スプリガン12
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「FAIRY TAILの登場人物」の記事における「スプリガン12」の解説
皇帝であるスプリガン(ゼレフ)を守るための先鋭部隊である12人の盾。聖十大魔道最強であるゴッドセレナが所属し、他の11人も彼と肩を並べるほどの魔導士といわれる。アルバレスの土地自体が広いため全員が一堂に会することは滅多にない。 オーガスト 声 - 安原義人、藤原夏海(子供時代) 「スプリガン12」総長。別名「魔導王」。マントに国の紋章がある。 髭を蓄え、襟が分かれたマントを羽織った老人。先端に水晶が付いた杖を携えている。ラクサスの雷を受けそうになったアジィールにバリアーを張って助けるなど仲間思いで温厚な性格。「スプリガン12」の中でも話の通じる相手と言われるが、ゼレフへの忠義に厚く彼が起こす戦いの意味が理解できない者は敵でしかないと断じるほど。ブランディッシュとは彼女が小さい頃からの仲で、時折「おじいちゃん」と呼ばれて慕われている。 マカロフをして他の「スプリガン12」とは別格といわしめる大魔力を持ち、古今東西あらゆる系統の魔法を使えその種類だけならゼレフをも上回り、単純な戦闘力で言えば比較にならない別次元の強さを誇る。戦闘時には肌が赤く染まり黄色い紋様が顔面に現れる。その実力からアラキタシアでは名を冠する8月(オーガスト)は厄災が集まる「恐怖の月」と呼ばれ、皆は8月を乗り越えるために祈り、慎み、正直に暮らすという。その実態は相手の魔法の瞬時コピーであり、同時に目の前にいる魔導士の魔法を無効化することも出来るが、道具を使う所持系の魔法はコピー出来ない。 その正体はゼレフとメイビスの実の息子。蘇生用の魔水晶に封じられたメイビスの体から生命反応を感じたプレヒトによって取り上げられたが、光とも闇ともつかない強大な魔力を持って生まれたが故に捨てられ、自分の高い魔力から両親のことを知る。生きるために盗みを働き、疎まれ生きる事の行き止まりの壁に着いた時に父のゼレフと出会い、彼からメイビスに似ていることを指摘されて彼女と過ごした大切な時間である8月から「オーガスト」の名を与えられ、共に国造りをするためにゼレフの部下になった。だが、自分がゼレフの息子であることを知らないために彼は誰からも愛されることなくやがて光と闇の間を彷徨い、無の境地に達したといわれる。 イシュガル侵攻時にはゴッドセレナ、ジェイコブと共にボスコを制圧し、フィオーレ東方から攻め込む。ナツ達と共に交渉に来たブランディッシュに戦いから退くよう頼まれ、その際に自分の叔父に当たるナツの「何か」を感じ取る。だが、メストがブランディッシュを操って自分に傷を負わせたことに怒り、強力な熱系の魔法でナツ達を吹き飛ばした。「ユニバースワン」発動後は、メルディとエンジェルを除く「魔女の罪」を全滅させた。アイリーンの死後、カルディア大聖堂にて自分とラーケイド以外の全滅した「スプリガン12」に代わりマグノリアごとナツ達を破壊しようとするが、ギルダーツとカナの親子と対峙する。自分が理解できない親子の愛情を知るためカナを殺すことを示唆してギルダーツを挑発するが、自分の魔法の正体と弱点を見抜かれ彼のコピーできない義手の一撃を受け、自問していた「なぜ陛下の子(自分)は愛されなかったのか」の答えが存在に気付いてもらえなかったからだということを悟る。禁呪「アルス=マギア」で自分もろとも「妖精の尻尾」を滅しようとするが、母であるメイビスの姿を見て詠唱を止め、「一度でいいから母の手に抱かれたかった」という想いを抱きながら消滅した。両親には息子である自分の存在こそ知られずに死別したが、その最期の声はメイビスにも届いていた。アルス=マギア - 自分の体が消滅することを代価に発動する古代魔法。範囲内の人間から呼吸を奪い、生物の血を蒸発させ一国の大地をも溶かす威力を持つ禁呪。 アイリーン・ベルセリオン 声 - 本田貴子 「スプリガン12」の一人。別名「緋色の絶望」。服に国の紋章がある。 オーガストと並び「スプリガン12」最強と謳われる人物。エルザと同じ緋色の髪が特徴の女性で、大きな三つ編みを2つのおさげにし、腹部に傷がある。先が4つに分かれた黒い帽子と露出度が高い格好に身を包み、トナカイの角のような豹柄の杖を携えている。イシュガル出身であるため霊峰ゾニアにまつわる昔話も知っていた。ゼレフの意に反する形で行動するなど掴み所のない性格だが、ヒスイを鼠に変えてトーマ共々弄ぶ残忍な一面もある。 全てのものに魔法付加を与える高位付加術士(ハイエンチャンター)で、大気や地面に魔法効果を与えて戦う。他にも相手の姿を変えたり、空に巨大な目を投影して周囲の様子を探ることも可能で、その実力は交戦したアクノロギアですら「面白い」と称賛し、ゼレフからも「魔力を付ける外すの天才」と言われるほど。 その正体はエルザの実の母親にして、滅竜魔法の創造者。400年前までイシュガルに存在していたドラグノフ王国の女王で、竜王祭に勝利すべく付加術を応用した滅竜魔法を考案し賢竜・ベルセリオンの力と名を受け継ぎ、彼の無念を晴らすため最初の滅竜魔導士になる。しかし終戦後、竜化が進行したことで夫や国民から化物扱いを受け幽閉・迫害される責め苦を味わい、エルザを身篭ったまま3年間を牢の中で過ごした。そして夫から処刑宣告を受けた直後、完全な竜と化し夫を殺して国を破壊、それからは人間に戻る術を求め数百年間世界を彷徨っていた。約20年前に出会ったゼレフの力により姿だけは人間に戻ることに成功するが、竜の物と化した感覚や体質に苦しんだ末、「自分の子に対する人格付加で人間の身体を得ればいい」という歪んだ結論に至り、エルザを出産する。だが娘の笑顔を見て思い出した母性愛が邪魔をして人格付加を行うことができず、その決心が鈍らない内に生まれたばかりのエルザをローズマリー村に捨てた。 イシュガル侵攻時にはブラッドマン、ラーケイドと共にフィオーレ北方から攻め込む。霊峰ゾニアに現れたアクノロギアと対峙し、そこで戦争の早期終結のために初めて「ユニバースワン」を発動してゼレフを「妖精の尻尾」に、アクノロギアを遠くへ配置し、自身はメルクリアスに飛ばされる。その後「妖精の尻尾」にてゼレフからメイビスの「妖精の心臓」を取り出す分離付加を任され、エルザの生存を知った際には彼女を殺すようナインハルトに命じている。メイビスに逃げられマカロフの「妖精の法律」で「狂戦士」に変えた兵士のほとんどが倒された後、ナツとグレイの争いを止めたエルザの前に姿を現し、彼女やウェンディと対峙する。自分がエルザの母親であることと400年前の自らの過去を明かすが、同じ滅竜魔導士のウェンディがグランディーネによって竜化を防がれていたことを知って「不公平だ」と逆上、エルザへの人格付加の失敗の原因が「相性」であることに付加の真理を見出し、ウェンディに人格付加をすることで身体を乗っ取りウェンディ・ベルセリオンとなる。しかし、逆に空になった自らの身体に人格付加をすることで生き残ったウェンディにより人格を引き剥がされて元の身体に戻り、自分が忌み嫌う賢竜の姿になってエルザを追い詰めるが、ウェンディによって滅竜属性を付加されたエルザの一撃を受けて人の姿に戻る。神の星座崩しで召喚した隕石もエルザに破壊されてしまいながらも、それにより動けなくなったエルザを彼女の刀で倒そうとするが、彼女の笑みを見て自らに残っていた母性愛を思い出し、娘を守るために自害することを選ぶ。理由もわからず驚愕するエルザの目前で、笑みを浮かべながら息を引き取った。ユニバースワン - 大地全体に魔法効果を付加し、大地を圧縮して形を変える世界再構築魔法。特定の人物を特定の場所に配置する際、その反作用で自身を含む他の人々の位置もランダムに置き換えられる。400年前にもそれ以前にも存在しない新時代の魔法のため、アクノロギアも知らなかった。使用者本人が死亡すると解除される。 狂戦士(バーサーカー) - 味方の兵士に魔法効果を付加し、思考を失う代わりにその者の能力を何倍にも膨らませ痛みを感じない戦士に変える。 神の無加(デウスゼロ) - 相手の付加術を分離させる。「神の騎士」を掛けられたエルザに使用したが、ウェンディに同じ「神の無加」で相殺された。 極限付加術(マスターエンチャント) - 付加術の力を増幅させる賢竜になることで使用できる高位付加術(ハイエンチャント)の上位技。大地や空、海などあらゆるものを超越し、天体への付加術を可能にする。神の星座崩し(デウス・セーマ) - ジェラールの「星崩し」の上位版。宇宙空間から超巨大な隕石を引き寄せ、その場にいる全ての者を死に至らしめる。 ラーケイド・ドラグニル 声 - 小野賢章 「スプリガン12」の一人。左肩に国の紋章がある。 ゼレフと似た風貌の金髪の青年で、常に合掌しながら微笑を浮かべている。額に白い十字架模様があり、背中にも巨大な十字架のようなものを背負い、はだけた左腕に数珠が付いている。「スプリガン12」の招集にはいつも応じない為、オーガストからは冷たい態度を取られている。 性欲・食欲・睡眠欲といった人間の3つの欲を刺激する能力を持つ。性欲では強烈な後光を放って相手に凄まじい快楽をもたらし魂を昇天させ、その快楽を知る者とそうでない者で効果には有無があるが、効かない者にも複数の光の触手で縛ることで快楽を与える。他にも多数の光の刃や光線を飛ばしたり、刀を素手で受け止め手刀で相手の身体を切り裂く高い身体能力を持ち、背中の十字架を投げて自在に操ることも出来る。ゼレフ曰く「秘密兵器」であり、メイビスからは「異質」と評されアクノロギアすら倒しうる可能性を秘めるとされており、オーガストやアイリーンと共に「スプリガン12」の中でも特別だと自負している。 本人は「ゼレフの息子」と名乗っているが、実際の正体はエーテリアスでナツ(END)を創るための実験体の一つ(スティングによるとナツと同じ匂いがするらしい)として生み出され、最も出来が良かったことからナツやゼレフと同じ「ドラグニル」の名を与えられた。 自身と同じエーテリアス(表向きは叔父)のナツには、自分よりゼレフに大切にされているという理由で嫉妬のような感情を抱いており、「妖精の尻尾」との戦いで必ず殺すと決めていた。イシュガル侵攻時にはアイリーン、ブラッドマンと共にフィオーレ北方から攻め込む。「ユニバースワン」発動後はユキノ達の前に現れ、自身の魔法で味方を含めた戦場の全ての人間に被害を与え駆け付けたカグラをも一蹴した。スティングと対峙した際には白い光を使った性欲への快楽が効かず、「白影竜」となった彼に「R・I・P」を使用するが、ローグの助言とカグラの「重力魔法」で「影」に入ることで睡魔から脱したスティングに敗れた。アイリーンの死後、ゼレフを守るためギルドでのナツとゼレフの戦いに乱入するが、ナツとの戦いを邪魔したことでゼレフの怒りを買い重傷を負わされた挙句、彼の手によって消滅させられた。悪食の魂(あくじきのこん) - 特殊な札を用い、周囲の者が食べ物に見えるほどの空腹感を与える。 R・I・P(レスト・イン・ピース) - 特殊な札を用い、傷口を抉っても抗えない眠気を与える。掛けられた相手が目を閉じると永遠なる死の眠りにより最期を迎える。 インベル・ユラ 声 - 前野智昭 「スプリガン12」の一人。アルバレス帝国執政官。別名「冬将軍」。 切れ長の目に眼鏡をかけ、ネクタイを締めて長い銀髪をおさげにした男性。皇帝スプリガンの参謀を務め、ゼレフとしての彼の素性も熟知している。また作中で詳細が語られていない滅悪魔法についても知っている模様。ゼレフに対しあまり尊敬のない言葉を贈るディマリアやアジィールをたしなめたり、宮殿に他国の者を招く際は正式な書類が必要とヤジールに注意するなど規律やルールに厳しい性格。 氷を使って何かを造形するのではなく氷で全てを凍結させる純粋な氷の魔導士であり、彼の魔法の前では冷気に耐性のあるグレイですら寒さを感じる。魔法の効力は物質のみならず精神にすら及び、他者の思考力や自我を封じる事ができ、周囲一帯を覆う程の吹雪を起こすことも可能。 イシュガル侵攻時には、ヤジールと共に100万の軍勢を率いるゼレフに随行しており、ナツが襲撃しに来た際に彼とゼレフとの関係を知ることになった。「ユニバースワン」発動後は、ゼレフの障害となるナツ(END)の始末役として氷の滅悪魔導士であるグレイを見出し、「アイスロック」でジュビアと殺し合わせ彼の心を闇に染めてナツを倒す戦士に仕上げようとするが、2人が互いに自害を図ったことで失敗に終わる。自分の手でナツを始末すべく立ち去るが、ジュビアに輸血され回復したグレイに怒りのまま殴り倒される。敗北後グレイにENDの正体がナツであることを教え、彼がナツを殺しに行くよう仕向けた。 『100YEARS QUEST』では、ゼレフの死に伴う休戦後も再び戦争を仕掛けようとしたため、ナインハルト共々投獄されている。アイススレイブ - 氷で形成した首輪を相手に装着し、その思考を奪う。 アイスロック - 鎖で繋がった氷の首輪で2人の心を閉じ込め、自らの傀儡と化す魔法。相手の意識を薄めて殺し合わせることを目的とし、どちらかが死なない限り鎖は外せない。 氷絶神衣(ヒョウゼツカムイ) - 魔界の氷で造られた鎧を纏う。この氷は触れたもの全てを氷結させると言われるが、グレイには同じ性質の氷を造形されたことで逆に粉砕された。 ブランディッシュ・μ 声 - 沼倉愛美 「スプリガン12」の一人。別名「国崩しのブランディッシュ」。25歳で8年前の時点でルーシィとは同い年。右太ももに国の紋章がある。 頭に2本の十字架のような飾りを付け、コートの下に首輪とビキニを着用した女性。面倒事を嫌うマイペースな性格で、与えられた任務を放棄するなど適当な行動も目立つが、ゼレフの命令には気分に関係なく従う。基本的に無表情だがスターマンゴーのジェラートが食べられなくなった際に泣くなど感情の起伏が激しい。実は花粉症。 グレイに「マカロフ以上」と言わしめる程の強い魔力の持ち主で、その力は国を崩すとも言われる。自他問わず物体の質量を変える高レベルの魔法を使い、島一つをも巨大化・縮小化させたり体内の腫瘍や傷口すらも正確な位置が分かれば(傷に関してはダメージは残るものの)消滅させる位に小さくすることができる。 ハートフィリア家に仕える使用人であるグラミーの娘。母が預かっていたアクエリアスのことを「ご主人様」と呼び幼少期は共に遊ぶほど仲が良かったが、その鍵がレイラに渡りグラミーが死んだことで「レイラが鍵を取り返すために自分の母を殺した」と勘違いし、レイラに復讐心を抱くようになる。 自国に侵入したエンジェルとその合流者であるナツ達を捕えるためにカラコール島に訪れる。そこでマカロフの生存を伝えた上でカラコール島を縮小させてアラキタシアの大陸に近づかないことを忠告し、アルバレスに帰還した。イシュガル侵攻時にはマグノリアに侵入してルーシィの家の風呂場に現れ、彼女がレイラの娘であることを見抜いたが、アジィールの「砂の世界」で舞った花粉に苦しんでいる隙にカナに気絶させられた。その後は捕虜として「妖精の尻尾」の牢に入れられ、牢内で部下のマリンに殺されかけた際にルーシィ達に助けられる。そこでレイラと自分の母の関係を明かしルーシィを殺そうとするが、現れたアクエリアスに星の記憶を見せられ母の死の真相を知り涙を流した。ルーシィに「母達みたいに友達になろう」と呼びかけられ、アンチエーテルナノ腫瘍にかかったナツを救った後に気持ちの整理をつけるために自ら牢に戻った。ジェイコブがナツに倒された後に牢から開放され、オーガストに並ぶ「スプリガン12」最強の女であるアイリーンの存在を教える。ルーシィへの借りからオーガストへの交渉を申し立て、ナツ達と共に彼のいるフィオーレ東方に向かうが、メストに記憶を操作され「必ず殺さなければならない」と認識したオーガストを刺してしまった。「ユニバースワン」発動後は、ナツとルーシィ、ハッピーを連れ去り、彼らだけはこの戦いから見逃そうとするが、ナインハルトを倒すほどのナツの実力に驚愕していた。その後、ナツを自分達の脅威とした上で彼の腫瘍を元に戻し、ディマリアが見ていることに気付きルーシィを相手に負けるフリをしようとして現れたディマリアに重傷を負わせられるが、ポーリュシカに助けられる。アイリーンの死後、魔法で小さくしたディマリアを連れてナツ達に別れを告げ去っていった。 『100YEARS QUEST』では、アルバレスを出てアクエリアスの鍵を探す旅をしている。コマンドT「縮小」 - 対象となる人間や魔力を圧縮して小さくする。 コマンドT「拡大」 - 圧縮した魔力を元の大きさに拡大して相手に返す。 ディマリア・イエスタ 声 - 藤原夏海 「スプリガン12」の一人。古の時の都・ミルディアンの末裔。別名「戦乙女」。左足と右の肩当てに国の紋章がある。 戦場を駆け巡った女神を通り名に持つ金髪の女騎士。右腕に防具、左手に羽根のような飾りを付け、腰にコートを巻いており、「スプリガン12」再集結時には全身タイツを身につけている。ブランディッシュとは「ランディー」「マリー」と呼び合うが、互いに「思ったことをすぐ口に出す」「かわいくない」という理由から嫌いあっている(そういう意味では気が合うとも語っているが)。 イシュガル侵攻時にはワール、ナインハルトと共にフィオーレ南方のハルジオン近海から攻め込み、ハルジオンを制圧した。そこでブランディッシュと同じ前髪を持つカグラの服だけを切り裂いて辱め、翌日には回復役のシェリアを狙うも駆け付けたウェンディに阻まれ、魔法で時間を止めて彼女らを殺そうとするがウルティアの介入で失敗。「ゴッドソウル」を発動してウェンディ達を圧倒するが、ウルティアによって第三魔法源を解放したシェリアの滅神魔法の前に敗れ拘束された。その後は牢に捕虜として捕われていたが、「ユニバースワン」発動の影響で抜け出し、ラーケイドに助けられる。「スプリガン12」再集結の際には、イシュガルの魔導士への復讐心から今までと一転して自分と同じく捕まったブランディッシュに強い仲間意識を抱く。しかし、心変わりした彼女に失望して手にかけ、その原因となったルーシィをナツ共々捕え拷問しようとするが、自分の止まった時の中でENDの力が目覚めたナツに一瞬で倒され、その恐怖から呆然としていた。アイリーンの死後、ブランディッシュの魔法で小さくされ目を覚ましたナツに怯えていた。 『100YEARS QUEST』では、戦争でのトラウマから戦いが嫌となり農園で静かに暮らしている。接収(テイクオーバー)ゴッドソウル - 時の神クロノスと一体化した状態で、髪が逆立ち黒ずんだ体に黄色い紋様が現れた姿になる。想像を絶する魔力を持ち、巨大な爆発を起こしたり指先からレーザーを撃つことができる。元々ミルディアンに祀られていたクロノスをその末裔たるディマリアが接収したもの。アージュ・シール - 時を封じ、その止まった時間の中で自分だけが動ける魔法。発動時には歯をカチカチと鳴らす。本人曰く「絶対に負けない最強の魔法」で、これまで神速の剣技のように見えていたのも、実際はこの魔法によって封じられた時の中での出来事だった。 アージュ・スクラッチ - 「ゴッドソウル」時に使用。相手の体に刻まれた痛みを思い出させる。 ゴッドセレナ 声 - 興津和幸 「スプリガン12」の一人。聖十大魔道・イシュガルの四天王の一人(序列1位)。「八竜のゴッドセレナ」の異名を持つ。 鼻筋に傷があり、頭頂部から大きな2つの草が飛び出たような独特の髪型をした男性。背中には光背のような飾りを付けている。事実上、イシュガルの大陸最強といわれる魔導士だが、マカロフ曰く「残念な感じの男」で、大げさな決めポーズを取ってはその度にスルーされている。「ゴッドバイバイ」という独自の挨拶を使うことがある。 第二世代の滅竜魔導士だが、体内に8つもの魔水晶を埋め込んでおり、大地・火・水・風など複数の属性の滅竜魔法を操ることができる。戦闘時には目の色が表裏逆転し、その実力はオーガストからも「ハイブリッドセオリー」「竜の神に愛された男」と評されている。 強者との戦いを好む戦闘狂で、自分の手でアクノロギアを倒すためにイシュガルを見限りアルバレス帝国側に寝返った。イシュガル侵攻時にはオーガスト、ジェイコブと共にボスコを制圧し、フィオーレ東方で待ち構えていたウォーロッドをはじめとする聖十大魔道を一人で圧倒した。直後、その場に突如現れたアクノロギアを前に歓喜するも、身構える間も無く右腹部を抉られ殺害された。「ユニバースワン」発動後は、「スプリガン12」を全員集めるべくナインハルトの「屍のヒストリア」によって召喚され、戦場に現れたギルダーツと交戦するが、彼に「生きてればそれなりの魔導士だったに違いないが、これ(ヒストリア)ではただのザコだ」と言われてしまう程生前に比べて弱体化しており、ギルダーツの「破邪顕正 一天」によって遥か彼方に吹き飛ばされた。岩窟竜の大地崩壊(がんくつりゅうのだいちほうかい) - 大地の滅竜魔法。自身のいる場所以外の大地を崩壊させる。 煉獄竜の炎熱地獄(れんごくりゅうのえんねつじごく) - 火の滅竜魔法。強大な炎を纏ったパンチで大爆発を起こす。 海王竜の水陣方円(かいおうりゅうのすいじんほうえん) - 水の滅竜魔法。上から巨大な激流を発生させる。 暴風竜の吟風弄月(ぼうふうりゅうのぎんぷうろうげつ) - 風の滅竜魔法。口から強力な風のブレスを放つ。 アジィール・ラムル 声 - 手塚ヒロミチ 「スプリガン12」の一人。ヤジールの孫で元アルバレス小国の王子。別名「砂漠王」。右肩に国の紋章がある。 頭にバンダナを巻き、ワカメのような髪型をした褐色肌の男で、片方の目を細める癖がある。口癖は「いい(ぞォ、ねえ)!!」で、他の単語も「〜!!」と強調されることがある。「スプリガン12」の中でも好戦的であり、相手を見下してその無様な姿を見て喜ぶ残忍な性格をしている。 その異名の通り砂を操る魔法の使い手で、砂と同化する能力を持つ。自分が受けた武器を砂に還す、砂から大小様々な怪物を作り出す、巨大な津波状の砂嵐を発生させ触れた者の全水分を消滅させる、手で触れた者の水分を吸い取ることも出来る。発射されたジュピターの弾を素手で拡散させるなど魔法以外の実力も高い。 ゼレフの手から逃れたマカロフを追撃するためにナツ達の前に現れるが、彼らの抵抗とラクサス達の加勢で取り逃がす。イシュガル侵攻時には、西方から約50隻の空駆ける大型巡洋艦を率いて夜襲を仕掛け、戦いの先陣を切る。マグノリア上空でエルザと対峙し、マリンの影響で換装の調子が悪い彼女を追い詰めるが、発動した「砂の世界」の中でエルザの「明星の鎧」の光を見つけたビスカのジュピターの狙撃を受けた隙を突かれてエルザに倒された。「ユニバースワン」発動後は復活し、エルフマンとリサーナと交戦して敗北。祖父ヤジールの介入により、戦闘は中断された。 『100YEARS QUEST』では、ゼレフに代わる新たな王として擁立されている。蟻地獄(ありじごく) - 巨大な流砂を発生させ、砂が相手に纏わりついて動きを封じながらのみ込んでいく。 砂の世界(サンドワールド) - マグノリア全域を包み込むほどの巨大な砂嵐を発生させる。 砂の剣(ラムル・セイフ) - 大量の砂の刃を相手に向けて撃ち出す。 砂の斧(ラムル・ファアス) - 砂で作りだした斧を持って相手を攻撃する。 ワール・イーヒト 声 - 北沢洋 「スプリガン12」の一人。別名「審判者」。両肩に国の紋章がある。 歯が尖り、顎に無精髭のような点がある機械族の細身な青年。普段は「アヒャヒャ」という下品な笑い声をするなどお調子者な性格だが、これは自ら「設定」している人格によるもので、状況に応じて異なる性格に上書きしている。 魔障壁系の魔法や魔障粒子を無効化する魔障キャンセラー。錬金術師である機械族のエリートを自称し、追尾式のミサイルや地面から錬金した銅と亜鉛で錬成した9mm弾、レールガンなどの兵器を生み出すことができる。機械の弱点である雷を克服する手段も会得しており、戦闘では相手の弱点を分析し、そこを突く戦法を取る。 マカロフとは面識がなく名前しか知られてなかった。普段は遠隔地から後述の人形を操っており、イシュガル侵攻時にはディマリア、ナインハルトと共にフィオーレ南方のハルジオン近海から攻め込み、ハルジオンを制圧した。フリード達の仇を取りに来たラクサスと対峙し、彼の内臓が魔障粒子により侵されていることに気付きながらもその実力の高さから本気で襲い掛かるが、ラクサスが発動した「術式」を無効化する際に彼の体内の魔障粒子も消して回復させるという致命的なミスを冒し、人格設定が崩壊した状態で戦うも全力の一撃を喰らい破壊された。「ユニバースワン」発動後は、「スプリガン12」を全員集めるべくナインハルトの「屍のヒストリア」によって召喚され、駆け付けたミネルバと対峙するが、ナインハルトがナツに倒されたことで、ミネルバに敗れた後、消滅した。超長距離対物魔導砲(ちょうちょうきょりアンチマテリアルまどうほう) - 400km以上先の標的を狙える巨大なレーザー砲を生み出す。 アサルトモード - 全身を強化外骨格で覆って魔力融合炉を点火し、背中に2つのスラスターがあるスマートな外見のロボットになった状態。掌から空を焼くほどのエネルギー弾を放ち、腕に付いたブースターでパンチ力を強化できる他、ミサイル・対物レーザーなども装備しエーテリオンも使用できる。 ワール・イーヒト(人形) 声 - 北沢洋 ワール本体が操る機械族の人形。 栗のような頭の目つきの悪い男の姿をしている。丁寧な口調で話し、語尾に「〜なれば」と付ける。本気で戦う時は背中に2本のマフラーがあるロボットに変形し、兵器を生み出せない以外は本体と同様の能力を持つ。 イシュガル侵攻時には、フリードの「術式」に穴を開けて易々と西からマグノリアに侵入した。「術式」を解除すべくカルディア大聖堂に赴き、そこで「雷神衆」や一夜を圧倒するが、ナツ達が西の兵を全滅させたことで戦いに専念したフリードと一夜に破壊された。敗北後、「雷神衆」を道連れにする形で自爆した。弱点特効兵(ウィークネス) - 相手の弱点を解析し、その弱点を突く能力を持つ兵を作りだす魔法。ただし、あまりにも弱点が多すぎる相手に対しては能力を絞り込めないという欠点があるばかりか、戦う相手を入れ替えることで逆に能力の弱点を突かれてしまうことがある。 ボルテックスチャージ - 雷属性の魔法を自らのエネルギーに変換・強化させ、背中に6本の触手状のホースがあるロボットに変形する。 ブラッドマン 声 - 松田健一郎 「スプリガン12」の一人。別名「死神」。 黒衣と鎧を纏い、赤い肌を持つ大男の姿をしたエーテリアス。その体は魔障粒子で形成されており、魔導士を魔力欠乏症に陥らせたり即死させることができ、体を霧のようにして相手の攻撃を無効化したり、腕を伸ばして攻撃することも可能。ガジル曰く「大した魔力ではない」らしいが、それは使用するのが魔法ではなく呪法である為で、「九鬼門」の用いるあらゆる呪法を使うことができる。また、「印」と言われる能力の段階があり、「第一の印は魔障粒子にて魔力を奪い、第二の印は骸の畑にて黄泉への扉を開く、第三の印は死神が命の審判を下す」とし、第三の印まで解放することで魔障粒子が全身から噴き出した姿へと変貌し、召還した大量の髑髏を操ることが出来る。 マカロフとは面識がなく名前しか知られてなかった。イシュガル侵攻時にはアイリーン、ラーケイドと共にフィオーレ北方から攻め込み、「青い天馬」「剣咬の虎」を全滅に追い込んだ。その後、駆けつけたガジルと対峙し、「九鬼門」を超える呪法で苦しめるが、魔障粒子と同化して「鉄」となったガジルに敗北。死ぬ間際にガジルを黄泉の世界へ道連れにしようとするが、直後にアイリーンの「ユニバースワン」が発動して失敗に終わる。「ユニバースワン」発動後は、「スプリガン12」を全員集めるべくナインハルトの「屍のヒストリア」によって召喚され、駆け付けたローグと対峙するが、ナインハルトがナツに倒されたことで、ローグに敗れた後、消滅した。爆螺旋(ばくらせん) - ジャッカルの技。地面からの爆風で攻撃する。 天下五剣 鬼丸(てんがごけん おにまる) - エゼルの技。強力な十字型の斬撃を繰り出す。 天地晦冥(てんちかいめい) - トラフザーの技。広範囲に毒の黒い水を展開させる。 氷魔の激昂(ひょうまのげきこう) - シルバーの技。口から広範囲に冷気を放つ。 オーバースケルター - 第三の印を解放することで大量の髑髏が襲い掛かる九鬼門を超えた呪法。 ナインハルト 声 - 大西弘祐 「スプリガン12」の一人。両肩の肩当てに国の紋章がある。 胸に二つの薔薇が刻まれた緑色の甲冑を着た痩身の優男。ディマリアには「協調性なし」と呼ばれ、召集時に宮殿には来ていたが姿を現さなかったため、ゼレフの命令に逆らったとして「『スプリガン12』の名折れだ」とインベルにも批判された。 マカロフとは面識がなく名前しか知られてなかった。イシュガル侵攻時にはディマリア、ワールと共にフィオーレ南方のハルジオン近海から攻め込む。自らは動かず、アルバレスの船に乗り込んできたエルザ達に魔法で今まで戦ってきた敵を具現化して重傷を負っていたエルザを追い詰めるが、彼女の気迫で「ヒストリア」が恐怖・消滅したのを見てエルザがアイリーンの娘であることに気付く。エルザが傷つけられたことに怒ったジェラールの「七星剣」に倒された。「ユニバースワン」発動後は、アイリーンによって己の魔力を超えた力を付加されナツ達と交戦し、ブランディッシュの魔法すらも効かない程強化されたカマイタチを操りナツ達を苦しめるが、それでも諦めずに立ち向かうナツの前に敗れ去った。屍のヒストリア - 人々の心を見てその記憶からこれまで戦ってきた強敵の記憶を呼び起こし具現化する。幻ではなく記憶を基に作りだした生命なので人格を持ち魔法も使える。しかし原型が記憶であるが故にその記憶の持ち主への恐怖が再び呼び起こされると消滅する。この魔法の対象に人間か否かの区別は無くエーテリアスの具現化も可能で、効果範囲もハルジオン全域に広がるほど。 ジェイコブ・レッシオ 声 - 田村真 「スプリガン12」の一人。 目の濃いクマと生やした青髭が特徴の男。額に髑髏マークがあり、手袋を嵌めている。目の前の相手を躊躇なく殺そうとする冷酷さや攻撃を受けると怒り出す短気さも併せ持つが、女性の裸を直視できないほど純情な性格でもある(その時はとても個性的な顔になる)。他の「スプリガン12」と異なり部下は一人もいないが、その分自分の意志で身軽に動ける。 暗殺魔法の天才と呼ばれる人物であり、格闘技も修得している。本来の暗殺者は目立たないよう隠密行動を取るのが基本だが、彼の手にかかると対象や目撃者の方が隠れてしまう(存在しなくなる)ため堂々と姿を晒しても平気である。ナイフや鞭を武器に使う。 イシュガル侵攻時にはゴッドセレナ、オーガストと共にボスコを制圧し、フィオーレ東方から攻め込む。オーガストの力でウォーレンの魔導レーダーから姿を消して「妖精の尻尾」の前に現れ、メンバー113人を「トランスポート」で人質に取りメイビスを痛めつけるが、ホロロギウムの機転で逃れたルーシィや復活したナツと対峙。怒って捕らえた「妖精の尻尾」メンバーを順番に殺そうとするが、ルーシィからその中にブランディッシュとマリンもいることを聞かされ、彼女らを出した際にマリンに変身したジェミニの「空間の掟」でマカロフ達を解放されてしまう。マカロフによってギルドの外まで殴り飛ばされ、同じく飛んできて「モード炎竜王」を発動したナツに敗れた。「ユニバースワン」発動後は復活し、ミラジェーンと対峙する。服が破けて肌を露出していた彼女を直視できず自ら目を閉じることで追い詰めていくが、結局はそれが仇となってアイリーンの死後に倒された。トランスポート - 空間魔法の一種。大勢の相手を一瞬で死の狭間に送り込み、やがて死に至らせる。発動時には両手を合わせる必要があるが、間に何かを挟まれると使用できない。 ステルス - 完全透明迷彩の魔法。自分や武器などの物体を視えなくしたり、視えないものを見通すことができる。視えていないだけで実体は存在し、光属性の魔法で居場所を割り出される弱点がある。本来「妖精の尻尾」の紋章がない者には感知できないはずのメイビスも感知・攻撃した。
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