一年戦争
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一年戦争(いちねんせんそう、One Year War)は、『ガンダムシリーズ』のうち、第1作のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』およびその外伝作品の舞台となる架空の戦争。作品中の勢力であるスペースコロニー国家・ジオン公国が地球連邦政府からの独立を果たすため宇宙世紀0079年1月3日に宣戦布告することにより始まり、それからほぼ1年後の0080年1月1日、崩壊したジオン公国に代わって新たに発足したジオン共和国政府が終戦協定に調印することによって終結する。戦後に付けられた名称であり、戦時中または戦後も別名として「ジオン独立戦争」と呼ばれる。
- ^ 中立コロニーであったにもかからわず、連邦軍のMS「アレックス」(RX-78NT-1)が最終調整のため搬入されたことで、同機の奪取を試みるジオン軍との間で戦闘が発生した。『ポケットの中の戦争』に詳しい。
- ^ 『THE ORIGIN』では星一号作戦時に元帥、またアニメ版では制服組トップである統合参謀本部議長
- ^ ルウム戦役時まで中将
- ^ ガルマ・ザビ国葬における演説より
- ^ a b c d e 『機動戦士ガンダムMSigloo第603技術試験隊中間報告書』(エンターブレイン、2005)66頁 ISBN 4757722745
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話
- ^ a b U.C.HARD GRAPH 公式サイト、地球連邦軍陸戦MS小隊ブリーフィングセット解説より。10月6日のガルマ・ザビ追悼演説直後にあたる『第08MS小隊』第2話では、カレン・ジョシュワ曹長がコジマ大隊に配備されて3か月であると発言した。
- ^ OVA『MS IGLOO2 重力戦線』第2話、第44機械化混成連隊大隊指揮官コレマッタ少佐の発言より。
- ^ テレビ版ではホワイトベースによる補給艦への攻撃が行われる。
- ^ ラルの自決は11月5日で、最後の戦闘は11月7日以降とする説もある。
- ^ テレビ版25話。劇場版では省略されている。
- ^ テレビ版のエピソードであり、劇場版ではカットされている。
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第3話、エンディング直前のテロップとナレーション。
- ^ ソロモン陥落後説、8月説の異説あり
- ^ 実際には、撃沈の直前にシャア大佐により射殺される。
- ^ a b 「機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.1 一年戦争編」バンダイ 1989年2月20日初版発行 63-67頁。(ISBN 4-89189-006-1)
- ^ 「ガンダム」のナレーションなどでは総人口の半数が死んだと表現される。尚、同時代においては総人口のうち、90億人がコロニー在住、10億が月面在住者である[16]。
- ^ アニメ『機動戦士ガンダム』冒頭で描かれているシーンはこの部分である。
- ^ なお、シドニー湾はOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の冒頭に登場し、公式設定となった。
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第1話より、艦隊戦直前のシーン。
- ^ この戦役に際してジオン軍は戦艦4隻・巡洋艦78隻・その他艦艇34隻・モビルスーツ2920機とガトル戦闘爆撃機400機を投入したのに対し、連邦軍の戦力は戦艦48隻・巡洋艦163隻・その他艦艇202隻・戦闘機300機というものであった。確かに戦闘艦艇では連邦軍が三倍弱の数を投入しているものの、航空兵力では逆にジオン側が8倍の戦力を投入している計算であり、一般的に言われる「三倍の戦力差」の実態にはやや疑わしい点もある。
- ^ 作品によってはC型、あるいはS型に搭乗したとの描写がみられる。
- ^ 漫画『GUNDAM LEGACY』において、類似した機体が0084年にサイド3防衛のため、戦闘に参加している姿が描かれている。
- ^ ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』のムービーでは、頭部にはブレードアンテナ、いわゆるツノのないシャア・アズナブル専用機が登場している。ただし、OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』においてブレードアンテナを装備した専用機が登場したことで、こちらが公式設定となっている。
- ^ この作品では「赤い彗星」の異名はルウム戦役以前から呼ばれていたことになっている。
- ^ 偵察機で哨戒任務についていたリュウ・ホセイ軍曹が直前にジオン艦隊を発見して報告するが、艦長により誤認とみなされ無視されてしまう。
- ^ テキサス・コロニーのみが破壊を免れた理由は、そこに住んでいたセイラ・マス(アルテイシア)の身を案じたシャア(キャスバル)の意向があったからだったとシャアの口からセイラへ語られている。
- ^ テレビ版第16話、ホワイトベース隊の捕虜になったランバ・ラル隊 コズン・グラハム少尉のブライトに対する発言が初出である。
- ^ テレビ版25話。水爆ミサイル使用直前の、レビル将軍に対するマ・クベの通告より。
- ^ テレビ版第25話のブライト・ノアの発言より。ブライトはガンダムに搭乗するアムロ・レイに事情を説明した。
- ^ テレビ版第32話。キャメル艦隊戦後の、スレッガー・ロウ中尉の発言より。
- ^ 『ガンダム公式百科事典』532ページ。
- ^ 『戦略戦術大図鑑』58ページ。
- ^ テレビ版第16話、17話のコズン・グラハムとブライトの会話より。
- ^ 『第08MS小隊』第7話。ケラーネ本人は「気化爆弾」と説明した。
- ^ 『第08MS小隊』第10話。
- ^ ドリームキャストゲーム『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』に初登場。漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』にも登場する。
- ^ 実行を命じられた艦隊が出撃後に投降したことから使用はされていない
- ^ ただし、情報流出防止の殺害は違反とは言い難い。
- ^ OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』第5話
- ^ a b c 『週刊ガンダム・モビルスーツ・バイブル 56号『ガンダム試作2号機』』デアゴスティーニ・ジャパン。
- ^ テレビ版第39話。ギレン・ザビとシャリア・ブルの会見より。ギレンはシャリア・ブルの指摘を途中でさえぎった。
- ^ a b c d OVA『MS IGLOO2 重力戦線』第1話
- ^ OVA『MS IGLOO2 重力戦線』第1話。ムサイ級巡洋艦3隻がサラミス級巡洋艦3隻を迎撃し、サラミス2隻を損傷させ1隻を撃沈した。
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話より、劇中のプロパガンダ放送。
- ^ OVA『MS IGLOO2 重力戦線』第1話、2話など。
- ^ OVA『MS IGLOO2 重力戦線』第2話
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第3話では、ロンドンからジオン軍向け厭戦放送「メリーさんの羊」が放送された。オデッサ戦後にホワイトベースが寄港したベルファストも、連邦軍が確保していた北アイルランドに位置する。
- ^ テレビ版第18話、カイ・シデンとリュウ・ホセイの会話より。
- ^ テレビ版第29話、ミハルから情報を得たあとのブーンとシャアの会話で、シャアはアフリカ戦線について言及する。
- ^ テレビ版第10話、舞踏会中のガルマとシャアの会話より。第11話では、ホワイトベースが連邦軍制空圏内に入ろうとしている。
- ^ アムロの実家は、テレビ版では日本。劇場版や『THE ORIGIN』では北米に設定されている。
- ^ テレビ版第14話からジオン軍兵士達の不満。彼らはコロニーに帰るために手柄を立てようと、ガンダムをワッパで襲撃した。
- ^ アニメ版では、ビグ・ザムや『第08MS小隊』のアプサラス計画やゲーム『コロニーの落ちた地で…』のライノサラスなど。
- ^ 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、連邦軍は開戦以前からジオンのモビルスーツ開発を諜報により把握していた。これに対し、当時ジャブロー計画推進司令本部計画担当部長であったゴップ将軍がテム・レイにMS開発を依頼しているシーンが描かれている。また、連邦軍の派閥抗争は用兵思想という観点からは見られず、レビル将軍もMS開発には係わっていない。
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話のセモベンテ隊など。
- ^ 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、この戦闘よりももっと以前にミノフスキー博士の亡命をジオン側が阻止するためにランバ・ラル、黒い三連星、シャア・アズナブル(キャスバル・レム・ダイクン)が操縦する5機のモビルスーツと、連邦軍のガンキャノン部隊の戦闘が行われている。この戦闘により連邦軍の部隊は全滅し、ミノフスキー博士は戦闘に巻き込まれ死亡する。また、この戦闘には月面都市の政治家との交渉を優位に進めたいというキシリア・ザビの意図も絡んでいた。ジオン側のモビルスーツの性能を目の当たりにしたテム・レイは、後の会議の席でガンダムを発表。ガンダム開発のために、長男・アムロを連れてサイド7へ移住することとなる。
- ^ 映像作品ではOVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話(劇中0079年5月9日)で、セモベンテ隊の連邦軍鹵獲ザクIIがジオン公国軍のザクIを撃破している。特殊部隊の戦果のため、公式記録としてカウントされていない。
- ^ テレビ版第16話、塩湖捜索中のマーカー・クランの報告より。
- ^ テレビ版第21話で、ホワイトベースがアナトリア半島に位置する地図が出る。
- ^ テレビ版16話で、レビルが派遣した連邦軍士官がオデッサ作戦決行日まで5日だとブライトに告げている。
- ^ テレビ版第23話ナレーションより。実際にキリシアが送ることが出来たのは、直属の部下「黒い三連星」と3機のドムのみだった。
- ^ 連邦軍が後方支援を除いて400万を投入したのに対し、ウクライナ地方に集結したジオン軍は90万の兵力であった。後方支援の370万と併せて、連邦軍は地上兵力の三分の一をこの作戦に投入したとされる。
- ^ a b c OVA『MS IGLOO2 重力戦線』第3話
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話劇中の連邦軍プロパガンダ放送では、実際に連邦軍が8つのルートから侵攻している様子が放映された。
- ^ マ・クベの罠におちてメガ粒子砲の直撃を受けたため。ブライトは疲労で倒れて指揮不能だった。
- ^ テレビ版第23話でレビル将軍は、ホワイトベース隊への度重なる補給は参謀本部の命令によるところが大きいと発言。また新兵器の実験台に正規兵を使うわけにもいかず、ちょうどホワイトベース隊が適任だからだとマチルダに述べた。劇場版ではニュアンスが異なり、ホワイトベース1隻に右翼の攪乱をまかせざるをえない連邦軍の戦力不足と、ニュータイプへの個人的な期待を語っている。
- ^ テレビ版第24話から、三連星撃退直後のレビル将軍とエルラン中将の会話より。劇場版では時系列が異なる。オデッサ作戦開始はランバ・ラル戦死直後。黒い三連星戦は初日で、1回の戦闘で全滅する。
- ^ テレビ版第25話、ビッグ・トレー内部でのエルランとジュダックの会話より。
- ^ 劇場版『哀戦士』では、エルランの内通と逮捕は省略されている。
- ^ テレビ版第25話
- ^ 『機動戦士ガンダムII 哀戦士』より、オデッサ戦部分のナレーション。
- ^ 劇場版のオデッサ作戦最終局面でホワイトベースと戦う部隊は、ハモン指揮下のラル隊残存部隊である。
- ^ テレビ版第25話「オデッサの激戦」から、黒い三連星とガンダム交戦中のマ・クベとウラガンの会話より。
- ^ ケラーネ中将に関しては、核ではなく燃料気化爆弾の使用を仄めかすセリフがあるが、劇中どちらを使用したのか明確な描写はない。
- ^ 『第08MS小隊』第7話では、複数のザンジバル級機動巡洋艦が宇宙に脱出している。
- ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話、終盤の救助と戦闘より。
- ^ テレビ版第25話のナレーションでは、黒い三連星のドム2機がガンダムと戦ったため、ジオン軍の戦力が不足したと説明している。
- ^ OVA『MS IGLOO2 重力戦線』ではグフカスタムや「黒い三連星」以外のドムも登場した。小説『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』では、地球連邦軍はオデッサ作戦にジムなどのモビルスーツを投入したものの、被害を恐れて後方に下げさせ、通常戦力で作戦を行ったとの描写がある。また、『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』などのゲーム作品(ノベライズ・漫画化作品を含む)でも複数のモビルスーツが参戦している描写がある。
- ^ テレビ版第28話。シャアはホワイトベースの目的地がジャブローかアフリカ戦線なのか、ミハルの情報を得るまで判断できなかった。
- ^ テレビ版第29話。シャアは援軍がキャルフォルニアから来ると部下達に説明している。
- ^ テレビ版29話で、空挺作戦前のシャアがジャブロー基地の破壊に言及している。
- ^ テレビ版第30話、エンディング直前のナレーションより。
- ^ OVA『MS IGLOO -黙示録0079-』第1話
- ^ 古代ローマで本国と属州の境界をなし、内乱時ガイウス・ユリウス・カエサルがもはや後戻りできないと渡った故事で知られるルビコン川に由来する。
- ^ なお、小説版では生存を匂わせる描写がある。
- ^ その場に居合わせたトワニング准将により、ギレンの暗殺は「名誉の戦死」として処理された。
- ^ ガンダム・センチネルの作中においては核兵器使用禁止の再確認や融合炉のシールド・メガ粒子砲・Iフィールド以外のミノフスキー粒子の軍事目的での利用禁止も含まれているとされている。
- ^ ソロモンは地球連邦軍基地、ア・バオア・クー、サイド3はジオン共和国の管理下になり、地球上において占領した基地は地球連邦軍に奪還された。
- 1 一年戦争とは
- 2 一年戦争の概要
- 3 背景
- 4 戦後処理とその後の影響
- 5 脚注
- 一年戦争のページへのリンク