しょ‐せん【所詮】
所詮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/11 01:39 UTC 版)
所詮(しょせん)は、日本語の二字熟語の一つ。仏教においての用語、古語でもある。
現代語としての所詮
現代使われる所詮には、「結局」「どうせ」の意味がある。口頭で頻繁に使われ、あまり文章で使われることはない。[1]
仏教用語としての所詮
仏教には数多くの経典があり、これらの経典によって解き明かされる内容のことが意味される。そして文字などのこの内容を明らかにしているものを能詮と言う。所詮の「所」は、されるという受身をあらわす。所詮の「詮」はつまるところを意味する詮ずるところである[2]。
最も古い使用された例は、908年に本朝文粋で菅原淳茂が用いていたこと。つまるところを意味して副詞のように用いていた[3]。
所詮の意味が確かになるのは、平安遺文などが書かれた平安時代になる。この時代もつまるところを意味し、不都合なことが起きた場合にこの事を述べた次に所詮を置き、この所詮の次に結論を述べている例が多く見られる[3]。
鎌倉時代からは結局を意味する言葉として多く用いられていた。この時代から現在の意味用法のように用いられている。鎌倉時代の文学作品には用いられておらず、古文書、下知状、申文、陳状で多く見られる[3]。
脚注
- ^ [1]/
- ^ a b “所詮 | 生活の中の仏教用語 | 読むページ | 大谷大学”. www.otani.ac.jp. 2022年11月2日閲覧。
- ^ a b c “鎌倉時代前期の古文書に見られる「所詮」 の用法について”. 広島大学. 2017年8月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月2日閲覧。
所詮
「所詮」の例文・使い方・用例・文例
- 私は所詮そのくらいの友達だったんだね。
- コンピューターのマニュアルを読むだけでは所詮畳の上の水練だ。
- 時間はあなたの好きなように過ごせばいい。所詮、あなたの時間なのだから。
- それは所詮かなわぬ大それた望みだ.
- 所詮は彼の努力次第です.
- 病人は所詮助かるまい.
- どれも所詮同じことだ
- 彼は所詮助かるまい
- 所詮助かる見込みが無い
- 所詮望みが無い
- 彼は所詮死は免れぬ
- 所詮勝てる見込みが無い
- 僕には所詮成功はできぬ
- 君には所詮かなわない
- 彼女は器量では所詮姉に及ばない
- 君には所詮当たらないことだ
- 所詮かなわぬ恋だと諦めた
所詮と同じ種類の言葉
品詞の分類
- >> 「所詮」を含む用語の索引
- 所詮のページへのリンク