トロント交響楽団とは? わかりやすく解説

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トロント交響楽団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/15 01:10 UTC 版)

トロント交響楽団
基本情報
原語名 Toronto Symphony Orchestra
出身地 カナダトロント
ジャンル クラシック音楽
活動期間 1922年~
公式サイト www.tso.ca
メンバー 音楽監督
グスターボ・ヒメノ

トロント交響楽団(トロントこうきょうがくだん、英語: Toronto Symphony Orchestra)は、カナダトロントを本拠地とするオーケストラ

概要

トロント交響楽団は1922年に設立された[1]。例年20万人の集客を誇り、しばしば生演奏がCBC放送を通じて放送されている。RCA[2]ソニー・クラシカルフィンランディア[3]などのレコード会社や、CBCの自主レーベルに録音を残してきた。

日本においては、小澤征爾が初めて音楽監督に就任したオーケストラとして有名である。1965年に就任した小澤は大幅なメンバーチェンジを行っており、コンサートマスターすらも変更した[4]。小澤は就任後、メシアンの『トゥーランガリラ交響曲[1]武満徹の『ノヴェンバー・ステップス[2] などの意欲作に取り組み、細身のしなやかなサウンドで20世紀音楽に鮮やかに対応していた[3]。また、英仏日への楽旅を敢行するとともに、メジャー・レーベルとの録音にも乗り出し、楽団の国際的な評価を高めた[5]。 その小澤征爾が4シーズンで辞任後、1969年に音楽監督に就任したカレル・アンチェルは、地味だが着実に楽団のレベルアップを果たした[5]。 また、1975年から1988年まで音楽監督を務めた アンドルー・デイヴィスは、レコーディングと国内外への楽旅を積極的に行い[5]高い音楽性を発揮した[1]。その後、聴衆の動員力低下など一時低迷期もあったが[5]、2004年にピーター・ウンジャンを音楽監督に迎え、同時代のアートとの連携も図り、積極的な演奏活動を繰り広げ[3]、一時の深刻な危機を打破することができた[5]。2020年からグスターボ・ヒメノが音楽監督を務める。

カナダ・トロント出身[3]の著名なピアニストであるグレン・グールドが唯一指揮をしたのが同団による『ジークフリート牧歌』であった[6]

歴代音楽監督等

脚注

出典

  1. ^ a b c 世界のオーケストラ名鑑387 2009, p. 133「トロント交響楽団」.
  2. ^ a b 武満徹 ノヴェンバー・ステップス”. TOWER RECORDS. 2023年2月1日閲覧。
  3. ^ a b c d 世界の名門オーケストラ 2020, p. 162「トロント交響楽団」.
  4. ^ 『小澤征爾さんと、音楽について話をする』 2011, p. 166.
  5. ^ a b c d e f g h i 世界のオーケストラ(1) ~北米・中米・南米編~ 2015, p. 272-277「46.トロント交響楽団」.
  6. ^ グレン・グールド:弦楽四重奏曲/ワーグナー:ジークフリート牧歌 他”. TOWER RECORDS. 2023年2月4日閲覧。
  7. ^ a b c d e f Orchestra”. Toronto Symphony Orchestra 公式HP. 2023年1月30日閲覧。

参考文献

  • 小澤征爾、村上春樹『小澤征爾さんと、音楽について話をする』新潮社、2011年。ISBN 978-4-10-353428-0 
  • ONTOMO MOOK『世界のオーケストラ名鑑387』音楽之友社、2009年。 
  • 上地 隆裕著『世界のオーケストラ(1) ~北米・中米・南米編~』株式会社 芸術現代社、2015年。 ISBN 978-4-87463-203-1 
  • ONTOMO MOOK『世界の名門オーケストラ』音楽之友社、2020年。 

外部リンク




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