小澤征爾とは? わかりやすく解説

小澤征爾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 20:38 UTC 版)

小澤 征爾(おざわ せいじ、1935年昭和10年〉9月1日 - 2024年令和6年〉2月6日)は、日本の男性指揮者。1973年からボストン交響楽団の音楽監督を29年間[1]務め、2002年 - 2003年のシーズンから2009年 - 2010年のシーズンまでウィーン国立歌劇場音楽監督を務めた。


注釈

  1. ^ その後、世田谷区には2019年時点でも居住[10]
  2. ^ ただし吉田秀和によると、このとき小澤が卒業できなかったのは「小澤にはまだ第九を教えていない。第九を勉強させないで指揮科を卒業させるわけにはいかない」との斎藤秀雄の意向によるものだったという[16]
  3. ^ NHKの音楽プロデューサー細野達也が小澤の日本フィルの指揮ぶりを聴いて「N響にも欲しい」と思い、N響副理事長の有馬大五郎や事務長の木村竜蔵を説得し、小澤の抜擢に至ったという[21]
  4. ^ なお、ボストン交響楽団を初めて指揮したのは同楽団音楽監督就任の約5年前にあたる1968年1月、同楽団のホームグラウンドであるボストン・シンフォニーホールで開催された同楽団公演に於いてのことである[23]
  5. ^ 高等学校音楽科に限って、男女共学である。
  6. ^ 美樹(ヴェラ)の父方祖父母は二人ともロシア人である[64]
  7. ^ N響事件の後、小澤は「指揮者は本当に大変なことをやっている」という言葉を繰り返すようになった[70]

出典 

  1. ^ 日本経済新聞「理想追い 曲折の29年間 時に反目、洗練と重みに磨き」
  2. ^ Liste der Ehrenmitglieder der Wiener Staatsoper
  3. ^ 「小沢征爾さん ウィーン・フィル名誉団員に 「どんな勲章よりうれしい」」『読売新聞』2010年11月3日 東京朝刊 33頁。
  4. ^ 岡崎久彦『百年の遺産:日本近代外交史73話』産経新聞ニュースサービス、2002年、181頁
  5. ^ ただし、母親の小澤さくらによれば、夫の開作がその命名を板垣に伝えたところ、「二人の名前を並べるなら石原のほうが偉いんだから『爾征』とつけなきゃいけない』と言われたらしい。小澤さくら『北京の碧い空を わたしの生きた昭和』58頁。
  6. ^ a b c 山田 2006, p. 20.
  7. ^ a b c 山田 2006, p. 23.
  8. ^ 小澤, 小澤 & 小澤 2022, p. 50.
  9. ^ 山田 2006, p. 24.
  10. ^ 市川三郷町議会だより(2019年11月1日発行 第57号)(2019年11月11日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  11. ^ a b c 山田 2006, p. 25.
  12. ^ a b c d 小澤 2014, p. 164.
  13. ^ 山本 1999, pp. 40–42.
  14. ^ 山田 2006, p. 34.
  15. ^ 小澤征爾『ボクの音楽武者修行』
  16. ^ レコード芸術編『吉田秀和 音楽を心の友と』p.38(音楽之友社、2012年)
  17. ^ a b 広中平祐との対談『やわらかな心をもつ』p.54-55
  18. ^ a b 山田 2006, p. 41.
  19. ^ 小澤 2014, pp. 47–48.
  20. ^ 山田 2006, p. 44.
  21. ^ 原田 1989, pp. 190–191.
  22. ^ 小澤征爾さんが世界に飛び立つ転機“N響事件”とは 三島由紀夫、石原慎太郎らが団結 「敬意と感謝」追悼”. www.sponichi.co.jp. www.sponichi.co.jp (2024年2月9日). 2024年2月10日閲覧。
  23. ^ a b c d BIOGRAPHY - ユニバーサルミュージック・ジャパンWebサイト内、小澤征爾アーティスト・サイトより《2017年11月23日閲覧》
  24. ^ 『朝日新聞』1972年4月12日(東京本社発行)朝刊、23頁。
  25. ^ 旅のテーマ~日本とのつながり - マサチューセッツ州政府観光局・日本語版サイトより《2017年11月23日閲覧》
  26. ^ A Tribute to Seiji Ozawa” (英語). BSO. 2024年2月9日閲覧。
  27. ^ Japanese American conductor”. www.britannica.com. www.britannica.com. 2024年2月10日閲覧。
  28. ^ “小澤征爾氏、文化勲章受賞!”. ローチケHMVニュース. (2008年10月28日). http://www.hmv.co.jp/news/article/810280130/ 2017年12月11日閲覧。 
  29. ^ 平成20年度 文化功労者及び文化勲章受章者について 平成20年度 文化勲章受章者(五十音順)』(プレスリリース)文部科学省、2008年11月3日http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/10/08102402/002.htm2009年12月6日閲覧 ウェブアーカイブ(2012年2月10日)WARP(インターネット資料収集保存事業)
  30. ^ “小澤征爾さん、食道がん 半年間活動休止”. 朝日新聞. (2010年1月7日). オリジナルの2010年1月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100108185154/http://www.asahi.com/culture/update/0107/TKY201001070124.html 2010年1月8日閲覧。 
  31. ^ “小澤征爾さん、ウィーン・フィル名誉団員に 日本人初”. 朝日新聞. (2010年11月2日). オリジナルの2010年11月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101104073804/http://www.asahi.com/culture/update/1102/TKY201011020352.html 2010年11月2日閲覧。 
  32. ^ 小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト XI 歌劇『蝶々夫人』演奏会形式公演中止および小澤征爾の1年間の指揮活動中止について』(プレスリリース)小澤征爾音楽塾、2012年3月7日http://www.ongaku-juku.com/j/img/2012project/news_120307.pdf 
  33. ^ 緒方優子「きょうの人 小澤征爾さん(77) 水戸芸術館館長に就任」『産経新聞』2013年4月5日付け、東京本社発行15版、2面。
  34. ^ 小澤征爾さんに米ケネディ・センターが名誉賞「オーケストラに新たな境地もたらした」”. サンスポ (2015年7月17日). 2015年7月17日閲覧。
  35. ^ 小澤征爾が骨折でオペラ降板 代役はギル・ローズ氏”. ORICON STYLE (2015年8月7日). 2015年8月7日閲覧。
  36. ^ 小澤征爾さん、長野県民栄誉賞第1号 「音楽文化の普及に寄与」”. スポニチ (2015年8月21日). 2015年8月21日閲覧。
  37. ^ “小澤征爾さんにグラミー賞 最優秀オペラ録音部門”. 日刊スポーツ (日刊スポーツNEWS). (2016年2月16日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1605188.html?mode=all 2023年10月14日閲覧。 
  38. ^ “小澤征爾さんが第58回グラミー賞を受賞”. ぶらあぼONLINE (ぶらあぼホールディングス). (2016年2月16日). https://ebravo.jp/archives/24768 2023年10月14日閲覧。 
  39. ^ 小澤征爾氏の「成城大学名誉博士」授与式を挙行
  40. ^ 小澤征爾さん、「名誉団員」に ベルリン・フィル
  41. ^ 平成28年度名誉都民候補者
  42. ^ 平成28年度東京都名誉都民顕彰式及び東京都功労者表彰式について
  43. ^ “菅田将暉、“お父さん”吉川晃司との授賞式に「運動会みたい」と声弾ませる”. 映画ナタリー. (2016年11月21日). https://natalie.mu/eiga/news/210194 2016年11月22日閲覧。 
  44. ^ サイトウ・キネン財団 2018年活動報告
  45. ^ 史上初! 小澤塾長とサイトウ・キネン・オーケストラ、JAXAと共に演奏を宇宙に届ける”. 小澤征爾音楽塾公式サイト (2022年11月24日). 2024年2月29日閲覧。
  46. ^ セイジ・オザワ 松本フェスティバル 30周年記念 特別公演 松本・長野 万雷の拍手で終演!来年は8月20日~9月6日 開催!』(プレスリリース)2022セイジ・オザワ 松本フェスティバル(2022OMF)、2022年11月26日https://mailchi.mp/a0121fd504be/2022omf-no10-1126omf30-82096 
  47. ^ 2022年11月のセイジ・オザワ松本フェスティバル30周年記念特別公演のカーテンコールで、車いすに乗って登壇した小澤征爾さん=2022年11月25日(朝日新聞デジタル) - ウェイバックマシン(2024年2月15日アーカイブ分)
  48. ^ ピアニストの江戸京子さん死去 アリオン賞など音楽文化振興に尽力”. 朝日新聞デジタル (2024年2月1日). 2024年2月1日閲覧。
  49. ^ a b “小澤征爾さん死去、88歳 世界的指揮者、日本クラシック界を牽引”. 毎日新聞. (2024年2月9日). https://mainichi.jp/articles/20240209/k00/00m/200/242000c 2024年2月9日閲覧。 
  50. ^ “指揮者の小澤征爾さん死去 「世界のオザワ」と評され活躍 88歳”. NHK. (2024年2月9日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240209/k10014354011000.html 2024年2月9日閲覧。 
  51. ^ “小澤征爾さん死去、88歳 長男は俳優・小澤征悦、21年86歳の誕生日にNHK桑子アナと結婚”. デイリースポーツ online (株式会社デイリースポーツ). (2024年2月9日). https://www.daily.co.jp/gossip/2024/02/09/0017314299.shtml#google_vignette 2024年2月9日閲覧。 
  52. ^ “A Tribute to Seiji Ozawa”. ボストン交響楽団公式サイト. (2024年2月6日). https://www.bso.org/stories/a-tribute-to-seiji-ozawa 2024年2月11日閲覧。 
  53. ^ スポーツ報知 (報知新聞). (2024年2月10日). https://hochi.news/articles/20240210-OHT1T51024.html?page=1+2024年2月11日閲覧。 
  54. ^ 朝日賞 1971-2000年度”. 朝日新聞社. 2022年9月1日閲覧。
  55. ^ 山ノ内町町勢要覧』(令和5年度版)山ノ内町、2023年9月、18頁。 オリジナルの2023年11月7日時点におけるアーカイブhttps://www.town.yamanouchi.nagano.jp/material/files/group/1/tyoseiyoran.pdf#page=19 
  56. ^ 町制施行60周年特別功労表彰者」『広報やまのうち』第554号、山ノ内町役場、2015年11月25日、6頁“平成元年に山ノ内町名誉町民に選定” 
  57. ^ 名誉市民”. 松本市. 2022年8月1日閲覧。
  58. ^ 市川三郷町名誉町民 小澤征爾様がご逝去されました”. 市川三郷町 (2024年2月9日). 2024年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月10日閲覧。
  59. ^ 小澤征爾さんに「永世名誉町民」の称号 山ノ内町が贈呈」『信濃毎日新聞デジタル』、2024年2月27日。
  60. ^ 小澤, 小澤 & 小澤 2022, p. 96.
  61. ^ a b c d e 週刊新潮1979年4月26日号。
  62. ^ 週刊新潮1967年1月7日号。
  63. ^ 原田 1989, p. 190.
  64. ^ 入江麻木『バーブシカの宝石』講談社、1987年8月。ISBN 4-06-202906-5
  65. ^ 小澤征良”. www.tv-ranking.com. tv-ranking. 2020年9月18日閲覧。
  66. ^ 『小澤征爾大研究』p.231(春秋社、1990年)
  67. ^ 武満徹・小澤征爾『音楽』p.130(新潮文庫1984年
  68. ^ 原田 1989, p. 201.
  69. ^ 「『小澤征爾』という虚妄」『新潮45』2000年10月
  70. ^ 小澤征爾 指揮者を語る”. shuchi.php.co.jp. shuchi.php.co.jp (2022年11月14日). 2024年2月10日閲覧。
  71. ^ 原田 1989, p. 193.
  72. ^ 原田 1989, pp. 194–195.
  73. ^ 原文のまま。
  74. ^ 『週刊文春』1962年12月24日号に掲載された小澤の手記「N響の不協和音」より。
  75. ^ 『ゴシップ10年史』(三一新書)p.186
  76. ^ 原田 1989, pp. 196–197.
  77. ^ 大江・小澤『同じ年に生まれて』小澤によるあとがき。
  78. ^ 小澤 2014, p. 166.
  79. ^ 佐野之彦『N響80年全記録』p.236(文藝春秋社、2007年)
  80. ^ 三島由紀夫は翌日の朝日新聞に「熱狂にこたえる道 小沢征爾の音楽会をきいて」と題してエッセイを書いた。”. kadobun.jp. kadobun.jp. 2024年2月10日閲覧。
  81. ^ 原田 1989, p. 205.
  82. ^ Tristan Murail. “Sillages” (英語). www.tristanmurail.com. www.tristanmurail.com. 2024年2月17日閲覧。
  83. ^ a b c 【話の肖像画】出井伸之(3)中学時代、小澤征爾さんと奏でた音楽”. 産経新聞 (2021年10月3日). 2022年11月12日閲覧。
  84. ^ 息子が語る、世界の小澤の意外な一面~小澤征悦さん”. www.tbsradio.jp. www.tbsradio.jp. 2020年9月18日閲覧。
  85. ^ 私が会った若き日の小澤征爾さん”. www.jnpc.or.jp. www.jnpc.or.jp. 2020年9月18日閲覧。
  86. ^ 小沢征爾さんレッドソックス親善大使”. 日刊スポーツ (2012年7月11日). 2024年2月9日閲覧。
  87. ^ 小沢征爾さんレッドソックス親善大使
  88. ^ 神保景一郎『名曲をたずねて』348頁、角川文庫
  89. ^ 支援キャンペーン”. ACジャパン (2014年). 2014年10月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月23日閲覧。





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「小澤征爾」の関連用語

小澤征爾のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



小澤征爾のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの小澤征爾 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS