鍵和田秞子とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 作家 > 歌人 > 歌人 > 鍵和田秞子の意味・解説 

鍵和田秞子

鍵和田秞子の俳句

三叉路の一つは海へ青胡桃
啓蟄や指輪廻せば魔女のごと
夕波のさねさし相模初つばめ
夕雲のふちのきんいろ雛納め
未来図は直線多し早稲の花
炎天こそすなはち永遠の草田男忌
遠富士に雲の天蓋雛祭
鳥渡る北を忘れし古磁石
鶴啼くやわが身のこゑと思ふまで
 

鍵和田秞子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/09 21:14 UTC 版)

鍵和田 秞子(かぎわだ ゆうこ、1932年昭和7年)2月21日[1] - 2020年令和2年)6月11日[2])は、神奈川県出身[3]俳人

経歴

秦野生まれ。神奈川県立平塚高等女学校(現・神奈川県立平塚江南高等学校)を経て、1954年お茶の水女子大学国文学科を卒業[3]。大学在学中、井本農一のもとで俳文学を学ぶとともに、村山古郷の「たちばな」に入会し句作を開始。大学卒業後は教師として勤める。また金尾梅の門の「季節」に入会。1963年中村草田男主宰の「萬緑」に入会[3]。のち萬緑新人賞、萬緑賞[3]を受賞。1977年、第一句集『未来図』により第1回俳人協会新人賞を受賞[3]。この年に教師を辞す。1984年、草田男の死を経て「未来図」を創刊・主宰[3][4]2006年、第七句集『胡蝶』により第45回俳人協会賞受賞[4]2015年、第九句集『濤無限』により第56回毎日芸術賞受賞。2020年、第十句集『火は禱り』により第35回詩歌文学館賞受賞[4]

代表句に「鶴啼くやわが身のこゑと思ふまで」など。2002年より大磯町鴫立庵の第22代庵主を務める[3]俳人協会常務理事、俳文学会、日本文芸家協会日本ペンクラブの各会員[3]

2020年6月11日19時14分、老衰のため、東京都府中市の自宅で死去[2]。88歳没。

著書

句集

  • 『未来図』(卯辰山出版、1976年)
  • 『浮標』(牧羊社、1982年)
  • 『飛鳥』(角川書店、1986年)
  • 『武蔵野』(角川書店、1990年)
  • 『光陰』(角川書店、1997年)
  • 『風月』(花神社、2000年)
  • 『胡蝶』(角川書店、2005年)
  • 『百年』(角川グループパブリッシング、2008年)
  • 『濤無限』(KADOKAWA、2015年)
  • 『火は禱り』(角川文化振興財団、2019年)
  • 『鍵和田柚子全句集』(ふらんす堂、2020年)

随筆・入門書等

  • 『季語深耕「祭」』(角川書店、1989年)
  • 『俳句・季語』(誠文堂新光社、1990年)
  • 『俳句をつくる』(共文社、1991年)
  • 『俳句入門 作句のチャンス』(本阿弥書店、1992年)
  • 『俳句のある四季―四季のしらべと作句の楽しみ』(角川書店、1995年)
  • 『実作季語入門』(富士見書房、1995年)
  • 『俳句上達講座―楽しい句作りのために』(朝日新聞社、1997年)
  • 『花旅吟―花と俳句を楽しむ』(フレーベル館、1999年)
  • 『花の歳時記』全4巻(講談社、2004年)

脚注

  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.446
  2. ^ a b 俳人の鍵和田ゆう子さん死去:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2020年6月12日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h 鍵和田秞子 プロフィール”. 公益社団法人 俳人協会・俳句文学館. 2022年6月閲覧。
  4. ^ a b c 鍵和田秞子さん 「東京俳壇」の選者:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2022年6月25日閲覧。

参考文献

外部リンク




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「鍵和田秞子」の関連用語

鍵和田秞子のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鍵和田秞子のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
現代俳句協会現代俳句協会
Copyright(C) 現代俳句協会
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの鍵和田秞子 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS