吟風【ギンプウ】(食用作物)
※登録写真はありません | 登録番号 | 第9789号 |
登録年月日 | 2002年 3月 1日 | |
農林水産植物の種類 | 稲 | |
登録品種の名称及びその読み | 吟風 よみ:ギンプウ |
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品種登録の有効期限 | 20 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 北海道 | |
品種登録者の住所 | 北海道札幌市中央区北3条西6丁目 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 相川宗嚴、前田博、本間昭、田縁勝洋、吉村徹、田中一生、佐々木忠雄、太田早苗、沼尾吉則、佐々木一男、和田定、鴻坂扶美子 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は、「八反錦2号」と「上育404号」の雑種第1代に「きらら397」を交配して育成された固定品種であり、育成地(北海道岩見沢市)における成熟期は中生の早、心白が多く、いもち病抵抗性推定遺伝子型がPi-i、kの酒造用の水稲、粳種である。草型は中間型、稈長はやや短、細太はやや太、剛柔は剛、葉身毛茸の有無と多少は中、止葉の直立の程度は立、穂長、穂数及び粒着密度は中、穂型は紡垂状、穎色は黄白、ふ先色は黄白-黄、芒の有無と多少は稀、芒長は短、芒色は黄白-黄である。玄米の形は中、大小はやや大、玄米の粒色は白、精玄米千粒重は大、玄米の見かけの品質は中の上、光沢は中、心白の多少は多、大小はやや大である。出穂期及び成熟期は中生の早、障害型耐冷性及び耐倒伏性はやや強、脱粒性は難、いもち病抵抗性推定遺伝子型はPi-i、k、穂いもち圃場抵抗性はやや強、葉いもち圃場抵抗性は強である。「ゆきひかり」と比較して、精玄米千粒重が大きいこと、いもち病抵抗性推定遺伝子型がPi-i、kであること等で、「きらら397」と比較して、草型が中間型であること、稈の剛柔が剛であること等で区別性が認められる。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は、平成2年に出願者のほ場(北海道岩見沢市)において、「八反錦2号」と「上育404号」の雑種第1代に「きらら397」を交配し、4年に雑種第4代で個体選抜選抜、以後、系統育種法により育成された固定品種であり、6年から特性検定試験及び生産力検定試験を行い、9年にその特性が安定していることを確認して育成を完了したものである。なお、出願時の名称は「空育158号」であった。 |
吟風
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/18 01:23 UTC 版)
吟風(ぎんぷう)は、イネの品種の1つ。酒造好適米としての2022年の生産量は9位[1]。主に空知地方や上川地方で栽培されており、北海道内の2016年(平成28年)産の醸造用米の作付面積では67.7%を占める[2]。北海道産の酒米を用いた日本酒醸造が広がるきっかけになった品種とされている[3]。品種名は、吟醸酒になるための酒米であることをイメージしている[4][5]。
誕生
北海道岩見沢市にある北海道立中央農業試験場(現・北海道立総合研究機構農業研究本部中央農業試験場)において、八反錦2号、上育404号、きらら397を掛け合わせて誕生した。「空育158号」の系統番号で試験され、2000年に品種登録された。北海道産としては「初雫」に次ぐ2番目に誕生した酒造好適米。
特徴
熟期は、中生の早[5]。耐倒伏性は強く、耐冷性は「初雫」に劣るものの、いもち病に対する抵抗性は強い[5]。大粒系統であり、玄米に酒造好適米特有の心白(しんぱく)を発現し、酒造適性が高い(「初雫」には心白が出ない)。
醸造された酒は、味の丸さや柔らかさに高い評価を得て、本州産の代表的な酒造好適米に匹敵する高い酒造適性を持つとされている。平成15年度の全国新酒鑑評会(独立行政法人酒類総合研究所が発表)において、「吟風」100%使用の「千歳鶴」(日本清酒)と「北の錦」(小林酒造)が金賞を受賞し、実力を示した。
関連品種
子品種
脚注
参考文献
- 井上, 繁『47都道府県・米/雑穀百科』丸善出版、2017年10月25日。ISBN 9784621301821。
- 副島, 顕子『酒米ハンドブック』(改訂版)文一総合出版、2017年7月31日。ISBN 9784829981535。
関連項目
吟風
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