世界設定・用語
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風都(ふうと) 本作品の舞台となる、日本にある架空の都市。 劇中の描写から湾岸都市であることが判明しているほか、亜樹子が大阪から来た描写があることから少なくとも関西地方ではない。また、Vシネマ『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』の描写から、東京都とは隣接している模様。 街の至るところに様々な形状の風車が回る、通称「エコの街」。地名・町名も風にちなんだものが多い。「ふうとくん」という街のマスコットキャラクターが人気者である。また、この街の自動車のナンバープレートも風都ナンバーとなっている。主な施設に以下のようなものがあるが、これらの他にも毎回様々な場所が物語の舞台となる(基本的に「風都○○」とつくことが多い)。 翔太郎をはじめ多くの住民に愛されている一方、治安は良好とはいえず裏ではミュージアム(園咲家)による実験都市としての暗黒的な側面も持っており、組織やその方針に対して敵対の意を見せる者が抹殺されることも多く、ガイアメモリによる犯罪も増加傾向にある。 翔太郎たちの拠点である鳴海探偵事務所は古びた玉屋「かもめビリヤード場」の2階にあり、こちらも看板の上にかもめ型の風見鶏と8ボール型の風車が回る。事務所の住所は風都風花町1丁目2番地3号。外観は川越市連雀町に建つ閉館された劇場「旧鶴川座」が使用された。なお、企画の立ち上げ段階では街の名前は風都ではなく水都で、鳴海探偵事務所もかなりの水際にあるという設定であった。しかし、立ち上げに関わった撮影班の田﨑竜太からそれらの設定を拒否されたこと、Wの基本フォームがサイクロンジョーカーでマフラーを持っている、目に見えない風は風車が回っていればどこでも風都に見える、といった理由から風都に変更されている。 風都タワー 築30年の街のシンボルで、電波塔と風力発電の機能を併せ持ったタワー。風都そのものを表すように巨大な風車となっている。 劇場版『運命のガイアメモリ』の戦いにより損壊しており、テレビシリーズでも時系列上同作品以降のエピソードとなる第45話から最終話で再建されるまでの間、これを反映する形で復旧中の姿が描かれている。 風麺 ウォッチャマンらがよく利用する屋台ラーメン屋。風車模様が描かれた具が隠れるほど巨大なナルトが売りのラーメンが風都の名物となっている。 風都博物館 琉兵衛が隠れ蓑にしている博物館。 中にはドーパントのメモリのモデルとなった物品や生物のジオラマが展示されている。従業員全てがミュージアム所属というわけではなく、轟響子のように琉兵衛の本性を知らない者もいた。なお、外観や展示品の一部には国立科学博物館上野本館のものが使われている。 WIND WAVE 風都で番組を配信しているFMラジオ局。園咲若菜の「ヒーリング・プリンセス」もここで制作されている。 ガイアタワー 風都付近の孤島に建造されたミュージアムによってガイアメモリが製造されていた工場。翔太郎とフィリップがWに変身したことで破壊された。 地球の本棚(ほしのほんだな) 地球の記憶の全てが本の形となって収められたアカシックレコードのような脳内空間。 果てしなく広がる真っ白な空間に無数の本棚が並んでおり、それら一冊一冊が地球の記憶のデータベースとなっている。使用者が検索をかける(検索ワードを唱える)と自動的に該当する本が絞られていき、任意の事象が記された本を絞り込むことができる。ただし万能ではなく、情報が無ければ本を絞れず、個人に関する本でもその感情に関する情報はない上に、中身が全て破かれたように削除されていたり、何かしらの都合で施錠されて閲覧できないものもある。この世界に入っている人間は一種のトランス状態となっている(会話は可能)。臨死状態などで精神のみ活動する者も、この世界に侵入することが可能である。 本来はフィリップの特殊能力であるが、後に若菜が自身にガイアプログレッサーを融合したことにより、フィリップ同様アクセスできるようになった(度々検索の妨害などの裏工作が行われた)。彼女の本棚とのシンクロ率はフィリップ以上であるためか、立場は彼女の方が上な様子。 なお、ミュージアムを含めた園咲家の情報に関しては意図的に情報操作が施されている形跡があり、フリーズされるか強制撤去されるため、検索できないようになっていたが、終盤のミュージアムの計画の最終段階への移行に伴い、若菜がセキュリティを解除したことで検索が可能となった。 漫画『風都探偵』では、あくまでも本棚で検索できるのは通常の世界の情報だけで、裏風都のような別世界の情報は入手できないことが言及されている。 ミュージアム 園咲家が中心となり、人間を地球の記憶によって理想的に進化させる名目の下、ガイアメモリを開発・流通させている秘密組織。劇中では翔太郎たちからは「組織」と呼ばれていることもある。シリーズ全編を通して悪の組織として描かれる。 「ディガルコーポレーション」と呼ばれる冴子が取り仕切る組織の傘下の巨大なIT企業を隠れ蓑に使ってガイアメモリの製造や販売を行っている。警察はその存在を認識しているものの、組織の全容は掴めておらず、捜査線上に出てきても途中で消えてしまう。逆に裏では警察側の内通者が報酬目当てで活動を幇助していたケースもある。活動開始の時期は不明だが、10年前のドーパントによる犯罪が確認されており、少なくとも10年以上前から活動していた模様。 無論、非公式・非合法の組織であるため、主な流通は表社会からのアクセスではなく、闇のセールスマンたちによる裏社会での販売活動によるものである。彼らは老若男女を問わず、欲望を持つ人間たちに大量のガイアメモリを売り込み、ドーパント犯罪を促進しており、その売り上げを組織の資金にしているほか、売られたメモリの行方をリサーチして組織の実験データとしている。また、風都の各所に大小様々な関連企業や製造工場を有し、新開発メモリの人体実験も行っている。 ガイアメモリの利益は組織の資金集めの1つであり、開発・流通はあくまで実験の一環でしかなく、組織の最終的な目的は「地球の記憶」の解明と掌握にある。 頭目の琉兵衛の死により事実上崩壊。加頭は冴子を新たなトップにすることでの組織の継続を図るが、彼の敗北・死亡をきっかけに、最大のスポンサーである財団Xが資金援助を打ち切ったため、完全に壊滅した。「組織を描く」という原点回帰の意味も含めているが、「事件」を描く本作品では「フーダニット(犯人は誰なのか)」の部分も大切にするため、ミュージアムは「怪人の素」を配る元締めのような存在ということとなっているが、あくまでも事件の裏にいるものとなった。 ガイアゲート 園咲邸地下深くにある神殿のような場所にある緑色に輝く井戸のような遺跡で、組織の中枢部である。作中での通称は“泉”。 かつて園咲邸は星降谷と呼ばれる遺跡で園咲琉兵衛はこの地で多くの遺物を発掘し、そのまま周辺の土地を買い占めて自分の邸宅を建てた。この泉は「地球の意思」の接続ポイントで、ミュージアムはここで「地球の記憶」を取得、メモリを生産する。そのため、琉兵衛はこの場所自体を「ミュージアム」と呼んでいる。 他にもCJXの初登場時にはその出現に共鳴して活性化したり、幼少時代にフィリップ(園咲来人)が転落したことが物語の核心になっていたりと、その存在が重要な鍵となっている。 ガイアインパクト ミュージアムの最終目的であり、「地球の記憶」にアクセスできる人間に「地球の記憶」内の膨大なデータを全て流し込む儀式により地球に変革をもたらす、壮大な救済計画。 これを行われた対象は地球と完全に一体化した究極の存在へと昇華し、地球の記憶を自由に引き出せる、生きたガイアメモリ製造機にもなり得る。ただし、「地球の記憶」の膨大なデータを制御するため、「地球の記憶」そのものを制御できる存在=フィリップの存在が不可欠となる。 琉兵衛はフィリップを「地球の記憶」=若菜の制御装置として組み込むことで、クレイドールエクストリームの力を得て「地球の巫女」たる資格を得た若菜に全人類を地球と一体化する計画を行うことを目論んでいたが、翔太郎がフィリップの意識を呼び覚まさせて救出したことで失敗。しかし、若菜への「地球の記憶」のダウンロードは成功していたため、加頭は若菜を再びエクストリームの力に覚醒させた上でデータに変換し、財団Xの人工衛星にインストールしてメモリ適性のある者以外の全人類を消滅させるという、もう1つのガイアインパクトを行うことを目論んだ。 EXE(エグゼ) ミュージアム壊滅から1年後の風都にはびこる、数人の学生によって構成されるストリートギャング。 「ミュージアムを継ぐ者」と豪語しているが、実際は金目当てに今まで流通したガイアメモリを掻き集めて、転売しているだけの悪質なチンピラの集団である。 構成員の中にはコックローチやアノマロカリスなど、過去にWがブレイクしたメモリと同型の物を持つ者もいるが、メモリの力を使いこなせている者はほとんどおらず、後述の「エナジー」以外のドーパントはいずれも特殊能力を使わずメモリブレイクされてしまった。 組織の中心となる人物は「エナジー」と呼ばれ、翔太郎は当初、一味のリーダー格を務める少年 遠藤士郎がエナジーの正体と見ていたが、実際はサンタちゃんが店長のペットショップの店員がエナジーの正体だった。 最終的には翔太郎や竜の活躍で遠藤をはじめとする構成員全員が逮捕され、正体を表したエナジーも復活したフィリップと翔太郎が変身したWに倒された。 財団X(ざいだんエックス) 『仮面ライダーW』物語終盤にミュージアムの背後での存在が確認された、闇の巨大組織にして死の商人。 トレードマークとなるのは「白」を基調とした服装。『仮面ライダーW』や『仮面ライダーフォーゼ』に登場したものは白いスーツだが、『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』の最上魁星は白地の着物のようなものをまとっている。 詳しくは財団Xを参照。 『風の左平次 パニックリベンジャー』 作中登場する劇中劇。第29話に登場。 亜樹子がはまりシーズン1のDVD-BOXまで購入し、時代劇が苦手で「(始まって)5秒で寝る」と発言していた翔太郎も寝るために見始めるが、ハマって逆に眠れなくなってしまった。そして、ナイトメア・ドーパントが入った翔太郎の夢の中ではこの時代劇の影響を受け、時代劇調となって岡っ引きの翔太郎(左の親分)と下っ引きのフィリップ(ふぃりっぱち)がW 疾風切札に変身することとなる。第39話では劇場版も公開されている。『劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル』 『仮面ライダーオーズ』の映画では、江戸時代の実在のキャラクターとして登場。この作品では、『暴れん坊将軍』も、劇中劇(冒頭シーン)と実在のキャラクター(江戸時代のシーン)として登場している。
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世界設定・用語
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GA(ジェネラルアンサー)計画 生物学的に進化が止まり、滅亡の危機に瀕している人類の種としての力を引き出し、新たな進化を促すために発足したプロジェクト。 作中世界の地球は実はとうの昔に滅亡しており、片手でも数えられる程度の人類がどうにか生存するに留まる惨憺たる有様だった。続編の『EXA VS』でそんな状況下で滅亡した人類を再興させるべく、生存した数少ない人類を保存し、数々の戦いの歴史から人類が自己進化して再興出来る条件を模索するため、ジュピターX以外にも9の施設が建造され、それぞれに生存した人類が管理され、最も進化の可能性の高い順に番号を割り振られたという事実が判明した。 ジェネラルアンサー (GA) GA計画の中心となる「偉大なる答え」と名付けられた膨大なデータ郡で、全てのガンダムシリーズの世界が再現された仮想空間。作成者やその目的については一切不明。 複数の世界はそれぞれ違う歴史をたどっているが、全ての世界で「戦いによる人類進化」が発生しているため、進化した者や進化の兆しが見られる者たちと戦い、その戦闘データを収集・解析すれば「人類進化の答え」が得られると考えられている。 現実に匹敵する超高密度データであるため、外部からの解析は一切不可能であり、内部に入って直接調査するしかない。 Gダイバー GAデータ内部に入って(ダイブして)進化した者や進化の兆しが見られる者たちと戦い、「人類進化の答え」となるデータを回収してくる者達の総称。 その正体は管理コンピュータが生み出したGAデータ探索用のパイロットプログラムに過ぎなかった。 エグザクター GA内部で生活し、その世界の詳細なデータを調べる任務に当たる者。必要に応じてGダイバーのサポートも行う。 なお、エグザクターとはGA内部で任務に当たるもの達の総称であり、Gダイバーも広い意味ではエグザクターに含まれるが、前者の意味で使われることが多い。 ホロアクター 肉体を持たず、人間型の立体映像として存在しているプログラム。『EXA』の終盤でイクスによって、ジュピターXの中枢に眠るセシアの本体以外は全員がホロアクターであり、活動している生身の人間は一人も居ないこと、すなわちレオスもピーニャたちも、そしてイクス本人もただのプログラム、ただのデータでしかないことが語られた。 GAステーション GA計画を遂行するために建造された宇宙ステーション。内部は巨大な管理コンピュータが制御している。ジュピターX(ジュピター・テン) 『EXA』の主な舞台となるステーション。木星軌道上に存在している。レオスやセシアが所属している。 続編の『EXA VS』で経緯は不明だがマーズIの侵攻とほぼ同時期に外部とリンクした。GA計画でも異質のステーションであり、これまでレオスやセシアがGA計画の真相や地球の現状、他のステーションの存在を知らなかったと同時に、他のステーションにもその存在を認知されていなかった。 『EXA VS』終盤にて、実はアース0の軌道エレベーターの登頂部であった事が判明する。FA計画の一件でアース0から切り離され、木星軌道に移動して現在に至る。トリムとの決戦の後はアース0基底部、アークワンとドッキングし、人類進化・地球再生を見守るGAデータ管理タワーとなった。 サターンII(サターン・ツー) テミスが所属しているステーション。土星軌道上に存在している。この施設はテミス曰く「計画発足から長い年月が経ち、既に守るべき人類を失った状態だったが他の組織に協力して活動を続けていた」とのこと。 マーズI(マーズ・ワン) アル・アダやダークセシアが所属しているステーション。火星軌道上に存在しているGA計画最初の施設にして、EA計画が発動した場合は外宇宙へ旅立つ宇宙船としての機能も持つ。アル・アダの指揮下で「コンクエスト」と称して他の施設への襲撃とGAデータの破壊を繰り返している。 その真の姿はEA計画で外宇宙に人類を移動させる宇宙船「アークワン」である。後にトリムによって起動され、地球のアース0基底部と接合し、巨大なタワーとなる。 マーキュリーIII(マーキュリー・スリー) アル・アダがセシアの肉体が入ったカプセルに仕掛けた細工で、サターンIIから行き着いたステーション。名前から水星軌道上に存在すると思われる。管理世界はC.E.。 ヴィーナスIV(ヴィーナス・フォー) 金星軌道上のステーション。最終決戦に向かうレオス達は強制的にここの管理するGAデータの宇宙世紀世界へ転移させられた。ステーションそのものは登場しない。 EA(エクソダスアンサー)計画 GA計画の裏で秘密裏に進行しているプロジェクトで、人類進化を探究する「GA計画」が失敗した際のサブプラン。未練を断つためにGAデータと地球を完全に破棄・破壊し、外宇宙に旅立つ事で人類進化を果たすというもの。 FA計画(プロジェクト・フォース) GA計画とEA計画が発動されるはるか前、実験ステーション「アース0」にて行われていたプロジェクト。計画を実行していたGダイバーは疑似人格のex-(EX-A000)、サポートをするホロアクターはアイレとテレノ。内容はGA計画とほぼ同じであるが、対象区域が宇宙世紀の一年戦争から第3次ネオ・ジオン抗争までと限定されたものであり、計画の途中でアース0の管理プログラムの暴走により計画は失敗する。アース0(アース・ゼロ) FA計画が行われていた実験ステーションであり、地球に建造された軌道エレベーターの最上部にステーションが存在していた。計画の途中で、アース0の管理プログラムが「人類と地球に壊滅的な打撃を与えて、人類を強制進化させる」と暴走したため、ex-(EX-A000)、アイレとテレノは阻止するが、管理プログラムが消滅寸前にアース0を自爆させて地球へ落そうとしたため、アイレとテレノは自身の人格を消去して新たな管理プログラムとなる。その後、アース0の存在は完全に抹消される。現在では軌道エレベーターは崩壊しており、基底部を残すのみとなっているが、実はジュピターXこそが最上部にあったステーションであった。 人類進化同盟 トリムがGA世界の人物のうち、自身の計画に賛同した者を集めた集団。各々が自身の目指す人類進化という目的の為にトリムに協力している。メンバーは「コメット(シャア・アズナブル)」「ドール(ティエリア・アーデ)」「マスター(東方不敗マスター・アジア)」「バロン(ゼクス・マーキス)」で、それぞれコードネームと、スプレマシー・ギアが一機ずつ与えられている。 実は真にトリムの思想に賛同している者はおらず、あくまで人類進化を成し遂げる事が目的であり、それが果たせるならレオスでもトリムでも構わないと考えていた。トリムの思想も非情な選民思想ながら人類進化の観点では間違いではない為に協力はしていたものの、レオス達の事はよく知らない為、トリムに代わって人類進化を託すに値するか、その信念を試す為に敢えて戦いを挑んでいた。
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世界設定・用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 17:00 UTC 版)
「百錬の覇王と聖約の戦乙女」の記事における「世界設定・用語」の解説
ルーン ユグドラシル 巨神ユミルの骸から生まれたと伝わる大地で、勇斗が転移した先の異世界。文明レベルは現代と比べるとかなり低いが、エインヘリアルや呪歌といった神秘的な力が存在する。しかし勇斗の調べでは、異世界ではなく地球のどこかなのではと言う確信を得ている。 氏族 ユグドラシルの各地に存在する国のようなもの。それぞれ漢字一文字の名が付いており、氏族の長である宗主(パトリアーク)によって治められる。宗主は氏族の人間全ての「親」であり、氏族全員が宗主の「子弟」であるとされるが、宗主と直盃を交わす(=宗主の直接の子分、弟分となる)のは認められた一握りの人間だけであり、そこから子分のさらに子分といった具合に枝分かれしていく。 ユグドラシルは実力主義の世界であり、宗主は基本的に世襲が出来ず若頭など氏族のナンバー2が継ぐものとされている。ただし下の者たちに認められる器量があれば世襲も可能なようで、事実リネーアは世襲である。彼女の世襲については反発する声も少なくなかったようだが、人柄の良さや統治能力の高さからか住人や子分たちにはよく慕われており、宗主の座を追われることはなかった模様。 誓盃の儀(フォーストブレーズララグ) 一つの盃に注がれた酒を互いに飲み干し、親子または兄弟の契りを結ぶ儀式。実の親や兄弟は選べないが誓盃の申し出を受けるか否かは自らで選ぶことができるため、盃の誓いは血の繋がりよりも重いとされる。そのため生半可な理由で盃を反故にすることは許されず、盃を軽視した行いは周囲の者からの信頼を失う結果となる。 子は親の直系、弟は傍系とされ、氏族の運営には基本的に子が携わることになる。勇斗の妹分であり舎弟頭でもあるフェリシアは立場上は全ての子より上であるが、権力はほぼなく名誉職のような扱いとされる。また兄弟の場合も基本的には弟が兄を敬わなければならないが、親子ほどの強制力はない。そのため特に他氏族と結んだ兄弟盃の場合、なにこれと理由をつけて兄貴分への協力を拒む者も居る。また当人達で合意した場合や、周囲が認めるような理由(重大な裏切り行為など)があった場合には盃を水にすることも許される。 なお氏族の宗主同士など重要な誓盃の儀に関しては神儀使と呼ばれる立会人の元で正式な手順を踏み行われるが、個人間で契りを結ぶ際は簡易的な方法で済ませることもある。 エインヘリアル 神に選ばれた選別の証(ルーン)を身体のいずこかに宿した者の総称。万人に一人と言われる希少にして優れた能力を持つ。ルーンは各々異なり、1つにつき4つから5つの加護を得ることができるが、フェリシアの「無貌の従者」やステインソールの「粉砕するもの」など例外も存在する。大抵は戦闘系の能力で常人離れした身体能力を有するが、化け物じみているというほどではなく、一人で百人をなぎ倒すというような芸当はできない。こちらも双紋を持つステインソールは例外。 呪歌(ガルドル) まじないを込めた歌を歌い、聞くものに様々な効果を与える魔術の一種。「交渉」の呪歌であれば、聞いた者の「言葉に宿る意思を発し受け取る力を一時的に強める」ことができる。これは端的に言えばお互いの言葉が通じるようになり、「スマートフォン」や「エインヘリアル」といった互いに馴染みのない単語であっても、それがどのような物を指す言葉なのかある程度理解できるようになるというもの。呪歌は効果が弱い、持続時間が長くないなどの欠点もあり、より強い効果を望む場合は秘法を頼ることになる。 秘法(セイズ) 儀式的な手順を踏むことにより効果を発揮する魔術の一種。使い手の力量次第では儀式や詠唱を行わない力の行使も可能だが、簡易的な分効果は落ちる模様。真っ当に発動させるには呪歌よりも面倒な手順が必要だが、その場合の効果は呪歌より上。なお呪歌や秘法は使用すると体に大きな負担がかかるため、あまり乱発は出来ない。 また秘法は大別して「内側に力をかけていくもの」と「外側に力をかけていくもの」があるとされ、どちらかが得意だともう一方は不得意であることが多い。フェリシアが勇斗を呼び寄せることができても送り返すことはできなかったのもこの適性の問題が一因と推測される。 奴隷制度 ユグドラシルにおいては奴隷の売買が認められており、敗戦国の人間が奴隷商人に売られることは珍しくないとされる。かつて「燕」に住んでいたエフィーリアが思い起こした奴隷像はかなり扱いが悪く、罵声や暴力を受けたり、長時間労働をさせられるなどしていた模様。「狼」では一般の市民とさほど変わらない生活が出来ており、これほどの好待遇は珍しいことだと語られている。勇斗は奴隷制度をユグドラシルでは当たり前のものと理解はしつつも生理的な嫌悪感が拭えず、一時は「狼」内部だけでも売買を禁止できないか検討した。しかし「狼」で禁止をしても他所の土地で売られるだけという結果は想像に難くなく、商人達の不興を買い「狼」の経済が停滞することを考えると実行はできず、目の届く範囲の奴隷を購入し保護するにとどめている。なお奴隷は僅かに与えられる賃金を蓄え、自らの身柄を主人から買い取ることで解放されることもできる。 対の鏡 月宮神社と「狼」の神殿に祀られている瓜二つの鏡。どちらも「妖精の銅(アールヴキプファー)」で作られていると推測されているが、なぜ勇斗達の世界に妖精の銅製の鏡が存在するのかは明らかになっていない。 同じ人間が同じ工程、同じ材料をもって作成した鏡は奇妙なつながりを持つとされ、エインヘリアルの中にはこの対の鏡を利用して遠方と連絡を取り合える者もいる。勇斗が元の世界の美月と会話を出来るのもこの対の鏡の力によるものと考えられており、鏡のない場所ではスマートフォンは繋がらない。
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世界設定・用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 00:03 UTC 版)
「キャンディポップナイトメア」の記事における「世界設定・用語」の解説
私立白姫学園 本作の舞台。『ぱにぽに』、『新感覚癒し系魔法少女ベホイミちゃん』の舞台である東京都大田区桃月(架空の地名)と近接する城南地区にある人工島「白姫ポートアイランド」に造られた私立学園。学園エリア一帯でひとつの学園都市を形成しており、巨大な橋とモノレールが主要交通手段となる。北エリアは観光地としてホテルや劇場、人気スイーツショップの集まる大型商業施設などが充実している。 UNKNOWN 「夢幻の心臓」と称される石の力によって、人の欲望が増幅させられ心が飲み込まれてしまい、魔物と化してしまった状態を指す。「夢幻の心臓」は細胞を急激に進化させる侵食遺伝子であり、大抵は半端な魔物モドキが作られるだけであるが、人の欲望が強ければ強いほど強い変化が起きるため危険性は非常に高く、ニャーさんはこれをして破壊神の卵と称している。神話や伝承に残されている「破壊神」の記述は、「夢幻の心臓」が強い力を発現させた最悪のパターンを意味しており、それらに言及した神話が複数存在するのは、何千何万とばらまかれたうちたった一つでも破壊神が生まれてしまう度にその当時の文明が滅んできたことを示している。 人間の欲望が強大化されるという性質上、いわゆる七つの大罪のうちいずれかの形をとりやすい傾向にある。また、自身の願望や理想を姿形に反映するため、例えば「正義感」が顕現されると、一般的に正義の象徴として認識される勇者や戦隊ヒーロー、魔法少女のような外見をとることになる。 侵略者(カオティック) 『新感覚癒し系魔法少女ベホイミちゃん』も参照のこと。 突如地球に現れた宇宙からの謎の侵略者達の通称。ロッパー、ゴーレムといったモンスタータイプから、アリスのような人造人間タイプなど、種類は様々だが、敵意と破壊目的を持って地球へやってきていることは大方共通している。白姫学園エリアの地下には超古代文明の宇宙船の残骸があり、多数のマジックアイテムやアーティファクトが持ち込まれると同時に、偶然に宇宙船の残骸が異世界とリンクしゲートとなってしまった結果、夢幻の心臓やUMA、モンスターといった敵が地球へやってきてしまった。 組織的に動いている様であっても個人の目的で動いている者もいれば、一見するとバラバラのようで実は繋がっている等、その目的や正体については謎が多い。近年になってその活動は活発になってきている。 アリス曰く、その在り方は「この世界の秩序を乱すもの」「この世界の全てと対立するもの」であり、行動原理は「世界が決めた善悪や法、道徳に一切縛られないもの」である。 魔法少女 本作の世界観では、地球が自己の免疫システムの一環として、地球の使い魔である精霊たちにより選ばれた少女達に、「火」、「水」、「土」、「風」のエネルギーを「守りの力」として与え、地球を蝕む敵と戦わせているが、その選ばれた少女たちのことを魔法少女と呼ぶ。 彼女達は「ハートキー(魔法の鍵)」と呼ばれるアイテムで変身するが、変身しない状態でも多少の力は行使が可能。みことによれば、魔法少女であれば力を失ったとしても魔法の残り香のようなものが発せられるため、互いが変身していない状態であっても判別が可能のようである。魔法少女同士がコンタクトをとることは基本的にないようであり、本作で明かされた魔法少女に起こる「侵食」や「力の喪失」などについての詳細は不明である。 魔法使い 魔法少女達を狙い、抹殺しようとする勢力。最も、その目的は彼女らを一方的に敵視・排除することではなく、地球が魔法少女に与えた「守りの力」が、人間に対して向けられ、人類の「敵」となることのないよう監視し、場合によって排除することである(地球を蝕む「敵」とは、有史以来地球を汚し壊し続けている人類のことでもあり、「守りの力」を与えられた魔法少女は、見方を変えれば人類の「敵」となりうる存在だからである)。
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