武器など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 15:33 UTC 版)
千子村正(せんじむらまさ) 別名「千手(住)院村正」(せんじゅいんむらまさ)。慶次の戦友・山上道及が最上との戦い(慶長出羽合戦)で重傷を負った際、治療の返礼として(本人は形見のつもりで)慶次に譲り渡した。 朱槍 慶次が好んで使う赤い槍。鉄筋を幾重にも束ねているので普通の人間には持つことも出来ない重量になっており、慶次の「槍は殴る物」という持論通りに柄の一撃すら人間を殺傷しうる一撃となる。 当時、柄が全て赤い「皆朱の槍」は、家中において最も武勇に秀でた者だけが持つ物とされ(後に会津の陣の際に宇佐美や水野が異を唱えたのはこのためである)、慶次は魚津の戦いの功績で前田家からこれを許されていた。 唐剣 風魔の飛び加藤が使っていた刀。先端が柔らかく、防御されても先端がよく曲がり相手を斬る。 短刀 慶次が秀吉とのお目見得に赴く際、秀吉を殺すために隠し持った物。関(岐阜)の刀工が鍛えた厚重ね南蛮鉄の短刀で、奇染屋の岩熊を通じて入手した。普通の刀と比べて刀身が3倍は厚く、捨丸に鉈(なた)を連想させた。重量も相当なもので、岩熊によると持ち上げるには「普通の人間なら3人がかり」らしい。 大脇差 紫や金などの派手な褌(ふんどし)を締めた傾奇者達に対して一泡吹かせるために慶次が風呂屋へ持ち込んだ竹光(「褌は白」というこだわりを持つ慶次にとって、彼等の褌は気に入らないものであった)。 鬼包丁 慶次が上杉の佐渡平定に参加した際、本間の兵が使っていた剛刀。 超巨大刀 佐渡平定の際に使用。峰を左腕の甲冑にこすりつけながら刀身を横向きに保持し、体ごと回転して周囲の敵を薙ぎ払った。 鉄砲 作中でもよく登場する種子島火縄銃。慶次といえども生身の人間なので鉄砲だけは警戒している。また、非力な者でも扱えるので前田利久も心得がある。慶次の実父が属する滝川一族も鉄砲の扱いに長けている。 鉄砲の実戦での威力には様々な説があるが、本作では通説通りの画期的・致命的な武器として扱われている。 黒部三左のものは、鉄砲というよりむしろ忍者などが用いたとされる「抱え大筒」と呼ばれる携帯用の大砲に近い。 原作には長さ3mにも及ぶ遠距離狙撃用の長鉄砲「遠町筒」も登場し、金悟洞が使用する。 烏帽子型頭巾 慶次と上杉家小姓達との果し合いの後、登場した上杉景勝が被っていた頭巾。その姿を見た老臣達が、上杉謙信と見間違う場面がある。上杉謙信といえば、僧兵のような頭巾姿が有名だが、上杉家の伝承によれば、武田信玄との川中島の戦いで謙信が被っていたのがこの烏帽子型頭巾で、実物は米沢市の上杉神社に現存している。 “上杉の魂” 佐渡攻めの際、上杉家の老臣犬飼が「老兵」治作に手渡した愛刀。かなりの業物である。 執金剛杵握形兜(しつこんごうしょにぎりなりかぶと) 物語のラスト、慶長出羽合戦での最上義光軍との戦いで慶次が着用した兜で、握り拳を天に向けた奇抜な形。靖国神社に所蔵される実在の兜だが、史実の前田利益が使用したという記録はない。このような奇抜なデザインの兜(変わり兜)は、史実でも当時は流行している。 織田信長の鎧 利家に預けられていた信長の鎧。南蛮胴と南蛮兜を用いた当世具足。村井若水が左の立物を折ってしまいしまい切腹を命じられるが、「生涯を賭けて殿を守り通した忠義の甲冑」若水を殺させまいとする慶次によって「殿の大事な甲冑を傷つけた者」として成敗、真っ二つにされる。その後修復されるが、慶次によって持ち出され、末森の合戦にて慶次が使用した。最後は鎧を捨ててしまった佐々成政に贈ってしまう。 西洋甲冑 佐渡攻め(史実では1589年(天正17年))に馳せ参じた時に慶次が着用。漫画では特に説明はないが、原作小説では出立直前に京で購入した。捨丸がわずか2日で用意したもので特注品ではないらしい。鉄砲の弾も跳ね返す強靭な鎧で、佐渡の武士たちに対する心理的威圧感も高く、「死神」と恐れられた。慶次もかなり気に入っていたようで、捨丸に命じて高々と兜を掲げさせて誇示していた。ただし、河原田城攻略の際には、南蛮胴だけを流用した当時の日本の当世具足の一般的スタイルになっていた(厳密には胴のデザインも微妙に異なっている)。原作では河原田城攻めも西洋甲冑姿のまま参戦している。 この後しばらくは自前の鎧を着る機会がなく、次の合戦である最上の戦い(史実では1600年(慶長5年))においては違う意匠の鎧を使用している。原作にも「例の南蛮の鎧はとうに捨てられ、新しい鎧が鎧櫃に入れて替え馬の背にある」という記述があり、新たな合戦に臨んで新調したようである。ただしこちらは「黒具足」というだけで具体的なデザインは不明である。 胴丸 佐渡攻めの際に本間左馬助が着用した、南北朝時代以来の古式の鎧。慶次の西洋甲冑に対して、佐渡の田舎侍ぶりを示すアイテムになっている。 焙烙玉(ほうろくだま) 手投げ式の炸裂弾。導火線に火をつけて投げる。火薬の他に鉛弾20 - 30個が仕込まれており、爆発と共に飛び散って多人数を殺傷する。球形のものや円筒状のものがあり、捨丸や骨がよく用いる。原作では捨丸が煙硝を買い込んでこれを自作する場面が度々見られる。
※この「武器など」の解説は、「花の慶次」の解説の一部です。
「武器など」を含む「花の慶次」の記事については、「花の慶次」の概要を参照ください。
- 武器などのページへのリンク