ジュピターX
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 23:39 UTC 版)
レオス・アロイ 声:岡本信彦 本作の主人公。Gダイバーであり、様々な世界のMSに搭乗し人類の滅亡を防ぐ為に奔走する。性格は基本的に真面目で、「セシアやGAデータ上の存在でしかない各世界の人物と対等に『人間』として接する」「素性の知らない(というよりある理由から知っていけない)Gダイバーの安否を気遣う」等、人格者としても優れている。旅先の世界で名立たるパイロット達との戦闘を重ねる内に、彼らから戦い方を学びながら腕を磨いていく。 最終的に自身らGダイバーが、人類再生を模索するためのパイロットプログラムに過ぎなかったという衝撃の事実を知ってもなお、セシアと共に“絶望の先の希望”を見つけ出す覚悟を持って、絶望に染まり全てのガンダム世界のデータを破壊しようとしたイクスの野望を打ち砕き、その暴走を止めた。 『EXA VS』ではいつか人間として目覚めるセシアの為、数年の時を経ても変わらず人類進化の為のダイブを続けていたが、やがて始まったマーズIのコンクエストやダークセシア達の出現により新たな戦いに身を投じる。復活したピーニャと再会した際には「少し歳食った」と言われている。 当初はパイロットとしての腕は未熟さが目立ったが、『SEED ASTRAY』の世界で叢雲劾と度重なる戦闘を行い、その際に直接顔を見合わせない状況でありながらも操縦スタイルから同一人物が繰り返し挑んでくることを察知した劾により、間接的なMS操縦技術の指導を受ける形となり、以後の世界のパイロットたちとも互角以上に戦える技術を身につけた。 また、『Gガンダム』の世界では「モビルトレースシステムでの操縦は苦手」と明言しながらもドモン・カッシュの乗るシャイニングガンダムと互角に渡り合えており、機体の性能差(レオスの乗ったヤマトガンダムはドモンの乗るシャイニングガンダムよりも20年以上昔の旧型機)を考慮すれば、この当時のドモン以上の格闘センスを持っていると言え、相対的に通常のMS操縦センスの高さを裏付けることになる。 『ガンダムW』の世界ではヒイロ・ユイに向けられた砲撃をいち早く察知しており、ヒイロが避けきれないその砲撃から身を挺してかばうなど、操縦センスだけでなく反応速度や即座の行動力も相当のものがある。 セシアがオリジナルのエクストリームガンダムを基に製作、パイロットのレオスが操縦・制御できるように「常識的」な機体にデチューン(下方調整)して製作された、赤いエクストリームガンダム(type-レオス)を操縦することになる。オリジナルのエクストリームガンダムのような、人智を超えた絶対的な戦闘能力までは有していないが、レオスがダイブしたGAデータで得た戦闘経験を、最大限に生かす形状に進化することが可能で“極限”の可能性を秘めたガンダムともいえる。 エクストリームガンダム(type-レオス)の各進化形態発動時は、その進化の基となった人物の影響をうけた性格にレオスの性格も変化する。格闘進化形態「ゼノン・フェース」時にはドモン・カッシュなどの、射撃進化形態「エクリプス・フェース」時にはヒイロ・ユイなどの、ファンネル進化形態「アイオス・フェース」時にはキラ・ヤマトなどの影響を受けた性格・口調になる。 全てが終わった後も、いずれ生まれ来る新人類の為に仲間達と共に人類進化の探求を続ける道を選ぶ。また、結果としてセシアの肉体は人類進化には不要となった(人類として目覚める必要が無くなった)事で、彼女にプロポーズした。レイス・レイス レオスの女性体。「C.C.世界」においてロラン・セアックと接触するため、セシアによって(ノリノリで)デザインされた。ダークセシアたちもこのプログラムは知っており、『EXA VS』ではマーズIに潜入する際にノーノの趣味で「メイド服バージョン」で使用された(しかも設定と口調まで指定された)。レオス本人にとっては(恥ずかしい過去という意味の)黒歴史で、再びこの姿になった際には恥ずかしさのあまり半泣き状態だった。 セシア・アウェア 声:竹達彩奈 「ホロアクター」と呼ばれる立体映像ナビゲーター。彼女は1体だけではなく複数体存在し、各Gダイバーのナビゲーターを行っている。1つの人工知能で全てのセシア・アウェアの思考を共有しているため、存在する全てのセシアの経験・行動が、全ての彼女に影響する(例を挙げると、キースのセシアが泣いていた時、レオスのセシアも泣き出した)。 1人のGダイバーに付き1体のセシアがナビゲーターとして存在し、それぞれのGダイバーの好みにカスタマイズする事が可能。立体映像でも胸を触られるのは不愉快に感じるなど人間のような思考を持つ。どのセシアも敬語で話す。本来Gダイバー達を平等にサポートする立場ながら、レオスへのサポートを続けるうちに彼との恋に落ちていく。やがてレオス専用機エクストリームガンダム(type-レオス)を生み出し、ダイブの補助のみならず機体のチューンから新フェース開発まで献身的にサポートする。 後に自身もGダイバー同様にGAデータへのダイブが可能となり、GAデータの中でレオスと触れ合える事を喜ぶが、彼を助けるべくダイブしたC.C.世界にてMS操縦技術の無さ故に騒動を起こしてしまった。この事は後にダークセシア達にも引き合いに出されて「操縦がヘタ」と言われ、操縦技術の指南を拒否されてしまった。 その本体は「ジュピターX」の中枢でコールド・スリープで眠る、幾多の戦争の果てに地球圏に残された最後の人類であった。人類再生の希望を模索するため、Gダイバーらパイロットプログラム達を、自身の分身をホロアクターとしてサポートしていた。しかしホロアクターとしての彼女はその事を全く知らず、自身の正体にも気付いていなかった。イクスとの決戦では自身の真実を知り、人間として再生できなくなる危険性を告げられても尚、レオスと共に戦う道を選んだ。 『EXA VS』ではマーズIに誘拐されるが、そこで調べていく内に今まで存在が秘匿されていた「EA(エクソダスアンサー)計画」を知ってしまい、人類とアル・アダを守るためにエクストリームガンダム ディストピア・フェイズをトリムと共に完成させ、愛するレオスを抹殺するために出撃する。しかしその本当の目的は、「協力」の代価にレオスを救う事にあった。結果としてトリムに利用され、レオスのデータを消滅させてしまった事実に耐え切れず自身のデータも崩壊(精神の死)を始めるが、ダークセシア達の想いを受け取った事で自身も進化し、それに呼応して復活したレオスと共にトリムを撃退した。自身の肉体への執着は全く無く、肉体を人質に取られても自分を「元々ホロアクターとしてGダイバーをサポートしていた身」として「例え肉体を失ってもレオスと共に人類進化を探求する」と言い放つほどレオスとの絆は強い。 その後はダークセシア達のデータを一部受け継いだ事と、ピーニャとアハトのスパルタ訓練を経てようやくMS操縦技術を身に着け、自身の専用機「エクストリームガンダム type-セシア エクセリア」を駆ってレオスと共に戦う。レオスのセシア 帽子を気持ち斜めにかぶっている。セシア曰く「モデルになった人物に近い姿でとても気に入っている」とのこと。『EXA VS』ではエクストリームガンダム ディストピア・フェイズに搭乗する際に仮面を着けた。これは元々ときたがネタ半分で描いたものだったが、VSスタジオスタッフに大好評だった事から正式に登場する事となった。そのような経緯からか『がんドモEXA VS』では散々ネタにされている。 キースのセシア 知的な印象で、眼鏡をかけている。番外編ではバグの所為でこの姿でレオスの前に出てしまった。 ピーニャのセシア 少々幼い顔立ち。服装はしょっちゅうカスタマイズされている(ドレス、セーラー服、etc)。番外編ではバグの所為でこの姿のままイクスの前に出てしまったが、イクスには内心では「悪くない」と思われていた。 イクスのセシア レオスのセシアと似ているが、より大人っぽい顔立ちで胸も大きく、脚はニーソックスではなくストッキング。イクスと出会った頃は少女の姿をしていた。一時イクスの手で解体されるも、修復され再び彼の元に現れる。 ハロ シリーズ各作品に登場するロボット。今作では腹部にルームナンバーがナンバリングされている。 イクス 声:Gackt 自身を「ex-(読みは同じく“イクス”)」と名乗る、マントを纏っている掴み所のない謎の男。彼もGダイバーであり、セシアの1体が彼にも仕えている他、ダイブ中のGダイバーの監視やダイブルームを介さない直接ダイブなど、様々な特権を持つ。“極限のガンダム”こと「エクストリームガンダム」を創作している。創作のためのデータ回収が滞っており、その建造が遅れていたが、遂に完成する。 かつて、一年戦争末期のア・バオア・クー戦のGAデータでアムロ・レイに挑もうとして失敗。その結果、GAデータに大きな干渉を加えて世界を破滅に導いた。 その正体は、セシアが生み出した、Gダイバー管理プログラムであった。自我が芽生え、進化するうちに自身もその事を忘れてしまっていた。自分が本来プログラムでしかなかったこと、そして所詮ナビゲータープログラムだと見下していたセシアこそが地球圏の唯一の生き残りの人類の分身であった事実を知り、自身が望む新たな世界をゼロから創造しようと、全てのガンダム世界のデータを葬り去ろうとしたが、人類の新たな再生の希望を信じるレオスとセシアによってその野望は打ち砕かれた。 レオスとの最終決戦に敗れ、“絶望の先の希望”を垣間見た事で、レオスとセシアに未来を託し、自身の意思で消滅した。 続編『EXA VS』では自身の欠片から生み出されたトリムに幻影となって語り掛け、覇道を突き進む彼の精神を揺さぶっている。また、元々は最初に生み出されたGダイバー「extra」であり、度重なる過酷な戦闘によるデータの崩壊と再生の繰り返しから本来の任務を忘れた存在であった事が語られる。 キース・オルス Gダイバーの1人。GAデータの「西暦」にてフォンに再起不能にさせられ、レオスが彼の後任としてA.D.世界に赴くことになる。その後、セシアがレオスに付きっきりの状態に目を付けたイクスに呼ばれた後の消息は不明(イクス曰く「彼の絶望を手に入れた」)だったが、イクスに人格を変更され、ピーニャと共にリボーンズガンダムでレオスを迎え撃つ。セシアの呼び掛けで一度は正気を取り戻したが、最期はイクスによって他のGダイバー達諸共消滅させられた。 続編『EXA VS』では、宇宙世紀世界にダイブした状態(いつ修復されたのか不明だが)で登場。重装フルアーマーガンダムに搭乗していた。アル・アダとの戦いの後は自身とレオスの志の違いを思い知り、一度は再び消滅する事を望んだもののレオスの説得を受けてエグザクターに転身し、データ世界の保全と歪みの修正の為に飛び回っている。以前とは別人のような頼もしい雰囲気となっており、宇宙世紀世界にダイブしてピンチに陥っていたセシアを助けた。 ローカイ GAデータの「未来世紀」で情報収集を行い、Gダイバーの行動をサポートするエグザクター。 ピーニャ・ハーシー Gダイバーの1人。テンションが高く、所有する13番のハロを弄ったり、自分のセシアにドレス着用にカスタマイズするなど奔放な少女。好みのタイプはクール系男子であり、熱血系や一定以上の年上には興味は無い。 ヒイロを「星の王子様」と呼んで執着を見せており、たびたび対戦している。作中後半ではセシアがレオスの危機を脱却させるための使いにされる事が多くなっており、本人の姉御肌な性格から断り切れず何度も駆り出される苦労人の面が強く描かれている。 イクスがエクストリームガンダムのタキオン・フェイズを完成させるために、彼女からエクストリームガンダム(type-レオス) ゼノン・フェースに関する記憶を抜き出す。記憶を抜き出された彼女は無事だったものの、抜かれた記憶の部分が曖昧になっていると自覚している。 エクリプスフェースを発動させたレオスがヒイロに似た言動になったことで、彼にも執着を見せるようになり(逆にゼノンフォースでは引いていた)、彼が進化の兆しを見せ始めてからはその確認を得るために今までのレオスの戦闘データの追跡調査に挑んでいく事になる(『EXA VS』にて、これは管理コンピューターにハッキングしたアル・アダに仕向けられていた事が明かされる)。 最終的にイクスによって解体、再構成されてキースと共にHi-νガンダムでレオスを迎え撃つ。一度はセシアの呼び掛けで正気を取り戻すも、その後はイクスによって他のGダイバー達諸共消滅させられた。この際は髪を下ろしており、口調も変わっているが、『がんドモEXA』ではそれをネタにされていた。 続編の『EXA VS』では、経緯は不明だがプリモが彼女のデータを回収しており、再構成される。イクスに解体された時の記憶から彼に強い恨みを持っているが、イクスによって再構成された時の記憶はなく、イクスが既に消滅している事も当初は知らなかった。またプリモやハナヨに体よく利用されることもあり、観察するGダイバー、補佐するホロアクター、そして観察されるGAデータというヒエラルキーが崩壊し、三者が同等の存在となったことを示した。ディストピア・フェイズとの戦いではハナヨに振り回され、状況が呑み込めないままダークセシア達を導き、セシアとレオスの復活に貢献した。 ユウザ・シンドウ 「烈火のユウザ」の異名を持つジュピターX伝説のGダイバー。レオスが赴任する前に死んだはずだったが、イクスが掌握した管理コンピュータ内部のデータから再起動され、ゴッドガンダムでレオスに一騎討ちを挑む。 『EXA VS』ではキースと共に再生された事が語られるが、直接の登場は無い。 元ネタは『SDガンダム英雄伝』の主人公の一人、真導勇座。
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