農夫のとうもろこし畑をほとんどだめにしてしまった。
- アレックスは、「クルミ」や、「紙」や、「とうもろこし」のような物の名前を言うことができる。
- とうもろこしの粉
- 猥褻またはカビが影響を及ぼす、とうもろこしの農作物のように
- とうもろこしの皮をむく
- (牛に)とうもろこしを与える
- 今日はとうもろこしとトマトがおいしい
- 今年は、1,000ブッシェルのとうもろこしを収穫した
- とうもろこしで養われたさま
- とうもろこしの生育期
- 手でとうもろこしを挽く原始的な石臼
とうもろこしと同じ種類の言葉
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