スリッパとは? わかりやすく解説

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スリッパ【slipper】

読み方:すりっぱ

足を滑り込ませて履く、室内の上履き。


スリッパ

作者佐藤

収載図書夢三十夜
出版社近代文芸社
刊行年月1995.8


スリッパ

作者森浩美

収載図書推定恋愛
出版社朝日新聞社
刊行年月1998.12

収載図書推定恋愛
出版社講談社
刊行年月2001.4
シリーズ名講談社文庫


スリッパ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/13 10:17 UTC 版)

スリッパの例
を覆うスリッパ
ブーツタイプのスリッパ

スリッパ: slipper)は、一般的には、紐がなく、足先を滑り込ませるように履く形態の室内用の履物[1]

ただし、日本語のスリッパと、英語のslipperに関しては、意味の違いも指摘されている[2]

入る前に靴を脱ぐ習慣が強く根付いている日本の住宅では、敷きの部屋を除きスリッパを履くことが多く、2020年代初頭の新型コロナ禍で日本のスリッパ文化が欧米に普及する傾向が見られた[3]

語義

辻元よしふみによると、現代のスリッパに似た履物は古代のエジプトや欧州のケルト人も使っていた[3]

室内履きを意味する英単語「slipper」は、『英語語源辞典』(研究社)によると、1399年の記録がある[3]

英語のslipperは、広く室内履きを意味するとされる[4][3]ほか、部屋履きや礼装用の上靴を意味するといわれる[2]。日本語のスリッパは一般的に(上部については)足の甲を覆うだけの履物を指す[4]。この形態の履物を表す英単語はmulesまたはscuffsに当たるとされる[2]

アメリカ合衆国のスリッパ

映画『オズの魔法使』で使われたルビーの靴(国立アメリカ歴史博物館蔵)

アメリカ合衆国のスリッパは、日本のスリッパよりも意味が広く、『リーダーズ英和辞典』は「留め金やひもがなく、深さが踝よりも低い室内履きの総称」としている。深さが踝より高いが、それ以外はスリッパの定義にあたるものを「slipper boot(s)」と称する(日本では「ルームブーツ」と呼ぶことが多い)。有名なシンデレラの「ガラスの靴」は英語では「glass slippers」だが、実際には屋内用のハイヒールを意味する。1939年の映画『オズの魔法使』のルビーの靴も英語では「ruby slippers」である。

日本の屋内用スリッパ

形態

日本では屋内でスリッパを履く習慣が広く普及しており、更にトイレ浴室に専用のスリッパを備えることは英国では見られない[3]

日本でいうスリッパは一般的に(上部については)足の甲を覆う部分だけがある履物である[4]。足裏より一回り大きく裁断された下底の前方に、「ハネ」と呼ばれる足の甲を覆う部分が取り付けられている。

かつては表面が人工皮革で覆われたスリッパが多く、トイレや公共施設などで使用されていたが、現在では布地で覆われているスリッパも多くなり、畳やなどで覆われたものも普及している。

スリッパの形式は、製造過程の違いにより「吊込タイプ」と「外縫タイプ」に分けられる。吊込タイプはスリッパの周りを先に作り、後から中底を取り付け、外縫タイプはスリッパの上方を先に作り、後から下底を取り付ける。

歴史

日本では1867年慶応3年)に、福沢諭吉が著書『西洋衣食住』で欧米の「上沓」「スリップルス」を紹介している[4][5]。ここで紹介されているものは一般的にスリッパと呼ばれている履物とは異なり、形は通常の靴である[4]

日本でいうスリッパの起源は、東京で仕立屋を営んでいた徳野利三郎によるといわれ、座敷で靴を脱ぐ習慣のなかった横浜居留地に住む外国人が旅籠や宿泊所代わりとした寺社に土足で上がろうトラブルになり、その依頼で明治初期(1868年頃)にオーバーシューズの注文を受けて製作したのが最初といわれている[4][5][3]。このスリッパは現存しないが、徳野の孫からの聞き取りに基づき、松永はきもの資料館学芸員の武知邦博が復元している[5]

日本初の洋靴メーカーである伊勢勝造靴場(後のリーガルコーポレーション)により、1873~77年ごろに発行された日本最古とされる靴カタログには「ウハ(上)靴」が掲載されている[3][6]

明治30年代ごろから洋風家屋に暮らす富裕層を皮切りに広がり始め、第二次世界大戦後に需要が拡大した[3]日本航空(JAL)は1970年代から旅客機乗客にスリッパ提供を始め、一部の外国航空会社も日本発着路線で倣うようになった[3]江戸時代以前から日本にあった「ウチとソト」を区別して外部からのケガレを屋内に持ち込むことを嫌う通念、屋内を足袋や防寒用の上草履(うわぞうり)を歩く習慣が、スリッパが広まった背景にあったと考えられる[3]

1990年代以降は安い輸入品に押されて日本国内での生産は縮小した[5][3]が、山形県河北町では作られ続けており、町では「かほくスリッパ」としてブランド化している[7]

なお、オートレーサーは、コーナリングで路面に接する左足のブーツの下に、鉄スリッパ(のスリッパ)を履いてレースに臨む[8]

脚注

出典

  1. 齋藤 誠二、田中 翔子、松本 和也「スリッパの着用が歩容に与える影響」『人間工学』第48巻第5号、一般社団法人 日本人間工学会、2012年、266-273頁。
  2. 1 2 3 重村 力「現代の日本人の起坐様式に関する考察 : 土足か上足か? 床坐か椅子坐か? ベッドか畳か?」『神奈川大学アジア・レビュー : アジア研究センター年報』、神奈川大学アジア研究センター、2020年、73-77頁。
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 【なるほど!ルーツ調査隊】スリッパ 最初は西洋人向け/コロナ禍で海外普及に弾み日本経済新聞』夕刊2023年10月16日くらしナビ面
  4. 1 2 3 4 5 6 日本はきもの博物館学芸員 武知邦博. スリッパ (PDF). 東京都立皮革技術センター. 2017年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月6日閲覧。
  5. 1 2 3 4 【たどって!なるほど】スリッパ、実は日本で生まれた/土足厳禁、外国人向けに『日本経済新聞』土曜日朝刊別刷り「NIKKEIプラス1」2016年12月24日付
  6. 佐倉市デジタルアーカイブ「伊勢勝工場造靴品類之図」”. 佐倉市. 2023年10月27日閲覧。
  7. 山形 河北町のスリッパ 新型コロナで海外から問い合わせ相次ぐNHK
  8. 新たな挑戦者達 32期選手デビュー(4)~浜松レース場~|オートレース第32期生応援企画|F1 EXPRESS トーチュウ

参考文献

  • 大江, 千里 (2022-3-8). “Life as Music ニューヨークの音が聞こえる -アメリカの「新日常」は土足厳禁-”. ニューズウィーク日本版 (CCCメディアハウス). 

関連項目


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