平安遺文とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 平安遺文の意味・解説 

平安遺文

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/17 14:49 UTC 版)

平安遺文(へいあんいぶん)は、歴史家竹内理三平安時代の文書を編年でまとめた史料集である。古文書編、金石文編、題跋編、索引編の全15巻。

概要

竹内が長年筆写してきた史料を広く利用できるよう企画されたもので、『寧楽遺文』に続き、戦時中から出版準備が進められていた。古文書編は平安時代の古文書を網羅することを目指し、年代順にまとめている(個人的な内容の消息類、類型的な除目申文、『類聚三代格』『朝野群載』『本朝文粋』等の編纂書は原則として除く)。1947年(昭和22年)に東京堂出版から刊行を始め、1957年までに9巻を刊行。781年(天応元年)から1185年(元暦2年)の古文書を収める。その後、第10巻(拾遺、1962年)、第11巻(総目録・解説、1967年)を追加した。古文書の総数は5万5千通余に及ぶ。

また、金石文編(1巻、1960年)、題跋編(1巻、1968年)、索引編(2巻、1978年・1980年)が刊行されている。1998年に『平安遺文 CD-ROM版』が出ている。

「戦後における平安時代の社会経済史・国家史研究の飛躍的進展は、主としてこの『平安遺文』によってなされたもの」(坂本賞三)、「平安時代史研究に革命をもたらした資料集」(黒田日出男[1])と高く評価されている。

参考文献

注釈

  1. ^ 黒田日出男他編『日本史文献事典』(2003年、弘文堂)

外部リンク

東京大学史料編纂所の公式サイトに「平安遺文フルテキストデータベース」がある[1]

関連項目

  • 寧楽遺文
  • 鎌倉遺文
  • 南北朝遺文 - 1980年から九州編、中国四国編、関東編、東北編と刊行。
  • 室町遺文 - 2018年から関東編を刊行。
  • 戦国遺文 - 1989年から後北条氏編、武田氏編、古河公方編、佐々木六角氏編などを刊行。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「平安遺文」の関連用語

平安遺文のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



平安遺文のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの平安遺文 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS