カリフラワーモザイクウイルスとは? わかりやすく解説

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カリフラワーモザイクウイルス

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カリフラワーモザイクウイルス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 15:27 UTC 版)

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カリフラワーモザイクウイルス
分類
: 第7群(2本鎖DNA逆転写)
: カリモウイルス科
Caulimoviridae
: カリモウイルス属
Caulimovirus
: カリフラワーモザイクウイルス
Cauliflower mosaic virus

カリフラワーモザイクウイルス(Cauliflower mosaic virus:CaMV)は植物に感染するウイルスで、カリモウイルス科カリモウイルス属に属す。ゲノムは環状二本鎖DNAであるが、逆転写酵素を持ち増殖過程でRNAを介して複製する(パラレトロウイルス)。植物の遺伝子工学の材料としてもよく用いられる。

主にアブラナ科の植物にモザイク症状を起こし、アブラムシにより媒介される。 ビリオン(ウイルス粒子)はエンベロープがなく、直径52nmの正二十面体カプシドからなる。DNAは約8.0キロ塩基対の環状二本鎖であるが、完全に連続ではなくギャップが3箇所ある。宿主細胞に感染の後、ギャップが修復されスーパーコイル型DNAとなりヒストンと結合してミニ染色体を形成する。

ゲノムDNA上には7個の同じ向きのオープンリーディングフレーム(ORF)がある。 DNAからの転写により、全ゲノムからなる35S RNA(末端に重複配列がある)と短い19S RNAができる。

35S RNAの転写プロモーターは非常に強力で、植物の遺伝子工学にもよく用いられる。35S RNAは複製中間体で、これからの逆転写により新しいDNAが作られる。またポリシストロニックな(polycistronic、複数の遺伝子を発現する)mRNAとしても機能する。上流側には6個のオープンリーディングフレーム(ORF)があり、これらはすぐ隣り合ったり重なったり(読み枠が異なる)している。

その下流側には少し離れてもう1つのORF(ORF VI)があり、これは19S RNAから発現される。ORF VIのタンパク質は35S RNA上のORFの翻訳を制御し、また新たなビリオンを蓄える封入体を形成する。

ORF Vは逆転写酵素、RNアーゼおよびプロテアーゼをコードし、これによりゲノムの複製が行われる。ORF IVはカプシドタンパク質をコードする。新しく作られたビリオンは封入体に移動し、細胞外に放出される。

ウイルスはORF I産物により植物体内を移動し、またORF II産物によりアブラムシへの移動を行う。




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